【第2学年】中学生から始める機械学習(後編)
更新日:2023年12月5日
AIを使った製品のプログラムを開発しよう
画像認識AI開発の仕組みを学んだ2年生。今回は身の回りの製品やその機能をヒントに、AIを用いた製品のプログラムを開発します。
身の回りの画像・音声認識システムが使われている製品はどのようなものがあるだろう?
QRコードやスマホの顔認証機能、AIアシスタント機能などが挙がりました。
これらをヒントに、自分たちで設計できるAIを使ったプログラムを考えました。
各グループのアイデア(一部抜粋)
商品のタグを読み込む
そっくりさんを見つける
自分に似ている動物を見つける
落とし物の持ち主を探し出す
視覚が不自由な人を助ける
◯×クイズ
翻訳アプリ
手を使わずにドアを開ける
猫と会話できる
魔法の呪文が使える
必要な画像・音声データを収集し、ラベル付けします。
これは一体…?
何に使うのでしょうか?
学習させてから精度を確認。
評価と改善を繰り返します。
制作したプログラムを共有
各クラス9個のグループが制作したAIシステムを発表し、相互評価しました。
手話通訳ができるアプリ
書いた文字を翻訳してくれるシステム
学習データを増やせばもっと使えそうですね!
○×クイズのプログラム。先程の「△」の紙は回答用紙だったのですね。
色を識別する学習モデル
はじめは色を教えてくれるだけでしたが…
応用することで
その色の物の画像を表示するができました!
赤を見せたら止まり、青を見せたら進むようなシステム。盲導犬の代わりとして使えるといいと思って制作したそうです。
バーコードを読み込むと…
商品が表示されました。この班は読み取った商品の合計金額を計算するプログラムにも挑戦していました。
手をかざすと…
ドアが開閉するシステム。実生活でも応用できそう!
感情を読み取るシステム 喜怒哀楽の表情を計測しました。
生徒の感想(一部抜粋)
・AIをつくる授業、とても面白かったです。私たちは50枚ほどの画像しか読み込めなかったけど、ほとんど正確に果物を判別してくれて、AIのすごさを実感しました。
・今回、AIをつくってみて、認識させた色がうまく反応しないことに気付きました。光の当たり具合で色の見た目などが変わってしまって、まったく違う色になったりと難しかったです。実際に色などを認識させるAIは、さまざまな条件で認識させた写真を何百枚と撮っているのだなと思いました。
・1つ1つの動きを考えるだけでも、よく頭を使わないと失敗してしまったり、思うようにいかなかったりしたので、プログラミングの難しさを実感しました。
・実際につくってみて、簡単なシステムでも大いに実生活に活用できることが分かった。AIの技術を活用することで、社会がより発展し、便利になっていることに改めて気づいた。
・1人の顔を認証させるだけも、ものすごいサンプルが必要なことが分かったので、スマホの顔認証などはどのくらいサンプルを撮っているのか気になりました。
・いろいろな製品にAIを取り入れることで、今までよりも生活が豊かになり、便利になると思いました。いつかは、AIが人間を超える日が来るかもしれません。