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西東京市立谷戸第二小学校
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校長のつぶやき(令和5年度)2学期

更新日:2023年12月25日

12月25日(月曜日)

 今日はクリスマス。そして、2学期の最終日。カレンダーの関係で、この2つが重なることは、しばしばあります。そういうわけで、今日は「メリークリスマス!」と「良いお年を!」の2つの元気な挨拶が学校中を飛び交う一日となりました。

 さて、今日の終業式は、全校児童が体育館に集合した「参集型」で行われました。今、当たり前のようにサラッと書きましたが、実はコロナ禍以降、全校児童が体育館に一斉に集まることは、先週の音楽集会まで一回もありませんでした。「〇〇式」という行事だけでなく、全校朝会や全校集会においても、全校児童が勢ぞろいするのは、以前は日常的な光景でした。しかし、コロナ禍でその常識は一変することになり、分散型やリモート型の新しい開催方法が主流になりました。したがって、今回の終業式で、1〜4年生は初めて「参集型」の〇〇式を経験したことになります。画面越しではない終業式を、子供たちはどのように感じたでしょうか。全校児童が集まって「校歌」を歌うのも初めてでした。校歌斉唱の一体感は、子供たちにとっても、また特別なものだったと思います。

 ただ、これで全校朝会等、全てを「参集型」に戻すかというと、そうではありません。何でも安易にコロナ前に戻すのではなく、コロナ禍で培った知恵と経験を生かしながら、状況や目的に応じて、「参集型」と「リモート型」を使い分けていこうと思います。天候や寒暖の程度、集合までに要する時間、あるいはインフルエンザ等の感染リスク、他にも様々な状況が考えられますからね。私個人としては、全校朝会の際は毎回スライドを作成しているので、映像の画面を共有しながら話をする方が、子供たちも集中して話を聞くことができている実感があります。教室をまわっていても、全校朝会の内容について話しかけてくれる子が多いので、話す側としては嬉しいです。大切なのは、話の内容が聞き手にしっかりと伝わることですから。

 最後になりますが、谷戸二小のみなさん。明日から冬休みが始まります。生活リズムを整えながら、寒さに負けることなく、元気いっぱいに楽しく過ごしてくださいね。

 それでは、皆様。本年も大変お世話になりました。良い年をお迎えください。

12月22日(金曜日)

 今日はニコニコしている子が多いです。不思議に思ったので、近くにいる子に聞いてみました。すると、周囲の子も一緒になって答えてくれました。

「今日は楽しい授業ばかり!イエーイ!」
「3・4時間目はお楽しみ会(クリスマス会)なんだよ。校長先生も見に来てね。」
「見て見て。今日は教科書を使わないのに、持ってきちゃった。」

 うっかりミスも笑って流せるくらい、とにかくもう元気いっぱいです。ワクワクした気持ちを抑えることができないのでしょうね。家からお楽しみ会で使う道具やクリスマス衣装を持ってきている子もたくさんいました。この日に向けて準備をしてきた様子がうかがえます。
 長かった2学期も、本日と月曜日で終了です。25日の月曜日は、終業式や通知表を受け取る時間があり、しかも午前授業です。身の回りの整理整頓や荷物の持ち帰り等をしているうちに、あっと言う間に下校時間を迎えるでしょう。そのため、子供たちにとって、楽しいイベントの時間を確保できるのは、実質的に本日しかありません。だからこそ、今日のイベントにかける意気込みが強いのでしょう。どのクラスも会場を整えるために、教室を飾りつけたり、机やイスを移動させたりするのですが、その準備の手際の良さたるや…、見事なものです。普段の掃除の時間では、あまり身が入らずに担任の先生に注意されることがあっても、この日ばかりはモチベーションと集中力が大きく違います。楽しい時間を少しでも多く確保するために、子供たちはみんなで協力しながら、それぞれの仕事をテキパキと進めていました。
 校庭で鬼ごっこやドッチボール等をするクラス、教室でハンカチ落としやクイズ、ゲームをするクラス、あるいは、歌やダンス等の特技を発表し合うクラス…等々、どのクラスでも楽しそうに活動する子供たちの姿が多く見られました。このようなお楽しみ会を通して、子供たち同士の「かかわり」はさらに豊かになり、クラスの絆はより一層強くなったのではないでしょうか。

12月21日(木曜日)

「えーと…、前に100すすむ。そして、ロボットに右を向かせる…。」
「そしたら…、また前に100すすんで…。右に90度向きを変えて…。」
 言葉に出してタブレットを操作している子もいれば、頭の中でイメージしながら指や体を動かしている子もいます。これは、5年生の子供たちが算数の学習の中で、「プログラミング」に取り組んでいる様子です。「ロボットを動かして、一辺が100の正方形をつくろう。」というミッションにチャレンジしているようです。
 子供たちが使用しているソフトについて、少し説明させていただきます。「線(ライン)」を描くことができるロボットがいます。このロボットを動かすには、「すすむ」「向く」等の指令を出さないといけません。しかし、行動だけを指示していても、目的を達成することができません。進む距離はどのくらいなのか?向く方向は「右」なのか「左なのか」?子供たちは、指令の手順や作業させる内容を細かく考えないといけません。一見すると、ゲーム画面で遊んでいるように見えなくもないですが…、これは間違いなく「プログラミング的思考」を働かせながら学習している場面です。(子供たちの名誉のために断言させていただきます。)
 
 「正方形」は簡単なようですが、「正五角形」「正六角形」等のような多角形になると、難易度は増してきます。ロボットの動く向きを変えるのに、「角度」を考えなくてはいけません。さあ、算数の学習の成果を発揮する場面です。
「えーと…。右に…何度向ければいいのかな…?」
「正五角形の内角の和は540度だから…、ひとつの内角は108度で…。」
「じゃあ、108度かな。……いや、まてよ。180−108=72!右に72度だ、たぶん。」
 
 子供たちはロボットの動きを「プログラミング」しながら、ミッション達成に向けて、ひとつひとつ動きを確かめていました。このような活動を通して、子供たちの「プログラミング的思考」は、確実に磨かれています。同時に、算数の学習内容についても、自然と応用しながら問題解決に取り組んでいます。何よりも、学習している様子が、とても楽しそうです。

 すると、「正〇角形」という整った形に注目した子がいて、おもしろい気付きをつぶやいていました。

「一辺ずつ指令を出さなくても、この動きを〇回くり返せばいいんじゃないかな…。」

 いいですね。どんどん思考が深まっていきます。みんな、がんばれ!

12月20日(水曜日)

「あわてんぼうの サンタクロース クリスマスまえに やってきた♪」
 今朝は音楽集会がありました。子供たちの元気な歌声が、体育館いっぱいに響き渡ります。『あわてんぼうのサンタクロース』は明るい曲調なので、クリスマス前のこの時期にピッタリの曲です。子供たちも大盛り上がりで、とても楽しそうに歌っていました。
 ただ、この盛り上がりには、他にも理由があります。それは、この曲を演奏しているのが、谷戸二小の先生たちだからです。ピアノ、バスマスター、ギター、サックス、トロンボーン、ドラム、タンバリン、鈴…等々。とにかくたくさんの楽器が登場し、先生たちが見事な演奏を披露してくれました。かかわりの深い先生たちが楽器を演奏していることもあって、子供たちはとても喜んでいました。

「〇〇先生、すごーい!カッコイイ!」
「ギターやドラムもあって、バンドみたい!」
「〇〇先生も〇〇先生も、みんな超うまい!」

 確かに子供たちの言うとおり、楽器の演奏が上手な先生が多くて、私もビックリしました。いつもは教室で授業をしている印象の強い先生たちですが、実は個性的な才能や特技をたくさんもっている人たちが集まったチームなのかもしれません。本校の教職員のことなので、少々手前味噌ではありますが、どの先生たちもカッコ良くて、とても素敵でした。
 ちなみに、私は楽器担当ではなく、寸劇担当としてサンタクロース役を頑張りました。サンタクロースとザ・トナカイズ(トナカイとクマ?)の寸劇チームも、楽器チームに負けず劣らず会場を大いに盛り上げたことを、ここに付け加えさせていただきますね。
 谷戸二小のみなさん、メリークリスマス!(少し早いですけど…)

12月19日(火曜日)

 今週は、3年生のクラスで社会科の授業をやらせてもらっています。2学期の学習内容はすでに終了しているので、最後の一週間は今までの復習を兼ねて、私が作成した教材を使って授業を進めています。どのような教材かと言うと、昨日の「校長のつぶやき」でも紹介させていただいた学習アプリ『モノグサ』を使った教材です。私自身、担任時代はオリジナルの教材開発や問題作りが大好きでしたので、今はこの『モノグサ』のシステムを活用しながら、たくさんの問題を作っています。
 3年生の社会科では、地域教材、つまり西東京市に関する学習内容があります。しかし、市販のテストや問題集では、ピンポイントの地域を扱うものはほとんどありません。それぞれの地域の実態に応じた問題を先生たちが自分たちで作る必要があります。
 例えば、「四方位・八方位」を考えさせる問題があるとします。一般的な問題集やテスト問題では、「A公園」「B駅」等が表示されている架空の地図が用いられることが多いです。その方が、全国のどの学校でも無難に活用できるので、必然的に需要も多くなります。商業的な側面を考えれば、架空の地図を用いた問題を作るのは、至極当然の判断です。
 しかし、オリジナルで問題を作るのであれば、商業的な視点は全く必要ありません。そこで、私は今回、「谷戸第二小学校」「いこいの森公園」「ひばりが丘駅」等、子供たちにとって身近な場所を地図に表示させた問題を作りました。この問題であれば、実際の生活圏をもとに「四方位・八方位」を考えるので、学習した内容が自分たちの活動範囲に結びつきます。

「谷戸第二小学校から見て、ひばりが丘駅はどの方角に…。北でしょ、これは。」
「いこいの森公園から見て、谷戸第二小学校は…、えーと、東かな?」

 自分たちにとって馴染みの場所をもとに考えるので、位置関係の理解にも実感が伴っているようです。子供たちは楽しそうに問題に取り組んでいました。そして、この問題は『モノグサ』を活用して作成しているので、子供たちに誤答が見られれば、AIが結果を的確に管理し、その後の練習問題に生かしてくれます。その子が学習事項を正しく理解し、定着度が「100%」になるまで、AIが問題を調整しながら伴走してくれます。この点は、今までと大きく異なる学習スタイルです。
 また、一度問題を作ってしまえば、他のクラスはもちろん、他の学年でもアプリを使って活用することができます。オリジナルの教材を学校全体で共有できるのも、大きな強みです。私自身、今後もバンバン問題を作って、先生たちの後方支援に努めると共に、子供たちの学習にも積極的にかかわっていきたいと思います。

12月18日(月曜日)

 前回の続きです。前回は、新しく導入した学習アプリ『モノグサ』についての説明を中心にさせていただきました。今回は、『モノグサ』を活用した「九九バトル」のミッションの様子について、書かせていただきます。
 
 
 前回の繰り返しになりますが、現在、発動中のミッションは、学習アプリ『モノグサ』のタスク「九九」をクリアすることです。そのタスクは、12月8日から始まり、11日間の学習計画で進められてきました。そして、本日がちょうど11日目になります。子供たちは学習計画に沿って、毎日コツコツ取り組んできましたので、もしかすると今日あたり…

「校長先生!九九のミッション!全部100%になったよ!」
「私も全部クリアしました!やったー!」
「ぼくも今日のタスクを100%にすれば、パーフェクトになるよ。」

 おめでとう!予想通り、クリアした子が出てきました。子供たちはとても嬉しそうです。このアプリでは、毎日取り組んできた様子や状況が数値化されるので、タスクの達成度や学習の理解度を自分でチェックすることができます。そのため、子供たちは少しずつゴールに近づいていく感覚を実感していたのかもしれません。このミッションに取り組んでいる間、終始、子供たちはとても意欲的でした。毎日のように、タスクの達成状況を私に教えてくれる子が多かったのは、前回の「校長のつぶやき」で述べた通りです。

 そして、こちらも予想通りでしたが、子供たちからは次の言葉が続きました。
 
「次のモンスターカードをください。」
 

 「九九バトル」は、私からの学習(九九)に関係のあるミッションをクリアすれば、新しいモンスターカードをゲットすることができます。モンスターごとに能力設定値や特技が異なりますので、「九九バトル」の戦術や試合展開も、また大きく変わってきます。2年生の子供たちには、新しいモンスターカードを使って、友達と「九九バトル」を楽しんでほしいと思います。

 さて、2年生のみなさん。今回は、どんなカードを手に入れましたか?


子供たちは「モンスターマスター」になって、「九九バトル」にのぞみます。モンスターたちの能力設定値や特技を上手に生かせるかどうかが、勝負のポイントです。

12月15日(金曜日)

「校長先生!ぼく、6日目もクリアしたよ。」
「わたしも全部100%になった。」
 
 先週から、2年生の子供たちはすすんで報告してくれます。これは、私が子供たちに出している「九九バトル」のミッションの報告です。「校長のつぶやき」でも書かせていただいたことがありますが、「九九バトル」とは、私が担任時代に作成した教材です。ミッションをクリアすると、その証として、新しいモンスターカードを入手することができます。私の自作のモンスターカードではありますが、子供たちはとても喜んでくれています。こちらとしても嬉しい限りです。
 そして、現在、発動中のミッションは…、学習アプリ『モノグサ』のタスク「九九」をクリアすることです。ここでは簡潔に記載しますが、2学期より、本校では学習アプリを導入しました。それが『モノグサ』というAIツールです。このアプリでは、子供たち一人一人の学習の理解度や記憶の定着度を、AIが管理します。そして、児童の学習の実態に応じて、アプリが問題を出したり、問題量を調整してくれたりします。従来のように、どの子にも同じ量の課題というのではなく、その子の得意不得意に応じて、問題内容や問題量を調整してくれるのが、AIツールの強みです。

 話を「九九バトル」戻しますが、今回のミッションでは、「九九」の81問をクリアしなくてはいけません。AIツールが推奨する学習計画の期間は、「11日間」。つまり、11日間にわたって、一人一人の理解度に応じて、「九九」の問題が出されるわけです。この期間は、20問の「九九」の問題を、毎日数セット繰り返す形になります。問題を解き続けると、タスクが「100%」になり、その日の課題は終了、つまり「クリア」ということになります。
 この数セットというのがポイントです。一人一人の理解度に応じて、この数は変わってきます。3セットで終わる子もいれば、6セット繰り返して、その日のタスクが「100%」になる…というケースも往々にしてあります。
「この段は得意だけど、この段は苦手だな…。」
 自分の苦手をデータで自己分析することもできるので、効率の良い学習が展開できます。また、AIが伴走してくれるので、大人が近くについていなくても、子供たちが一人で学習を進めることができます。これも、新しい学習スタイルかもしれません。

 さて、今回はアプリの説明などで、話が長くなってしまいました…。次回に続かせていただきます。


「100%」になると、その日の課題は終了です。子供たちも課題の進捗状況を確認しながら、頑張って取り組んでいます。

12月14日(木曜日)

 毎年、この時期になると、私は4年生と一緒に理科見学に出かけています。見学先は西東京市にある「多摩六都科学館」です。市内にある施設なので、子供たちの中にも「行ったことある!」という子は何人もいました。しかし、今日は学年のみんなと一緒のお出かけです。お家の方と一緒のお出かけも楽しいですが、友達と一緒のお出かけになると、テンションが一気に高くなるようです。朝からワクワクが抑えられない雰囲気が、学年全体に漂っていました。

「あっ!谷戸二小だ!」
 プラネタリウムが始まりました。ドーム型の巨大スクリーンに、谷戸二小の校庭の景色が映し出されました。見慣れた校庭の景色なので、子供たちにとっても、東西南北の方位の感覚がつかみやすいです。そこに太陽や月が登場し、時間の経過とともに、ゆっくり動いていきます。
「うわー、きれいだなー。」
 天井も含めたスクリーン全体に星座が映し出されると、館内は一気に星空の世界に様変わり。現代社会は夜も明るいため、日常では見えにくい星の煌めきも、ここでははっきりと視認することができます。子供たちはガイドの方の解説を聞きながら、星の動きについてもしっかりと学習することができました。今宵、窓を開けて、夜空を眺める子供たちの姿が見られるかもしれませんね。
 

 そして、「実験ショー」という科学体験もありました。ここでは、電池のつなぎ方や配線を工夫して、ブザーを鳴らしたり、電球を点灯させたり等の実験をしました。クレヨンや金色の折り紙は電気を通すのか…等を予想し、その後に確認する活動も、子供たちは楽しそうに取り組んでいました。
「では、電池を使わないで、LEDライトを点灯させる方法を考えてみましょう。」
 やはり来ました。私は覚えています。昨年度の4年生も挑戦したミッションです。昨年度は、セーターを着ている子が突然激しく動き始め、静電気を起こしてLEDライトを点灯させようとしたナイスチャレンジもありました。さあ、今年度の4年生の子供たちはどうするでしょうか?実験員の方の問いかけに、子供たちは不思議そうな顔をしています。
 すると、悩んでいた一人の女の子がLEDライトを目の前に置き、じっと見つめ始めました。そして、気合を入れて、ひと言!
「……光れっ!」
 ハリーポッターのような魔法が届いたかどうかはさておき、数分後、その子もLEDライトを美しく点灯させることができました。ミッションクリア、おめでとう。

12月13日(水曜日)

 昨日のことです。校長室のドアをノックする音が聞こえました。ドアを開けると、4年生の女の子が二人で立っていました。
「明日、クラスでピアノの発表会をするので、よかったら来てください。」
 一人の女の子がそう言うと、発表会のプログラムを手渡してくれました。プログラムも自分たちで作成したようです。演奏者の名前や発表する曲名が丁寧に掲載されているものでした。日時も確認できるように、「12月13日(水曜日)1時間目」と明記されています。大事なことを漏れなく記載しているところにも、子供たちの成長が伺えます。

 さて、日付が変わり、今日の1時間目です。そのクラスの子供たちが音楽室に向かって歩いていきます。演奏をする子が手に持っているのは、楽譜でしょうか。楽しそうな表情もあれば、少し緊張気味の表情もあります。さあ、ピアノの発表会が間もなく始まります。

「一人目は、〇〇さんです。演奏する曲は〇〇です。」

 司会進行の子がアナウンスをすると、演奏する子が出てきました。みんなの前で礼儀正しく一礼。そして、ピアノまで歩き、演奏のスタンバイ。そして、呼吸を整えて、演奏スタート…。
 今、一連の流れをサラッと書きましたが、司会や演奏者の段取りも、全て子供たちが自分たちで話し合って決めたようです。たいしたものです。先生にサポートや助けを求めることなく、自信をもって堂々と行動する姿が終始見られました。
 演奏をする子供たちも素敵でしたが、静かに演奏を聴き、曲が終わるとあたたかい拍手を送る子供たちも、また素敵でした。お互いの頑張りや得意なところを素直に認め、称賛できる子供たちの姿、見ていて本当に気持ちが良かったです。そして、何よりも、自分たちでやりたいことを実現するために、企画や準備、運営の全てについて考え、挑戦したところに、私は大きな花マルを届けたいと思います。
 素敵なピアノの発表会にお招きいただき、ありがとうございました。

12月12日(火曜日)

 3校時、体育館からリズミカルなサウンドが聞こえてきました。ただ、このサウンドは、クラシックや和楽器のような音楽ではありません。ヴォーカル、ギター、ベース、ドラム、ピアノのようなバンドミュージックです。カタカナで表記するような「イマドキ」の音楽で、ネットの中でも耳にすることの多い「ノリ」のよい音楽です。
 しかし、体育館の中に入ると、それらしきバンドの姿はありません。目に入るのは、スクリーンやパソコン、スピーカー等の機材です。その機材の中央で、男性のゲストティーチャーがパソコンの画面をスクリーンに投影しながら、いろいろな説明をしています。説明が終わると、ギターやドラムの演奏が流れ、また説明が加わると、テンポが変わったり、エフェクトが入ったり…。私が子供の頃を含め、数年前までは明らかに存在しなかったような音楽の授業が、目の前で繰り広げられていました。

 前置きが長くなりました。これは6年生の子供たちを対象に行われた、音楽クリエーターの方をお招きしたアウトリーチ音楽の授業の様子です。パソコンや音楽アプリを活用しながら、曲作りを体験するという内容でした。もちろん、曲作りと言っても、時間が限られているので、障り程度の体験学習ではあります。しかし、GIGAスクールが始まって3年目。6年生の中には、プログラミングに慣れている子も多いです。パソコンの操作をしながら、感覚的に曲作りを理解しているようでした。

「ここのベースの音をちょっと変えてみようかな。」
「このドラムのリズムを…、この部分に入れて…っと。よし、こんな感じだ。」
「これ、自分の家でもやりたいなー。」

 終始、子供たちは夢中になってパソコンを操作していました。もっと時間があれば、あるいは音楽アプリがそれぞれのタブレットに入っていれば、きっと子供たちは曲を作り始めていたにちがいありません。今の時代、高価な楽器を所有していなくても、または、専門的な演奏技術がなくても、音源となるデータファイルやプログラミングの技能を駆使すれば、完成度の高い楽曲を作ることが不可能ではない時代です。実際に、自作の楽曲をSNSで公開している中高生も多いです。デジタル技術の革新は、子供たちの創造力の自由度を高めるだけでなく、一人一人の可能性を大きく拡げていくものだということに、改めて気付かされました。もしかすると、一世を風靡するような音楽クリエーターやアーティストが、本校から誕生するかも…、そう考えると、ワクワクしますね。

12月11日(月曜日)

 11月から続いていた令和5年度の「天下一計算王決定戦」も、本日が最終戦となります。中休みに、6年生の決勝戦が行われました。
 最高学年のファイナリストともなると、それぞれが群雄割拠の予選や準決勝を勝ち進んできた百戦錬磨の強者ばかり。3人とも、過去に決勝戦を経験したことのある歴戦の勇士です。その計算力は拮抗しています。さあ、小学校生活最後の「天下一計算王決定戦」の決勝戦!栄光の「計算王」に輝くのは誰でしょうか。(結果について、ここで触れることは割愛させていただきます。)
 

 ここで、全ての学年の決勝戦を見てきた私が、今大会の総括を述べさせていただきます。3年間継続して取り組んでいることもあり、全体的な計算のスコアは確実に向上しています。初めての大会だった一昨年度、スコア100を超える記録に達したのは、当時の6年生の1名だけでした。しかし、今回は、4〜6年生の数名が、スコア100を超える記録に達しました。また、3年間の同学年を比較した決勝戦の平均スコアも、やはり同様に高くなっています。日々の計算問題の反復練習と、タブレット操作の慣れが、記録の向上に結び付いていることは明白です。
 その他にも要因はあります。やはり、友達と記録を競い合うという大会のシステムが、個々のモチベーションの向上に一役買っているようです。これは、スポーツ等の大会と同様です。何事においても、誰かと切磋琢磨する環境を整えると、子供たちは想像以上の成長を私たちに見せてくれます。
 もちろん、むやみに競争心を煽るわけではありません。しかし、人の成長の過程において、誰かと競い合う経験を避けて通ることは、おそらくできないでしょう。現実として、野球の甲子園も、吹奏楽部のコンクールも、進学先への受験も、望む、望まないに関係なく、誰かと競い合わなければなりません。逆に言えば、その目標があるからこそ、人は向上心を抱き、自分自身の力を高めることができるのだと思います。
 
 「天下一計算王決定戦」は幕を下ろしましたが、これから先も、子供たちの切磋琢磨の「かかわり」を大事にしながら、様々な教育活動を進めていきたいと思います。

12月8日(金曜日)

※今回の「校長のつぶやき」は、先週の金曜日の内容です。金曜日は出張があったため、本日の更新となりました。ご承知おきください。

「ホタテだーっ!イエーイ!」
「おいしそうなにおい!早く食べたい!」
 今日の給食には、ホタテフライが登場しました。西東京市ホタテデーということで、市内の学校でホタテのメニューが提供されました。本校だけでなく、おそらく他の学校の子供たちも大盛り上がりだったのではないでしょうか。(正直なところ、私もこの日を心から楽しみにしていました。)
 なぜ、ホタテが給食に登場したのかというと、理由があります。ここでは、国際問題や政治的な経緯は省略させていただきますが、水産物の輸出が少なくなってしまうことが背景にあります。輸出が滞ってしまうと、水産業に携わる人たち、つまり生産者の方々には多大な損失が出てしまいます。そこで、給食の中でホタテを食べて、生産者の方をみんなで応援しようという事業が誕生しました。この度の西東京市ホタテデーは、このような経緯の中から生まれたものです。今日のホタテは、北海道の森町から届いたものです。とても肉厚で食べ応えもあり、味もしっかりしていて、まさに絶品!給食でこのようなホタテが味わえることに、喜びと幸せを感じずにはいられませんでした。感謝感激です。
 ただ、子供たちの中には、大人とは違う思いをもっている子もいました。給食の前に、低学年の子とホタテについて話をしたところ、次のような言葉がありました。
「ホタテ、あまり好きじゃないんだよな…。」
 そう言われてみれば、自分の子供の頃を思い返してみても、他の水産物とは違い、ホタテを食べる機会はそれほど多くはないのかもしれません。お刺身やお寿司で、ホタテを食べることがあるかもしれませんが、子供たちの好みはトロやサーモンといったところでしょうか。それだけに、今日のホタテフライはその子の口にあったのかどうか…。個人的に気になったので、給食の後に感想を聞いてみました。すると…
「すごくおいしかった!」
 ニコニコ元気よく答えてくれました。みんなを笑顔にしてくれたホタテの力って、素晴らしいですね。生産者の皆様、そしてこの事業に関わる全ての皆様に、改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。そして、ご馳走様でした!

12月7日(木曜日)

 1年生の教室に行くと、子供たちは夢中になって、けん玉に挑戦しているところでした。
「見て見て!いくよ!」
 一人の男の子が私のところに来ると、難易度の高いけん玉の技を披露してくれました。トン、トン、トン、トン…。皿から皿へ、時々、剣先へ。玉がリズミカルに移動していきます。見事なけん玉パフォーマンスです。
 そこで、私も格好いいところを見せようと、けん玉を借りて挑戦してみました。
「カンッ…。」
 玉は剣先にはじかれ、失敗に終わりました。なかなか難しいものです。
 1年生は生活科の学習の中で、様々な昔遊びを体験しています。先日は、羽子板を楽しんでいる様子も見られました。昔遊びは体を使って遊ぶものが多いので、既製品のゲームやオンラインゲームとは異なる楽しさがあります。子供たちには、その面白さをたっぷり味わってほしいと思います。
 

 4年生の教室に行くと、ドングリや落ち葉で作ったかわいい飾りがたくさんありました。
「校長先生!これはね、私が作ったんだよ。」
「これは〇〇君と〇〇ちゃんと一緒に作ったの。かわいいでしょ。」
 以前、「校長のつぶやき」でも紹介させていただきましたが、4年生は「いこいの森公園」で落ち葉拾いプロジェクトに取り組みました。実は2回目のプロジェクトの後に、ラジオ体操会の方々と一緒に、手作りアートに取り組んだようです。残念ながら、私はその場面を見ることはできなかったのですが、代わりに子供たちがとても嬉しそうに報告してくれたので、その時の楽しい様子は十分に伝わってきました。教室の後ろに飾ってあるのは、その時の作品の数々です。愛らしいドングリたちの姿に、思わず心も和まされます。私は明日もきっと、かわいいドングリたちに会いに行くことでしょう。


ドングリや落ち葉を使って、かわいらしい作品ができました。

12月6日(水曜日)

 毎年この時期になると、「今年の漢字」が京都の清水寺で発表されます。「今年の漢字」は、日本漢字能力検定協会がその年の世相を表す漢字一字を決定し、公表するもので、1995年から始まりました。その時の「今年の漢字」は「震」。1月17日に発生した阪神淡路大震災による甚大な被害は、忘れることのできない記憶として残っている人も多いと思います。また、東京五輪が開催された2021年は「金」、ウクライナ侵攻の衝撃が走った2022年は「戦」が選ばれました。このように、「今年の漢字」を見れば、その年がどのような年だったのかを想起しやすくもあります。今では年末の恒例行事の一つになっているのが、「今年の漢字」です。
 

 前置きが長くなりましたが、本題に入ります。校内をまわっているときに、5年生の廊下掲示に、漢字が貼られているのを見つけました。「今年の自分を表す漢字」という題で、子供たちは自分自身の一年を振り返り、漢字一字に表現したようです。理由も一緒に、いくつか紹介させていただきます。

◆『笑』…「笑いが多い一年だったから。」「笑うことが増えたから。」
◆『友』…「たくさん友達ができたから。」「友達と仲良くできたから。」
◆『楽』…「一年間、楽しく過ごせたから。」「いろんな友達ができて楽しかったから。」
◆『挑』…「新しいことを始めたから。」
◆『時』…「時間を守って行動することができたから。」 

 自分自身の気持ちに問いかけたり、行動を振り返ったりして、それぞれの漢字を選んだようです。その背景には、きっと素敵なドラマやエピソードがあるのでしょうね。

 また、次のようなものもありました。

◆『猫』…「塾の帰りによく会うから。」
◆『柑』…「毎日、みかんをたくさん食べたから。」

 ありふれた日常の中にも、ふとしたところに、癒しや喜びは隠れているものです。この漢字を見ていて、私も心があたたかくなりました。

 間もなく2023年も終わります。みなさんにとっての、「今年の漢字」は何でしょうか。

12月5日(火曜日)

「失礼しまーす!」
「よーし!ドキドキするけど、やるぞーっ!」

 気合いを入れながら、次々に子供たちが校長室にやって来ます。しかし、どこか緊張の色を隠しきれていない様子も見られます。それもそのはず、無理もありません。これから「天下一計算王決定戦」の決勝戦に臨むからです。
 この大会も3年目になります。校内をまわっていても、たくさんの子供たちが予選の結果や現在の勝ち残り状況等をすすんで伝えてくれるので、子供たちの中には、かなり浸透してきた感があります。主催者としては、嬉しい限りです。

「校長先生…。ぼく、準決勝で負けちゃったよ〜。」
「去年より、だいぶ記録は伸びたんだけどな。〇〇君はメチャメチャすごいんだよ。」
「今年もファイナリストになりました!今年こそ、計算王になるぞ!」

 「天下一計算王決定戦」は経年で取り組み続けているからこそ、過去の自分の記録と比較したり、友達の実績や称号を素直に認めたり等、自分や友達の成長について実感できる良い機会にもなります。3年連続のファイナリストになると、その実力は折り紙付きで、クラスの誰もが一目置いています。高校野球で例えるなら、大阪桐蔭や仙台育英のような常連校の貫録すら漂わせています。しかし、そこに割って入る新興勢力もあります。新たな挑戦者たちが巻き起こす旋風も、またこの大会を盛り上げてくれます。 

 今週から、学年ごとに「天下一計算王決定戦」の決勝戦が始まっています。決勝戦の会場は、今年も変わらず校長室です。この大会の中では、甲子園のような聖地になってきた雰囲気もあります。今回も昨年度同様に、激戦区を勝ち抜いてきたファイナリストたちの熱い闘いが繰り広げられています。昨年度の王者が君臨し続けるのか、それとも、新たな挑戦者が下剋上を成し遂げるのか…。「天下一計算王決定戦」は、今まさに最高潮を迎えています!

12月4日(月曜日)

 子供の頃は、『機動戦士ガンダム』『ドラえもん』『ドラゴンボール』…。ジブリ作品であれば、『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』…。今も見ているものは、『ONE PIECE』『キングダム』…。好きなアニメ作品を答えなさいと聞かれれば、私はこれらの作品を挙げると思います。もちろん、アニメは子供の頃からたくさん見てきたので、まだまだ好きな作品は数多くあります。

 なぜ、アニメの話題から書き始めたのかというと、理由があります。金曜日のことになりますが、アニメの制作に携わる「エクラアニマル」さんをゲストに迎え、5年生の子供たちに特別授業をしていただきました。5年生は、総合的な学習の時間で「伝統文化」を大きなテーマに設定して学習しています。先日もお茶の先生をお迎えし、茶道体験をしました。また、家庭科の学習ともリンクしますが、「だし」の特別授業を通して、和食についても理解を深めたところです。そして、今回の「アニメ」です。日本のアニメは、今や世界に誇る日本の文化として、国際的にも高い評価を得ています。そして、何よりも今を生きる子供たちにとって、極めて身近なところにあるサブカルチャーでもあります。校内をまわっていても、アニメのキャラクターをタブレットで調べて、上手なイラストを描いている子供たちの姿をよく見かけます。それだけに、「エクラアニマル」の方々によるアニメのお話は、子供たちの興味や関心を大いに高めたようです。


「アニメって、どうやってできるんですか。」

「どんなアニメを作ってきたんですか。」

「アニメを作る人って、声優さんに会えるのかなあ。」


 授業が終わった後、「エクラアニマル」の方々のところに直接質問に行った子が何人もいました。また、直接話しかけることには遠慮しつつも、アニメのことについてもっと知りたそうな子もたくさんいました。これから5年生は、アニメについて更に調べ、学習を展開する予定です。その先には、簡単なアニメ作品を自分たちで制作する…という青写真も描いています。はたして実現できるかどうか…、それもまた貴重な経験になります。子供たちのアイデアやチームワークに期待をしつつ、一生懸命取り組む姿を見守っていきたいと思います。

12月1日(金曜日)

 師走に入りました。昨日は「持久走月間」がスタートしたことについて書かせていただきましたが、始まるものがあれば、終了してしまうものもあります。それが、11月に行われていた「読書月間」です。「読書の秋」ということで、おそらく日本全国津々浦々、多くの学校で行われていた取り組みだったのではないでしょうか。
 昨日に配布した学校だよりの巻頭言に、本校の教務主任が「読書で身に付く力とは?」という題名で、論を展開していました。(学校だよりは、ホームページからもご覧いただけます。)詳細については割愛させていただきますが、「想像力」こそ、読書で身に付く力であるという自身の考えを力強く述べていました。
 同じ職場の教員だから持ち上げるわけではないのですが、私も文章を読んでいて、強く共感するところが多々ありました。現代社会は、ネット上に動画が溢れています。私も利用することはありますが、視覚的にもわかりやすく、大変便利です。
 しかし、一方で、動画に頼りすぎてしまうことで生じる問題点もあります。人物像や情景を想像する機会が著しく減少してしまう点です。人は便利なコンテンツに一度慣れてしまうと、「便利」から「楽」を求めてしまう傾向にあります。すると、文脈から物事を想像することすら、億劫な作業として煙たがられるようになります。結果、ショート動画等を更に求めてしまい、ますます文章を読んで想像する機会が奪われていきます。「想像力」を磨くこと、高めることができなくなります。もちろん、時代の必然性もあるので、抗いにくい側面もあるでしょう。しかし、動画コンテンツと本は、決して二項対立の関係ではありません。用途や目的に応じて、バランスよく活用できる力もまた、同様に必要になってくるのかもしれません。難しい挑戦だとは思いますが、「想像力」を磨くためにも、多くの人達と共に考えていきたい課題です。
 

 最後に、教務主任の文章から、結びの部分のみ引用させていただきます。

「想像力が無いと、相手の痛みすら想像できないので、やりすぎてしまったり、ブレーキが掛けられなかったりします。お天道様が見ているということも想像できないので、誰も見ていないからやってもいいや、となります。想像力があれば、自分を律し、相手の立場になって考え、理解しようとしたり、優しくしたりできると思います。」

 
 読書月間が終わっても、読書の習慣は大事にしていきたいですね。

11月30日(木曜日)

「校長先生は何周走ったの?」
「うーん、6周ぐらいかな。」
「わたしは10周!」
「オレは13周!」
 
 今週から持久走月間に入りました。体育の授業だけでなく、中休みにも外に出て、みんなで校庭を走っています。走っている時間は7〜8分でしょうか。短い時間ではありますが、途中で立ち止まることなく、自分のペースで最後まで走り続けるというのが目標です。全校児童が一斉に走り出すので、低学年は内側の円、高学年は外側の円というように、走るコースが分けられています。私は体が大きいので、子供たちが走るコースを塞いでしまわないように、高学年の外側、大外のコースを走っています。冒頭の会話の中で、走った周の数が大きく異なるのは、上記のような理由によります。(私が遅すぎるわけではありません。多分ですが…。)
 個人的なことではありますが、真夏のような暑い日には、部活の練習やスポーツの大会等、よほどの大義名分が無くては走る気にならないものです。(←あくまでも、私の場合です。)しかし、秋以降、涼しくなってくると、歩いたり走ったりすることに、好んでチャレンジしたくなります。「スポーツの秋」と言われるように、爽やかな気候がそう思わせるのかもしれませんが、学生時代から今に至るまで、不思議と継続することができています。やはり体を動かすことは、とても気持ちが良いです。

 さて、冒頭の「走った周」報告会には、続きがあります。

「わたしは15周走ったよ。」
「オレなんて、17周走ったんだぞ!」
「えー、じゃあ、ボクは20…。」

 魚市場の競りのように、数がひたすら上昇していく不思議さはありますが…。みんな、競争ではないですからね。自分のペースで走り続けること、これが大事です。明日以降も、がんばって走りましょう。

11月29日(水曜日)

 谷戸第二小学校の正門の横には、大きな花壇があります。道行く人たちの目にもとまりやすい場所にあるので、きれいな花が咲いていると声をかけてくださる方もいらっしゃいます。ただ、今は冬を迎える時期ということもあり、咲いている花は特にありません。そこで、この期間を利用して、先日、1年生が花壇の手入れをしてくれました。

「草や石がなくなって、だんだんきれいになってきた。」
「うわっ!虫が出てきた!」
「えっ?虫?見たい!」

 このような活動も、子供たちにとってはワクワクするイベントなのでしょうね。雑草抜きも実に楽しそうに取り組んでいました。その後も、腐葉土や培養土を入れて、土を耕してくれました。おかげさまで、花壇の整備が完了しました。

 そして、昨日です。1年生の子供たちが春に向けて、チューリップの球根を植えてくれました。正門横の花壇と自分たちの植木鉢に植えた球根の数は、約400〜500個。この球根は、公益財団法人日本教育公務員弘済会の「花いっぱい運動」から頂いたものです。この度、「花いっぱい運動」事業に応募申請したところ、見事に当選することができました。そこで、さっそく1年生の生活科の授業の中で活用させていただくことができました。

「見て見て。きれいに植えられたよ。」
「チューリップの花、早く咲かないかな?楽しみ!」

 担任の先生だけでなく、主事さんや支援員の先生にもアドバイスをもらいながら、1年生の子供たちは上手に球根を植えてくれました。今回見ていて思ったことですが、子供たちは土とふれ合う活動が大好きのようです。確かに、小さい頃は泥んこ遊びをしたり、砂場で遊んだりしますからね。

 1年生のみなさん。今回は花壇の整備だけでなく、チューリップの球根を植えるお手伝いもしてくれて、ありがとうございました。春先には、かわいいチューリップの花が花壇いっぱいに咲くと思いますよ。楽しみですね。


「チューリップの花が、いっぱい咲いてくれるといいなあ。」

11月28日(火曜日)

 春頃の話になります。コロナ禍も収束傾向にあり、以前のような日常生活が少しずつ戻ってきたという報道も多くなっていました。そこで私は、コロナ禍においては制限のあった地域との「かかわり」を拡大したいと考え、今年度の学校経営の重要課題に設定しました。本校が「コミュニティ・スクール(CS)」として、新たな教育活動をスタートした時期と、このコロナ禍の収束のタイミングが重なったことには、正直なところ、何か運命的な縁を感じました。
「地域や外部機関の方にも、どんどん本校の教育活動にかかわっていただきたい。」
 上記のような私の思いに答えるかのように、本校の先生たちも、地域との「かかわり」の活性化に対して、前向きに、そして意欲的に取り組んでくれました。たくさんのゲストティーチャーを学校に招き、子供たちにとって豊かな学びを日々実現してくれています。(「校長のつぶやき」の中でも、地域の方々と連携した授業や活動を数多く紹介してきましたので、ここでは詳細については省かせていただきます。)
 そして、先週末から行われている「展覧会」においても、地域の方々との新しい「かかわり」が生まれました。それは、地域の方々の作品を展示させていただけたことです。学校運営協議会の委員さんのご協力を得て、地域の方々から、たくさんの作品をお借りすることができました。手芸作品や写真、スケッチやイラスト、原画…等々。地域の方々の作品コーナーを家庭科室に設けたのですが、展示されている作品の完成度の高さや美しさは、鑑賞する人たちの足を止め、心を奪っていました。
「すごーい!プロみたい!」
「こういう作品をわたしも作ってみたいなあ…。」
 子供たちの言葉の表現力は、大人と比べれば、それほど豊かではありません。しかし、多くは語らなくても、確実に心の中に強い印象を残している様子が伺えました。美術や芸術の世界は、言葉や文法では適切な説明がつかない側面もありますからね。地域の方々の作品から、何らかの刺激を受け、少なからず影響を受けた子は、きっとどのクラスにもいることでしょう。
 最後になりましたが、今回の展覧会にご協力くださった地域の皆様には、この場をお借りして、厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。今後も様々な面で本校の教育活動にかかわっていただけると、私個人としても、学校としても、大変嬉しく思います。引き続き、どうぞよろしくお願い致します。

11月25日(土曜日)

 展覧会2日目。今日は土曜公開ということもあり、たくさんの方がご来場されました。私も何度か体育館に行き、保護者の皆様、地域の皆様とお話をさせていただくことができました。

「優しい気持ちが伝わってくる作品がいっぱいあって、とても素敵です。きっと優しい子供たちが多いのでしょうね。」
「会場全体が実に壮観な眺めです。淡い色から温もりが伝わってきます。」
「どの作品も工夫が凝らされていて、実に見ごたえがあります。」

 励みになるような、あたたかいお言葉をたくさん頂戴いたしました。この嬉しい気持ちを少しでも早く子供たちに伝えたくなりましたので、この「校長のつぶやき」で紹介させていただきました。

 本日は学級閉鎖のクラスもありましたので、展覧会は来週の水曜日まで延長することになりました。まだ会場の作品を見ることができていない子供たちにも、体調が回復して元気になったら、ゆっくり鑑賞してもらおうと思います。
 

 また、今日の授業公開には、たくさんの卒業生も来てくれました。特に男子の中には、卒業時よりも身長が急激に伸びていて、当時の担任の背を大きく追い越している子もいました。表情も精悍な顔つきになり、頼もしい若者へと成長している様子が伺えました。
 さらには、低学年の教室に入って、授業のお手伝いをしてくれた子もいました。たくさんの小学生に囲まれていて、すっかり人気者になっている姿が、見ていて微笑ましくもあり、面白かったです。年齢差こそ大きいですが、これも先輩と後輩のかかわりのひとつですね。大切にしていきたいと思います。卒業生の皆さん、また遊びに来てくださいね。

11月24日(金曜日)

「うわー!すごーい!」
「きれいだな…。」

 体育館に入ると、思わず感情を声に出す子がいました。また、声に出さなくても、瞳をキラキラさせながら、辺り一面を見渡している子もいました。子供たちがドキドキわくわくの気持ちを抑えられないのも、仕方ありません。今日は、谷戸第二小学校の展覧会当日。いつもは学校行事や体育の授業で使うことの多い体育館が、まるで魔法にかかったかのように、夢の美術館へとその姿を一変させました。
壁面には、彩り豊かな平面作品が展示されています。ひとつひとつの作品も味わい深いのですが、子供たちの作品が一斉に並べられている様は、まさに圧巻です。顔を上に向けながら、その場に立ち止まって、じっくり鑑賞している子がたくさんいました。
「6年生の作品、細かいところまで丁寧に作られているよ。さすが!」
「1年生のカラスの絵もかわいいね。みんな、それぞれ個性があっていいなあ。」
 他の学年の作品を鑑賞して、お気に入りの作品をタブレットで撮影している子もいました。教室に帰った後でも、ゆっくり鑑賞するのでしょうね。

 また、各学年の立体作品も、見る人を楽しませるように展示してあります。蚕の学習を進めてきた3年生は、育てた蚕から生糸を紡ぎ、「シルク行燈」を作りました。放課後は地域の方にも鑑賞していただいたのですが、その作品の出来栄えに驚かれている方も少なくなかったです。
 

 さらに、今日は谷戸幼稚園の子供たちも来校して、会場の作品をゆっくり鑑賞してもらいました。ペアになって案内する役は、本校の1年生の子供たちが担当します。夏に一緒に遊ぶ交流をしていたので、今日はお互いに名前を覚えているペアもありました。小さな1年生が小さな年長さんをニコニコ案内している様子は、実に微笑ましく、見ている私の心も癒されました。1年生と谷戸幼稚園との交流は、3学期も予定しています。楽しみです。
 
 展覧会は明日も続きます。保護者の皆様、地域の皆様、本校の誇る「夢の美術館」へ、ぜひ足をお運びいただけたら嬉しいです。心よりお待ち申し上げております。

11月22日(水曜日)

昨日の続きになります。

 谷戸二小の4年生は、「だれもが暮らしやすい西東京市をつくろう」という大きなテーマを設定し、自分たちにできることを考え、話し合ってきました。その話し合いを通して、子供たちは「地域をきれいにしよう」という結論を出しました。これが、「いこいの森公園」落ち葉拾いプロジェクトの始まりです。
 そこで、力を貸してくださったのが、ラジオ体操会のみなさんです。みどり公園課の方の紹介で、ラジオ体操会のみなさんのことを知り、出会うことができました。そこで4年生は、「ラジオ体操会の皆さんと一緒に、公園の清掃や落ち葉拾いをしたい」という思いを伝え、昨日のプロジェクトの実現へとつながりました。
 当日は、ゴミ袋に落ち葉を集めていったのですが、最終的には、トラックの荷台から溢れるほど、たくさんのゴミ袋が積み上がりました。その後は、子供たちとラジオ体操会のみなさんで、一緒にお話をしたり、遊んだりする等、楽しい交流の時間がもてました。プロジェクトをやり遂げた達成感と、地域の方々との新しい交流を作り出した喜びもあったのでしょう。子供たちは、本当に素敵な笑顔を見せていました。ラジオ体操会のみなさんとの「かかわり」を、今後の学習にもつなげていけるといいですね。

 そして、4年生のプロジェクトは、まだまだ続きます。今日は、田無駅の「アスタ」まで出かけていき、清掃活動に取り組みました。環境美化を呼びかけるメッセージ入りの手作りゼッケンを身にまとい、一生懸命ゴミ拾いを頑張ってくれました。田無駅と学校の往復で、約1時間は歩いたかもしれません。しかし、その疲れ以上に、自分たちの計画を実行に移せたことや、多くの人達が見ている前でアクションを起こせたことに、満足している様子が伝わってきました。4年生のみなさん、よく頑張りましたね。お疲れ様でした。

 「ふるさと探究学習」を通して、子供たちは問題解決能力を身に付け、確かな成長を見せています。同時に、この地域で暮らす一人として、自分たちの町を大切にしようと、課題意識をもって考えるようになりました。こうなると、子供たちの学びに向かうエネルギーは爆発的に膨れ上がり、私たち教員の想像を大きく越えてきます。次は、どのようなアイデアやプロジェクトを提案してくるのか、今から楽しみで仕方ありません。

11月21日(火曜日)

 今日は爽やかな秋晴れの日。午前中に「いこいの森公園」に行くと、4年生の子供たちが落ち葉拾いをしているところでした。ただ、その場所にいたのは、子供たちだけではありません。20名近くのラジオ体操会のみなさんも、子供たちと一緒に落ち葉拾いを手伝ってくださいました。

 この落ち葉拾いの活動が実現に至るまでには、少し時を遡って説明をさせていただく必要があります。本校も含め、西東京市の学校では、総合的な学習の時間で「ふるさと探究学習」を進めています。谷戸二小の4年生は、「だれもが暮らしやすい西東京市をつくろう」という大きなテーマを設定し、駅前や市役所、地域の施設、公園等、様々な場所に出かけて、実際にインタビューやアンケート調査をしてきました。(この内容については、9月20日の「校長のつぶやき」にも書かせていただきました。)

 学習を積み重ねていくうちに、子供たちは自分たちにもできそうなことはないかを考え、話し合うようになりました。教師が課題を指示したり、提示したりするのではなく、子供たちが自分たちで計画を立て、実現に向けて具体的な話し合いを進めるようになりました。さらに驚いたことには、授業で学んだ「思考ツール」を話し合いの際に効果的に活用したり、放課後に地域の実態調査に出かけたりする姿も見られました。繰り返しますが、教師が指示して動いたわけではありません。自分たちで考え、行動に移す主体的な姿がそこにはありました。
 
 そして、近所の公園を事前に調査した際に、子供たちにとって、運命的な出会いがありました。それが、ラジオ体操会の方々との出会いです。ここで出会った方々が、今後の「ふるさと探究学習」の力強い応援団となってくださるのですが…。
 

 文章が長くなりましたので、明日に続かせていただきます。申し訳ありません…。

11月20日(月曜日)

 今朝の全校朝会では、『天下一計算王決定戦』についてお知らせをしました。計算力を競い合う谷戸二小オリジナルのイベントも、今年で3年目になります。毎年、2学期末のこの時期に開催しているので、3年目ともなると、大会に向けて調整している子の姿も見られます。タブレットで計算力アップを目指して練習している子供たちも少なくありません。

「今年はクラスの代表になりたいな。」
「スコアが80を超えたよ。だいぶ速くなった。」
「うーん…。でも、〇〇君がメチャメチャ速いからな〜。やっぱり勝てないな〜。」

 『天下一計算王決定戦』では、1分間(60秒間)の計算問題の正答数を競い合います。計算問題を正解した数から間違えた数を引いた数が「スコア」になるので、いかに速く、そして正確に計算するかが、勝負の決め手となります。3年生以上は、四則計算の難易度は変わりません。そのため、自分の「スコア」の変化を継続して見ていくことができます。2年前よりも昨年の方が、そして昨年よりも現在の方が、記録が良いという子も多いです。友達と競い合うことも大事ですが、同様に、自分の「スコア」の伸びを確認し、計算力を磨いていくことも大切です。さあ、間もなく予選が始まります。それぞれの練習の成果を存分に発揮して、本番に臨んでほしいと思います。

 そして、もうひとつ、計算関係で書かせていただきます。先週、2年生の3クラスで授業をした「九九バトル」ですが、今週より新たなミッションを発動しました。そのミッションとは、「九九バトルの修行」です。修行の内容は、「10人の友達と九九バトルで勝負する」というものです。明日から、自分のクラスの友達、他のクラスの友達と「九九バトル」の対戦を繰り広げながら、修行を進めてほしいと思います。10人との「九九バトル」を終える頃には、どの子もきっと、九九をスラスラ言えるようになっているはず…?がんばれ!

11月17日(金曜日)

 今日は朝から雨が降っていたので、子供たちは休み時間に校庭で遊ぶことができませんでした。しかし、そのような条件の中でも、上手に過ごすのが子供たちです。

「よしっ!記録が伸びた!」
「オレもちょっとだけスコアが良くなった。」
 高学年の教室に行くと、タブレットを使って、計算やタイピングにチャレンジしている子供たちがいました。間もなく始まる「天下一計算王決定戦」に向けて、コツコツと練習しているようです。休み時間ではありますが、ゲームを楽しむかのように意欲的に勉強している姿が印象的でした。

 別の教室に行くと、静かに本を読んでいる子がいました。読書の秋ということもあるのでしょう。どの教室をまわっていても、本を読んでいる子が必ずいました。1年生の男の子と女の子が本を読んでいるところを見たのですが、休み時間が終わる頃には、しっかりと栞をはさんで本を片付けていました。続きから読めるように栞をはさんでおく…という仕草が、読書に慣れている様子を物語っています。絵本のように、短時間で読み終わる本は変わらず人気がありますが、1年生ながら、時間をかけてじっくりと読むような本を選んでいるところが、また素敵ですね。
 

 図工室に行くと、様々な学年の子供たちが集まっていました。よく見ると、それぞれ違うものを作っています。来週末の展覧会に向けて、作品の仕上げに取り組んでいるところでした。
「もう少し…。もう少し、ここをデコりたいな。」
「小さな人形をここに乗せて…。あとは、ここの色を…。」
 どの子も真剣な表情です。無駄なおしゃべりもなく、非常に集中しています。何よりも、自分が納得するまで、粘り強く取り組んでいる姿勢が立派ですね。展覧会まであと一週間、もうひと踏ん張りです!
 

 雨が降っていても、子供たちは変わらず楽しく過ごしていました。午後には晴れ間が見えて、子供たちは元気よく帰っていきました。みなさん、今週もよく頑張りました!

11月16日(木曜日)

「校長先生!これやってみて!おもしろいよ。」
 1年生の教室に行くと、ドングリで作ったコマをクルクル回している子供たちがいました。ドングリに爪楊枝を刺して回すというシンプルなものなのですが、既製品のコマと違って、ドングリの形は似ているようで微妙に異なります。そのため、バランスや重心にも違いが生じるので、回し方に工夫が必要です。上手に回している1年生がいたので、私も貸してもらって、チャレンジすることにしました。

「えいっ!」
 親指と人差し指で爪楊枝を回すと、ドングリはクルクルと回転し始めました。自分も昔、こうやってドングリで遊んだなあ…と懐かしがっていると、近くにいた1年生の子がニコニコ話しかけてきました。

「校長先生、見てて。」
 そう言うと、その子はドングリを手のひらで挟み、爪楊枝を下にしました。そして、片方の手を前に、もう片方の手を自分側に一気に引いて、鋭い回転をドングリ本体にかけました。すると、ドングリに刺してある爪楊枝が回転軸になって、勢いよく回り始めました。ドングリ本体が床に接して回るのではなく、持ち手の爪楊枝が床に接して回るというこの上級技は、正直なところ、私は知りませんでした。やはり子供たちは遊びを考える名人ですね。ちなみに、私もその上級技に挑んでみましたが、案の定、失敗に終わりました。ドングリゴマ、なかなか奥が深いです。

 ドングリのコマの他にも、1年生の教室には、ドングリや落ち葉で作った飾りやおもちゃがたくさん並べられています。子供たちはいろいろな「秋」を材料にして、友達と一緒に楽しんでいます。それにしても、形もかわいくて名前もかわいい「ドングリ」って、本当に優れた素材です。使い道も多いので、小学生にとっては万能な教材ですね。(ただ、ドングリ虫が出てきた時だけは、騒然としましたが…。)

11月15日(水曜日)

 今日の3時間目に2年1組で、4時間目に2年2組で算数の授業をしました。その時の様子を書かせていただきます。

「みんなは『九九バトル』って、知ってるかな?」

 私が質問すると、何人かの子が「知ってるー!」と勢いよく答えてくれました。元気よく答えてくれたのは嬉しいですが、残念ながら、子供たちが知っているはずはありません。なぜなら、『九九バトル』は、私が担任時代に作った教材だからです。私が10年以上前に2年生を担任した時に自作したもので、カードゲーム型の教材になっています。(←『九九バトル』の詳細につきましては、令和4年度11月1日の「校長のつぶやき」にも書かせていただきましたので、よろしければそちらをご参照ください。)

「今日は、タブレットを使いません。算数で学習したことを生かして、『九九バトル』にチャレンジしましょう。」
 私は計算用の裏紙を子供たちに配りました。『九九バトル』は、相手に与えるダメージや自分の残りのパワーを計算で求めなければいけません。そのため、カードゲームを楽しむためには、自分たちで計算をする必要性が出てきます。

「よーし!ここで必殺技『コロコロアタック』だ!」
 (いろいろな説明を省いて恐縮ですが、)コロコロアタックの時は、攻撃力が「5」になります。プレイヤーがサイコロを振ると…、出ました!「6」です。「攻撃力×サイコロの数字」が相手に与えるダメージになるので…
「やったー!30だ!30ポイントのダメージを与えたぞーっ!」
 すると相手プレイヤーも計算します。
「な、なにー!今のHP(体力)が45だから…。30のダメージを引くと…。ピンチ!残り15ポイントになっちゃった。負けちゃうよ〜!」
このように、遊びではありながらも、様々な場面で計算をしていくのが、『九九バトル』の仕組みです。計算用に配った裏紙をのぞいてみると、かけ算やひき算がビッシリ書かれていました。明日は2年3組で授業をする予定です。3クラスでの授業を終えた後は、次なるミッションも準備しています。今後も九九の学習を盛り上げていきます。


現在、入門編のキャラクター『コロコロキャット』を使って修業中です。

11月14日(火曜日)

 今週に入り、朝夕の気温が一段と低くなってきました。一週間前は夏日がニュースの話題になっていたのに対し、昨日は大雪の情報が各地から届く等、信じられないような気候の変化です。夏から秋を経て、少しずつ冬の装いへ。昔のように、緩やかな季節の移ろいが戻ってくれると嬉しいのですが…、これも地球温暖化の影響なのでしょう。残念ながら、季節の急激なシフトチェンジは、これから先も続きそうです。私たちも今以上に体調管理に気を配りながら、現代の気候に順応していくことが求められているのかもしれません。(私個人としては、冬の寒さには若干の耐久力があるつもりですが、夏の暑さには極めて弱いです…。)

 朝夕の冷え込みが厳しくなる一方で、日中は暖かい日差しが注ぎ込むのも、この季節の特徴です。今は束の間の秋かもしれませんが、東京はまだ過ごしやすい日々が続きそうです。休み時間の校庭を見ると、半袖姿で元気に遊んでいる子供たちがたくさんいます。ほどよく汗をかけるぐらいの陽気が心地良いのでしょうね。サッカーやドッチボールをしている子、鬼ごっこをして遊んでいる子は相変わらず多いです。「タイヤ広場」や「石山」と呼ばれる人気スポットには、低学年の子供たちがたくさん遊んでいます。また、「なわとびチャレンジ」の期間は昨日で終了しましたが、その後も、なわとびで楽しそうに跳び続けている子は少なくありません。どのような遊びでも大歓迎です。思い切り体を動かして、寒さに負けない強い体をつくってほしいと思います。

11月13日(月曜日)

「ピーッ ピッ!ピッピッピッ!」

 力強いホイッスルの音が会場に響き渡ります。この音を合図に、小太鼓や大太鼓等の打楽器が軽快なリズムを刻み、リコーダーやキーボードは心地よいメロディを奏で始めます。谷戸第二小学校の鼓笛隊によるパレードの様子です。

 11月11日(土曜日)、12日(日曜日)に、西東京市の市民まつりが開催されました。会場は、本校のすぐ近くにある「いこいの森公園」です。冬の訪れを感じさせるような寒い気候ではありましたが、実にたくさんのお客さんが来場し、大変な賑わいを見せていました。
 以前にも「校長のつぶやき」で書かせていただきましたが、コロナ禍のために市民まつりの開催は3年間中断していました。今回は4年ぶりの開催ということになります。谷戸二小の子供たちによる鼓笛隊も、同様に4年ぶりの登場ということになります。

 鼓笛隊に向けられた多くのカメラ。あたたかい応援の声や鳴りやまない拍手。不安や緊張もあったと思いますが、子供たちは隊列を整えながら堂々とした行進を続け、最後まで集中して演奏することができました。鼓笛隊の立派な演奏と姿に、会場の多くの方から改めて大きな拍手をいただきました。演奏中は終始引き締まっていた表情でしたが、そこで初めて、子供たちはホッとしたのかもしれません。最後は、子供らしい笑顔の花がたくさん咲いていました。

 そして、日付が変わり、本日、月曜日を迎えました。たくさんの子供たちが6年生の鼓笛パレードを見ていたようで、興奮気味にいろいろな話をしてくれました。

「6年生のパレード、すごかったね。」
「大勢の人の中を並んで進んでいくのが、かっこよかったー!」
「よく歩きながら演奏できるなあ。いっぱい練習したんだろうなあ。」

 谷戸二小の先輩たちが紡いできた「鼓笛隊」の歴史は、コロナ禍によって、3年間の中断を余儀なくされました。しかし、今回の6年生の努力と頑張りによって、歴史の歯車は再び動き始めました。そして、その威風堂々たる姿は、鮮烈な印象となって、確実に下級生たちの心に届きました。このようにして、今の代から次の代へと、伝統が受け継がれていくのでしょうね。
 6年生の皆さん、素晴らしい演奏をありがとうございました。最高でした!

11月7日(火曜日)

 今朝の登校時間、雨はそれほど降っていませんでしたが、吹き荒ぶ強い風が木々の枝を大きく揺らしていました。昨日の下校時間までは整然としていた中庭や校庭にも、たくさんの葉が落ちており、学校に到着した子供たちは、落ち葉の多さに驚いていました。たったの一日で景色を一変させるのが、自然の力ですね。ただ、そのような荒天の朝ではありましたが、大きなトラブルやケガをする子もなく、子供たちは元気に登校することができました。その姿を見て、私たち教職員も、胸をなでおろしました。

 子供たちが登校した後は天候も回復し、気温もぐんぐんと上昇してきました。その中で、学校の外へと出かけていく子供たちの姿がありました。2年生の「まちたんけん」です。2年生は生活科の学習の中で、自分たちの生活する地域には、どのようなお店や施設があるのかを調べています。調べたいお店や施設をもとにグループを作っているので、クラスの垣根をこえた「かかわり」も見られます。今日は、お肉屋さん、お弁当屋さん、うなぎ屋さん、ひばりが丘駅方面の交番等に出かけていくグループの姿がありました。

「お肉屋さんのお店の名前の意味を教えてもらったよ。」
「うなぎ屋さんに行ってきたよー!食べたかったなー。」

 お店や施設の方々と実際にかかわることができて、子供たちは自分たちの暮らす地域のことが更に好きになったと思います。今後は、自分たちが調べたことをお互いに伝え合いながら、みんなで地域のことをもっと勉強していく予定です。

 また、保護者の方々には、昨日の「自転車安全教室」に引き続き、「まちたんけん」でも引率のご協力をいただきました。ありがとうございました。学校の教育活動は、保護者の皆様、地域の皆様との「かかわり」があるからこそ盤石となり、豊かなものになるのだと考えています。いつもあたたかく、そして力強く学校を支えていただき、感謝の気持ちでいっぱいです。

 最後になりますが、明日から3日間、私は出張のため、学校を留守にします。そのため、「校長のつぶやき」はお休みさせていただきます。不定期の情報発信で恐縮ではございますが、ご承知おきいただければ幸いです。よろしくお願い致します。

11月6日(月曜日)

 11月に入り、少しずつ木々も紅葉してきた谷戸二小の校庭。しかし、今日はいつもの様子とは違います。白いラインで、交差点や横断歩道などが描かれています。また、所々に信号機もあります。一定の時間で赤信号から青信号に切り替わる等、まるで本物のようです。さらには、一般道と同じように、停車中の車があり、道幅が狭くなっているところもあります。そして、この「仮想・一般道」を、慎重に進む自転車があります。運転しているのは、2年生の子供たち。左右の安全確認を済ませ、今、ゆっくりとペダルをこぎ始めようとしています…。
 
 前置きが長くなりました。これは、本日行われた「自転車安全教室」の一場面です。警察の方、西東京市役所まちづくり部交通課の方から、自転車の正しい乗り方や交通安全について大切なお話をしていただきました。子供たちは真剣な表情で、集中して話を聞いていました。自転車は、子供たちにとっても大事な移動手段ですからね。今回学んだことを、大きくなっても覚えていてくれたら嬉しいです。
 また、今回の「自転車安全教室」も、多くの保護者の方々にご協力いただきました。道路の様々なポイントに立っていただき、子供たちに直接声をかけていただいたおかげで、子供たちは緊張せずに、自信をもって取り組むことができたと思います。ありがとうございました。

 そして、同時間帯。6年生の教室では、多文化共生センターから講師をお招きした特別授業が行われていました。現在、6年生は総合的な学習の時間の中で、国際理解をテーマに学習を進めています。今回のゲストティーチャーは、ベトナムから来日された大学生の方でした。食文化や服装、生活習慣について、クイズ形式で子供たちに問いかける等、とても工夫を凝らして授業を進めていただきました。6年生の子供たちも、ベトナムの文化や日本とのつながりにとても興味をもったようです。

「(講師の先生が着ている)アオザイっていう衣装、きれいだな。」
「ベトナムのフルーツ、おいしそう!ココナッツジュースも飲んでみたいな。」
「(講師の先生の)日本語が上手!2年近くであんなに話せるようになるの?すごい!」

 実際に外国の方と交流することは、本や動画から学ぶ知識よりも、豊かで刺激のある深い学びにつながります。講師の先生、多文化共生センターの皆様、貴重なお話や資料をありがとうございました。


子供たちは上手に自転車に乗ることができました。

11月2日(木曜日)

 昨日の続きになります。

「いいにおい!おいしそう!」
「お餅を食べる時のにおいを思い出すなぁ。」
 家庭科室から美味しそうなにおいが漂ってきました。ここでは、3年生の子供たちが「おしょうゆ」について学習していました。
 3年生の国語の教科書には、『すがたをかえる大豆』という教材があります。しょうゆの原料には、もちろん大豆が使われています。今日の特別授業は国語の学習ともリンクしているので、子供たちの関心は高く、興味津々です。
 特別授業のゲストティーチャーとして、「しょうゆもの知り博士」にお越しいただきました。博士のお話や質問にも、すすんで手を挙げて答える子供たち。目がキラキラしています。また、しょうゆの香りや味も実際に体験することができました。
「おいしかったー!」
 授業の後、味の感想を報告してくれる3年生の男の子がいました。日本の食文化とは切っても切り離せない関係にある「しょうゆ」。今回の授業を通して、子供たちはしょうゆのひみつをたくさん学ぶことができました。これから先、しょうゆの味わい方が変わるかもしれませんね。

 体育館では、6年生が集合して、真剣に話を聞いていました。「三菱アジア子ども絵日記フェスタ」の特別授業です。
「2030年の世の中は、どうなっていると思いますか。」
 アジアの国々の事情に詳しいユネスコ協会の先生が、子供たちに尋ねます。食糧問題、気候問題、戦争や紛争について…。もちろん、その答えは2030年、未来にあるので、誰も正解はわかりません。それでも、子供たちは自分なりに根拠を示しながら、一生懸命未来について考えていました。
 この授業で心に残ったのは、アジアの国々の子供たちが書いた絵日記をもとに構成されている点です。絵日記を通すと、日本に住んでいる私たちからは見えない現実が見えてきます。絵日記の内容は様々です。男の子は学校に行くのに、女の子は家の仕事をしていること。海の中に潜ったら、ウミガメの顔がビニールゴミに覆われていたこと。友達が地雷で足を失ってしまったこと…。教育や環境、戦争に関する様々な問題について、私たち日本人が考えるよりも、ずっと近い距離で向き合わざるをえないアジアの子供たち。本校の6年生の子供たちにとっても、世界の国々の現実について、そしてSDGsについて、何か考えるきっかけになったのではないでしょうか。

 最後になりますが、今回お世話になりました全てのゲストティーチャーの皆様に御礼申し上げます。ありがとうございました。

11月1日(水曜日)

 今日から11月。しかし、11月とは思えないほどの暖かさ。秋晴れの天気は嬉しいですが、この夏の異常な暑さと同様に、やはり気候の変化を感じずにはいられません。本格的な紅葉シーズンは、もう少し先かもしれませんね。

 
 さて、今日は外部からゲストをお迎えした特別授業が、たくさん行われました。そのため、先にお伝えさせていただきますが、本日の内容は、今回と明日の2回にわたって書かせていただきます。いつも「校長のつぶやき」が長くなってしまう傾向にあるので…。

 「火事だー!」
 校庭で叫ぶ4年生がいます。しかも、何人も大声で叫んでいます。誤解のないように説明させていただきますと、もちろんこれは訓練です。2時間目に、消防署の方をお招きして、消火体験をさせてもらいました。本来であれば、9月の防災ウィークの中で行う予定でしたが、当日は台風が関東地方に接近していたこともあり、雨天延期となっていました。そのため、今日は満を持しての消火体験ということになります。

 体験の内容は、「大きな声で火事の発生を周囲に知らせ、その後、近くにある消火器を使って初期消火を始める」というものでした。簡単なようですが、最初は照れくささもあり、大きな声で叫ぶことに躊躇する子もいました。しかし、元気な男の子が気合いの入った大声を出すと、他の子供たちも安心したのか、自信をもって声を出すようになりました。
 また、消火器を使用した経験は、おそらくほとんどの子が初めてだったと思います。しかし、消防署の方の説明をしっかり聞いていたので、火(模型)の的をめがけて上手に放水(←消火器の中身は水)することができました。
 言わずもがな、火災の現場には遭遇しないことが一番です。それでも、いざという場面に直面することは、今後の人生において、確率はゼロではありません。自分の命、そして周囲の人たちの安全を守るためにも、今回教えていただいた「大きな声」と「消火器の使い方」が役に立つ時が来るかもしれません。今後も、防災に関する知識やスキルをアップデートできるように、学校でも防災教育に力を入れて取り組んでまいります。
 
 お忙しいところ、子供たちに向けて大切なお話をしてくださった消防署の皆様、ありがとうございました。

10月31日(火曜日)

 校内をまわっていると、ハロウィンの飾りが貼られている教室がたくさんありました。かぼちゃ、くもの巣、オバケ、魔女の帽子…。子供たちが折り紙で手作りした飾りも多く、そのクオリティの高さには驚かされます。今の時代、タブレットで動画を見ながら飾りを作る子も少なくありません。きっと、折り紙名人の動画等を参考にしながら、自分の装飾スキルを向上させているのでしょうね。

 そして、今日の給食の時間。ハロウィンにちなんだ献立を、子供たちも楽しみにしていたようです。子供たちは紫芋のパウダーを口にたっぷりつけながら、美味しそうに『ハロウィン揚げパン』を食べていました。

「校長先生!この揚げパン、美味しい!」
「あっ!〇〇くんの口の周り、紫色になってるよ。」
 教えてあげている子の口の周りも、やっぱりパウダーで紫色でした。そんな様子も可愛らしいです。

「このシチュー好き!カボチャが美味しい!」
 カボチャがたっぷりの『パンプキンシチュー』を、何杯もお替わりしている子がいました。カボチャの甘さがお気に入りのようです。私もこのシチューが大好きで、モリモリ食べさせていただきました。

 学校や地域で行うハロウィンは、子供たちにも大人気の楽しいイベントです。私が子供の頃の日本では、ハロウィンで盛り上がる風習はほとんどありませんでした。しかし、コロナ禍を除き、ここ数年の繁華街での盛り上がりは尋常ではありません。海外からの観光客も日本流のハロウィンを楽しみに来日しているほど、もはや新しい文化として確立されたものになりました。ただ、異常な混雑やゴミ問題等、繁華街を抱える自治体にとっては、頭を抱える課題が山積しているのも事実です。本日のハロウィンが大きなトラブル無く、楽しい雰囲気で幕を下ろすことを願うばかりです。

10月30日(月曜日)

 10月28日(土曜日)のことです。学校の中が、不思議な空間へと様変わりしていました。いつもはランドセル姿の小学生が歩いている廊下に、なぜかオシャレな魔女、可愛らしいデビル、ちょっぴり紳士なドラキュラの姿が…。他にも、エルサ、ダースベイダー、スパイダーマン、マリオ等、たくさんの人気キャラクターがいました。
 
 さて、もう既にお分かりの方も多いのではないでしょうか。一昨日の土曜日に、けやき会主催の「ハロウィンまつり」が開催されました。以前より谷戸二小を会場に行われてきた「ハロウィンまつり」は、地域の子供たちにも大人気のイベントです。しかし、コロナ禍の期間は開催ができなかったので、今回は4年ぶりの実施ということになります。それだけに、今回の「ハロウィンまつり」を楽しみにしていた子供たちは多かったと思います。ハロウィンの前に、自分自身の衣装をこっそり教えてくれる子も少なくなかったです。

「私はね、魔女になるの。」
「顔にも派手なペイントをするんだ。楽しみ!」
 こっそりと言うよりも、もはや誇らし気に堂々と教えてくれました。

「校長先生。ぼくの衣装がアマゾンで届いたんだ。」
 衣装の購入ルートまで教えてくれた子もいました。きっとワクワクしながら届くのを待っていたのでしょう。

 「ハロウィンまつり」当日、子供たちは校舎内の様々な場所をスタンプラリーでまわりながら、お互いの衣装を見せ合ったり、写真を撮り合ったりして、とても楽しそうに参加していました。また、近隣の中学生もボランティアとして参加し、ゲームコーナーを運営していたり、小学生に景品のお菓子を配っていたり等、手際よく仕事をしていました。その中には、本校の卒業生も多くいたので、地域の一員としてイベントを支えている姿に大きな成長を感じました。卒業生の活躍はやはり嬉しいですね。

 最後になりますが、子供たちのために盛大な「ハロウィンまつり」を企画、運営してくださった「けやき会」の皆様、そして、保護者・地域の皆様に厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。

10月27日(金曜日)

「おはようございまーす!」
 谷戸第二小学校では、毎朝あいさつ当番による元気な挨拶が聞こえてきます。しかし、今朝の挨拶の声は、いつもの10倍以上でしょうか。正門のところに50人近くの子供たちが並び、登校してくる子供たちに挨拶を続けていました。
 9月と10月のあいさつ当番は、1年生と6年生が一緒に担当しました。間もなく10月も終わりということで、今まで担当した子供たちも有志で再び当番に参加したようです。結果として、今朝のあいさつ当番は、1年生と6年生をあわせて、50名近くの人数にまで膨れ上がりました。中には、友達に声をかけられて、ランドセルを背負ったまま、あいさつ当番に合流した子もいました。もちろん、この規模のあいさつ当番を毎日続けることは現実的に厳しいです。しかし、それでも最後のあいさつ当番は自分も一緒に関わりたいと思って、行動に移した姿が素敵ですね。1年生、6年生のみなさん、ありがとうございました。

 同時に、朝早くに登校して、家庭科室の方向に歩いていく姿もありました。5年生の子供たちです。今日は調理実習があるために、いつもより早く学校に来て、諸々の準備を整えていました。実習の課題は、白いごはんを炊いて、みそ汁を作るというものです。保護者の皆様、地域の皆様も小学校時代に経験したことがあるのではないでしょうか。ただ、コロナ禍の時期は、学校での調理実習にも制限が多かったため、ご飯とみそ汁の実習を経験しないまま卒業の日を迎えた学年もありました。それだけに、今回のように、みんなで料理をして一緒に食べることのできる経験というものは、とても貴重なものだということを再認識しました。

 調理実習の邪魔にならないように、私はこっそり家庭科室を覗いてみました。慎重に野菜を切る姿、何度も火加減を確認する姿、テキパキと洗いものを済ませる姿が見られました。何よりも、どの子も自分の役割や調理の手順を意識しながら、一生懸命取り組んでいる姿が印象的でした。調理実習が終わった後、何人かの子に実習の感想を聞いてみました。
「おいしかった!」
 その100点満点の笑顔が、みんなで作ったご飯とみそ汁の味を物語っていました。

10月26日(木曜日)

「うわー!いっぱい品物がある!」
「このお店にはよく来るけど、中はこうなっていたんだなぁ…。」
 今日は3年生の社会科見学がありました。スーパーマーケットの仕事について調べるために、「コープ ひばりが丘店」さんにご協力いただき、店内の様々な場所を見せていただくことができました。私も一緒にお邪魔させていただきましたが、バックヤードに入る経験は初めてでした。コンビニのバックヤードは、アルバイト時代に経験したことがありますが、スーパーマーケットは商品数も桁違いに多いので、規模が違います。お店の方々の手際の良い仕事の様子を間近で見ることができ、私自身にとっても貴重な経験になりました。

「ぶるぶる…。ここは、さむーい!」
「アイスって、こんな気持ちなのかな?」
 短時間ではありますが、マイナス20度の冷凍庫にも入らせていただきました。予想を上回る寒さに、子供たちは体をぶるぶる震わせながらも、表情はどこか楽しそうでした。

「すごい!でっかいお肉だ!」
「ステーキ食べたーい!」
 精肉エリアでは、お店の方がお肉の塊を見せてくれました。何十人分かのステーキが作れそうな大きさです。購入するとなると、3〜4万円はするそうです。やっぱり大きいものを見ると、子供たちは盛り上がりますね。

「ここ…、いいにおいがする。」
「ずっといたいなぁ。」
 パン屋さんのエリアでは、焼き立てのパンの香りが子供たちの心をガッチリとつかんでいました。このような香りや匂いは、教室の学習だけでは実感できませんからね。現場に行って学ぶことのできる社会科見学の良さです。
 また、お店の人にもたくさん質問をする子供たちの姿からは、学習への意欲の高さが伝わってきました。今回の見学を通して、お店の人たちの工夫や努力にも気付くことができたようです。お忙しい中にもかかわらず、快く対応してくださった「コープ ひばりが丘店」の皆様。本当にありがとうございました。

10月25日(水曜日)

「すっごくおもしろーい!」
 2年生の子供たちが『桃鉄・教育版』をとても楽しそうに遊んでいました。『桃鉄・教育版』は、3〜6年生には年度当初から既に導入済みで、本校のGIGAスクールの推進に一役買っている大人気のコンテンツです。遊びながら日本各地の地名や名産品を学ぶことができるので、社会科の学習には極めて効果的です。また、物件の購入等でお金の計算も必要になるので、算数の学習面においてもプラスの効果が見られます。
 ここで、誤解のないように申し上げておきますと、2年生の学習には社会科はありません。私がゲーム会社のKONAMIさんから、2年生用に「授業パスワード」をいただいたのは、あくまでも自主学習や家庭学習で活用してもらいたいからです。楽しく遊びながら、日本の都道府県名や位置関係、各地の名産品等にふれてもらえたら嬉しいです。

「あー!『桃鉄』だ!お姉ちゃんと一緒にやったことがある!」
「わたしもお兄ちゃんと遊んだことがあるよ!これから自分のタブレットでもできるんだ!わーい!」
 お兄さんやお姉さんがいる子供たちは、既に家で体験したことがあるようです。操作にも慣れていて、遊び方もよく知っています。また、実際に販売されている『桃鉄』で遊んでいる強者の子もいて、カードの種類や鉄道路線等、その詳しさには驚かされます。その様子を見ていると、学年の垣根は特に関係ないようです。そのうち、〇〇県〇〇市の名産は〇〇で…等、詳細なデータを覚えてしまう子が出てくるかもしれませんね。
 
 さて、廊下を歩いていると、2年生の子供たちが私にところに来て…
「校長先生!『桃鉄』、楽しいです!ありがとうございました!」
「『桃鉄』うれしーっ!校長先生、ありがとう!」
 たくさんの感謝の言葉をもらいましたが、私は「授業パスワード」を送っただけなので…、なんだか照れてしまいます。本当にすごいのは、『桃鉄』を作った人たちであり、教育版としてサービスを提供してくださっているKONAMIさんですね。この場をお借りして、御礼申し上げます。これからも、たくさん活用させていただきます。

10月24日(火曜日)

 先週の「校長のつぶやき」でも書かせていただきましたが、私は最近出張が多く、学校を不在にする日が続いていました。今日は久しぶりにゆっくり学校をまわることができたので、個人的にもたくさんのパワーをチャージすることができました。やはり子供たちと話したり、関わったりしていると楽しいですね。この仕事の醍醐味です。

「ダンダンダン! ジャカジャカジャカジャン!」
 5時間目、体育館から迫力のある演奏が聞こえてきました。中を覗いてみると、6年生の子供たちが集まって、楽器の演奏をしていました。鼓笛隊の練習です。来月に開催される西東京市の市民まつりで、本校の6年生は鼓笛パレードを行います。現在、学年が一丸となって、発表に向けた練習に取り組んでいるところです。

 コロナ禍以前は、毎年行われる市民まつりに、本校の子供たちは鼓笛隊として参加していました。しかし、世界的なパンデミックの影響で、長く続いていた市民まつりは中断を余儀なくされ、結果として鼓笛隊の活動もストップしてしまいました。そのため、今回は実に久しぶりの鼓笛隊の復活です。参加できなかった先輩たちの分も、6年生の子供たちは頑張っています。保護者の皆様も地域の皆様も、市民まつり当日の鼓笛パレードを、どうぞ楽しみにしていてください。

 さて、余談になってしまいますが、本日、私に対する質問の中で一番多かったのは、この質問でした。
「あっ、校長先生。髪切った?」
「あれ?髪、切りましたか?」
 たまには、私も髪を切ることはありますので…。でも、ありがとう。ちょっとした声かけって、大人であっても、やっぱり嬉しいですね。

10月18日(水曜日)

「校長先生。キンモクセイの香りがするよ。」
 校内を歩いていると、子供たちが教えてくれました。ちょうど今、中庭にある金木犀(キンモクセイ)の木がオレンジ色の可愛い花をたくさん咲かせています。窓から入って来るキンモクセイの甘い香りが、私たちが待ち望んでいた秋の訪れを、はっきりと、そして優しく伝えてくれているようです。

 学校には、季節の移り変わりが楽しめる自然がたくさんあります。木々や草花はもちろん、昆虫などの生き物たちも同様です。最近は、虫かごにカマキリやアゲハ蝶、カナヘビ等の生き物を入れて登校する子供たちの姿も多く見られます。休み時間になると、いろいろなクラスの「生き物捜索隊」が、中庭やプール横の草むら等で、精力的に活動しています。

 今日も、中庭で「生き物捜索隊」が仕事に励んでいたので、声をかけてみました。
「そこで何を探しているのかな?」
 すると、捜索隊は爽やかに答えてくれました。
「コオロギやバッタがいないか探しています。」
 なるほど。コオロギは秋の虫の代表格ですからね。虫の鳴き声に興味があるのかと思いきや、捜索隊のコメントは続きました。
「カナヘビのエサが必要なので。」
 ま、まあ、それもまた、自然界の定めなのでしょう…。このように、生き物のお世話を通して、生態系や食物連鎖について学んでいる谷戸二小の子供たちです。(私個人の統計によると、多くのクラスで一番人気なのは、カナヘビのようです。)

 最後になりますが、19日と20日の2日間、そして23日の月曜日に、私は出張のため、学校を留守にします。そのため、「校長のつぶやき」はお休みさせていただきます。不定期の情報発信で恐縮ではございますが、ご承知おきいただければ幸いです。よろしくお願い致します。

10月17日(火曜日)

「もうすぐ遠足だ!すっごい楽しみ!」
 1・2年生の子供たちは、先週からずっとわくわくしている様子でした。そこで、私はとぼけたふりをして聞いてみました。
「遠足に行くの?うらやましい。校長先生も行きたいなー。」
 すると、1・2年生の子供たちは…
「校長先生も行くでしょ。」
「ほら!ここ!しおりに書いてあるもん。」
 
 さらに、もうひとつ聞いてみました。
「どこに行くんだっけ?せせらぎ公園だっけ?」
 すかさず、子供たちのツッコミがやって来ます。
「そんな近くの公園じゃないよ。」
「せせらぎ公園なら、いつも遊んでるし!」
「遠足で行くのは、航空公園!」
 さすが、隙がありません。「遠足のしおり」もバッチリ熟読しているようです。万全なる遠足の構え、頼もしい限りです。
 

 さあ、今日は待ちに待った遠足の日です。嬉しいことに天候にも恵まれ、気持ちの良い秋晴れの中、張り切って出かけることができました。行き先は、所沢の少し先にある「航空公園」です。私も引率で10回近く行ったことがありますが、敷地がとても広く、子供たちにも人気のある公園です。

 1・2年生は遠足に向けて、グループの顔合わせをしたり、遊びの計画を立てたり等、事前交流を何度か行ってきました。そのため、遊ぶ準備は万全です。2年生がリーダーシップを発揮しながら、上手に進めてくれました。特に、グループ遊びは大盛り上がり。「おにごっこ」「だるまさんがころんだ」「ジャンケンれっしゃ」「長なわとび」「はないちもんめ」。他にも初見では分からないような遊びもありましたが、どのグループも元気いっぱい楽しそうに遊んでいました。
 
 また、感心したのは、駅で電車を待つ間、あるいは電車の中の子供たちの姿です。決して騒ぐこともなく、お行儀よく、静かに行動していました。マナーを守って集団行動ができる子供たち。とても立派でした。
 
 1・2年生のみなさん、今日はとても楽しい1日になりましたね。これからも、みんなで仲よく楽しく過ごしていきましょう。

10月16日(月曜日)

「笑顔いっぱい!元気いっぱい!力いっぱい!」

 これは本校の目指す学校像であり、私も全校朝会等で子供たちに伝えることが多いフレーズです。私も谷戸第二小学校に赴任して3年目。何度も繰り返し伝えてきたこともあり、子供たちの中に浸透している感はあります。嬉しいことです。

 

 さて、そのフレーズの中にもあるように、学校にはたくさんの「力」が溢れています。子供たちは様々な特技や力を持っていて、学校の内外を問わず、多方面にわたって活躍しています。今朝の全校朝会では、そのような子供たちの活躍を全校児童に紹介するべく、表彰式を行いました。


 最初は、4年生の女の子です。授業の中で「人権」について学習したことをもとに、自分の言葉で「人権メッセージ」をまとめました。先月、三鷹市公会堂光のホールで開催された発表会に、学校の代表として参加し、「助け合うことの大切さ」について考えたことを、立派に読み上げてくれました。そこで、今朝はその時の表彰も兼ねて、校内の子供たちに向けて、もう一度「人権メッセージ」を読んでもらいました。


 続いては、スポーツの分野で活躍した子供たちです。5年生の男の子は、西東京市の剣道の大会で準優勝の成績を収めました。同じ大会に出場した友達からも、「◯◯くん、すごかったんだよ!」と言われる強さだったようです。


 4年生の女の子は、バスケットボールの大会で、見事MVPの座に輝きました。バスケットボールはW杯もあったことで、今までにない盛り上がりを見せています。その中の大会で、MVP(最優秀選手)に選ばれたというのは、きっと素晴らしい活躍だったのでしょう。今後の活躍も楽しみです。


 そして、西東京市が主催の「めぐみちゃんメニュー」の表彰です。「めぐみちゃんメニュー」とは、西東京市の地場産の野菜を使った料理のメニューについて、子供たちが考えたものです。毎年、西東京市の産業振興課にはたくさんの応募があるのですが、その中には本校の子供たちが考えたものもありました。今朝の表彰式では、3人の男の子の表彰を行い、それぞれが考えたメニューの紹介もさせていただきました。

 

 谷戸二小の子供たちは、「笑顔いっぱい!元気いっぱい!力いっぱい!」成長しています。一人ひとりの頑張りや活躍を、これからも見守っていきたいと思います。

10月13日(金曜日)

「ジャンケンポン!」
「よしっ!校長先生の勝ち!」
 
 毎朝、正門で挨拶をしていると、いつの間にか始まるジャンケンの勝負。もはや谷戸二小の日常の光景となっています。ただ、いつもと違うのは、今朝の私には不思議な力が宿っていたのでしょうか。ジャンケン勝負を挑んでくる子を悉く打ち破るという快進撃が続き、まさに連戦連勝。マンガに出てくるようなセリフの「負ける気がしない」を言いたくなるほどの無双状態。いやー、こんな日もあるんですね。

 このようになってくると、子供たちは俄然燃えるようです。どんどん私の近くに集まって、勝負を挑んできます。しかし、私もゾーンに入っている状態です。簡単には負けません。そこから勝利数をカウントしたところ、15連勝まで続きました。ちょっとだけ藤井八冠の気分を味わえた朝の出来事でした。

 さて、その後、私は給食の時間まで出張だったため、教室をまわることができたのは午後に入ってからでした。5時間目の授業中、3年生の教室に入った時のことです。一人の女の子が話しかけてきました。

「あっ!校長先生。ちょっと待っててね。」

 そう言うと、その子は何か机の中を探し始めた様子でした。私はしばらくの間、教室内をまわり、学習の様子を見ていました。すると、先ほどの女の子がこちらを見て、合図を送ってくれました。私は再びその子の席まで行くと、その女の子は何か小さなものを見せてくれました。

「はい。これ、あげる。」

 渡してくれたものは、小さな折り鶴です。一円玉よりも小さなサイズですが、細かい所までとても上手に折られています。折り紙が得意ではない自分は、その精巧さに圧倒されるばかりでした。子供たちの底知れぬ力や無限の可能性に、またひとつ驚かされた出来事でした。

 3年生の〇〇さん、素敵な折り鶴をありがとう。 


とても小さな折り鶴です。可愛らしいですね。

10月12日(木曜日)

 昨日の「校長のつぶやき」の続きです。

 
 突然ですが、「こんぶ」「かつおぶし」「しいたけ」と聞くと、皆様は何を思い浮かべますか。それが、今回の家庭科の授業のキーワードになります。いかがでしょうか。

 正解は「だし」です。私たちの食事にも密接に関わっていて、和食(日本食)の基本にもなっているものが「だし」です。和食という言葉を耳にすると、季節の食材を生かした彩り豊かな料理の数々、あるいは、日本料理職人の優れた技術等が注目されがちです。しかし、「だし」の存在が無くては、和食は十分な輝きを放つことができません。まさに、縁の下の力持ち。いぶし銀の活躍をしているのが、「だし」なのだと思います。
 
 今回の授業(水曜日の5時間目)では、子供たちは「だし」について学習しました。盛り上がりを見せたのは、「だしあり」と「だしなし」のみそ汁を実際に味わう活動です。2つのカップに注がれたみそ汁(←汁だけのものです。)を味わい、どちらが「だしあり」なのかを答えます。ただし、友達の意見に左右されないように、お互いに声に出してリアクションをしてはいけません。Googleフォームで回答し、気付いたことがあれば、コメント入力するという流れです。さて、結果は…。

 クラス全体の結果を集計したところ、全員が「だしあり」を見抜くことができました。正解することができて、安心したのか、一気に饒舌に話し出す子もたくさんいました。

「だって、こっち(だしなし)は、お湯に味噌を入れただけっぽいから。」
「そうそう。こっち(だしあり)の方が、なんか旨味があるっていうか…。」
「給食の味に近いよね。」
「(だしありの方が)風味があるような気がする。」
 
 事前学習の積み重ねでしょうか。「旨味」「風味」等の言葉を使いながら、自分の感じた味について、一生懸命言語化して説明してくれました。子供たちは今回の体験を通して、「だし」の力やはたらきについて理解が深まったようです。

 日本の伝統料理である「和食」の文化は、今ではユネスコ無形文化遺産にも登録されていて、世界中で高く評価されています。日本の食文化の価値について、私自身も学ぶことの多かった授業でした。

10月11日(水曜日)

 4時間目。5年生の家庭科の授業は、栄養教諭の先生と連携した食育の授業です。

「昨日の夜は、何を食べましたか?」
 授業は、この質問から始まりました。

「チャーハン!」「枝豆!」「ハンバーグ!」「ラーメン!」
「そば飯です。」「焼き魚を食べました。」「シチューと…パスタかな。」

 やはり食べ物の授業は盛り上がります。どの子も張り切って答えていました。晩御飯の様子を、お互いに話したり、聞いたりするのは楽しいようです。

「この中に、『和食』はありますか。」
 担任が問いを続けました。子供たちは少し考えながら、また答え始めます。

「ラーメンって、よく食べるけど…。和食じゃないよね。」
「カタカナの食べ物は洋食でしょ。」
「それじゃ、そば飯は?」
「焼き魚は和食っぽいけど…。」
 なるほど。一言に「和食」と言っても、子供たちにとってはイメージが様々なようです。

 続いて、教室の大型モニターに、「和食」の映像が映りました。先生が問いかけます。
「この和食の写真を見て、何か気付いたことはありますか。」
「おかずがいっぱいある。」
「野菜が多くて、ヘルシー。」
「季節に関係あるおかずがある。旬のもの…って言うんだっけ?」
「お皿がきれい。おぼんも。」
「あっ、箸置きが桜の花だ!」
 確かに、和食は旬の食材を使うことが多いですし、器にもこだわりますからね。子供たちは直感的にも、おもしろいところに気付いています。

 さあ、「和食」の授業が盛り上がってきました。この授業は5時間目にも続きます。その様子は…、明日の「校長のつぶやき」で紹介させていただきます。本日はこの辺で…。

10月10日(火曜日)

「日本、負けちゃったね。残念だったなあ・・・。」

「アルゼンチンといい勝負だったのに・・・。悔しい。」


 ラグビーW杯フランス大会、プールD最終戦。フランス西部の港湾都市であるナントの地で、日本対アルゼンチンが行われました。この試合の勝者が決勝トーナメントに進出できるということもあり、まさに意地と意地のぶつかり合いの総力戦。この試合は午後8時にテレビでも放映されていたこともあり、応援していた子供たちも多かったようです。アルゼンチンがトライを決めれば、日本もすぐさま取り返す息を呑むような試合展開に、興奮していた子供たちも多かったのではないでしょうか。もちろん子供たちだけでなく、私たち大人も同様ですが・・・。一進一退の激闘は、最終的にアルゼンチンに軍配が上がり、ノーサイド。日本のW杯の挑戦は、惜しくもここで終了となりました。

 


 個人的な話になりますが、私がラグビーに興味を持ったのは1995年の南アフリカ大会です。後に、『インビクタス 負けざる者たち』という映画の舞台にもなった大会です。この大会では、日本はニュージーランドを相手に、17対145の歴史的大敗を喫しました。その2年前には、日本のサッカー史において忘れられない「ドーハの悲劇」もありました。それだけに、この時期はスポーツ中継を見ていても、日本と世界の実力の差を痛感することが多かったことを、はっきりと記憶しています。しかし、それが逆に、私の中にあった日本代表の応援熱を急激に高めることになり、結果として、世界の強豪国に挑戦する日本代表チームから目が離せなくなりました。「校長のつぶやき」や全校朝会等でスポーツの話題を取り上げることが多いのは、間違いなく、このことに起因しています。


 それから時が流れること、四半世紀。ラグビーでもサッカーでも、世界の勢力図は大きく変わりつつあります。W杯の優勝こそまだ遠くても、日本チームは世界と十分に戦える力を備えるまでに成長しました。今回のアルゼンチン戦も、敗れはしたものの、最後まで全力で攻める姿勢を貫いた選手たちの姿は、私たちに大きな感動を与えてくれました。「勇敢なる桜の戦士たち」に、大きな拍手を送りたいと思います。


 そして、今回のW杯を見ていた子供たちにとっても、心が動く瞬間はあったのではないでしょうか。私自身がそうだったように、スポーツは、その人の人生や生き方に大きな影響を与える力をもっています。子供たちが大人になる頃は、W杯優勝を語ることが夢物語ではない時代になっているかもしれません。その頃、私は何歳になっているかわかりませんが・・・、それでもチームや選手を熱く応援し続けたいと思います。

10月6日(金曜日)

キラッ
 校内をまわっていると、何かが光ったような気がしました。その時はあまり気にも留めなかったのですが、しばらくすると、また…
 
キラッ キラキラッ
 
 間違いありません。何らかの光が校舎内に飛びこんできています。どうやら中庭の方からです。そこで、3階の廊下から、中庭の様子をのぞき込んでみました。

「みんな見て見て!3階の壁にオレの光が当たってるぞーっ!」
「よーし。この光で〇〇君を照らしてあげよう。」
 3年生の子供たちが太陽の光を手鏡に反射させて遊んでいました。遊ぶとは言っても、歴とした理科の学習活動です。太陽の光の性質について、みんなで楽しそうに学習しているところでした。今日は朝から天気が良く、日中も見事な秋晴れだったので、まさにこの学習には打ってつけのコンディションでした。天気によっては、反射させた光の確認が難しい場合もありますからね。

 さらに興味深いシーンがありました。手鏡を動かさずに、じっとしている数名の子供たちがいました。よく見ると、「的」らしきものの一箇所に、みんなで光を集めているようです。すると…

「先生!クルクル回ったよ!」

 確かに的がクルクル回転しています。子供たちは大喜びです。私は気になったので、中庭に行って的を見せてもらいました。すると、一人の子が説明してくれました。

「ここに太陽電池がついているんだよ。だから、みんなで光を集めていたんだ。」
 
 なるほど!これは面白いですね。太陽電池の仕組みもあわせて学ぶことができます。今日の理科の授業を通して、子供たちは実感をもって、太陽の光の仕組みについて学ぶことができたのではないでしょうか。何よりも、とても楽しそうに活動している姿が最高でした。

10月5日(木曜日)

 首都高速を霞ヶ関でおり、バスは国道1号線、桜田通りを進みます。有名な虎ノ門ヒルズ、麻布台ヒルズを通り過ぎ、赤羽橋の交差点で左折すると、その堂々とした姿が私たちの視界に飛びこんできました。インターナショナルオレンジと白色の2色が青空に美しく映える、あまりにも有名な電波塔。東京タワーです。昭和33年に開業し、その高さは333M。戦後復興のシンボルとしても名高い東京タワーに、5年生の子供たちと一緒に行ってきました。子供たちも楽しみしていたイベント、「最新eスポーツパーク『RED TOKYO TOWER』へ行ってみよう」の始まりです。
 この企画は、東京都の『子供を笑顔にするプロジェクト』のひとつです。本校は昨年度も行かせていただきました。東京タワーの3〜5階では、体を使いながら楽しく遊ぶことができるゲームがたくさんあり、子供たちは夢中で遊んでいました。また、今回は展望台デッキにも上ることができ、タワーの上から東京都心の絶景を眺めることができました。

「おおー!すげーっ!」
「わあっ、バスや車があんなに小さいよ。」
 東京都に住んでいる子供たちですが、東京タワーに来たのは初めてという子供たちが多く、瞳をキラキラさせながら外の景色を眺めていました。

「わわわ…。オレ、高所恐怖症だから…。」
「そっか。わかった。じゃあ、下の階に行こう。」
 高い所が苦手な友達に優しく声をかけている子がいました。その後、一緒に展望デッキの1階に降りていきました。まあ、展望デッキの1階も地上150Mの高さはありますが…。

「だるまさんがころんだゲーム、むずかしいっ!でも、楽しい!」
 画面の女の子が、子供たちのちょっとした動きを見逃してくれません。少しでも動いてしまうとアウトになります。しかし、このシンプルさがいいのでしょうね。私が見た中では、1組の男の子が一人、ゴールできました。

 話は戻りますが、出発前のことです。5年生が集まっている様子を見て、他の学年の子がうらやましそうに私に話しかけてきました。
「いいなあ、5年生!遊びに行くんでしょ。ずるいなあ。」
 私は5年生の名誉のために、ビシッと言っておきました。
「5年生は遊びに行くんじゃないよ。ゲームをやりに行くんだよ。」

 何はともあれ、楽しい一日でした。5年生のみなさん、おつかれさまでした。


15Mもある画面の映像は、迫力満点です。

10月4日(水曜日)

 昨日の続きになります。

 猛暑のために全く校庭が使えない時期であれば、校庭で走って転ぶこともないのかもしれません。極論を言えば、外に出ることさえしなければ、ケガのリスクは限りなくゼロに近くなります。これもまた、安全・安心に過ごすための、ひとつの考え方でしょう。

 しかし、やはり私は、子供たちには元気いっぱい体を動かしてほしいと思います。もちろん、ケガはしないに越したことはありません。ただ、そのリスクを恐れて、部屋の中にずっと閉じこもっていては、子供たちの健やかな成長は期待できません。矛盾するようなことを言っているかもしれませんが、人は転んだり、痛みを経験したりすることで、強く逞しく成長していくのだと考えます。同時に、危険回避や危機察知に関する能力も、実体験をもって身についていくのだと思います。そう考えてみると、保健室で手当てをしてもらった子供たちは、貴重な学びをひとつ積み重ねたと言えるでしょう。
 

 さて、今日の中休みです。昨夜から降り続いていた雨が上がり、少しぬかるんでいる場所はあるものの、子供たちは元気よく校庭に飛び出していきました。ボール遊びに夢中になっている子、おにごっこで走り回っている子、タイヤ広場で遊んでいる子、校庭のあちこちで、楽しそうに遊んでいる子供たちの姿が見られました。外遊びは強い体をつくるだけでなく、子供たち同士の豊かなかかわりを築く上でも、とても大切ですね。改めて、そう思いました。

 さあ、中休みが終わりました。休み時間に転んでケガをしてしまった子は…、今日はどうやらいないようです。ホッとしました。(体育の時間の後、手当てを受けた子はいましたが…。)学校は常に、このような日々の繰り返しです。これからも学校では、安全指導や体調管理体制を万全に整えた上で、子供たちの元気な遊びを見守っていきたいと思います。

10月3日(火曜日)

 10月に入り、だいぶ涼しくなってきました。日中は適度な日差しも注ぎ込むので、休み時間になると、子供たちは元気いっぱいに校庭で遊んでいます。今年の夏は過酷な暑さが続いていたので、熱中症防止の観点から、晴れの日であっても校舎内で過ごすことを余儀なくされた日々でした。それだけに、秋らしい気候になった今、子供たちは我慢していた分を取り戻すように思い切り体を動かしています。

 少しだけ話が変わります。中休みや昼休みの後、私は保健室に行くのがルーティーンになっています。休み時間にケガをした子がいないか、具合いが悪くなった子はいないか等、子供たちの様子を確認するためです。すると、今日も何人かの子が保健室にやって来ました。

「おにごっこをしてたら、転んじゃいました。」
 1年生の女の子です。膝に擦り傷ができたようですが、特に涙を流すわけではありません。ケガをした状況をしっかりと保健室の先生に伝えると、自分で傷口を丁寧に洗っていました。手当てが終わると、笑顔で元気よく教室に戻っていきました。

 他にも、ボールが顔にぶつかってしまった子。友達の足が絡んで転んでしまった子…。若干名ではありますが、どこかをぶつけたり、擦り傷ができてしまったりして保健室に来室する子はいます。どんなに気を付けていても、元気に校庭で遊んでいるうちに、うっかり転んでしまうことはありますからね。保健室にいると、自分も昔はそうだったなあ…と思い出すことが多いです。(余談ですが、昭和時代の子供たちの遊びは、確実に激しくてワイルドでした。擦り傷だらけになっても、へっちゃらで遊び続けていたような…気がします。)

 さて、「校長のつぶやき」が長くなりそうなので…、今日はこの辺で終わりにしたいと思います。また明日、続きを書かせていただきます。よろしくお願い致します。

10月2日(月曜日)

前回の続きです。移動教室の様子について書かせていただきます。

「その荷物、私が持つよ。」
 地蔵岳の登山。息が切れて苦しそうな友達の代わりに、荷物をもってあげている優しい子がいました。自分のリュックを背負い、友達のリュックを胸に抱え、歩きながら友達に励ましの声をかけ続けていました。その後、一緒に登り切った山頂で、ニコニコしながらお弁当を食べている子供たちの姿がありました。私の心に残った名場面の一つです。

「この石、何キログラムだ?絶対に1キログラムはあると思うけど…。」
アドベンチャーラリーの中に、「この石の重さを予想しよう」というミッションがありました。石の重さを感覚的に予想してみたり、自分たちのリュックの中にあるアイテムの重さを手がかりにしたりして、チームで予想をまとめるというものです。
「そうだ!オレの水筒と比べてみよう!」
「でも、その水筒の重さがわからないじゃん。」
「あっ!それなら、この水のペットボトルは!?これって500mlだから、0.5kgぐらいだよね。」
「ナイス!みんな、ペットボトル出して!えーと、1本、2本、3本…。」
「たぶん…、1.5キログラムはないぐらいだから…。1.4キログラムか1.3キログラムかな。」
 子供たちはみんなでアイデアを出し合いながら、一生懸命予想していました。予想がまとまったことに満足したのか、リュックから出したアイテムを現場に忘れたまま、次のミッションに旅立つチームもありました。

「ああ…、もうすぐ東京都に入っちゃう…。」
「もう一回、赤城に行きたーい!」
 移動教室3日目。帰りのバスの中で、子供たちから聞こえてきた言葉です。この言葉が象徴しているように、子供たちにとって、この3日間はとても充実した楽しい時間だったのでしょう。移動教室では、友達の意外な一面にもたくさん気が付くことができたと思います。同時に、友達と支え合うことの大切も学ぶことができたはずです。クラスの絆、学年の絆が強まった移動教室になりました。

 さあ、今年度も今週からは後半戦に入ります。子供たちの更なる成長が楽しみです。

9月29日(金曜日)

(今回の内容は、本来であれば昨日ホームページにアップする予定でしたが、サーバーのメンテナンスに伴い、本日アップすることになりました。)

 今日は低学年の子供たちから、たくさん質問されました。
「あっ!?校長先生。昨日教室に来てくれなかったね。何してたの?」
「挨拶チャレンジで校長先生をさがしていたのに、昨日までいなかったでしょー!」
「校長先生、いったいどこに行ってたんですか?」
 子供たちの疑問の通り、私は月曜日から水曜日まで不在でした。6年生と一緒に赤城移動教室に行っていたからです。月曜日の出発も早かったため、6年生以外の子供たちと会うのは、先週の金曜日ぶりでした。「移動教室」という学校行事について、詳しいことを知らない低学年の子供らしい素直な思いが、冒頭の質問の言葉につながります。質問の内容はともかく、私の不在に対して様々なリアクションを示してくれたことが、個人的にとても嬉しかったです。(3日間の不在分を取り戻すように、今日はたくさんの子供たちとジャンケン勝負をしました。)
 

 さて、移動教室の話に入らせていただきます。先週末から気候が秋めいてきたこともあり、移動教室の3日間はとても過ごしやすい気候でした。地蔵岳登山や覚満淵散策、アドベンチャーラリー、古墳見学等、外で活動する行程も多かったのですが、天候に恵まれたこともあり、絶好のコンディションで臨むことができました。6年生の子供たちは、終始元気いっぱいで楽しそうに取り組んでいました。

 子供たちが特に楽しんでいたのは、やはり宿舎での生活でしょうか。友達と一緒に布団を敷いたり、お風呂に入ったりするだけでも楽しそうでした。また、持参してきたカードゲームは大活躍。日頃はオンラインゲームや市販のゲーム機で遊んでいる子供たちも、この移動教室中は昔ながらのカードゲームで大盛り上がり。対面で、そして多くの友達と一緒に遊ぶことができるのが、カードゲームの強みですね。先生たちを誘う班も少なくありませんでした。
 
 移動教室の話はまだまだありますので…、次回に続かせていただきます。

9月22日(金曜日)

 今週は強い風や激しい雨の日が多くありましたが、その影響もあってなのでしょうか、夏から秋へと季節が少し動いたような気配を感じます。あくまでも私の肌感覚ですが、朝夕には確かな涼しさも感じられるようになってきました。記録的な暑さを更新し続けた今年の夏も、ついに終わりが見えてきました。こんなにも秋の訪れを待ちわびたことが今まであったでしょうか…と思うくらい嬉しいです。
 

 さて、今日は給食の後、事務室に行く用事がありました。事務室に行くためには昇降口の前を通るのですが、ちょうど掃除の時間と重なったこともあり、子供たちが一生懸命靴箱を掃除していました。1年生の子供たちも小さなほうきを使って、ひとつひとつの靴箱から砂やゴミを丁寧に掃いていました。友達の靴が汚れないように、先に靴を安全な場所に避難させているところも、素敵な心配りです。
 隣の靴箱では、やはり2年生が丁寧に掃除をしていました。男の子も女の子も協力しながら、見事なコンビネーションでテキパキと動いていました。仕事ぶりが楽しそうなところも見ていて気持ちいいです。
 
 世界に目を向けると、このように学校で掃除をしている光景は珍しいのかもしれません。掃除は子供たちがするものではなく、それを生業としている専門の業者さんに任せておくという考え方もあります。ただ、日本の学校には昔から「掃除の時間」というものがあり、自分たちの教室や学校を、みんなで掃除するという文化があります。国際的な価値観の相違はともかく、子供たちが一生懸命掃除をしている姿を見ていると、微笑ましくもあり、誇らしくもあります。子供たちの心の中にも、「自分たちが使うものは、みんなで大事に使う」という優しさや感謝の気持ちがあるのでしょうね。本当に気持ちの良いお掃除の姿でした。
 

 最後になりますが、来週の25日から27日までの3日間、私は6年生と一緒に移動教室に行ってきます。学校を留守にしますので、「校長のつぶやき」はお休みさせていただきます。不定期の情報発信で恐縮ではございますが、ご承知おきいただければ幸いです。よろしくお願い致します。

9月21日(木曜日)

「このイス、牛乳パックで作ったんだよ。」
 1年生の女の子が実際に座って見せてくれました。牛乳パックの重ね方や組み方に工夫が凝らされていて、とても丈夫にできています。また、周りにも綺麗な模様の紙が貼られていて、見た目も可愛らしく仕上がっています。これは、学校の授業の中ではなく、夏休みの自由研究で取り組んだ作品です。

 今、子供たちの自由研究の作品が教室の後ろに飾ってあります。教室をまわっていると、思わず見入ってしまう作品ばかりです。

 あんパンを作った様子を、写真と解説付きで、わかりやすくまとめている作品がありました。写真を見ると、とても美味しそうに焼きあがっているあんパンが6つ。校長先生はいつでも試食を引き受けますよ。

「夏休みに洋服を作ってみました。この服も自分で作りました。」
 自分で作ったオシャレな服を、雑誌の形にまとめている作品がありました。裁縫が得意なようで、作った洋服の数もかなり多くありました。ファッションに興味があるのでしょうね。次回作も楽しみです。

 トカゲのしっぽが生え変わる様子について、詳しく調べている作品がありました。作者は生き物が大好きな男の子で、日頃から教室で飼っている生き物を優しくお世話しています。昆虫や爬虫類への強い好奇心が、丁寧な観察記録から伝わってきます。

 料理系、工作系、裁縫系、科学系、歴史系、地理系…。子供たちの自由研究の作品は、まだまだたくさんあります。ジャンルも様々で、大人も感心してしまう力作ばかりです。作品には一人一人の個性や豊かな発想がたくさん詰まっているので、見ていてとても楽しいです。きっと明日も教室の後ろで、私は作品をじっくり見入ってしまうことでしょう…。

9月20日(水曜日)

 総合的な学習の時間で「ふるさと探究学習」を進めています。その中で、4年生は「西東京市をくらしやすい町に」という学習に取り組んでおり、先週も2日間にわたって、街頭インタビューに出かけ、取材をしてきました。暑い中でしたが、保護者の方々の引率のご協力もあり、「田無駅」や「田無神社」、「ひばりが丘駅」、「近隣の公園やお店」等、グループごとに各方面に出かけることができました。自分の足で現地に行き、多くの人達からリアルな声を聞くことができた体験は、子供たちにとっても貴重な学びになりました。そして、取材で手に入れた情報を生かしながら、その後の学習を進めてきました。本日、4年生のクラスで研究授業が行われ、子供たちはいろいろな考えや思いを伝え合っていました。

「西東京市は電車などの交通が便利な町。」
「人のかかわりが良くて、人が優しい町。」
「自然もたくさんあって、環境の良い町。」

 インタビューした多くの人達が、西東京市のいいところやくらしやすいところを子供たちに話してくれたようです。そして、その声を聞いたからこそ、次のように考えを話している子もいました。
「これからも緑を残していくことが大切だと思う。」

 また、次のような視点で考えをまとめている子供たちもいました。
「高齢者の方や障害のある方、妊婦さんたちが、くらしやすいと思ってくれたら嬉しい。その人たちのことを思って行動することも大切。」
「高齢者の方や車いすの方が通りやすい道路をつくることが大事。」
 実は、1学期から4年生は、障害のある方々をゲストティーチャーとしてお招きし、たくさんのお話を聞いてきました。その時のお話が今でもしっかりと心に残っているようです。障害のある方々の思いに立って発言する姿が、学習の中でも多く見られました。
 この学習はこの先もまだまだ続きます。4年生の「ふるさと探究学習」は、さらに加速度を増していくでしょう。子供たちの変容や成長が楽しみです。

9月19日(火曜日)

 3連休が終わり、9月も下旬に差し掛かろうとしています。しかし、依然として真夏のような暑さは続き、今年の東京都の真夏日は90日に迫ろうとしています。1年間の約4分の1が真夏日という状態が、今年限りのものではなく、来年度以降も続く可能性が高いことを考えると…、本気で恐ろしくなってきますね。引き続き、学校でも熱中症対策には十分努めていきたいと思います。

 
 さて、ここで話題が変わります。昨日、ラグビーW杯の日本対イングランドが行われました。放送時間が午前4時頃だったので、リアルタイムで観戦していた子はいないだろうな…と思っていたら、なんといました!夢中で応援していたサポーターが!
「イングランド代表、めっちゃ強かったー!」
「日本も途中までは必死でくらいついていたけどね。」
 
 その通り、子供たちもよく見ていますね。前半は肉薄していた日本代表でしたが、後半は前回大会の準優勝国イングランドに地力の差を見せつけられました。日本もイングランドの猛攻によく耐えましたが、残念ながら12対34で敗れ、1次リーグの成績は1勝1敗となりました。次のサモア戦も午前4時スタート。しばらくは睡眠時間の調整が必須になりそうです。

 ただ、野球やサッカーと違って、ラグビーは小学生にとって馴染みが薄く、詳しく知らない子が多いのも事実です。このような時に活躍するのが、「YATO2 VISION」です。試合のハイライトを放映すると、何となく子供たちが集まってきます。

「うわっ!すごいタックル!痛そう…。」
「わーっ!体が大きくて強そうな人がいっぱい!」

 難しいルールはわからなくても、映像を通して、競技の迫力や選手の魅力は十分に伝わっているようです。子供たちがスポーツの面白さや魅力に少しでも気付き、共通の話題で盛り上がることができたら最高です。
 ということで、これからも「YATO2 VISION」を大いに活用していきます。もちろん日本代表以外の試合も放映する予定です。谷戸二小のみなさん、お楽しみに!

9月15日(金曜日)

 2年生の教室に入ると、音楽の授業中でした。曲のリズムに合わせて、子供たちはカスタネットとタンバリンを楽しそうに叩いています。初めのうちは、お互いのリズムの違いに苦戦していた子もいたようですが、練習を重ねていくうちに、カスタネットチームの音とタンバリンチームの音が整ってきました。そこで、担任の先生から一言。
「では、校長先生にお客さんになってもらって、みんなの演奏を聴いてもらいましょう!」
 子供たちは全員で私の方を向き、カスタネットもタンバリンも心地よいリズムを刻みながら、一生懸命演奏してくれました。みなさん、とても上手でしたよ。素敵な演奏をありがとう!

「タグラグビーって、ラグビーみたいだね。」
「前にパスを出しちゃいけないんだっけ?むずかしい…。」
 体育館に行くと、5年生がタグラグビーの練習をしていました。今日はプロコーチの方々をお招きした体験授業の日。楕円形のボールに慣れないながらも、チームごとに声を掛け合ってパスをまわす等、楽しそうに取り組んでいました。ちょうど今、ラグビーW杯がフランスで開催されています。その影響もあるのでしょうね。これからも「ONE TEAM」の精神を大切にして、頑張ってください。

「ゴロゴロゴロ…ドカーン!!」
「キャー!」
 激しい雷雨が下校の時間と重なりました。安全確保のため、子供たちはしばらくの間、校内で待機していました。なかなか雨は弱まらず、雷鳴は強まる一方…。やっぱり雷は怖いようですね。低学年の子供たちは本当にドキドキしていました。
 下校時刻をだいぶ過ぎた頃、ようやく雨も小雨になりました。まさにチャンス到来です。残っていた子供たちは一斉に下校をすることになりました。お兄さん、お姉さんと一緒に帰れる子もいて、安心したのでしょうね。嬉しそうな表情をしている子もたくさんいました。
 みなさんが無事に家に帰ることができたようで、先生たちはとても安心しました。週末はゆっくり休んでくださいね。

9月14日(木曜日)

 美しい演奏が体育館に響き渡ります。おしゃべりをする子は誰もいません。音楽に合わせて体を揺らしている子、目を閉じてじっくり音楽の世界に浸っている子…。本日行われた音楽鑑賞教室の5年生の様子です。
 
 以前にもお越しいただいた「東京なないろアンサンブル」の皆さんを、今年度もお招きすることができました。バイオリン、ビオラ、チェロ、オーボエ、ピアノ。月並みな言葉になりますが、プロのオーケストラの演奏は圧巻です。音楽の力の偉大さに、改めて気付かされます。5年生の子供たちの鑑賞態度も素晴らしく、耳からだけでなく、目や心からも演奏を楽しんでいるようでした。

「やったー!この曲、知ってるー!」
 喜びすぎて大きな声が出ないように、友達と見つめ合いながら微笑みを交わす子がいました。

「え!?あの人がジブリ作品の演奏に関わっている人なの!?スゲー!!」
 こちらは堪え切れず声が出てしまったようです。いやいや、その通りです。今日はジブリ作品に関わっているプロの方にも演奏をしていただきました。

 そして、オーケストラの方からは、奏でる音楽はもちろん、演奏しているその姿からも気迫がビシビシ伝わってきました。曲紹介や楽器紹介の際には、子供たちの前でニコニコ優しく語りかけていたオーケストラの皆さんでしたが、演奏の準備に入ると、その表情は一転。お互いの呼吸を確認しながら、体を大きく動かして演奏する力強い姿は、会場中の全ての子供たちや教職員の心を圧倒しました。

「演奏している姿が迫力あって、すごくカッコよかった!」
 私もまったく同意見です。カッコよかったですね。

 楽器の美しい音色や心地の良い調べ、そして迫力のある演奏…。プロの方々の演奏をすぐ近くで聴かせていただくことができた音楽鑑賞教室は、私たちに鮮烈な印象と大きな感動を残して、幕を下ろしました。「東京なないろアンサンブル」の皆様、本日も素晴らしい演奏をありがとうございました。

9月13日(水曜日)

 昨年度まではコロナ禍のために、学校と外部の皆様との関わりには、一定の制限がありました。しかし、今年度からは、新型コロナウイルス感染症の位置付けが5類に移行されたことに伴い、本校では様々な教育活動において、外部の皆様との関わりを大きく拡大してきました。その中でも、防災教育については、学校単独ではなく、地域の皆様と関わりながら実施していくことが必要不可欠であると、私は以前より考えてきました。そこで今年度より新しく始めたのが、今回の「防災ウィーク」です。子供たちも地域の方々に関わっていただくことで、自分たちの暮らしや安全が多くの人達に支えられていることに気付き、学ぶことができたと思います。また、将来的には、自分たちがこの地域を支え、守ることができる一員になろうという気持ちを抱いてくれた子もいたのではないでしょうか。

 もちろん、これは教師側の希望的観測の面もあるかもしれません。しかし、それでも実際の地域防災には、この意識が大切になってきます。何もしなければ、人は受け身の防災意識のままであり、自助や共助の体制は成り立ちません。大人が何らかの道筋を示すことで、次世代を担う子供たちは社会の課題に気付き、それぞれの意志をもって行動するようになるのだと考えます。今回の「防災ウィーク」が、子供たちにとってその第一歩になっていれば嬉しいです。
 
 「防災ウィーク」は終わりますが、本校のホームページの中には、『みんなでつくろう 谷戸二小の避難所』のコーナーがあります。避難所運営協議会のお知らせや防災関連のコンテンツを収録していますので、ご家庭でも防災についてお考えの際などにご活用いただけたら幸いです。
 
 最後になりましたが、「防災ウィーク」の実施にあたり、避難所運営協議会の皆様をはじめ、学校運営協議会、西東京市役所危機管理課、消防署の皆様、そして保護者の皆様、地域の皆様には、多大なるご協力とご支援をいただきました。この場をお借りして、御礼を申し上げます。ありがとうございました。

9月12日(火曜日)

トントントントン トントントントン

 家庭科室から、軽快な槌音が聞こえてきます。リズミカルな音の連続ではありますが、中には力強い槌音もまざっています。
 家庭科室に入ると、3年生が自分たちで育てた藍の葉を使って、叩き染めをしているところでした。叩けば叩くほど藍の色が白い布に付着します。藍の葉の並べ方やデザインに工夫を凝らしたり、一心不乱に叩き続けたり等、どの子もとても楽しそうに取り組んでいました。何よりも、きれいに仕上がった叩き染めを見て嬉しそうにしている子供たちの表情が、とても印象的でした。

 午後は、西東京消防署から消防隊の方をお招きし、5年生の子供たちを対象にした心肺蘇生法の授業が行われました。具体的には、心臓マッサージとAEDの体験です。現在、AED(自動体外式除細動器)は様々な施設に設置されていて、医療ドラマ等にも登場する場面がしばしばあるので、子供たちが目にする機会もかつてより多くなりました。当然ではありますが、学校にも設置されており、毎年、水泳指導の前には私たち教職員も操作に関する講習会を実施しています。

「このボタンを押せばいいんだよね。いい!?押すよ!」
 恐る恐る操作をしている子の姿も見られました。無理もありません。AEDの操作は、多くの子供たちにとっては初めての経験です。最初は誰だってドキドキするものです。

「心臓マッサージって、思った以上に力がいるんだなぁ。」
 約30秒間、心臓マッサージを体験した子がつぶやいていました。実際は救急車が到着するまで続ける必要があることを消防隊の方から聞き、驚きを隠せない子も多かったです。

 いざという時に、大切な命を守ること。そのためには、私たちにも何かできることは必ずあるはずです。直接的な医療行為は難しくても、救急車を呼ぶことやAEDを持ってくること、周囲に安全を呼びかけることはできます。今日の体験を通して、きっと5年生の子供たちは、それぞれ大切な何かを感じ取ってくれたと思います。みなさん、よく頑張りましたね。

9月11日(月曜日)

 午前8時頃、正門には6年生と1年生の子供たちが並んでいました。
「おはようございます!」
 2学期の「あいさつ運動」が始まりました。1年生にとっては初めての挨拶当番。少し緊張している様子も見られましたが、6年生と一緒に声を出しながら、頑張って挨拶を続けてくれました。2学期は、6年生と1年生のなかよし班が、グループごとに挨拶当番を担当します。みなさん、よろしくお願いしますね。

 そして、今日の全校朝会では、運営代表委員会から「あいさつ運動」についてのお話がありました。挨拶を盛り上げるためのイベントを企画してくれているようです。「あいさつ王決定戦」や「あいさつクエスト」、「あいさつ探偵ゲーム」等、ワクワクするような企画が続きます。私も詳細は知らないので、今からどのように挨拶が盛り上がっていくのか楽しみです。(余談ですが、「〇〇王決定戦」や「〇〇クエスト」等、私好みのネーミングを用いてくれていることも、個人的に嬉しく思っています。)
 

 また、今日の午前中、4年生の子供たちが総合的な学習の時間で校外に出ていきました。「西東京市はくらしやすい町ですか?」という街頭インタビューをするために、田無市役所や田無駅、田無神社、いこいの森公園、ひばりが丘駅等、様々な方向に分かれて出かけていきました。先週、4年生は道行く大人に話しかけるための練習を各クラスでしていましたが、今日はいよいよ本番です。実際のインタビューの場面を想定して、事前に話しかけ方を考えてきた子供たちの姿も見られました。

「話しかける時に、『失礼します』よりも『おはようございます』と言ってから、話をしてもいいですか。」

 いいですね。「挨拶」は、人の心と心をつなぐ架け橋になりますからね。円滑なコミュニケーションをとるための正解はひとつではないので、まずは自分たちでいろいろと考えてみることが大切です。勇気をもってチャレンジしてほしいと思います。4年生のみんな、がんばれ!

9月8日(金曜日)

「校長先生、見て見て!ビショビショになっちゃった。」
 台風13号の影響で、今朝の登校時には激しい雨が降っていました。暴風雨でなかったことが幸いでしたが、それでも大雨によって服や靴下が濡れてしまった子も多かったようです。しかし、そのようなコンディションの中でも、冒頭の言葉のように、雨に濡れてしまった様子を笑顔で楽しそうに教えてくれる子もいました。通勤時にビショビショになってしまい、しぶしぶ着替えをした私でしたが、子供たちのポジティブな姿から元気をもらうことができました。子供たちの底知れぬ元気やパワーには頭が下がります。

 また、傘だけではなく、合羽やポンチョを着て登校してきた子も多かったです。
「ふぅ、すごい雨だったー。」
 無事に登校できたことに安堵し、合羽の水滴を丁寧に拭いている女の子がいました。その後、きれいに合羽をたたんで、ランドセルの中にしまっていました。本人はさり気なくやっていたことですが、手際の良さと几帳面さが光っていました。

「うおりゃー!」
 その近くで、合羽をグルグル振り回しながら、遠心力を利用して水滴をはらっているワイルドな男の子がいました。(私も意外とやってしまいます。)大雨にも負けない力強さが伝わってきました。

 さて、今は「防災ウィーク」の期間です。今日は消防署の方をお招きして、2年生に「煙体験」、4年生に「消火器体験」を実施する予定でした。そして、全校児童が参加する避難訓練を実施し、消防署の方から講評をいただく流れでした。しかし、残念ながら、台風の接近と上陸に伴い、今日の実施はできなくなりました。消防士の皆さんは出動要請に備えておかなければいけませんからね。ただ、リアルな台風が「防災ウィーク」と重なったことは、子供たちにとって、ある意味では貴重な経験であり、勉強になったのではないかと思います。
任意の期間に、本物の台風を学校に呼ぶことなんてできませんから…。

 もうしばらく、この強い雨は続きそうです。保護者の皆様も地域の皆様も、引き続き台風情報に気を付けながら、この週末を安全にお過ごしください。

9月7日(木曜日)

 学校の防災倉庫の中には、ブランケットや簡易トイレ、救急セット等、たくさんの防災グッズが収納されています。また、避難所を開設した際に多くの人に行き届くように、たくさんの水も保管されています。水の中身が悪くならないように、保存期限が近くなってくると、定期的に入れ替えをしています。少々古くなったとは言っても、まだ消費期限には余裕もありますので、今年度は「防災ウィーク」に関連させて、3年生以上の子供たちが持ち帰ることにしました。(1・5リットルのペットボトルなので、荷物の重量を考慮して、低学年は除きました。)

「やったー!この水、もらえるんだ。ラッキー!」
 お土産をもらったかのように、嬉しそうな子もいれば…

「えー、ちょっと重いし、別にいらないよー。」
 少し迷惑そうな表情をしながら、割り切ったように持ち帰る子もいました。

 確かに、いざという時にならなければ、水に関しては、特にありがたみはないかもしれませんね。しかし、非常時に最も大切なアイテムのひとつになるものも、水だと思います。「防災ウィーク」の機会に、ご家庭でも非常時の水について話題にしてみてはいかがでしょうか。

 そして、水と同じように大事なものと言えば…、そうです。トイレです。避難所を開設する際、絶対に必要なものがトイレです。今日の防災イベントは、6年生が避難所のトイレについて学習しました。西東京市の危機管理課の方のお話を聞きながら、実際に避難所のトイレを設置する様子を見ることができました。

「すげー!ちゃんとトイレになっている!」
「人から見られないように、しっかり工夫されているんだなー。」

 頼もしかったのは、トイレの組み立てや撤去の際に、6年生の子供たちがすすんで手伝ってくれたことです。小学生ではありますが、最高学年ともなれば、大人のお手伝いも十分できます。体も大きく、力のある子もいます。将来、谷戸二小の子供たちが、いざという時に避難所を支える一員として、自分から力を発揮してくれたら嬉しく思います。

9月6日(水曜日)

「危ないところだったんだね、校長先生。」
「ホント流されなくてよかったね。」
 今週、校内をまわっていると、何人かの子供たちに声をかけられました。私が書いた学校だよりを読んでくれたようです。関東大震災100年目の年ということもあり、今月号は災害に直面した私自身の実体験を柱に文章を構成しました。

 私が高校3年生の時に経験した「鹿児島県 8・6水害」。学校だよりには書き切れませんでしたが、振り返ってみると、大変ではありましたが、貴重な経験もたくさんしました。断水の期間がしばらく続いたので、自衛隊の給水車から水をもらったり、近所のガソリンスタンドから井戸水を分けてもらったり等、水を確保するための仕事を毎日していたことを最も鮮明に覚えています。また、そのような困難に直面しても、家族や地域の人と支え合いながら、様々な面で協力を続けていた記憶も色濃く残っています。
 
 今回の学校だよりの巻頭言は、「防災ウィーク」につなげることも視野に入れながら、私の災害体験を題材にしました。嬉しかったことは、保護者の方、地域の方からも、たくさんのご感想やお言葉をいただいたことです。ご家庭でも話題にしてくださったことで、冒頭のような子供たちのリアクションにもつながりました。この場をお借りして、御礼申し上げます。
 

 そして、今日は3年生を対象に、「防災ラリー」が行われました。昨日の1年生の「防災ラリー」では学校の中をまわりましたが、3年生は学校の外に出て、地域の中にある防災施設を見学させていただきました。いこいの森公園、せせらぎ公園、イチョウ公園等、地域の公園の中にある防災倉庫を見させていただきました。子供たちが遊び場所で利用している公園も、実は避難場所になっていたり、不測の事態を想定した設備が整っていたり等、様々な防災機能を備えていることを、今回の「防災ラリー」を通して学ぶことができたと思います。ご協力いただきました市役所の皆様、避難所運営協議会の皆様、ありがとうございました。

9月5日(火曜日)

「校長先生からの宿題、家でちゃんとやってきたよ。」
 2年生の教室をまわっていると、一人の女の子に話しかけられました。私からの宿題というのは、9月1日の防災の日に、私から子供たちに投げかけたものです。本校のホームページの中に、『みんなでつくろう 谷戸二小の避難所』というコーナーがあります。避難所運営協議会の皆さんと一緒に作成している情報や資料、リンク集等、防災に役立つコンテンツがいろいろと収納されています。そのことを「お家の人に、教えてくださいね。」というのが、私からの宿題でした。たくさんの子供たちが、忘れずに取り組んでくれたようです。

「関東大震災って、本当に大変だったんですね…。」
 3年生の男の子が声をかけてきました。実は9月1日に、私から「関東大震災」に関する資料も子供たちのタブレットに送っていました。マンガ形式で防災について考える資料なのですが、マンガを読み進めていくと、突然「地震」のような現象が起きます。リアリティのある仕掛けに、子供たちもビックリしたようです。震災の恐ろしさについて、少しでも考えるきっかけになってくれたらと思います。

 現在、谷戸第二小学校は「防災ウィーク」の真っただ中です。今日は1年生が「防災ラリー」に取り組みました。学校の中にある防災倉庫や体育館をまわりながら、避難所運営協議会や副校長先生のお話を聞いて、防災について学びました。私も1年生と一緒に参加していたのですが、子供たちはおしゃべりをすることなく、真剣に話を聞いていました。正直、1年生にとっては難しい内容も多かったと思いますが、それでも「いざ」という時の様々な場面をイメージしながら、自分事として話を聞いている姿には驚かされました。

 防災教育の第一歩は、防災について「知ること」や「体験すること」だと考えています。「防災ウィーク」は、まだまだ続きます。明日は3年生が地域の防災施設をまわる予定です。

9月4日(月曜日)

「校長先生!見ましたか?バスケの試合!」

「日本の3点シュートがすごかったなー!」


 土曜日に行われたバスケットボールW杯の最終戦で、日本代表チームが見事に勝利し、自力でのパリ五輪出場権を獲得しました。48年ぶりの快挙を成し遂げた日本チームの歴史的な偉業に、日本中が歓喜していた週末だったのではないでしょうか。


 個人的なことですが、私は高校時代にバスケットボール部に所属していました。当時、日本ではマイナースポーツだったバスケットボールでしたが、伝説的な人気を誇った『SLAM DUNK』の登場により、日本におけるバスケットボール人口は確実に増えてきました。(かく言う私も『SLAM DUNK』の影響でバスケを始めた一人です。)


 しかし、体格差が物を言うバスケットボールの世界では、欧米はもちろん、アジアの壁も高く、日本チームはなかなか国際試合で勝利を収めることができませんでした。それだけに、高度な戦術を駆使しながら、持ち前のスピードと3点シュートを武器に屈強な海外チームに挑み続けた日本の選手たちの姿は、見ている私たちの心を熱くし、感動させてくれました。


 昨年末のサッカーW杯、今年3月のWBC。職員室の近くにある「YATO2 VISION」では、私の個人的な趣味もあり、スポーツの試合や名場面等を放映することが多いです。今日の放映は、もちろんバスケW杯。小さなスポーツコメンテーターたちが集まって盛り上がっていました。

「やっぱりベネズエラ戦の比江島選手!神がかっていたよね。」

「カーボベルデ戦の冨永選手の連続3点シュート!すごすぎる!」

「日本チームにホーキンソン選手がいてくれて良かったー!」


 友達とスポーツの話題で盛り上がることができるのも、「かかわり」が豊かな学校生活ならではだと思います。さあ、バスケの次はラグビーW杯が始まります!私たち教職員も、子供たちと一緒に大いに盛り上がっていきたいと思います。

9月1日(金曜日)

 長かった夏休みが終わり、今日から2学期が始まりました。昨日まで静寂に包まれていた校舎の中にも、子供たちの元気な声が戻ってきました。長期休業明けに毎回思うことですが、やはり学校には子供たちの賑やかな声が似合います。子供たちも久しぶりに友達や先生に会うことができて、とても嬉しそうな様子でした。さあ、谷戸二小のみなさん。2学期も元気いっぱい頑張っていきましょう!

 さて、話は変わります。今日は9月1日。1923年の関東大震災から100年を迎えることになります。この震災による被害は甚大で、広範囲にわたって町は壊滅状態となり、10万5千人以上もの尊い命が奪われました。最近になり、震災の映像資料がデジタルアーカイブとして数多く公開されました。私にとっても初めて見る写真や資料も多く、改めて地震の恐ろしさを知ることとなりました。

 関東大震災が起きた9月1日が「防災の日」となっていることは有名です。本日は、多くの人たちが防災について考えたり、いざという時の備えを確認したり等、防災の取り組みを進めていることだと思います。

 そこで、谷戸第二小学校では、今日の「防災の日」を皮切りに、9月上旬を「防災ウィーク」と位置づけました。(9月1日〜12日)この期間は、学校全体で防災教育に力を入れて取り組んでまいります。地域の防災の中核を担う「避難所運営協議会」や本校の「学校運営協議会」の皆さん、そして消防署や西東京市役所の方々とも連携しながら、防災に関わる授業や体験活動を充実させていきます。「防災ウィーク」の様子につきましては、来週以降も「校長のつぶやき」等でお伝えさせていただきます。

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谷戸第二小学校

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電話:042-421-5051
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