このページの先頭です
西東京市立谷戸第二小学校
サイトメニューここからサイトメニューをとばして本文へ
  • サイトマップ
  • 交通アクセス

サイトメニューここまで

現在のページ 谷戸第二小学校 の中の スクールライフ の中の 校長のつぶやき の中の 校長のつぶやき(令和5年度)1学期 のページです。

本文ここから

校長のつぶやき(令和5年度)1学期

更新日:2023年8月23日

8月23日(水曜日)

 夏休みも残すところ10日を切り、いよいよカウントダウンに入りました。子供たちがどのように夏休みを過ごしているのか、一人一人に聞いてみたいところです。

 さて、先週のことですが、私は板橋区や新宿区、文京区への出張が続いていたので、谷戸二小に来ることがありませんでした。今週の月曜日から久しぶりに学校に来たのですが、嬉しかったのは子供たちに会えたことです。もちろん2学期はまだ先なので、ほとんどの子供たちとは会えていないのですが、それでも学校までの道を歩いていると、何人かの子供たちに会うことがあります。私の姿を見つけてニコニコしている子もいれば、私が気付くまで手を振り続けてくれる子もいます。ほとんどの子は1学期の終業式以来なので、ちょっとした出会いではありますが、私も素直に嬉しい気持ちになります。

 また、学校に着けば、30名近くの子供たちに会うことができます。同じ校舎内にある「谷戸第二学童クラブ」の子供たちがいるからです。夏休み中の校舎はシーンとしていて、とても静かなのですが、学童クラブの近くに行くと、子供たちの楽しそうな声が聞こえてきます。私は子供たちとおしゃべりをしたくなり、仕事の合間にフラフラと学童クラブにお邪魔してしまうことが…、実は頻繁にあります。子供たちと話をしていると、元気がもらえますし、何より楽しいですからね。今日もいろいろな話を聞かせてくれました。

「お昼ごはんを食べた後は、食休みの時間なんだよ。」
 たしかに、すやすやと横になって眠っている子がいますね。お昼寝タイム、大事ですね。

「夏休みの宿題、全部終わったよ。今はチャレンジをやっているんだ。」
 おお!すばらしい!計画通り、宿題を進めたようです。たいしたものです。

「私は…、まだけっこう残ってるなあ…。」
 だ、大丈夫です。まだ時間はありますよ。今からでも、コツコツやっていけば…。(ふと、夏休み最終日にバタバタした自分の過去を思い出しました…。思わず、冷や汗…。)

8月3日(木曜日)

 午前中に谷戸幼稚園に行ってきました。以前にも「校長のつぶやき」で谷戸幼稚園について書かせていただいたことがありますが、本校の正門から歩いて1分もかからない場所にある幼稚園です。本校に在籍する子供たちの中にも、谷戸幼稚園の卒園生は多く、低学年を中心に様々な交流を実施しています。
 また、毎年のことではありますが、本校の新規採用教員は研修の一環として、谷戸幼稚園の皆様に大変お世話になっています。実際に幼稚園の仕事を体験し、研修を積み重ねる中で、幼児教育の大切さや円滑な幼小連携の重要性について学ばせていただいています。その研修の様子を見るために、私も幼稚園にお邪魔させていただいたというわけです。(前置きが長くなりました…。)
 幼稚園には、たくさんの子供たちが元気いっぱいに遊んでいました。鬼ごっこをしている子もいれば、虫を観察している子、部屋の中で積み木をしている子もいました。3〜5歳ぐらいの子供たちばかりですが、みんな楽しそうに過ごしていて、とてもかわいかったです。その中に、笑顔で子供たちとかかわっている本校の先生の姿もありました。研修はまだまだ続きますが、子供たちの全開パワーに負けずに頑張ってくださいね。

 谷戸幼稚園を出た後、私はそのまま「谷戸学童クラブ」に向かいました。「谷戸学童クラブ」に到着すると、中からワイワイした声が聞こえてきました。

「あれ?校長先生っぽい人がいる?」
「え、うそ?あーっ!ほんとだーっ!」

 ここには本校の子供たちが多く所属しているので、すぐに見つかってしまいました。突然の訪問ではありましたが、どの子も笑顔で、そして少々手荒く(?)歓迎してくれて、とても嬉しかったです。(とりあえず、私の右腕と左腕に一人ずつぶら下がっている子がいましたが…。)

 私が着いた時は、ちょうど遊んでいた道具を片付けて、お昼ご飯の準備に入るところでした。私が来たことで、場をガチャガチャさせてしまった感は否めませんが…、偉いもので、しばらくすると子供たちはきちんと並んで座り、お弁当を机の上に置き始めました。そして、全員の準備が終わると、みんなで声をそろえて…

「いただきます!」

 どの子もニコニコ、とても美味しそうにお弁当を食べ始めました。みんな、夏バテしないように、モリモリたくさん食べてくださいね。

7月31日(月曜日)

 久しぶりに「校長のつぶやき」を書かせていただきます。

 夏休みも10日が過ぎ、本日が7月最終日となりました。子供たちの様子はいかがでしょうか。

「よしっ!予定通り、7月中に宿題がほとんど終わったぞ!」
「ギクッ!?も、もう7月が終わり…?」
 計画に沿って、順風満帆な夏休みを過ごしている子もいれば、序盤戦をゆっくり過ごしてしまったために、これから巻き返しを図らなければならない子もいると思います。あるいは…

「まだまだ8月が無傷で残っているから大丈夫さ。あわてない、あわてない。」
 泰然自若、一切の焦燥感も抱かずに、いまだ宿題に着手していない子もいるかもしれません。今も昔も、夏休みの課題への取り組み方は、人それぞれですからね。何はともあれ、明日からは8月です。充実した日を過ごしてくださいね。

 さて、話は変わります。本日は「北原学童クラブ」におじゃまさせていただきました。お昼前の時間ではありましたが、思い切りボール運動をして体を動かしている子もいれば、カードゲームで友達と楽しそうに遊んでいる子もいました。また、コマ遊びやレゴブロック、ピアノ演奏等、それぞれの好きなことを楽しんでいる子もたくさんいました。子供たちの元気そうな姿を見ることができて、私にとっても嬉しい時間でした。
 
 ちなみに、「北原学童クラブ」には、本校も含め、5つの小学校の子供たちが在籍しています。当然、学期中はそれぞれの学校で過ごす時間が多いのですが、夏休みの間は朝から夕方まで、他校の子供たちとも一緒に過ごすことになります。学校の所属に関係なく、その日、その瞬間から、全力で仲良く遊ぶことができるのが、子供たちのすごいところです。「かかわり」の輪を広げる力の大きさは、子供たちの方が大人の私たちよりも一枚も二枚も上手ですね。

7月21日(金曜日)

 今日から夏休みです。いつものように早起きできた子もいれば、さっそく寝すぎてしまった子もいたのではないでしょうか。あるいは、宿題を一気に取り組んでいる子、公園で元気いっぱい遊んでいる子、遠くまで出かけている子もいるかもしれませんね。夏休みの過ごし方は、自分の心掛け次第で大きく変わります。まだまだ夏休み初日ではありますが、油断していると、あっと言う間に8月の下旬…なんていうこともあります。(←自分の経験上)子供たちには一日一日を楽しく、そして大事に過ごしてほしいと思います。

 さて、話は変わります。終業式のあった昨日は、夕方から夜にかけて、「野外映画会」が本校の校庭で開催されました。コロナ禍の制限が緩和された今年度は、昨年度よりもたくさんの子供たちや保護者の方が校庭に集まり、大変なにぎわいを見せていました。見慣れた校舎に巨大スクリーンが設置される様は圧巻で、初めて参加する小さな子供たちは、わくわくが止まらない様子でした。前日までの異常な暑さもおさまり、心地よい風が吹き込む気候だったことも、野外映画会には絶好のコンディションだったのかもしれません。
 
 夜7時に上映スタート。大迫力の画面で楽しい映画が上映されると、先ほどまでのにぎわいはうそのように静まりました。それもそのはず、会場の子供たちは、みんな夢中で映画を見ていました。このような一体感も、「野外映画会」の醍醐味ですね。この「野外映画会」もそうですが、子供たちのために、いつも素敵なイベントを企画してくださる「施設開放運営協議会」の皆様には、感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございます。

 最後になりますが、夏休みの間は子供たちが学校にいないため、「校長のつぶやき」の発信はお休みさせていただきます。(ただ、私の気まぐれで発信することもあるかもしれませんので、その際はどうぞお付き合いください。よろしくお願い致します。)


本校の校庭で開催される「野外映画会」は、今や夏の風物詩のひとつです。卒業生もたくさん来ていました。

7月20日(木曜日)

 本日は、1学期の最終日。朝の時間には、終業式が行われました。私が担当する「校長先生の話」の後は、「児童代表の言葉」があり、今回は3人の3年生が担当しました。自分の頑張ってきたことや1学期の振り返りについて、丁寧な言葉で堂々と話している姿がとても立派でした。
 終業式の後は、表彰式も行われました。本校の子供たちが所属するバスケットボールチームが大会で3位に入ったので、メンバー全員を紹介し、表彰することにしました。私からの抜き打ちインタビューにも、チームを代表して、しっかり答えてくれる6年生の男の子と女の子。さすがです。ちなみに、先日のスポーツチャレンジで『5ショット』をクリアしたのも、このメンバーを中心に構成されたチームです。日々の練習の成果を様々な場面で発揮することができています。
 もうひとつの表彰は、昨日の「校長のつぶやき」でもふれた「天下一ジャンケン王決定戦」です。今大会で、見事、優勝に輝いたのは、2年生の女の子でした。私が「ジャンケン王」の女の子の名前を読み上げると、校長室まで大歓声が聞こえてきました。2年生の教室は校長室の近くにあるので、教室内で盛り上がっているのでしょうね。素敵な応援団たちです。

 
 終業式の後は、それぞれのクラスの時間です。特に、担任の先生から一人一人に通知表が手渡される時間、この時間はとても大切です。私が教室をまわっていると、いくつかのクラスでその場面に出会いました。担任の先生の目を見て、真剣に話を聞く子供たち。1学期に頑張ったことや、苦手を克服するためのアドバイス等、あたたかい言葉をかけている先生たち。子供たちと先生の強い信頼関係や豊かなかかわりがあるからこそ、このような特別な時間が成り立つのだと思います。いつもはフラフラと教室に入って、コソッと子供たちに話しかけてしまうことの多い私ですが、さすがに今日ばかりは控えることにしました。(本来はふだんから控えるべきなのかもしれませんが…。)

 さあ、谷戸二小のみなさん。明日からは夏休みに入ります。体調管理に気を付けながら、「笑顔いっぱい!元気いっぱい!力いっぱい!」過ごしてくださいね。素敵な夏休みを!

7月19日(水曜日)

 「巌流島」。関門海峡の中にあり、豊前小倉藩領の船島でもあった小さな島が、2人の剣豪による決闘が繰り広げられたことで、その名を後の世まで轟かせる歴史的な地になりました。宮本武蔵と佐々木小次郎。言わずと知れた大剣豪同士の決闘が、巌流島の地で行われたことは、あまりにも有名です。
 さて、話の舞台は谷戸第二小学校に移ります。天下無双のジャンケンの両雄が、谷戸二小の巌流島である体育館のステージに並び立ちました。いよいよ「天下一ジャンケン王決定戦」の決勝戦が始まります。
 今年度の決勝戦に進んだのは、1年生の男の子と2年生の女の子です。2人とも体こそは小さいですが、武蔵と小次郎にも勝るとも劣らない実力(←ジャンケンですが…)の持ち主です。500名以上の参加者がいた今大会を勝ち進んできたわけですから、その勝負運は並大抵ではありません。
 
 決勝戦は体育館のステージで行われたこともあり、それぞれの応援団やギャラリーがたくさん集まりました。
「〇〇ちゃん、がんばれーっ!」
「〇〇くん、絶対優勝だーっ!」
 異様な熱気が会場を包み込みます。必死で声を出している子もいれば、なぜか目をつぶって祈っている子もいます。(改めて説明しますが、やっているのは「ジャンケン」です。)

 さあ、時は来たれり。お互いに一礼。双方、いざ尋常に!
 勝負はじめっ!!

「さいしょはグー!ジャンケンポンッ!」

 決勝戦は3本先取。

 一進一退の闘いが続きます。
 
 しかし…、雌雄を決する時が、ついにやって来ました。

「勝負あり!優勝は…!!」

 明日の終業式の後、全校児童の前で表彰しますので、ここでは秘密にさせていただきます。

7月18日(火曜日)

 昨日までの3連休は体温を超える「危険な暑さ」が続き、熱中症に関係するニュースも日本各地で報じられていました。正直なところ、私は子供たちの体調が気になっていたのですが、登校してきた子供たちは元気いっぱいの様子で、休みの日の出来事をたくさん報告してくれました。
「校長先生、休みの日に新潟県まで行ってきました。」
「ぼくは池袋に行ったけど、人がいっぱいだったなあ。」
「バスケの大会で3位になりました!点も決めました!」
 厳しい猛暑にも負けず、お家の人と楽しい時間を過ごしたり、スポーツに励んだりする子供たちの様子を伺うことができ、私も嬉しい気持ちになりました。

 さて、1学期も残すところ、本日を含めてあと3日間となりました。進級や入学があった4月から、あっと言う間に4か月が過ぎたことになります。現在は、どのクラスでも1学期の学習のまとめを進めているところです。教室をまわっていると、テストのプリントが返却されている場面をよく見かけます。返ってきたテストを見た子供たちのリアクションは、まさに十人十色、実に様々です。
「やったー!2枚とも100点だった!見て見て!」
「……。」
 嬉しさを爆発している子の姿があれば、何も語らずにテストの答案をじっと見つめている子もいます。もしかすると、思うような結果ではなかったのかもしれませんね。でも、立派ですよ。テストの答案をすぐに片付けないで、結果をじっくりと分析することは、とても大事です。
「もーっ!またこの漢字を間違えちゃった。」
「ああっ!?こ、この問題…、解くのを忘れていた…。」
 大丈夫、大丈夫。いろいろな失敗や間違いも、自分自身の成長につながる糧になります。全てが貴重な経験であり、大切な学びです。自慢ではありませんが、テストでは校長先生もたくさん間違えてきました。放課後に残って、再テストを受けたこともあります。じ、自慢ではありませんが…。

7月14日(金曜日)

 中休みに「YATO2 ライブ・パフォーマンス」が行われました。本校の中休みは、15分ほどしかありません。授業を終えた子供たちが集まる時間を考慮すると、イベントの時間は実質10分ぐらいでしょうか。その中で、効率よくイベントを運営したり、会場を盛り上げたりするために、主催者である広報委員会の子供たちは一生懸命頑張っています。

 パフォーマンスで使用する音楽をタブレットで用意する子、司会役を担当して段取りよくイベントを進行する子、観客席の準備や案内を担当する子、等々。裏方の仕事ではありますが、イベントを成功させるには欠かすことのできない大切な仕事です。これらの仕事があるからこそ、ステージの上でパフォーマーたちが気持ちよく特技を披露できるのだと思います。広報委員会の皆さん、いつもありがとうございます。

 そして、もうひとつお知らせします。校長室に「ジャンケン六大将軍」が集結しました。一昨日の「校長のつぶやき」でもお知らせしたとおり、「天下一ジャンケン王決定戦」の学年チャンピオンたちです。どの子も予選を勝ち進み、各学年の頂点に立っただけあって、どこか貫禄と威厳が漂っているような…、そんな雰囲気さえ感じさせます。さあ、いよいよ準決勝です。
 
 六大将軍が、3人ずつ、2つのブロックに分かれました。それぞれのブロックの中でジャンケンの勝負をし、連勝した人が最後の決勝戦に進出します。100人近くの予選大会を制してきた強者こそ、この場に集いし「ジャンケン六大将軍」たちです。運の強さも実力と考えれば、この準決勝は、まさに実力伯仲の大勝負!いざ、尋常に!

 激戦の末、準決勝の勝負を制したのは…、1年生と2年生の代表でした。見事、決勝進出です。おめでとう!(決勝戦は、1学期の最終週、つまり来週に行う予定です。ご期待ください。)

7月13日(木曜日)

 昨日のことです。4年生の子供たちが体育館に集まり、いろいろな実験をしていました。

「あれ?トイレットペーパーは、だいぶ溶けたみたいだよ。」
「ティッシュペーパーの方は、なんだかお団子みたいに固まっちゃった。」

 東京都下水道局の方による出前授業、『下水道キャラバン』の様子です。4年生は社会科の学習の中で、「水」について学習しています。言わずもがな、水は生物が生きていくために不可欠なものです。しかし、日本で暮らしている私たちにとっては、水があまりにも身近にあるために、毎日当たり前のように使い続けています。蛇口をひねれば水が出る、トイレで用を足せば水を流す、そのくらいの感覚だと思います。わたしたちが生活で使う水はどこからやって来て、どこへ行くのか…。4年生は学習を進めています。

 実は、すでに東京都水道局の方による出前授業、『水道キャラバン』については学習済みの子供たちです。水源林のはたらきや高度浄水処理等、難しい内容についても調べながら、飲料水や生活で使用する水が、どのようにして私たちのところまで届くのかを学んできました。今回の学習のポイントは、「生活で使用した水は、どこへ行くのか」のところです。『下水道キャラバン』のお話や動画、実験等を通して、子供たちは「水循環の仕組み」や「水再生センターのはたらき」について学習することができました。学習を終えた子供たちは、きれいな水を飲んだり使用したりできることは、決して当たり前のことではなく、高い技術や多くの人々の努力によって支えられていることに気付いたようでした。水資源を守っていくために、自分たちにできることについて考えている子もいました。

「トイレでは、ちゃんとトイレットペーパーを使わないといけないね。」
「料理で使った油をそのまま流すのは良くないんだなぁ。」
「砂漠の国の人たちに比べると、日本でくらす自分たちは本当に恵まれていると思う。」

 その通りですね。たしかに、日本にはきれいな水が豊富にあります。とても恵まれていることです。しかし、これを当たり前と考えず、みんなで水資源を大切に使っていく、このことを忘れずに、心掛けていきたいですね。

7月12日(水曜日)

「校長先生!ジャンケンの代表になりました!」
 今週に入り、子供たちからジャンケンの報告が続々と私のところに届いています。現在、今年度の「天下一ジャンケン王決定戦」の予選が行われており、各学年の代表者が決定しつつあります。

「今年はいいところまで行ったんだけどなあ…。」
「私は2回戦で、〇〇君に負けちゃった。」
 全校規模のジャンケンの大会なので、当然のことながら、予選で敗れた子供たちもたくさんいます。残念そうに結果を話してくれるその表情からは、今大会にかけてきた意気込みの強さと敗戦の悔しさが伝わってきます。たかが「ジャンケン」ですが、されど「ジャンケン」でもあります。勝負の世界の厳しさを感じている子も少なくないようです。

 500名以上の子供たちがジャンケンの勝負を繰り広げ、今週中には6名に絞られる予定です。この6名こそ、各学年のジャンケンのチャンピオンであり、谷戸二小の「ジャンケン六大将軍」と呼ばれる英傑たちです。(ちなみに「六大将軍」の称号は、人気漫画の『キングダム』に由来しています。)この6名が校長室に集い、間もなく準決勝が行われます。そして、準決勝を勝ち進んだ2名が、来週に予定している決勝戦に臨みます。この決勝戦の勝者こそが、令和5年度の谷戸第二小学校の「ジャンケン王」となります。最後までジャンケンを勝ち続け、「ジャンケン王」の栄冠に輝くのは、はたして誰なのでしょうか?なぜか私もドキドキしてしまいます…。

 この「校長のつぶやき」でも、「天下一ジャンケン王決定戦」の続報はお届け致します。
どうぞお楽しみに!

7月11日(火曜日)

「かんぱーい!」
 2年生の教室で、梅ジュースの乾杯をしました。この梅ジュースは、谷戸二小の梅の木から収穫した梅の実で作ったジュースです。2年生の子供たちが拾った梅の実と氷砂糖を大きな容器に入れて、しばらく置いていました。食育の授業の中で、栄養教諭の先生から梅ジュースに関するお話を聞いたり、梅の実の様子を観察したりしてきました。その後も、梅ジュースができていく過程を見守りながら、子供たちはジュースの完成を心待ちにしていた様子でした。そして、今日!ついに、みんなで梅ジュースを飲む日がやって来ました。
「おいしーい!」
「もっと飲みたい!」
 甘さはもちろん、爽やかでスッキリした味は、子供たちにも大好評!梅ジュースは夏バテ予防にも効果的なので、今日のような暑い日にはピッタリです。私も子供の頃は、実家で母親の作った梅ジュースをよく飲んでいましたが、その味を思い出しました。美味しいですよね、梅ジュースの味。(いつの頃からか、梅ジュースは梅酒になりましたが…。)

 また、今日は大きな音楽のイベントが本校の体育館で行われました。演奏団体「たまゆら」の皆様による津軽三味線の演奏会です。3・4年生の子供たちが体育館に集まり、本格的な津軽三味線の演奏を聴かせていただきました。会場に響き渡る迫力のある三味線の音色。力強さと心地良さを兼ね備えた素晴らしい演奏。子供たちはもちろん、私たち教職員も、津軽三味線の世界にすっかり引き込まれてしまいました。
 最高潮を迎えたのは、「ソーラン節」の演奏です。「ソーラン節」は、体育発表会で5・6年生が躍った曲なので、3・4年生の子供たちにも馴染みのある曲です。この楽曲では、演奏と歌にあわせて、子供たちも「かけ声」で参加させてもらうことができました。
「どっこいしょー!どっこいしょ!」
「ソーラン!ソーラン!」
 津軽三味線の演奏に負けじと、子供たちの大きな掛け声が会場に響き渡りました。大盛り上がりの「ソーラン節」が終わり、演奏会の終了時間となってしまいました。今日の演奏会を通して、日本の伝統的な楽器や音楽に興味をもった子はたくさんいたと思います。「たまゆら」の皆様、本日は素敵な津軽三味線の演奏をありがとうございました。


津軽三味線の迫力ある演奏を、子供たちは夢中になって聴いていました。

7月10日(月曜日)

「おはようございます!」
 子供たちが登校する時間帯、私を含め5、6名の大人が正門付近に立ち、子供たちに挨拶をしていました。今週は「社会を明るくする運動」の挨拶週間です。地域の方々にもご協力いただきながら、子供たちに挨拶の声をかけていきます。いつもと違う正門の雰囲気に、少しだけ不思議そうな顔をしていた子もいましたが、そこはさすがの子供たちです。
「おはようございます!」
 いつも通り、しっかりとした元気な挨拶を返していました。地域の人たちとの挨拶を通して、挨拶の輪だけでなく、「かかわり」の輪も大きくなってくれると嬉しいと思います。

 さて、今日は朝から猛暑が予想されていた通り、日中は「危険な暑さ」となりました。昇降口に置いてある測定器を見ても「厳重警戒」が表示されていたので、本日は外での運動や遊びを中止としました。残念ではありますが、子供たちは中休みも昼休みも校舎内で過ごすことになりました。しばらくは、このような真夏日、猛暑日が続くために、子供たちもフラストレーションが溜まりやすくなるかと思います。しかし、体調管理と熱中症予防は疎かにできませんので、子供たちにも理解してもらいながら、この「危険な暑さ」を乗り越えていきたいと考えています。

 また、昼休みに体育館で行われた「YATO2 ライブ・パフォーマンス」は、暑さの中で我慢が続いていた子供たちにとって、楽しい時間になりました。体育館はエアコンが完備しているので、涼しい環境がキープできます。そこにたくさんの観客が集まり、パフォーマーたちの数々の特技が披露されました。昨年度も会場を盛り上げた「ダンス」の他にも、今回は「漫才」「逆立ち歩き」「けん玉」等も加わり、「YATO2 ライブ・パフォーマンス」は今まで以上に「力いっぱい」の表現の場になりました。次回も楽しみです!

7月6日(木曜日)

「校長先生、『ニャートンはかせ』を見に行ってもいいですか。」
 教室をまわっていると、廊下で私のことを待っている2年生の男の子がいました。話を聞くと、図工の時間でいろいろなものを粘土で作っているようです。その中で、『ニャートンはかせ』を作ってみたいと思ってくれたのでしょう。校長室にある『ニャートンはかせ』の人形を見せてほしいというお願いが、冒頭の言葉につながるというわけです。

 ここまで、当たり前のように『ニャートンはかせ』と書いてきました。しかし、『ニャートンはかせ』は一般的に知られているキャラクターではありません。なぜなら、私が担任時代にオリジナルキャラクターとして作り出したキャラクターだからです。谷戸二小のホームページに、シルクハットをかぶった猫のようなキャラクターが登場しているかと思います。そのキャラクターが、『ニャートンはかせ』です。本校の「家庭学習支援『虎の巻』」にも登場していますので、よろしければそちらもご覧ください。

 話を戻します。校長室にある『ニャートンはかせ』の人形は、実は手作りの作品です。昨年度の6年生の女の子が紙粘土を使って、丁寧に作ってくれたものです。細かいところまで着色しているクオリティの高さには、私も驚かされました。イラストで描いていたキャラクターが立体作品として現実世界に登場したことに、心の底から感動したことを覚えています。今では、校長室に遊びに来る子が、嬉しそうに『ニャートンはかせ』にも会いに来てくれます。子供たちが『ニャートンはかせ』を好きになってくれたことが、作者としては何よりも嬉しいです。これからも『ニャートンはかせ』をよろしくお願いします。

 最後になりますが、明日、私は出張のため、学校を留守にします。「校長のつぶやき」はストップしてしまいますが、また来週には再開するつもりです。不定期の情報発信で恐縮ではございますが、ご承知おきいただければ幸いです。よろしくお願い致します。


昨年度の卒業生が作ってくれた「ニャートンはかせ」の人形です。実によくできています。

7月5日(水曜日)

「おはようございます。『ジャンケン王』の予選は、いつからですか?」
「校長先生、今年はジャンケンの調子がいいです。」
 今朝、ジャンケンについて話しかけてくる子が何人もいました。実のところ、私はこのことを既に予想していました。昨日の夕方、全クラスの『Google classroom』に、『YATO2ニュース』を送ったからです。

 今回の『YATO2ニュース』は、「天下一ジャンケン王決定戦」に関する内容でした。昨年度の1学期に、コロナ禍でも「かかわり」を活性化できるイベントとして企画したのが、この大会です。予想以上に子供たちの関心を集め、大きな盛り上がりを見せてくれました。その影響かどうかはわかりませんが、イベント終了後も、ジャンケンの勝負を私に挑んでくる子はとても多いです。その数は、小さく見積もっても、毎日100人以上はいます。

 ちなみに、『YATO2ニュース』というのは、2分程度の動画ファイルです。スライドやアニメーションにあわせて、自分たちの声でナレーションを入れていきます。GIGAスクールが始まった3年前は、私が個人で『YATO2ニュース』を作っていました。しかし、ニュース番組作りに興味を示す子供たちも増えてきたので、昨年度からは子供たちと一緒に作成することにしました。子供たちは、主にニュースキャスター役を担当しています。自分たちの声で読んだニュースが全校児童のタブレットに配信されることになるので、責任の大きい仕事であることは間違いありません。しかし、それ以上に、やりがいの大きい仕事でもあります。今回の『YATO2ニュース』は、5名の6年生が立候補し、手伝ってくれました。忙しいところ、ご協力をありがとうございました。

 さて、話は『天下一ジャンケン王決定戦』に戻ります。前大会から1年、再び熱い闘いが谷戸第二小学校で始まろうとしています。今はまだ、500名を超える挑戦者が健在です。しかし、予選が始まれば、その数は一気に減少します。最終的に勝ち続けた1名こそが、栄光の『ジャンケン王』です。

 谷戸二小のみなさん。今年の『ジャンケン王』は、あなたかもしれませんよ。さあ、いざ勝負の時!

7月4日(火曜日)

「次の目的地は『魚沼』か。『魚沼』は新潟県だから、ここから北に向かって…。」
 鉄道の路線図を見ながら、効率の良い行き方を考えている子がいます。

「えーと、『広島』の物件には、紅葉まんじゅう屋、広島レモンケーキ、広島風お好み焼き屋…。食べ物関係の物件が多いな。」
 停車駅周辺の物件情報を見ながら、自分が購入したい物件を検討している子もいます。

 昨日の「校長のつぶやき」で紹介させていただいた『桃鉄 教育版』をプレイしている子供たちの様子です。雨天や猛暑で校庭が使えない時、あるいは、授業の中で課題を終えた後の隙間の時間等、それぞれのタイミングで遊んでいる姿を見かけることが多いです。「桃鉄 教育版」は、一人で遊ぶこともできますが、友達と一緒に「すごろく」感覚で遊ぶこともできます。リアクションの大きさからすると、やはり誰かと一緒にプレイする方が面白いようですね。

 このゲームには、都道府県だけではなく、より詳細な都市や町もたくさん登場します。また、教育版というだけあり、様々な都市や町の情報が画面の右側に表示されます。そのため、ゲームを遊びながら、その土地の名産や産業等について学ぶこともできるわけです。

 GIGAスクールが始まり、子供たちにタブレットが配布されてから、学習スタイルは大きく変わりました。かつてのような暗記一辺倒の詰め込み型では、学ぶことが苦行のようになってしまいます。このような学習コンテンツを効果的に活用することで、子供たちは楽しく、意欲的に学ぶことができるようになります。谷戸二小では、今後も様々な学習コンテンツを積極的に取り入れていきたいと考えています。

 余談ですが、『桃鉄 教育版』は家庭でも遊ぶことができます。保護者の皆様も、よろしければ子供たちと一緒に遊んでみてはいかかでしょうか。大人も学べる内容が多くて、とてもおもしろいですよ。

7月3日(月曜日)

 社会科の学習は、区や市の地域学習から始まり、東京都、日本全国、世界の国々へと範囲が広がっていきます。地図帳を活用しながら、都道府県の地名や名産品等を学習した記憶のある方もいらっしゃるのではないでしょうか。教室をまわっていると、地理好き、旅行好きの子は、すすんで地図帳を眺めていたり、統計データを黙々と読んでいたりします。もちろん、今の時代はタブレットも使うので、衛星画像の地図やストリートビュー等を扱っている子供たちも多いです。
 一方で、地理に興味がない子にとっては、都道府県の位置関係や名称を覚えることは、なかなかに辛いようです。都道府県の名前を書き込むワークシートやテスト等もあるのですが、やはり暗記一辺倒になってしまうと、そこから苦手意識が生まれ、社会科が嫌いに…ということもあります。子供たちが日本の地理を楽しく学ぶことができるように、私たち教員は教材開発や授業改善に努め、日々取り組んでいるところです。
 前置きが長くなりました。前述の課題解消に効果を発揮し、地理の学習を強力に支援できる教材、その上、子供たちの満足度も高められるコンテンツを見つけました。それが、人気ゲームでもお馴染みの「桃鉄」です。昨年度末より、ゲーム会社のKONAMIさんから「桃鉄 教育版」のサービスが始まりました。元々ゲームが好きな私は、GIGAスクールの推進と社会科の学習の充実を図るべく、さっそくID登録を申請し、谷戸二小で活用させていただけることになりました。年度当初の4月から、子供たちは学習の隙間の時間や家庭学習等で、楽しく遊びながら学習しています。その様子については…、長くなりましたので、明日に続かせていただきます。

6月30日(金曜日)

 本格的に暑い季節がやって来ました。天気予報によると、しばらくは30度を超える日が続くとのこと…。これから始まる「猛暑シーズン」向けて、熱中症対策は万全にしておかなければいけませんね。学校でも子供たちの体調管理には十分気を配っていきたいと思います。


 5・6時間目に3年生の教室に行くと、「係かつやく発表会」というものが行われていました。一学期の係活動をふり返り、自分たちの係の仕事をクラスのみんなに伝えるというクラス独自のイベントのようです。私が教室に入った時は、「折り紙係」が作品を紹介し、みんなに作り方を教えている場面でした。

「作り方がわからない人がいたら、教えに行きます。」
 個に応じたフォローアップ体制までバッチリです。顧客満足度も高そうです。

 
 興味深かったのは、「なかなおり・そうだん係」です。どのように発表するのか、私自身、以前から気になっていた係でした。すると、タブレットを操作し、動画を再生し始めました。自分たちが出演者になって、相談の様子を再現VTRとしてまとめていたのです。ICTを活用して伝えようとする発想と技能に拍手です。本校の研究主題にあるように、「伝える楽しさ」を実感できる児童が増えてきたことを物語る一例のように思いました。

 「カラオケ係」もありました。こちらもタブレットを使って音楽を流していました。また、教室にあるモニター画面にも歌詞を表示する等、みんなが歌えるように工夫していました。最終的には、みんなで大合唱となり、踊り出す子供たちもいました。

 自分たちの発表を通して、お互いの頑張りを認め合い、拍手を送ることのできる子供たち。今後の活躍も楽しみです。

6月29日(木曜日)

 今日は6年生のクラスで、研究授業がありました。谷戸二小の研究主題は「情報活用能力を生かし、伝える楽しさを実感できる児童の育成 〜ICTを活用した授業づくり〜」です。本校は西東京市の研究指定を受けて、2年間取り組んでいます。今年度は2年目の研究になります。

 GIGAスクールが始まり、子供たちにタブレットが配布されて3年目。様々な授業で日常的にタブレットを使っているので、子供たちの操作スキルは格段に向上してきました。本校では、子供たちの「情報活用能力」を伸ばしながら、タブレットを含めたICT機器を、どのような場面で、どのように活用していくと、学びを豊かにしていくのか等、授業実践を通して研究しているところです。

 
 また、子供たちに「伝える楽しさ」を実感させるためには、どのような授業をすれば良いのか…、今年度はここにも力を入れて取り組んでいます。今日の6年生の授業は、国語科の「聞いて、考えを深めよう」の単元でした。

 
「学校に来る日を、週6日の4時間授業にする」

 
 このことに賛成か反対か、子供たちはそれぞれの意見を一生懸命伝えていました。

「私は反対です。土曜日、日曜日は休みにして、家族で出かけたり、ゆっくりしたりする時間が必要だと思います。」
「ぼくは賛成です。友達に会える日が多くなるし、夕方の習い事まで時間がたっぷりあるから、宿題やゲームもできます。」

 
 それぞれの意見には、聞き役の子が質問をする時間もありました。

「〇〇さんの意見はわかりやすくて良いと思います。私も旅行が好きなので…」
「〇〇くんの考えに質問です。ゲームは土日でもできるし…」

 
 「伝える楽しさ」を実感するには、話し手の伝え方だけではなく、聞き手の意識やコメントも大事ですね。どの班でも活発な伝え合いが見られ、盛り上がっていました。自分の考えを伝えること、友達の考えを聞くことって、楽しいですからね。

6月28日(水曜日)

「あ、食べてる食べてる。」
「ムシャムシャ食べてて、かわいいな。」

 3年生の教室では、カイコを育てています。卵から育てたカイコは徐々に大きくなり、自分の体の何十倍もある桑の葉を毎日元気に食べています。最初の頃は、見慣れない幼虫の動きに抵抗のあった子供たちも、お世話を続ける中で少しずつ愛着も出てきたのでしょう。今では愛おしそうにカイコの様子を見守っています。

 総合的な学習の時間の中で、子供たちは「ふるさと探究学習」に取り組んでいます。3年生は武蔵国で盛んだった養蚕業について学習課題を設定し、実際にカイコを飼い始めるところから学習をスタートしました。カイコという漢字は、「天」の「虫」と書くだけあって、古くから日本人とは関係も深く、「お蚕様」と呼ばれるほど大事にされてきた虫です。皆様もご存知の通り、カイコが作り出す繭からは、良質な生糸をとることができます。この生糸が着物の素材としても重宝される絹糸(シルク)となります。幕末から明治時代にかけて、日本の生糸は世界的にも高い評価を得ていました。事実、養蚕業は近代日本の一大産業にまで成長し、多くの日本人の生計を力強く支えていました。

 今後、3年生も学習を展開する中で、このような歴史的な背景を学ぶ機会があるかもしれません。昨日はゲストティーチャーの方をお招きし、カイコの特別授業をしていただきました。私は社会科見学に出かけていたので参加できなかったのですが、子供たちはより一層カイコのことに興味をもったようで、いろいろな話を私に聞かせてくれました。これからもカイコのお世話を通して、西東京市はもちろん、武蔵国の養蚕業や繭玉を使った伝統工芸品等へも、子供たちは関心を広げていくと思います。子供たちの知的探究心を大切にしながら、今後の学習を見守っていきたいです。

6月27日(火曜日)

 今日は6年生と一緒に社会科見学に行ってきました。子供たちにとっては、初めての国会議事堂の見学です。バスの中から、すでに興奮状態の子も少なくありませんでした。官公庁が立ち並ぶ道を進み、国会議事堂が視野に入ると、バスの中では歓声が沸き起こりました。

「国会議事堂だ!教科書の写真と一緒だ。」
「うわー!バスがいっぱい!見学に来ている人もたくさんいるなあ…。」

 国会については、教室でも学習済みです。「国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関」。その言葉が表すように、日本の議会政治の舞台でもある国会議事堂には、厳かな雰囲気や威風堂々たる存在感があります。今日はその中に入ることができるので、子供たちにとっては、とても貴重な経験になります。国会議事堂の中を歩きながら、様々なところに興味を示したり、感動の声をあげたりしている子供たちばかりでした。
「すごいなぁ。赤い絨毯がずっと奥まで続いているよ。」
「〇〇党…。この部屋、〇〇党の人が使っているのかな。今、誰かいるのかな。」

 
 次の見学先は、品川にあるユニセフハウス。ここでは班ごとにスタッフの方と展示コーナーをまわったり、ホールでユニセフの活動を学んだりしました。自分たちと年齢の変わらない子供たちが、貧困や紛争のために、十分な教育を受けられない現実があるということ。また、働かなければ生きていけないという厳しい状況や、水を確保するために想像を絶する労力と時間を費やしていること…等々、子供たちは真剣に話を聞き、メモをとり続けていました。

 
「すべての子どもに、〇〇を。」

 
 あなたは〇〇に何を入れますか、という問いがありました。子供たちは今日の見学を生かし、それぞれが考える〇〇を、そしてその理由を、自分の言葉で力強く書いていました。最後に、何人かの〇〇の部分だけを紹介させていただきます。

「すべての子どもに、希望と笑顔を。」

「すべての子どもに、きれいな水を。」

「すべての子どもに、自由を。」

「すべての子どもに、あたりまえの日常を。」

6月26日(月曜日)

 新しい週が始まり、1学期の登校日も残すところあと1か月(4週間)となりました。そのこともあってでしょうか、本日教室をまわっていると、あることが行われたクラスが多いことに気が付きました。(私の確認する限り、5クラスほど。)では、あることとはいったい何でしょうか…?

 
「校長先生、席替えをしました。」
 そうです。席替えです。私がいつものように教室に入ると、ニコニコしながら教えてくれる子がいました。以前にも「校長のつぶやき」で書かせていただきましたが、子供たちにとって、席替えはちょっとしたイベントです。誰と同じ班になるのか、隣の席には誰が来るのか…、窓側か廊下側か、あるいは一番前か後ろか…等々、子供たちは毎回ドキドキわくわくしながら席替えに臨んでいます。希望通りの席になった子もいれば、何やら残念そうな表情の子もいます。理由を聞くと…

「席がほとんど変わりませんでした…。」
 その子は、ひとつ後ろの席になったようです。まあ、仕方ないですね。そういうこともあります。中には、全く席が変わらなかった子もいますしね。

 
 最後に、印象に残った場面を紹介します。席替えをしたばかりのあるクラスで、お休みの子の机と椅子をテキパキと運んでいる女の子がいました。誰に頼まれたわけでもなく、友達のこと、周りの人たちのことを考えて、自分からサラッと行動している姿に心を打たれました。立派ですね。

 席替えは、子供たち自身が新しい人間関係を築いていく上で、効果的な環境変化でもあります。自然と話し合ったり、助け合ったりする関係性が生まれてくるはずです。どの席になっても、心機一転、新しい班のメンバーと協力しながら、仲よく生活していきましょうね。

6月23日(金曜日)

「アサガオの花が咲いたよ!」
 1年生の子供たちは毎朝登校すると、自分たちが育てているアサガオのところまで行き、お水をあげています。毎日お世話を続ける中で、アサガオのちょっとした成長にも気が付くことがあるようです。私にもいろいろと教えてくれます。
「葉っぱが大きくなったよ。」
「〇〇くんのアサガオ、もう少しで花が咲きそう。」
 夏に向けて大きく成長するアサガオ。これからもたくさんの花を咲かせてくれると思います。そして、そのお世話を頑張る1年生の子供たちも、負けないくらい力強く成長しています。

 
 2年生の教室に入ると、何人もの子供たちが机の中から袋を取り出して見せてくれました。
「校長先生!ミニトマトがこんなにたくさんとれました!」
「ぼくなんて、22個もとれたよ。」
「これはパパにあげて、これはママに…。」
 2年生は中庭でミニトマトを育てています。1年生と同じように、毎日しっかりお世話を続けています。最近になって、実が赤くなってきたという報告が入るようになりました。そろそろ収穫時のようです。もちろんミニトマトの育ちのスピードには個体差がありますので、本日収穫ができた子もいれば、来週あたりに収穫の時期を迎える子もいるでしょう。大事そうにジップロックの袋に入れている子供たちの姿が、とても健気で可愛らしかったです。自分で育てたミニトマト、美味しく食べてくださいね。

 
 1年生、2年生が学習する生活科は、自然(植物や生き物)とかかわることが多い教科です。アサガオやミニトマトのお世話を通して、様々な気付きや学びが生まれているはずです。これからも自然とたくさんかかわりながら、のびのびと成長してほしいと思います。

6月22日(木曜日)

 今日の昼休みに「YATO2 スポーツチャレンジ」がありました。ミッションはバスケットボールのフリースローを取り入れた「5ショット」です。本日で3回目になります。

 制限時間は2分間、その中で5人が連続してシュートを決められるかどうか…という難しいミッションなのですが、そこはやはり子供たちの力の凄さです。見事にミッションをクリアしたチームが複数ありました。(難易度の高いレベルAをクリアしたのが2チーム、ゴールまでの距離が短いレベルBをクリアしたのも2チームありました。)中には毎回参加している常連チームもあり、チャレンジをする前に組む恒例の円陣は、チームの結束力の強さを物語っていました。他にも、男女一緒にチームを組んで、仲よく声を掛け合いながら挑んでいるチーム。異なる学年の男の子たちで結成し、本格的なフォームで高確率にシュートを決めていくチーム。また、近い距離からではありますが、下から投げるシュートがゴールを量産している低学年のチーム等、どのチームの子供たちもそれぞれのチームワークを大切にしながら、楽しそうに取り組んでいました。

 「YATO2 スポーツチャレンジ」の「5ショット」は今回で終わりますが、来週からは長縄チャレンジが始まります。長縄もチームワークを大切にしなければ上達が難しい競技です。しかし、逆に言えば、チームで練習を重ねれば、劇的な記録の更新も期待できます。子供たちには様々なチャレンジを通して、みんなで力を合わせることの楽しさにも気付いてもらえたら嬉しいです。

 
「校長先生、次はサッカーや野球のミッションがやりたいです!」
 子供たちからのリクエストの声も聞こえてきました。スポーツチャレンジについても、ミッション内容を変更しながら、定期的に実施していく予定です。谷戸二小では、引き続きスポーツを通した「かかわり」にも、力を入れていきたいと考えています。

6月21日(水曜日)

 1時間目、2年生の教室に行くと、栄養教諭の先生と一緒に、子供たちがトウモロコシの皮むきをしていました。黄緑色の皮を丁寧にむいていくと、中からピカピカに光るトウモロコシが出てくるので、子供たちは大喜びです。皮をむき終わったトウモロコシを手に持ち、勇者の剣のようにポーズを決めている子、トウモロコシのひげを頭の上にのせて「ちょんまげ」のようにしている子もいました。6月は食育月間。実際にいろいろな食材とふれ合いながら、子供たちは「食」について楽しく学んでいます。今日の給食の「蒸しトウモロコシ」も、とても甘くて美味しかったです。2年生の皆さん、ありがとう。

 3年生の教室に行くと、子供たちがコマを回して遊んでいるところでした。国語の学習で『独楽を楽しむ』という教材があります。説明文ではありますが、その中に様々な種類のコマが登場します。教室で子供たちが回していたコマも、実にいろいろな種類がありました。

「校長先生!見てて!」
 その子が持っていたコマは、昔懐かしのベーゴマです。小さいながらも、「鉄」ならではの存在感と重厚感があります。勢いよく放たれたベーゴマは、ギュインギュインと力強く回り続け、周囲の子供たちの注目を集めていました。このような遊びや体験を取り入れると、実際の国語の学習についても関心が高まるので、とても効果的です。自分の家からコマを持ってくる等、高い意欲が伝わってきます。

 
「うおーっ!すげー!」
「ニッポン、いい感じ!」
 休み時間、職員室の近くにある『YATO2 VISION』の前に人が集まっていました。放映していたのは、昨日行われたサッカー日本代表の試合です。W杯やWBCが終わっても、定期的にスポーツの動画を放映しています。『YATO2 VISION』は街頭テレビのような役割を担いつつ、子供たちの「かかわり」の場にもなっています。みんなで盛り上がれると、やはり楽しいですからね。

6月20日(火曜日)

 今朝は、どのクラスでも子供たちが忙しそうに準備をしている姿が目立ちました。それもそのはずです。今日は子供たちが楽しみにしていた『谷戸二子どもまつり』の日です。たくさんのお店のゲームを遊ぶだけではなく、自分たちがお店を運営するスタッフとして働かなくてはいけません。事前の準備から大張り切りの子供たちの姿が、そこにはありました。

 昨年度までの『谷戸二子どもまつり』は、コロナ禍のために、奇数学年、偶数学年というように2日間に分けて、校庭で開催していました。制限が緩和された今年度は、会場を各教室や体育館まで拡大し、同じ時間帯で全校児童が楽しむことができるようになりました。学校全体に「かかわり」の輪を広げられたことは、校長としても素直に嬉しく思うところです。

 どのお店も子供たちの斬新なアイデアや工夫がいっぱいで、大いにお客さんを楽しませてくれました。特に『谷戸二子どもまつり』に初めて参加した1年生は、校内をまわっている時から笑顔いっぱいで、心の底から楽しんでいる様子が伝わってきました。

 
 私もたくさんのお店を訪問することができました。最後に、印象に残った出来事を紹介させていただきます。

 3年生のお店に『くじびき』がありました。今日の運勢を占うべく、私は意気揚々とお店の中に入りました。すると、案内役の子が丁寧にルールを説明してくれました。
「このペットボトルの中に、おみくじが入っています。水色が大吉です。」
 単純明快なルールが、おみくじの魅力でもあります。私が縦や横にガラガラガラとペットボトルを振ると、一本の棒が出てきました。棒の先にオレンジ色がついていました。
「おっ!棒が出てきたよ。オレンジは何かな?」
「オレンジは大凶です。」
……。え、えーと…、あくまでも占いですから…。と、私が落ち込んでいると…
「もう一度、くじを引くことができます。」
 その言葉を聞くや否や、即座に子供たちの救済措置にすがり、私は再チャレンジしました。ガラガラガラ…。
「あっ!?今度は黄色だ!やったー!さっきと違うよ!黄色は何?」
「黄色は凶です。」
 ……。ま、まあ、少しだけ良くなったということで…。

6月19日(月曜日)

 今日の3時間目、1〜4年生までの子供たちが体育館に集まりました。何が始まるのかは、担任の先生から既に話を聞いている子供たちです。ワクワクする気持ちを抑えるのに必死な様子が見られました。最初は賑やかだった会場も徐々に静かになり、司会を務める音楽の先生から今日のゲストが紹介されました。さあ、エバリーコンサートの始まりです。

 
「みなさーん、こんにちはー!エバリーです。」
 爽やかな挨拶と同時に始まった『トルコ行進曲』の演奏に圧倒される子供たち。やはりプロの演奏は迫力があります。電光石火の速度で私たちの心をつかんでしまいました。

 
「次の曲は『千と千尋の神隠し』です。」
 曲名が紹介されると、子供たちは大盛り上がり!知っている曲は嬉しいのでしょうね。演奏に合わせて、口ずさんでいる子もいました。

 
「さあ、次は『ディズニーメドレー』です!」
 大人気のディズニーアニメの曲が演奏されると、会場は最高潮に!『ミッキーマウスマーチ』の時は、サビの場所で歌い始めたり、ダンスの振り付けをしたり等、子供たちはリズムにあわせながら体を動かしていました。

 楽しい時間はあっと言う間に過ぎてしまうものです。最後の曲が終わってしまいました。すると、子供たちの中から…
「アンコール!アンコール!」
 最後は全員で『谷戸第二小学校の校歌』を歌って、エバリーコンサートは終了しました。

 バイオリンの美しい調べ。心地の良いピアノ伴奏。子供たちはもちろん、会場にいた教職員も、素晴らしい演奏に心を癒されると共に、楽しい時間を過ごすことができました。人々の心を感動させる音楽の力というものは、本当に偉大ですね。エバリーの皆様、素敵な演奏をありがとうございました。

6月16日(金曜日)

 プールから元気な声が聞こえてきます。今日は1年生と2年生がプールに入りました。今週は天候が安定せず、水泳指導がなかなかできませんでした。しかし、今日は朝から気温が高く、青空も見えていたので、念願の水泳指導を実施することができました。待ちに待ったプール開きです。

 この時期特有のことではありますが、私が正門の所で挨拶をしていると、子供たちからよく質問されます。
「今日、プールに入れるかな?入れるよね。」
「校長先生、お願い!プールに入らせてください!」
 こればかりは、お願いされても困ってしまいます。プールの実施基準には様々な条件があり、学年の先生たちが毎回厳しく丁寧にチェックをしていますので…。

 完全に雨天であれば、子供たちも諦めはつきます。しかし、空は晴れていたとしても、水質や塩素濃度、気温と水温の条件が満たされていなければ、残念ながらプールに入ることはできません。そのため、子供たちは毎回ドキドキしながら、担任の先生の判断を待っています。

「雨が降っていても、入っちゃえばいいのにな。どうせ濡れるんだから。」
 天候をものともしない強者の子もいます。ただ、やはりそれはできませんね。プールサイドでも濡れ続けることになると、体調を崩してしまいますから。

 正直なところ、水泳指導の実施は年々難しくなっているように感じます。コロナ禍は例外としても、真夏日や猛暑日等は熱中症防止の観点から、実施できなくなることがあるからです。私が子供の頃の昭和時代は、よほどのことがない限りはプールに入っていたように記憶しています。ワイルドな時代だったのかもしれませんが…。しかし、今は寒ければもちろん中止、暑すぎても中止という厳しい状況です。猛暑日が多くなっている等、地球温暖化の影響もあるのでしょうね。

 何はともあれ、水泳指導が始まりました。限られたプール利用の期間ではありますが、本日のような好条件の日を大事にしながら、安全かつ丁寧に水泳指導を実施してまいります。

6月15日(木曜日)

「おはようございます!」
 あいさつ当番の3・4年生が元気のよい挨拶をしています。異なる学年の子供たちではありますが、なかよし班としての「かかわり」が実を結んでいるのでしょうか、意思の疎通とチームワークが完璧です。10名ほどの子供たちが横一列にビシッと整列し、誰かが正門を通ると…
「おはようございます!」
 声をそろえて、しっかりと挨拶をしています。笑顔と爽やかな態度が気持ち良いです。おっと、そうこう言っている間に、また別の子が正門を通ります。
「おはようございます!」
 いやー、立派です。

 
 中休み、久しぶりに小さな探検隊が校長室にやって来ました。1年生の子供たちです。以前は2年生と一緒に探検していましたが、今では1年生だけで学習を進め、校内の様々な教室について調べているようです。今回やって来たのは、「校長室」を担当するグループです。校長室の様子を他のグループに伝えるという使命があるので、どの子も一生懸命です。
 さあ、インタビューが始まりました。
「校長室には何がありますか?」
 大切な書類や本がたくさんあります。金庫もありますね。スライムの人形も多いです。(これは本校だけですが…。)
 いくつかの質問の後、探検隊はタブレットを使って、校長室の様子もしっかり撮影していました。私の私物が映っていなければいいのですが…。ただ、子供たちの取材力は見事でした。

 6年生の教室に行くと、『谷戸二こどもまつり』の準備をしていました。さすが最高学年、アイデアも豊かで工作のスキルも高く、各自がテキパキと活動しています。小学校生活6年間の経験値は伊達ではありません。
 と、その時です!
「うわっ!」
 段ボールの着色に使っていた塗料がこぼれてしまいました。これは大変です!一大事!
 しかし、その場にいた数人の男の子たちがティッシュや新聞紙をもって拭き始めました。さらには雑巾を濡らして持ってきた女の子も加勢し…。連携のとれた見事なチームプレーで、ピンチを乗り切ることができました。やはり、小学校生活6年間の経験値は伊達ではないようです。

6月14日(水曜日)

 昇降口のところに子供たちが集まっています。まるで縁日のように、たくさんのお店の看板が並んで掲示されています。子供たちはワイワイガヤガヤ、何だか楽しそうです。

「射的、魚釣り、福笑い…。うーん、何から遊ぼうかな。」
「あっ!モグラたたきだ!おもしろそう!」
「このマリオカートみたいのは何だろう?」
 これらは、来週の火曜日に開催予定の『谷戸二こどもまつり』の看板です。『谷戸二こどもまつり』では、2年生以上の全クラスがお店を出します。お客さんが楽しめるようにゲームを考えたり、ルールを工夫したり等、みんなでアイデアを出し合いながら活動に励んでいます。

 自分たちで遊びを考える活動というのは、時として既製品のゲームを超える面白さがあります。もちろん見た目や完成度は、大手企業の開発している玩具やゲームにかなうはずがありません。子供たちが作る玩具やゲームは、空き箱やペットボトル、セロハンテープ等の材料で仕上げているものばかりですから。しかし、『谷戸二こどもまつり』のお店の準備を通して、「自分たちで考える楽しさ」や「人を楽しませる喜び」というものを、子供たちは間違いなく実感していると思います。教室をまわっている時に見せてくれる生き生きとした様子や楽しそうな表情が、それらを物語っています。

「校長先生!見て見て!」
 2年生の子供たちが、マグロやクラゲのイラストを見せてくれました。上手に描いてあります。よく見ると、子供たちは海の生き物をタブレットで調べながら、イラストを丁寧に描いていました。意外と人気なのが、サメのようです。教室には、何種類ものサメがいました。

 また、登校時にピコピコハンマーを持ってきている子がいました。状況がよくわからず、不思議に思っていた私の様子を察したのか、5年生の女の子がその理由を教えてくれました。
「モグラたたきで使います。」
 納得。聞けば、モグラ役の子がヘルメットをかぶって穴から頭を出すとかどうとか…。モグラ役、体を張りますね。

 『谷戸二こどもまつり』の当日が、今から楽しみです。盛り上がっていきましょう!

6月13日(火曜日)

 昨日の「YATO2 スポーツチャレンジ」の続きです。実は、この「YATO2 スポーツチャレンジ」は、私が企画を体育委員会に提案し、新しいイベントとして始めたものです。最初のミッションとして行われたのが、「5ショット」です。その様子をお届けします。

 
「入れっ!…よし!」
「うわー、3連続成功まではできるのに…。」
 フリースローのチャレンジが続いています。シュートを担当する子、リバウンドに徹する子もいて、チームごとに役割分担を工夫している様子も見られます。2分間の中で、いかに多くシュートをうつのか、シュートが外れた時のリカバリーをどうするのか、子供たち同士で実によく考えています。

 
「キター!記録更新!4連続成功!!」
 歓声と共に、大きな盛り上がりを見せるチームがありました。4連続まで成功すると、目標達成にリーチです。次のシュートを決めれば、「5ショット」クリアです。次のシューターには、大きなプレッシャーがかかります。ドキドキドキ…。緊張の中、放たれたシュートの行方は…。

「ごめーん!外しちゃったーっ!」
「大丈夫!大丈夫!まだ時間があるから、切り替えていこう!」
 子供たちの声の掛け合いが素敵ですね。どのチームの子供たちも、とてもいい表情で力いっぱい頑張っていました。

 
「校長先生!次の『5ショット』はいつやりますか?」
 ミッションクリアまで、あと一歩というところまできたチームが尋ねてきました。その瞳には闘志がみなぎっています。次の「5ショット」の日程は…木、金曜日あたりですね。

 
 今回の「YATO2 スポーツチャレンジ」では、バスケットボールのフリースローを取り入れた「5ショット」に挑戦していますが、今後は野球やバレーボール等の要素を取り入れたミッションも検討中です。子供たちが体を動かしたり、ボールを使ったりする場面を、多く設けていきたいと考えています。さあ、次のチャレンジも頑張りましょう!

6月12日(月曜日)

 関東地方も梅雨入りをし、今週も雨天の日が多そうです。個人的にはジメジメとした蒸し暑さが大の苦手なので、朝から雨が降っていると憂鬱になってしまいます。子供たちも校庭で遊ぶことができないので、この時期はストレスが溜まりがちです。しかし、梅雨時の雨は、農作物や草木にとっては大切な恵みの雨でもあります。人間の感情だけで一方的に梅雨云々を論じてしまうのは、少々身勝手な言い分なのかもしれないですね。そのように自分に言い聞かせつつ、梅雨の季節との折り合いを付けながら、子供たちと学校生活を送っていきたいと思います。

 さて、本日より新しいイベントが始まりました。体育委員会主催の「YATO2 スポーツチャレンジ」です。休み時間に体育館を活用して、子供たちがスポーツに関係するミッションにチャレンジします。このイベントのポイントは、2つあります。スポーツに関係するミッションであること、そして、チームでチャレンジすることです。ミッション達成に向けて、子供たちは自分たちで声をかけ合ってチームを作ります。違うクラスの子と組んでも、違う学年の子と組んでもOKです。これも、本校が力を入れて取り組んでいる「豊かな『かかわり』を重視した教育活動」の一環です。ただ、このイベントは自由参加制なので、休み時間には教室で本を読んでいても、校庭で鬼ごっこをしていても構いません。休み時間の過ごし方を強制されては、本末転倒になりますからね。あくまでも、友達とかかわりながら、スポーツをするオプションがひとつ増えたというイメージです。

 今回のミッションは、バスケットボールのフリースローを取り入れた『5ショット』です。2分間で、5人がシュートを連続で決めることができるかという内容です。シュートを外してしまうと、そこまでの連続記録はリセットされるので、シュートには正確さとスピードが求められます。個人の力だけではミッション達成が難しいので、チームとして上達することが不可欠です。さあ、そして今日が最初のチャレンジの日なのですが…。

 申し訳ありません。明日に続かせていただきます。(最近、長文ばかりで恐縮です…。)

6月9日(金曜日)

 今日は金曜日ですが、臨時でオンライン全校朝会を行いました。通常、全校朝会は週の始まりである月曜日に行うことがほとんどですが、週末の金曜日に行ったのには意味があります。それは、4週間に及んだ教育実習が本日で終わるからです。教育実習の先生たちから全校児童に向けて挨拶をしてもらいました。
 
 初めの頃は緊張のために少し硬さの見られた実習生でしたが、この4週間、子供たちとかかわりながら、学習指導や生活指導等、教師になるための勉強や経験をたくさん積み重ねてきました。短い期間ではありましたが、体育発表会や体力テスト、そして、多くの先輩教員が見守る中で行われた研究授業等、実に中身の濃い毎日を過ごしてきました。そのため、実習最終日の表情や姿からは、自信や落ち着きも感じられ、一回りも二回りも大きく成長した様子が伝わってきました。

 
 実習生と一緒に過ごした1年生と5年生の子供たちは、今日は特別な気持ちをもって過ごした一日だったかもしれません。お別れの時が近づいていることを知っていたからです。

「これ、〇〇先生にあげるんだ。言わないでね。」
 実習生の先生に渡す手作りのプレゼントを、こっそり私に見せてくれる子がいました。優しいですね。もちろん、実習生の先生には秘密にしておきますよ。

 
「〇〇先生、4週間ありがとうございました。」
 お別れの辛さを我慢しながら、涙をこらえるように、お礼の気持ちを伝える子もいました。きっと自分の言葉で直接伝えたかったのでしょう。立派です。

 
「え〜ん、ぜったいにまた来てね〜。え〜ん。」
 完全に泣いてしまっている子もいました。「さようなら」をするのは、確かに寂しいですね。大丈夫、きっとまた会えますよ。

 
 「出会い」があれば、必ず「別れ」もやってきます。だからこそ、人との絆や「かかわり」がとても大切なのだと思います。二人の教育実習生も谷戸二小の子供たちも、一緒に過ごした時間を大切にして、それぞれの明日に向かって力強く進んでいきましょう。

6月8日(木曜日)

 一昨日、昨日と「体力テスト」に関連して「校長のつぶやき」を書かせていただきました。今回はまとめとなります。

 昨日は、子供たちの運動能力水準が高かったと言われる昭和60年代について、自分の小学校時代を回想しながら書かせていただきました。外遊びやボール遊びが盛んで、多くの子供たちが当たり前のようにかかわり合いながら遊んでいたことが、運動能力や体力向上の素地をいつの間にか作っていたように思います。計画的にではなく、あくまでも日常的な遊びの延長として…。

 
 一方で、現代はボール遊びができる場所も少なく、家の中で遊べるゲームや個人で満喫できるSNSが充実しています。そのため、ボールを使ったり、体を動かしたりする機会が、物理的にも時間的にも減ったことは疑いようのない事実です。また、コロナ禍による様々な制限も少なからず影響しているでしょう。外に出ることを控え、家の中で過ごす時間が多くなったことは周知のとおりです。結果として、昭和時代の小学生と比較すると、外で体を伸び伸びと動かしている時間は圧倒的に少なくなってしまいました。

 
 しかし、時代の変化、環境の変化で体力低下の問題を片付けてしまっては、子供たちの体力向上の兆しは見られないままです。小学生は運動能力が著しく発達する「ゴールデンエイジ」とも言われます。体の動かし方や動作、技術を短時間で覚えることができる一生に一度だけの貴重な年代です。今年度はコロナ禍の制限も緩和され、風向きは変わってきました。学校には遊び場開放もありますし、地域のスポーツイベント等も再開してきました。ご家庭の皆様や地域の皆様ともこの話題を共有し、外遊びやボール遊びの大切さについて、一緒に考えていけたらと思います。そもそも子供たちにとって、「遊び」は基本的に楽しいものですから。

6月7日(水曜日)

 本日も校庭では「体力テスト」が行われ、1・2年生が挑戦しました。慣れない運動の連続に困惑しながらも、記録測定をサポートしてくれた5・6年の子供たちが親身にアドバイスや応援をしてくれたので、それが励みになったようです。小さな体をいっぱいに動かしながら、一生懸命取り組んでいました。

 さて、昨日の続きになりますが、本日も「体力テスト」に関連して書かせていただきます。

 スポーツ庁の「令和4年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果」によると、小学生の体力は全体的に低下傾向にあります。様々な教育関係の研究結果において、運動能力水準の高かった昭和60年代と比較されることが多いのですが、特にソフトボール投げの結果は顕著な例としてとり上げられることが多いです。そこで、昭和60年代に小学生だった私自身のことをふり返って、現代の子供たちとの違いを考えてみることにしました。(あくまでも、個人の分析や感想なので、その点はご容赦ください。)

 結果としては、運動能力が高かった世代かもしれませんが、私自身は突出して何かの能力に長けているという自覚は特にありません。身長以外は、平均的な体力テストの結果だったように記憶しています。ただ、外でよく遊んでいたことだけは、はっきりと覚えています。下校前に友達と遊ぶ約束をし、放課後に公園や校庭等に行けば、必ず何人かの友達がいました。そして、当然のように野球やサッカー、キックベース等のボール遊びが始まり、夢中になって遊び続けていました。ルールやコツ等も友達同士で教え合い、いつの間にか覚えたような気がします。少々大袈裟に言えば、どこかで誰かがボール遊びをしていれば、「いーれーて。」「いーいーよ。」と声をかけ合い、自然と一緒になって遊びに参加している…そんな時代だったのかもしれません。きっとこれは、私の住んでいた地域だけの話ではなく、日本全国の子供たちの平均的な日常だったのではないでしょうか。(あくまでも、個人の感想ですが…。)

 今日も本文が長くなってしまい申し訳ありません…。明日に続かせていただきます。

6月6日(火曜日)

「おー!これは20Mをこえたぞー。」
「うわっ!しまった、ファールになっちゃった。」
 校庭から子供たちの元気な声が聞こえてきます。今日は校庭と体育館で「体力テスト」が行われました。校庭には、ソフトボール投げ測定用のラインがひかれています。ソフトボール投げは最も面積を必要とします。1年間を通してこの時期だけではありますが、突如として現れた独特で巨大なライン図に、小さな学年の子供たちは興味津々です。

 
「うーん、どうしたらもっと遠くに投げられるんだろう?」
「もっと目線を上げて投げるといいと思うよ。こんな感じに。」
 動きを入れながら、子供たち同士でアドバイスをし合っている姿も見られます。教室での学習とは異なり、体を使って伝え合う「かかわり」もいいですね。友達のために力になろうという気持ちも伝わります。

 

「おっ!次は〇〇の番だ!めっちゃ飛ぶぞ〜。」
 野球を習っている子や球技が得意な子の一投には、周囲の視線と関心が集まります。注目を集める中、投じられたボールは、空中に大きな放物線を描きながら、記録測定担当の先生の頭上を越えていきました。お見事!

 
 今回の「校長のつぶやき」では、楽しそうに体力テストに取り組んでいる子供たちの様子を書かせていただきました。しかし一方で、スポーツ庁の「令和4年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果」によると、小学生の体力は全体的に低下傾向にあります。その他、各種機関の調査結果を見ても、同様の傾向が見られます。子供たちの体力低下は、現代の教育現場において全国的な課題でもあります。そのことについてもう少し書きたいところではありますが、本文が長くなってまいりましたので…、明日に続かせていただきます。

6月5日(月曜日)

 いつものように教室をまわっていると、2年生の教室前で足が止まりました。『うれしいことば』が廊下の壁面に掲示されていたからです。『うれしいことば』とは、子供たちが自分自身の生活をふり返り、人から言われて嬉しかった言葉やその時のエピソードをまとめたものです。いくつか紹介させていただきます。

 
「あやとびを15回もつづけてとべました。見てくれていた6年生のおねえさんが『じょうずだね』と言ってくれたので、うれしかったです。」

「せせらぎこうえんであそんでいたら、友だちが『いっしょにあそぼう』と言ってくれました。つぎは、ぼくから言ってみようと思います。」

「じゅぎょう中に〇〇さんのけしゴムがおちていました。わたしがひろってあげたら、『ありがとう』と言ってくれました。とてもうれしかったです。」

 他にも、転んでしまった時にかけてもらった『だいじょうぶ』の言葉。自分の頑張りや得意なことを認めてもらった時の『すごいね』の言葉。一緒に虫探しをしている友達から、ターゲットの虫を見つけた時に言われた『ナイス』の言葉。ここでは紹介しきれないくらいたくさんの『うれしいことば』が掲示されています。私も読んでいるうちに心があたたかくなりました。

 
 一方で、SNSが隆盛を極める昨今、心無い言葉の数々や誹謗中傷の言葉がネット上に溢れているのも事実です。そして、それが原因で人間関係を悪化させるトラブルや悲しい事件が起きてしまうことも少なくありません。使い方を間違えてしまうと、「言葉」は人を傷つける凶器にもなり、取り返しのつかない事態を招くこともありえます。

 6月は「ふれあい月間(いじめ防止強化月間)」です。谷戸第二小学校では、人と人の心をつなぐ「挨拶」や「言葉」について、今一度、子供たちと一緒に考えていきたいと思います。そして、『うれしいことば』が溢れる教室や学校を目指し、力いっぱい取り組んでまいります。

5月31日(水曜日)

 朝の時間に1年生の教室に行くと、ひらがなの練習プリントを丁寧に片付けている子がいました。その中に、最後の結びが難しい「ぬ」の字のプリントがありました。何回も「ぬ」を練習した学習の跡が見られる等、一生懸命取り組んでいる様子が伝わってきました。
「ひらがな、全部書けるよ。」
「私は漢字も書けるんだ。」
 子供たちは上手に書けるようになった喜びを実感しつつ、まだ学習していない漢字への興味や憧れを抱いているようでした。

 
 5年生の教室に入ると、書写の授業中で、「道」という漢字を書いていました。たった一字ではありますが、「しんにょう」の難易度が高く、最後の一画まで気の抜けない漢字です。
「うわー、なんかバランスが…。」
 なかなか思った通りの字が書けずに、悪戦苦闘している子も少なくありませんでした。しかし、中には周囲の物音に全く動じず、高い集中力を見せながら、落ち着いて筆を運んでいる子もいました。その後、納得いく字が書けたのでしょう。たった一言。
「よし!」
 いやー、お見事です。

 GIGAスクールが始まり、タブレットの使い方にはかなり慣れている現代の子供たちですが、昔ながらの「書く」という学習も頑張っています。苦手意識をもっている子もいますが、一画一画じっくり書く活動から、キーボード入力とは異なる面白さや魅力に気付いてくれたら嬉しいです。デジタルの字と違い、アナログで書いた字には、「味」や「個性」が出ますからね。

 
 最後になりますが、私は明日、明後日と出張のため、学校を留守にします。「校長のつぶやき」はお休みしてしまいますが、また来週には再開するつもりです。不定期の情報発信で恐縮ではございますが、ご承知おきいただければ幸いです。よろしくお願い致します。

5月30日(火曜日)

 体育発表会が終わり、通常の学校生活のリズムが戻ってきました。毎日のように流れていたダンスや民舞の音楽が校庭から聞こえなくなったことには、正直なところ、少なからず寂しさを感じます。しかし、いつまでも体育発表会を名残惜しんでいては、教員も子供たちも次のステージに進めませんからね。私も早く気持ちを切り替えて、間もなく始まる6月の教育活動に備えたいと思います。

 さて、話は変わりますが、今日の給食には、「ココア揚げパン」が登場しました。ふわふわ食感のパンに、きな粉入りのココアがたっぷりかかっている甘くて美味しい揚げパンです。おかわりジャンケンにも多くの子が挑戦するほどの大人気メニューで、どの教室に行っても完食状態でした。

 私が1年生の教室に行った時に、ちょうどおかわりジャンケンの場面に出会いました。担任の先生とジャンケンをして、勝った子だけが、おかわり獲得権を得られるというシステムのようです。私も「ココア揚げパン」が好きなので、おかわりジャンケンにこっそり参加しようとしたところ…(もちろん振りだけですが…)
「ダメ―!」
「校長先生はちがうでしょ!」
 すぐに現場を押さえられ、厳重注意を受けてしまいました。当然ですね…。

 その後、どの子も口の周りにきな粉入りのココアをつけながら、ニコニコと美味しそうに「ココア揚げパン」を食べていました。他の学年には、スーパーマリオのひげのようにココアがついていた子がいたとかいないとか…。かわいいですね。

5月27日(土曜日)

 令和5年度の体育発表会当日になりました。今日は天候にも恵まれ、保護者の皆様、地域の皆様、そして本校の卒業生等、大変多くの方々にお越しいただくことができました。子供たちへの温かいご声援や励ましの言葉の数々、本当にありがとうございました。

『全力で えがお かがやく 谷戸二小』

 これが今年度のスローガンです。各学級から出てきた言葉や思いを尊重しながら、代表委員会が話し合って決定したのが、このスローガンです。子供たちの気持ちや取り組み姿勢がこの短い言葉に端的に表されているような気がして、手前味噌ではありますが、個人的に大好きなスローガンです。

 
 「全力」で取り組むことの素晴らしさ。スポーツや勉強に限らず、何事もこのことに尽きると、私は考えます。人が一生懸命努力し、全力で取り組んでいる姿は、人の心を大きく動かし、感動させてくれます。体育発表会に向けて、子供たちは約1か月の間、先生の指導の下、友達と協力しながら一生懸命頑張りました。休み時間も自主的に練習する姿が見られたのは、以前に「校長のつぶやき」でお伝えした通りです。子供たちの「全力」は、本日ご来校いただいた多くの皆様にも届いたのではないでしょうか。会場から贈られていた大きな拍手が、そのことを物語っていたように思いました。その結果、谷戸二小の校庭には、たくさんの「笑顔」がキラキラと輝いていました。

 谷戸二小の皆さん、今日まで本当によく頑張りましたね。すばらしかったです。拍手!週末はゆっくり休んでくださいね。

5月26日(金曜日)

 今日の谷戸第二小学校には、いつもと違う独特の雰囲気が漂っていました。子供たちも心地よい緊張感を抱きつつ、朝からテキパキと行動する姿がそこにはありました。本日は体育発表会の前日、リハーサルの日です。

 昨年度まではコロナ禍における感染拡大防止の観点から、体育発表会は1学年ごとに開催する6部制でした。しかし5月から新型コロナウイルスの位置づけが「5類感染症」へと移行されたこともあり、今年度の体育発表会は規模を拡大し、第1部が1〜3年生、第2部が4〜6年生というように、2部制になりました。もちろん、全校児童や保護者の方、地域の方が一堂に集まることのできた以前の運動会に比べれば、その規模は大きくないのかもしれません。それでも、今年度は「かかわり」の輪を広げることができた点に、3年間のコロナ禍を乗り越え、新しいステージに入ることができたという喜びを素直に実感します。

 しかし、2部制では、子供たちが全ての学年の発表を見ることができません。同様に、自分たちのダンスや民舞を見せることのできない学年も出てしまいます。そこで、その状況をカバーするのが、今日のリハーサルです。本番は同じ時間帯の部でない学年の発表を、リハーサルではお互いに見せ合うことができます。これも異学年の「かかわり」です。

「あっ。あそこに〇〇の弟がいるぞ!がんばれー!」
「〇〇ちゃんは同じ学童で仲がいいんだよ。〇〇ちゃん、ダンスがうまいなあ。」
 子供たちは知っている他学年の友達の姿を見つけると、とても嬉しそうです。今までの練習以上に張り切って踊っていました。

 そして、予想はしていましたが、他学年の発表と一緒に体を動かしたり、踊り始めたりする子も多数。ダンスや踊りをマネしたくなるくらい影響を与えたり、受けたりするのも、異学年交流の良さですね。さあ、谷戸二小のみなさん。明日の本番もがんばりましょう!

5月25日(木曜日)

「ログインの練習、10回してきたよ!」
「パスワードもおぼえちゃった。」
 1年生の子供たちが元気よく教えてくれました。黄金週間の後にタブレットが配られた1年生は、6年生と一緒にログインの練習をしたり、担任の先生と一緒に「Google classroom」や「ジャムボード」を使ってみたり等、様々な場面で活用を進めています。タブレット操作の最初の難関は、IDやパスワードの入力です。自分一人で入力ができるようになると、今後の活用がスムーズになります。そのため、家でもログインの練習に励んでいる子が多いです。アルファベットを学習している、学習していないは、GIGAスクール時代ではあまり関係ないのかもしれないですね。とにかく子供たちは意欲的で、チャレンジ精神が旺盛です。

 中庭に目を向けると、2年生がタブレットを使って、ミニトマトの撮影をしていました。写真を継続して撮影することで、自分たちの育てているミニトマトの成長の様子を正確に記録することができます。過去の様子を振り返ったり、ミニトマトの姿を友達と共有したりできるので、観察の学習においてもタブレットはとても効果的です。

 3年生の教室では、子供たちが動画を見ながら気付いたことをノートに書いていました。どうやら、自分たちの発表の様子を動画で撮影したようです。自分の話し方を客観的に見て、チェックすることができるのも、タブレット活用のメリットです。

 このように、子供たちのタブレットの操作スキルや情報活用能力は、私たち大人が驚くほどの速度で向上しています。しかし、車で例えると、アクセルばかりを踏んでいては事故の原因にもなります。ブレーキの役割に該当する「情報モラル」や「メディアリテラシー」等の教育も同時進行で充実させる必要があります。こちらは、学校と家庭、地域が連携して取り組むことが大切だと考えています。共に取り組んでまいりましょう。どうぞよろしくお願い致します。

5月24日(水曜日)

 「人権」という言葉は、ニュース番組や新聞等のメディアでも多用されていることもあり、社会にも広く知られている言葉です。その定義は、「人間が人間らしく生きるために生来持っている権利。基本的人権」とあります。今でこそ、誰もが当たり前のように解釈している言葉です。しかし、日本においても、世界においても、長きにわたって「人権」の価値が低く見られ、軽んじられてきたことは、悲しくも人類の歴史が証明しています。そして、現代社会においても、人々の間で解釈や捉え方に微妙な差異があったり、時として問題が表面化してしまったりするのも、また事実です。

 
 本日、4年生の子供たちを対象に、「人権」について学ぶ特別授業が行われました。人権擁護委員の皆さんにお越しいただき、「学校」「家族」「地域」「社会」の4つの視点から、身近な「人権」についてお話をしていただきました。その中で、子供たちは今までの自分自身を振り返りながら、初めて知ったことや考えたことを丁寧に記録していました。

「ヘルプマークは見たことがあったけど、その意味は初めて知りました。」
「点字や手話など、少しずつでも覚えていきたい。」
「自分が悩むことがあったら、我慢ばかりするのではなく、誰かに相談してみようと思う。」
「日本語がわからなくて困っている外国の人を見たことがあります。今度は自分が話しかけて、手伝ってあげたいです。」

 子供たちの言葉から、様々な気付きがあったことがわかりました。「人権」を難しく考えてしまいがちな大人に対して、シンプルではありますが、子供たちは純粋に「人権」の大切さを考えることができます。「自分と同じように、相手のことも大切にしたい。」このような子供たちの素直な気付きは、私たちがより良い社会を築いていくための大きなヒントになるのかもしれません。私自身、貴重な学びの時間となりました。

 人権擁護委員の皆様、本日は貴重な授業をありがとうございました。

5月23日(火曜日)

 今日は気温が低く、ずっと雨が降り続いていました。このような雨の日は校庭が使えないので、子供たちは休み時間も校内で過ごすことになります。そのため、中休みや昼休みをどのように過ごしているのか、子供たちのアイデアや友達との関係性を垣間見ることもできます。大人が介入しない子供たちの世界です。そこには、思い思いに休み時間を楽しんでいる子供たちの姿がたくさん見られます。

 3年生の教室に行くと、コマ回しに夢中の男の子たちがいました。
「校長先生!ちょっと見ていてください。今から手の上に乗っけます!」
 床に狙いを定める鋭い視線。腰を落とした居合い抜きの構え。解き放たれたコマは重心を保ちながら、勢い良く回っています。ここから緊張の瞬間です。
「はっ!」
 空中に放たれたコマは、周囲のギャラリーの視線を一身に集めながら、美しい弧を描いて手のひらに着地!見事なコマ回しでした!

 4年生の教室に行くと、ダンスの練習をしている女の子グループがいました。
「ライブ・パフォーマンスの練習をしています。ここまでできたので見てください。」
 タブレットから音楽が流れると同時に、女の子たちの表情も一変しました。そして、そのままキレキレのダンスに突入。周りに友達が集まり、手拍子を送る子、歌を口ずさむ子も出てくる等、教室の後ろがちょっとしたショータイムに…。本番のライブ・パフォーマンスも盛り上がりそうです。

 
 そして、昼休み。用事があったので、私は校長室にいたのですが、そこに10名近くの2年生がやって来ました。
「折り紙を折ったので、校長先生にあげます。いつもありがとうございます。」
 『ねこ』『鶴』『お花』『袋』等、見覚えのある作品もあれば、複数の形を組み合わせた立体的な作品もありました。(私自身、お礼を言われるほど、特段何かをやったわけではないのですが…。)それでも、子供たちの素直な気持ちは嬉しいものです。こちらこそ、ありがとうございました。みんな、折り紙が上手ですね。

5月22日(月曜日)

 新しい週が始まりました。今日も校内をまわっていると、子供たちは週末の出来事や体育発表会の練習の様子等、たくさんのことを話してくれました。いくつか紹介させていただきます。

「野球の試合でメダルをもらいました!」
 嬉しそうに報告してくれる3年生の男の子がいました。週末に行われた西東京市の野球の大会で優勝したそうです。優勝記念にもらったメダルも見せてもらいました。今年はWBCもあったので、日本の各地で野球熱が盛り上がっています。次の大会も頑張ってくださいね。優勝おめでとう!

「朝もカレーだったんだよ。でも、カレーは大好きだから、うれしい!」
 今日の給食は『春野菜のカレーライス』でした。1年生の男の子がニコニコしながら、朝ごはんもカレーライスだったことを教えてくれました。これは「学校あるある」で、私も担任時代によく聞いた言葉です。でも、カレーライスは大人気メニューですから、夜、朝、昼(給食)と続いたとしても、子供たちはぺろりと食べてしまいます。今日の給食も、きれいに完食している子供たちばかりでした。

「校長先生!ソーラン節、どうでしたか?」
 6時間目に入る頃、高学年の子供たちが質問してきました。5時間目に5・6年生の合同練習があり、その様子を私がベランダから見ていたので、感想を聞きたかったのでしょう。180名近くの子供たちが黒い半纏をなびかせながら、力強く踊る姿は迫力満点です。ここから本番までの一週間、さらに練習を積み重ねて完成度を高めていくのでしょうね。2つの学年の力を結集して巻き起こす「双嵐」(ソーラン)を、皆様もどうぞお楽しみに! 

5月19日(金曜日)

 一昨日、昨日と真夏日が続きました。体がまだ暑さに順応しきれていないので、熱中症の危険性が高いのも、この時期の暑さの特徴です。本校では体育発表会の練習期間なので、水飲み休憩を多く確保したり、木陰をうまく使って小集団ごとに動きの指導をしたり等、先生たちも様々な工夫をしながら、熱中症の予防に努めていました。

 一転して、今日の天候は風が強く、曇天模様。気温こそ高くはありませんが、今にも雨が降り出しそうな状況です。(正午時点)しかし、暑さで気分が悪くなるという心配がないので、1時間目から各学年の子供たちが一生懸命練習をしていました。

 3時間目、1年生の練習場面です。並び方や立ち位置等をひとつひとつ確認しながら、隊形移動の練習をしていました。ふり返ってみれば、1年生が入学したのは先月のことです。当然のことですが、入学当初はまだ背の順や隣の友達が誰かわからず、整列の際にキョロキョロしていた子も少なくありませんでした。しかし、今ではテキパキと行動し、ビシッと並んでいます。そして、それぞれのポジションについたら、自信をもって元気いっぱいダンスを踊っています。わずか1か月半で、たくさんのことを覚え、力をつけている1年生です。改めて、子供たちの成長の早さに驚かされます。本番のダンスも、どうぞご期待ください。

 余談ではありますが、1年生のダンスを私もだいぶ覚えたので、お昼の時間に1年生の子供たちに見てもらいました。自信はあったのですが…。
「なんか違うよー。」
「ここは、頭の上で手をこうするんだよ。」
 昨日の2年生に続き、1年生の審査員からも厳しい審査結果…。精進します。

5月18日

「私はどこで踊っていたでしょう?」
 2年生の女の子が質問してきました。唐突な質問には理由があります。体育発表会の練習期間、私は2階や3階のベランダから練習の様子を見ることが多いです。高い位置からの視点だと、ダンスや民舞の動き、隊形移動等がとても見やすく、各学年の表現の全体像が明確に把握できるからです。そのため、毎日のように体育発表会の練習の様子をベランダから見ているのですが、子供たちも私がいることに気付いているようです。それが冒頭の質問につながります。

「私は前から〇番目で踊っていました。」
 さすがに一人一人の顔を確認するのは難しいですが…、それでも、「自分のダンスを誰かに見てもらいたい」という強い気持ちはバッチリ伝わってきました。

 2年生のダンスは、アップテンポの曲に合わせて、リズミカルに踊ります。見ていると、こちらも一緒に踊りたくなるくらい、元気いっぱいの楽しいダンスです。断片的ではありますが、私もダンスを少し覚えたので、2年生の前で披露してみました。
「……。」
「ちょっと違う。」
「足のあげ方が変だよ。もっと、こう!」
 2年生の審査員による厳しい判定をいただきました。やはり中途半端なダンスはダメですね。2年生の子供たちは、私とは比べものにならないくらい、とても上手に踊ります。途中途中のポーズもかわいいです。絶好のシャッターチャンスです。

 そして、ダンス以外にも、フラフープや縄飛びを使った発表パートもあります。それぞれチャレンジする内容が異なるので、どこに目を向けても、見ごたえ十分です。体育発表会当日は、あたたかいご声援をどうぞよろしくお願い致します。

5月17日(水曜日)

 小さな探検隊が校内を歩いています。馴染みのないフロア、入ったことのない教室…。ドキドキわくわくしながら、探検隊は冒険を続けています。

 今週は1・2年生の「学校たんけん」がありました。2年1組と1年1組、2年2組と1年2組、2年3組と1年3組がペアになって活動する異学年交流です。小学校生活の先輩である2年生がガイド役になって、1年生を案内します。入学してからひと月半程度経過している1年生ではありますが、ほとんどの時間を教室で過ごしていることもあり、学校の中はまだまだ知らない場所ばかりです。気分は未知の土地を旅する探検家です。

「ここは保健室です。保健の先生は、〇〇先生です。」
 ガイド役の2年生が丁寧に教えてあげていました。指定の場所を訪れると、そこにあるシールを「たんけんマップ」に貼ることができます。保健室のシールを貼り終えた探検隊は、栄光のコンプリートを目指して再び歩き始めました。

「図工室はどこだったかな?」
 校内で迷っている探検隊を見つけました。専科の授業が無い1・2年生にとっては、図工室や音楽室の場所は見つけにくく、難易度は高いです。私はしばらく探検隊の様子を見守っていましたが、そこはさすがの2年生。事前に下見をしてきた子がいたようです。
「あっ、そうだ。図工室は、たしか3階にあったよ。」
 頼もしいメンバーの活躍もあり、探検隊は3階に向かって進んでいきました。

 校長室にやって来た探検隊がいました。ちょうど私も校長室にいたので、探検隊を中に招待しました。自分たちの教室とは異なる雰囲気の部屋に、1年生は目を丸くしながら、キョロキョロと周囲を見渡していました。歴代の校長先生の顔写真、たくさんの難しそうな本、頑丈な金庫、応接室のようなソファー。1年生にとっては珍しいものばかりです。やはり気になることがあったのでしょう。一人の1年生が質問してきました。
「なんでスライムの人形がいっぱいあるの?」
 た、たしかに…。スライムの人形、多いですね。すると、その時です。私の代わりに、2年生がその質問に答えてくれました。
「校長先生は『ドラゴンクエスト』が好きなんだよねー。」
 そ、その通りです。ご説明ありがとうございました。

5月16日(火曜日)

 空は見事な五月晴れ。そして、新緑に囲まれた広い校庭。そこに、赤、黄、青、白の旗がリズミカルな動きで美しく舞っています。3年生の練習風景です。3年生は体育発表会に向けて、「フラッグダンス」に取り組んでいます。

 旗の大きさは子供たちの体の半分近くあり、それを両手に持って元気いっぱいに踊ります。両手を広げれば、身長の倍近くの大きさになり、2つの旗を体の前に持ってくれば、自分の体がすっぽりと隠れてしまうような振り付けもあります。2本の旗の使い方と動かし方が大きなポイントです。先日、雨の日に校内をまわっていると、担任の先生たちが躍っているお手本動画を見ながら、自主的に練習している子供たちがいました。自分たちのタブレットを活用しながら好きなタイミングで練習できるのは、GIGAスクール時代の強みですね。

 さて、話を「フラッグダンス」に戻します。一人一人の旗の動かし方だけでも見ていて楽しいのですが、友達とのコンビネーションもまた見所の一つです。2人で4本の旗を扱うことになるので、組み合わせる旗の色彩も豊かになり、表現の幅が広がります。さらには、クラス、学年へと隊形も変わるわけですから、躍動感のある旗の動きが今後どのように変化していくのか…、私も今から楽しみで仕方ありません。

 そして、個人的に楽しみにしているポイントがもうひとつ。
「バサッ!バサッ!」
 旗を動かすタイミングが揃ってくると、音のバラツキがなくなります。子供たちも練習を積み重ねてきたので、徐々に音の迫力が増してきました。鮮やかなフラッグの色彩と一緒に、旗を振るときの音のリズムや重なりにもご期待ください。

5月15日(月曜日)

「私の名前は〇〇と言います。主に、〇年生のみなさんと一緒に勉強することが多いですが、休み時間などに廊下や校庭で会った時は、他の学年のみなさんもたくさん声をかけてくださいね。4週間、どうぞよろしくお願いします。」

 今日のリモート全校朝会では、2人の教育実習の先生から挨拶がありました。少し緊張した様子も伺えましたが、全校児童に笑顔で優しく語りかける姿は実に堂々としたものでした。今から四半世紀前に私も教育実習を経験しましたが、その時の私よりもはるかに立派な挨拶でした。

 
 さて、本日から教育実習が始まりました。2名の実習生が1年生と5年生の学年に入って、4週間の学校生活を送ります。様々な学年の授業を参観したり、自分で授業を担当したりします。また、体育発表会等の学校行事も、子供たちと一緒に取り組みます。多くの子供たちとの「かかわり」をもちながら過ごすこの4週間は、実習生の2人にとって、きっと忘れることのできない時間になることは間違いないでしょう。そして、それは子供たちにとっても同様です。教育実習生との「一期一会」を通して、子供たちも大きく成長すると思います。今日から始まった教育実習を、学校の教職員全員で見守っていきます。保護者の皆様、地域の皆様も、どうぞよろしくお願い致します。

5月12日(金曜日)

「あっ!校長先生がいたーっ!」
「うそ?だって、今日はいないはずだよ。」
 午前中の出張を終えて、私が学校に戻ってきたのは給食の時間に入った頃でした。校長室に戻る前に、1階の1年生の教室を覗いたところ、何人かの子供たちが私に気付いてくれました。そして、驚きを隠せないように話していたのが、冒頭の場面です。

 授業を抱えている先生たちと比べると、管理職、特に校長は出張が多く、学校を不在にすることは少なくありません。事実、今週だけでも出張は3回ありました。いつもは特に子供たちに気付かれずに出かけているので、それほど驚かれることはないのですが、今日の子供たちのリアクションには理由がありました。

 それは、本日は避難訓練があったからです。通常であれば、避難訓練の時に「校長先生の話」があるのですが、今日は私が不在のため、副校長先生が話をしてくれました。つまり、全校児童が集まる避難訓練の場で、「校長先生はいない」ということが共通認識として成立したわけです。特に1年生の子供たちにとっては、「校長先生の話」が無いという経験は今回が初めてでした。それだけに、給食の時間にひょっこり現れた190cmの大男(私)を見て、ビックリしたのでしょう。子供たちの反応って、かわいいですね。

 しかし、この反応は1年生だけではありませんでした。階段ですれ違った6年生の男の子が私を見て、その場に立ち止まりました。
「あれ?校長先生。午前中どこに行ってたんですか?」

 5時間目に2年生の教室に入ると…。
「あっ!校長先生だ!さっきいなかったよね。」
「そうだよ。避難訓練の時にいなかったよねー。」

 3年生の教室でも…。
「あっ、校長先生!おい、みんな!校長先生がいたぞ。」

 ただ出張から帰ってきただけなのですが、こんなにリアクションしてくれるとは…。何だかとても嬉しい気持ちになりました。谷戸二小のみなさん、ありがとう。(ちなみに、休み明けの月曜日も、午後は出張の予定です…。先にお知らせしておきますね。)

5月11日(木曜日)

「みなさんはこの建物を知っていますか。」
 私は事前に準備したスライドの中から、ある建物の写真を画面に提示しました。
「あっ!国会議事堂だ!」
「ニュースで国会のシーンをよく見ます。」

 今日は6年生の先生が移動教室の実踏で不在のため、私が代わりに社会科の授業を担当しました。内容は、小単元「国の政治のしくみと選挙」の中の「国会の働き」についてです。

 国会の様子の写真を提示しながら、私は問いを続けました。
「では、国会では、どのような仕事をしているのでしょうか。」
 先程の質問とは違い、子供たちは少し考えながら答えました。
「うーん、なんか法律を話し合ったり、決めたりしているんじゃないかな。」
「議員さん同士がよく意見をぶつけ合ったりしている場面を見るけど…。」
 国会の働きについて、子供たちから知っていることや予想を聞いたところ、多くの子供たちは漠然と理解しているようでした。また、ニュースで取り上げられる場面の影響でしょうか。白熱した議論や討論の様子は、どの子の中にも印象が強いようです。

 その後、国会の働きについて調べる活動に入りました。子供たちは教科書の資料やタブレットを活用しながら調べ、たくさんの情報をノートにまとめていきました。政治に関する難しい語句も多かったのですが、子供たちにとっては初めて知ることも多く、少しずつ関心を示し始めました。
「へー、税金の使い方も国会で決めているんだ。」
「弾、劾…裁判所…。うーん、難しい名前だな…。」

 最高学年である6年生は、政治について本格的に学習する最初の学年です。私も昔はそうでしたが、「政治は難しい」「政治は大人の話」と思いがちです。しかし、実は私たちのくらしと「政治」には深いつながりがあり、多くのかかわりがあります。6年後には、今の6年生も選挙権をもつようになります。この学習を通して、子供たちが少しでも政治に関心をもってくれたら嬉しいです。

5月10日(水曜日)

「空手に行ってきます!」
 連休前のことですが、休み時間に元気よく教室を出ていく4年生がいました。学校で空手?最初は私も違和感をもっていましたが、その感覚はすぐに解消されました。4年生は体育発表会で沖縄県の伝統舞踊「エイサー」を披露しますが、その他にも、「空手」の型を発表に取り入れるようです。まだ練習段階のため、私も全体像が十分に把握できてはいませんが、空手道場のような練習風景を見ていると、子供たちの気合い十分な様子が伝わってきました。

 空手は琉球王国(今の沖縄県)の沖縄唐手を起源に、日本で発展した伝統武術です。空手が今後ますます発展し、世界の平和と人々の幸福に貢献することに願いを込めて、沖縄県では「空手の日」が定められました。このことにも象徴されるように、沖縄県において空手はとても大切にされています。東京オリンピックで新競技の空手が日本武道館で行われましたが、男子形で金メダルを獲得した喜友名諒選手も沖縄県の出身だったことは、記憶に新しいところです。

 
 そして、今日の休み時間。今度は太鼓の音が聞こえてきたので、4年生の教室を覗いてみました。すると、何人もの子供たちが太鼓を叩きながら、エイサーの踊りを一生懸命練習していました。腰をしっかり落とした構え、そして足を振り上げながら軽快に踊る姿。日に日に上達していく様子が見て取れます。子供たち自身も、段々と踊れるようになっている楽しさを実感しているのかもしれませんね。

 4年生は体育発表会に向けて、沖縄県の風を感じながら、空手もエイサーも全力で頑張っています。イーヤーサーサ!

5月9日(火曜日)

「どっこいしょー!どっこいしょー!」

「ソーラン!ソーラン!」

 現在、谷戸第二小学校は体育発表会に向けた練習の真っ只中です。体育の授業だけでなく、休み時間にも熱心に練習に励んでいる子供たちの姿を多く見かけます。冒頭の掛け声は、谷戸二小でも伝統になってきた「ソーラン節」です。今年度の5・6年生は合同でソーラン節を披露します。

「龍」「鞠」「華」「六」「結」「和」「絆」

 連休前に、子供たちは一人ひとりの思いのこもった漢字一文字を半纏の背中に書き込みました。自分の名前から漢字を選んだ子、友達との思いを漢字にのせた子、自分の目標や熱い意気込みを一文字で表現した子・・・。選んだ漢字は十人十色ですが、どの子も漢字に託した思いを背負いながら、体育発表会本番では力強い踊りを見せてくれることでしょう。

 また、クラスごとにオリジナルの大漁旗も作成しています。デザインも色塗りも、全て子供たちが担当しています。机の上では作業できないくらい大漁旗は大きいので、廊下に広げて数人で作業している場面を時々見かけます。今から完成が待ち遠しいです。

 


 高学年に負けず劣らず、他の学年の子供たちも一生懸命取り組んでいます。今後も「校長のつぶやき」では、体育発表会の練習場面や子供たちの頑張りの様子を少しでもお伝えできればと考えています。ご期待ください。

5月8日(月曜日)

 黄金週間(GW)が終わりました。久々に遠出をしたり、ゆっくり休みすぎてしまったり等、連休中の過ごし方は人それぞれだったかと思います。しかし、天候の悪さの影響もありましたが、今朝の出勤や通学の足取りがやや重く感じたのは、多くの人たちに共通するところだったのではないでしょうか。少なくとも私自身は、今朝の出勤に向けて、いつもの倍のエネルギーが必要でした…。OFFモードからONモードに一刻も早く切り替えられるように、気合いを入れ直します。


 さて、予想はしていましたが、今日は子供たちから連休中の楽しい話をたくさん聞かせてもらいました。前回の「校長のつぶやき」でも書かせていただきましたが、今回のGWは久しぶりに行動制限のない大型連休となりました。子供たちがそれぞれ楽しい時間を過ごすことができた様子が、一人ひとりの話や表情からストレートに伝わってきました。


 

 話は変わりますが、5月5日に世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルスの緊急事態の終了を宣言しました。日本でも、その位置づけが本日から「5類感染症」へと移行され、大きな転換点を迎えることになりました。これに伴い、世の中の経済活動や生活様式にも様々な変化が予想されます。もちろん、学校の生活様式も例外ではありません。現在の4年生以下の子供たちは、コロナ禍の学校生活しか経験したことがないので、この大きな変化は、もしかすると子供たちの中に混乱や戸惑いを招いてしまう可能性もあります。


 学校では、社会の変化や日常の回復を前向きに捉えながらも、子供たちの実態には十分配慮していきます。一人ひとりの思いに寄り添いながら、丁寧かつ柔軟に対応していきたいと考えています。また、コロナ禍における3年間の学校の経験値も大切に維持しつつ、豊かな教育活動の活性化と充実を目指していきます。

5月2日(火曜日)

 黄金週間(GW)の狭間の登校日。世間では、行動制限が緩和され、コロナ前のようなGWの姿が戻りつつあります。毎日、私は子供たちといろいろな話をするのですが、その会話の中からも、子供たちが大型連休を楽しみにしている様子が伺えます。

 
「あと5回寝たら、ディズニーランドに行くんだ。」
 1年生の女の子が瞳をキラキラさせながら話してくれました。4月15日に開業40周年を迎えた東京ディズニーランド。「夢と魔法の王国」の魅力は、40年が経った今も決して色あせることなく、絶大な人気を誇ります。子供たちだけでなく、大人にもファンが多いディズニーランドは、このGW中もきっと大変なにぎわいを見せるのでしょうね。
 それにしても、「あと5回寝たら」という表現が、子供らしくて癒されました。きっと毎晩眠りにつくときに、あと5回、あと4回、あと3回…というように、カウントダウンをしているのでしょう。早く遊びに行きたくて仕方のない様子が伝わってきました。

 
「今度の連休は海に行ってきます!」
 時期的に海水浴には少し早いのでは…と思ったので詳しく話を聞くと、まだ海で泳ぐわけではないそうです。海が見える所まで行き、そこで遊んだり、新鮮な魚をたくさん食べたりする予定が入っているとのこと。お刺身でしょうか?浜焼きでしょうか?どちらにしても、うらやましい限りです。

 
「オレは肉フェスに行ってきます!」
 に、肉フェス!?なんという魅力的な言葉なのでしょうか!私の心を完全に虜にしたため、もう少しその子から情報を聞き出してみました。ふむふむ。様々な種類のお肉の料理を楽しむことができ、焼肉、ステーキ、肉寿司なども食べられる…。いやー、新しい夢の国の話かと思ってしまいました。

5月1日(月曜日)

 4月29日(土曜日)、30日(日曜日)のことになりますが、谷戸公民館、谷戸小学校、谷戸第二小学校を会場に、「第35回谷戸まつり」が開催されました。ここ数年は、コロナ禍のために中止や部分開催等が続きましたが、今回は久しぶりにコロナ前と同じような規模で開催できました。ご尽力くださった谷戸まつり実行委員会の皆様、地域の皆様方には、厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。

 私もオープニングセレモニーから参加させていただきましたが、中学生のお手伝いスタッフがたくさん活躍していることに驚きました。
「校長先生、お久しぶりです!」
「ぼくは〇〇を手伝っているので、時間がありましたら、ぜひ来てください。」
「私たち吹奏楽部は、体育館で演奏をします。がんばります!」

 田無第二中学校、ひばりが丘中学校の生徒たち。本校の卒業生の姿も様々な場所で見られました。その他にも、地域の高校生でしょうか。大人に混ざって、多くの若い力が「谷戸まつり」を支えていました。笑顔で挨拶を交わしながら、実に楽しそうに仕事をしている様子を見ていると、とても頼もしい気持ちになりました。

 谷戸第二小学校の体育館では、中学校の吹奏楽部による素晴らしい演奏が披露されました。大迫力の演奏の中に歌やダンスを効果的に取り入れる等、大勢のお客様を楽しませる工夫も随所に見られました。田無第二中学校吹奏楽部の皆さん、ひばりが丘中学校吹奏楽部の皆さん、素敵な演奏とパフォーマンスをありがとうございました。

 今回の「谷戸まつり」のテーマは、「地域のきずな 笑顔の和 谷戸まつり」でした。人と人との絆の強さや豊かな関わりは、多くの笑顔を生み出し、地域全体を元気にできるということを、私自身、強く実感しました。今後は谷戸第二小学校の子供たちも、地域の一員として、町や市の活性化に何らかの形で主体的に関われるように、教育活動を推進していきたいと思います。

4月28日(金曜日)

 4時間目のことです。校長室で検食をしていた時に、校長室のドアをノックする音が聞こえました。入ってきたのは、6年生の子供たちです。タブレットを手に持っていたので、何かの学習中のようです。私の給食を食べている様子を取材されるのかな…と思っていたら、一人の女の子が用件を伝えてくれました。

「校内にある線対称のものを探しています。校長室の中にある線対称を探してもいいですか?」

 以前にも「校長のつぶやき」で紹介させていただきましたが、6年生は算数で「線対称」や「点対称」の学習をしています。私も担任時代は、ノートやワークシートに線対称の図形をよく描かせてきましたが、今はGIGAスクールの時代です。身近なところにある「図形」をタブレットで撮影することができます。実際に教室の外に出て、校内にある「線対称」を探す活動は、子供たちにとっても楽しいようです。廊下や階段、昇降口等で線対称を探している流れで、校長室にも到着した、というわけです。

 私は検食中のためモグモグしていましたが、子供たちは校長室の中を熱心に探し回っていました。

「このテーブルの形!これは間違いなく線対称。」
「あっ!あそこにある団扇!形は線対称だけど…、デザインが線対称じゃないなぁ。」
「あった!校長先生のお気に入りのスライム!これは線対称だ!」
 そうです!私がドラゴンクエストのスライムの人形を校長室に飾っているのは、何を隠そうこの学習のためなのでした。(←もちろん、ウソです。)

 
 本日の授業後、子供たちは学年の共有ドライブに、自分たちの撮影した「線対称」を保存しました。こうすることで、学習活動の成果を全員で共有することができます。個々の頑張りが、全員の学びの深まりにつながります。やはりタブレットを活用することは、学習効果が高いだけでなく、豊かな学び合いにも不可欠だということを、改めて認識しました。
 とにもかくにも、一連のタブレット操作をサラッとやってしまう子供たちって、すごいですね。

4月27日(木曜日)

 昨日は雨が降り続いていたため、子供たちは校舎内で静かに過ごしていました。しかし、今日の天気は嬉しいほどの快晴。午前中は、雲の観察が難しいほどの美しい青空が広がっていました。気温も高すぎず、心地よい爽やかな風が適度に吹いていたため、非常に過ごしやすい一日でした。

 
「校長先生!富士山が見えます!」
 4年3組の教室で授業を見ていた時に、ひとりの女の子が声をかけてくれました。教えてもらった通りに西の方角を見ると、真っ白い富士山がはっきりと見えました。

「オレが先に見つけたんだよ。」
 窓側の席の男の子が誇らし気に教えてくれました。新しい教室で窓側の席になって、初めて富士山が見えることに気が付いたのかもしれません。子供たちの笑顔がとても印象的でした。

 
 学校の周囲には高い建物も多く、他の教室の窓からだと富士山を確認することは難しいのですが、4年3組の教室は南校舎3階の東端にあります。教室の位置関係と私が授業を参観していた時間帯、そして快晴で空気も澄んでいた今日の気候条件と子供たちの声掛けがたまたま重なり、私は富士山に気付くことができました。私は谷戸二小に来て3年目になりますが、今日のような綺麗な富士山を教室から眺めることができたのは、間違いなく今回が初めての体験でした。改めて思ったことですが、何歳になっても、富士山が見えると嬉しくなるものですね。(私だけでしょうか?)

 
最後に、子供たちへ。

 きれいな富士山を学校から見ることができて、校長先生はとてもうれしかったです。元気いっぱいになりました。みんな、どうもありがとう。

4月26日(水曜日)

「校長先生。私たちは歌とダンスにチャレンジします!」
「お笑い…、やってみたいけど、できるかなぁ…。」

 廊下や教室を歩いていると、たくさんの子供たちに声をかけられました。今朝のオンライン集会で、広報委員会が「ライブ・パフォーマンス」のお知らせをしたからです。さっそく子供たちは反応を示し、熱い意気込みを伝えてくれました。

 昨年度の「校長のつぶやき」でも、何度か書かせていただきましたが、谷戸第二小学校には「ライブ・パフォーマンス」というイベントがあります。休み時間に開催しているので、参加は自由なのですが、回を重ねるうちに観客の数が多くなり、大変な盛り上がりを見せるようになってきました。子供たちのもつ様々な力や技能、得意技などをステージで発表する「ライブ・パフォーマンス」が、子供たちの中に着実に浸透してきたことを、このイベントの発案者として嬉しく思います。

「ぼくの得意なけん玉の技を、みんなに見てもらいたいな。」
 休み時間に驚くようなけん玉の技を見せてくれる男の子がいます。私もけん玉を借りて簡単な技に挑戦するのですが、全くできる気配がありません…。子供たちに圧倒されています。

「一緒にやるメンバーが決まりました。見てください。」
 エントリー用紙にチーム名とメンバーを書いて、わざわざ校長室まで見せに来てくれた子もいました。とにかく、やる気十分のようです。目標に向かって、友達と力を合わせて頑張ってくださいね。

 ふり返れば、コロナ禍が厳しい状況の時は、大勢が一堂に会するイベントには様々な制限がありました。しかし、ようやく規制が緩和されてきた昨年度から、「ライブ・パフォーマンス」が軌道に乗り、子供たちの楽しめる教育コンテンツとして輝きを増してきました。「ライブ・パフォーマンス」が、本校の学校経営方針の柱である「かかわり」を更に豊かにする一助となれるように、今後も力を入れて取り組んでいきたいと思います。

4月25日(火曜日)

 新年度が始まり、間もなくひと月が過ぎようとしています。教室をまわっていると、教室内や廊下に掲示物が増えてきたことに気が付きます。子供たちが自分たちの色を少しずつ出しながら、新しい教室でクラスづくりに励んでいる様子が伺えます。様々な場所に掲示されている子供たちの作品を鑑賞することは、私にとって校内巡視の楽しみのひとつでもあります。

 その中で、6年生の廊下に、印象的な作品が掲示されていました。国語「詩を楽しもう」の学習の中で、子供たちが作った詩です。子供たちは「身近なもの・生き物」の立場になって、その気持ちや心の内を言葉にして表現しました。この場をお借りして、紹介させていただきたいと思います。

 

「背の低いお気に入り」

私はみんなより背が低い
一番いそがしいから、背が低い
ときどき、見つからないくらい背が低い
私は 赤えんぴつ
たくさん使ってくれて、ありがとう。

 


「ボール」

なんでだろう
君は いつも ぼくをける
なのに ぼくは 友達っていう
君は いつも ぼくにすわる
なのに ぼくは 友達っていう
君といると いつも楽しい

 

 今週の金曜日は、今年度最初の学校公開日です。校内には、子供たちの作品がまだまだたくさん掲示されています。保護者の皆様も、地域の皆様も、学校にお立ち寄りの際はどうぞご覧ください。

4月24日(月曜日)

 今朝の全校朝会では、「姉とランドセルへ」というお話をしました。これは朝日新聞の「ひととき」で紹介された内容です。文章を書いたのは、12歳の中学1年生の女の子。次のような書き出しで本文が始まります。

 

 「中学校の入学式を前に部屋を掃除していると、6年間使っていたランドセルと目があった気がしました。ピンク色に近い赤色のランドセルは、6年前、7つ上の姉からゆずり受けたものです。…(中略)」
 

 少し内容をまとめさせていただきます。

 
 お姉さんが大事に使っていたランドセルを、筆者である女の子が受け継ぎ、「きれいに6年間使う」と約束しました。姉の思いにこたえる様に、この女の子もランドセルを6年間誰よりも大事に使い、この春、晴れて卒業の日を迎えました。この女の子は、姉とランドセルに感謝の言葉を伝えつつ、次のように文章を続けています。

 

 「姉のおかげで物を大切にすることができるようになったと思います。そして、大切に使えば長持ちし、より大事にしたくなるという気持ちもわかりました。ランドセルには、12年間壊れず私のそばにいてくれたから、ありがとうって言いたいです。私はこれからも物を大切にできる人になりたいですし、一生、今の達成感は忘れません。お姉ちゃん、ありがとう。」

 

 私自身、今まで物を大切に使ってきたかと聞かれれば、正直なところ、自分を恥じることも少なくありません。それだけに、この「姉とランドセルへ」の内容は、私の心に響くものがありました。そして、子供たちにもこの話を伝えたいと思い、今朝の朝会の話に至ったわけです。

 

 そして、この話には少し続きがあります。帰りの準備をしている4年生の教室に立ち寄った時のことです。一人の女の子が私に話しかけてきました。

「校長先生。私のランドセルも、お姉ちゃんが使っていたものです。」

 その子の優しい笑顔と綺麗なランドセルが、私の心をさらにあたたかくしてくれました。大人であっても、子供たちから教えてもらうことは、まだまだたくさんありますね。

4月21日(金曜日)

 今日の谷戸第二小学校は、朝からそわそわしている子供たちがたくさんいました。
「〇〇先生、来てくれるかな?」
「代表で手紙を読むのが緊張するなぁ…。ちょっと練習しておこう。」
 今日は離任式の日。昨年まで本校で働いていた教職員の皆さんが久しぶりに来校し、子供たちと再会できる大切な日です。だからこそ、朝から落ち着かない雰囲気が学校中に漂っていたのでしょう。大好きな先生たちに会えるのですから、無理もありませんね。

 お昼過ぎの時間になると、一人、また一人と、離任された方々がやって来ました。ここから学校の中が少しずつ賑やかになってきました。
「おい!みんな!〇〇先生が来たぞ!」
「え!?うそ?ホント?やったー!」
「うおーっ!会いに行こうぜ!」

 まずは職員室で教職員だけの簡単な挨拶等が行われるのですが、職員室前の廊下には不自然な数の子供たち。扉のガラス窓をのぞき込もうと、ピョンピョン跳びはねている姿も…。先生たちに会いたくて仕方ないのでしょうね。その気持ち、よくわかりますよ。

 さて、離任式は校内オンラインで滞りなく行われました。しかし、予想はしていましたが、その後がお祭り騒ぎ。離任された皆さんに校内をまわっていただいたので、特に関係学年の子供たちは嬉しさ全開、喜び大爆発です。一方、久しぶりに会えた嬉しさからなのか、先生の顔を見て涙を流す子も多数…。その涙につられて、さらに涙を流す先生…。先生と子供たちで過ごした時間や大切な思い出が蘇ってきたのかもしれませんね。

 また、校庭に目を向けると、離任された先生方も加わって、大ドッチボール大会が行われていました。離任式用のスーツ姿で参加している先生、なぜか体操用の服に着替えて大活躍している先生。先生たちも子供たちも、とにかく楽しそうに遊んでいました。

 人生には、出会いもあれば、必ず別れも訪れます。だからこそ、人との出会いは尊く、美しいものであり、その絆をいつまでも大事にしていきたいと、人は考えるのかもしれません。今日の離任式を通して、改めて一期一会の大切さを実感することができました。

 離任された教職員の皆様、本日はありがとうございました。またいつでも谷戸二小にお越しくださいね。子供たちと一緒にお待ちしております。

4月20日(木曜日)

「今日から給食だ!楽しみー!」
 朝からニコニコしている1年生がいました。それもそのはずです。今日から1年生は給食が始まります。ワクワクしている気持ちを抑えられないようです。

「知ってる?今日はカレーライスなんだよ。」
 お家で献立表をチェックしたのでしょうか。得意気な表情で友達に話しかける子がいました。

「知ってるよ。ゼリーとジョアも出るんだよ。」
 おっと、こちらも負けていません。既にチェック済みのようです。余裕の表情で、給食情報をさらに上乗せして伝えています。このようなやり取りからも、1年生が今日の給食を楽しみにしていた様子が伺えます。

 さあ、いざ配膳です。初日に給食当番を担当した子供たちは、少しドキドキしていたかもしれません。もちろん担任や補助の教職員も一緒に配膳をするので、安全面は十分に配慮しながら行いました。その中で、子供たちはお盆やスプーン、ジョア、サラダ等を上手に配膳し、とても手際よく、そして丁寧に仕事をしていました。初めての給食当番とは思えない仕事ぶりだったので、正直驚かされました。

「だって、お家でママのお手伝いをしてるもん。」
 納得。さすがです。お家でのお手伝いが、学校でもしっかり生かされています。立派です。

 さて、配膳が終わりました。給食当番の子が白衣を片付け、自分の席に戻るまで、全員が静かに待っています。両手も膝の上にあり、姿勢もバッチリです。担任の先生からの2、3点の確認事項も終わり、全ての準備が整いました。さあ、みんなで一緒に…。

「いただきます!」

 小学校生活最初の給食の感想は…。ご家庭で子供たちから聞いていただけたら嬉しいです。きっと笑顔いっぱいに話をしてくれると思います。
 1年生のみなさん、明日からもモリモリ食べていきましょうね。

4月19日(水曜日)

 6年生の教室に入ると、算数の授業中でした。子供たちが何やら複合図形のようなものをワークシートに描いていたので、声をかけました。

「線対称の図形を描いています。」
 なるほど。確かに、子供たちが描いている図形には、「線対称」という共通点がありました。シンプルな三角形や四角形、円の形では、もはや物足りないのでしょう。自分なりに工夫して線対称になる図形を考え、「対象の軸」を基準にしながら、定規を使って丁寧に描いていました。

「他に線対称のものってないのかなぁ?」
 ある子がつぶやきました。私も6年生の担任を6回経験したこともあり、「線対称」の授業は馴染みがあったので、ひとつヒントを出しました。

「歴史に関係するけど、『家紋』はどうかな?」
これだけのヒントで、ピンと来た子もいたようです。
「徳川家の家紋って、どうだったかな…。」
 大河ドラマ『どうする家康』を見ている子は、『三つ葉葵』に見覚えがあったのかもしれません。一見すると複雑なデザインに見えますが、もしかすると…。

「待てよ!北条氏は?」
 昨年の大河ドラマは『鎌倉殿の13人』。北条氏の家紋は『三つ鱗』ですから、きれいに線対称の形になっていますね。

 家紋のイメージが湧きにくい子もいたので、6年生の先生が資料として、家紋がプリントされている會津土産を黒板に提示しました。そこに載っていたのは、「芦名氏」「蒲生氏」「上杉氏」等の家紋。もちろん全ての家紋が線対称であるわけではないので、「対象の軸」を基準に左右対称になっているかどうかを、厳しく調べている子もいました。大事なポイントですね。そして、この家紋をきっかけに、身の回りのロゴマークやキャラクターが線対称かどうかを調べる子も出てきました。学習を発展させる子供たち、とても楽しそうに取り組んでいました。

 算数と歴史がコラボできたことに心地よい満足感を覚えつつ、「こっそり『歴史好き』を増やそう計画」実行中の私は、静かに次の教室へと向かうことにしました。
4月18日(火曜日)
 1年生が入学してから、約2週間が過ぎようとしています。6年生の優しいサポートもあり、1年生の子供たちは随分と学校に慣れてきたようです。私も毎日教室をまわっていますが、子供たちは日々新しいことを覚え、「できること」を増やしています。一日一日、確かな成長を私たちに見せてくれます。

「この名札、自分でつけたんだよ。」
 毎朝、1年生は名札を自分の胸に付けるのですが、入学当初は不慣れな安全ピンの扱いに苦戦する子もいました。6年生に手伝ってもらっていた子も少なくなかったのですが、今では自分でテキパキと付けられるようになってきました。中には、得意気に何度も付け外しを見せてくれる子もいます。できるようになったことが、素直に嬉しいのでしょうね。

「見て!ランドセルの準備ができたよ!」
 日々の学校生活は、様々な反復行動の繰り返しです。ランドセルの準備や片付けも、そのひとつです。このような経験を積み重ねることで、自分で荷物を整理し、持ち物を管理する力も高まっていきます。これも成長につながります。

 しばらく1年生の様子を見守っていると、一人の男の子が私に話しかけてきました。

「ぼく、知ってるよ。お姉ちゃんから聞いたけど、校長先生って…」
 高学年に在籍しているお姉さんから、私の話をいろいろと聞いているようです。お家で私のことが話題にあがるなんて、光栄です。教師冥利に尽きます。どんな話をしてくれているのかなと期待しながら、話の続きを聞きました。

「教室の入り口に頭がぶつかるんでしょ。」
 ……。ま、まあ、その通りですね…。やはり私の身長の話題でしたか…。谷戸二小は古い校舎なので、油断していると頭を痛打します。そのため、私は首を曲げて教室に入るのですが、その姿が新1年生にも伝わっているようです。どんな話でも、光栄です…。

4月18日(火曜日)

 1年生が入学してから、約2週間が過ぎようとしています。6年生の優しいサポートもあり、1年生の子供たちは随分と学校に慣れてきたようです。私も毎日教室をまわっていますが、子供たちは日々新しいことを覚え、「できること」を増やしています。一日一日、確かな成長を私たちに見せてくれます。

「この名札、自分でつけたんだよ。」
 毎朝、1年生は名札を自分の胸に付けるのですが、入学当初は不慣れな安全ピンの扱いに苦戦する子もいました。6年生に手伝ってもらっていた子も少なくなかったのですが、今では自分でテキパキと付けられるようになってきました。中には、得意気に何度も付け外しを見せてくれる子もいます。できるようになったことが、素直に嬉しいのでしょうね。

「見て!ランドセルの準備ができたよ!」
 日々の学校生活は、様々な反復行動の繰り返しです。ランドセルの準備や片付けも、そのひとつです。このような経験を積み重ねることで、自分で荷物を整理し、持ち物を管理する力も高まっていきます。これも成長につながります。

 しばらく1年生の様子を見守っていると、一人の男の子が私に話しかけてきました。

「ぼく、知ってるよ。お姉ちゃんから聞いたけど、校長先生って…」
 高学年に在籍しているお姉さんから、私の話をいろいろと聞いているようです。お家で私のことが話題にあがるなんて、光栄です。教師冥利に尽きます。どんな話をしてくれているのかなと期待しながら、話の続きを聞きました。

「教室の入り口に頭がぶつかるんでしょ。」
 ……。ま、まあ、その通りですね…。やはり私の身長の話題でしたか…。谷戸二小は古い校舎なので、油断していると頭を痛打します。そのため、私は首を曲げて教室に入るのですが、その姿が新1年生にも伝わっているようです。どんな話でも、光栄です…。

4月17日(月曜日)

 先週のような強風や黄砂もなく、今日は爽やかな気候で過ごしやすい一日でした。体育の授業や中休みの時間を中心に、校庭から聞こえてくる子供たちの元気な声も一段と大きくなってきました。今週からは午後の授業も始まりました。いよいよどの学年にも、本格的な学校生活のリズムが戻ってきたようです。

 さて、今日は今年度最初の委員会活動がありました。委員会が発足し、子供たちがそれぞれの委員会で活動を始めると、学校全体にも生活リズムが生まれ、活気が出てきます。正直、私たち教職員も、子供たちの委員会活動の頑張りには大いに助けられています。

 トイレットペーパーや手洗い場のハンドソープ液の補充を欠かさない保健委員会。給食の栄養黒板を毎日わかりやすく表示してくれる給食委員会。間もなく行われる「1年生を迎える会」に向けて、準備や運営を担当する運営代表委員会。他にも数多くの委員会がありますが、どの委員会も、自分のためではなく、みんなのために、学校のために力を尽くして取り組んでくれています。そして、全ての委員会が学校生活を支えてくれています。子供たちの仕事ぶりには、素直に感心すると同時に、感謝の気持ちでいっぱいになります。

 昨年度も掲載してきましたが、委員会の様子や子供たちの頑張りについて、今年度も「校長のつぶやき」で時々紹介していきたいと考えています。また、委員会だけでなく、クラスの係活動や学年の実行委員会等も同様です。誰かのために、周りの人たちのために考え、行動できる子供たちの育成を目指し、教育活動全体を通して取り組んでまいります。

4月14日(金曜日)

 今週は学級開きがあったり、本格的に新しい授業が始まったりしたため、子供たちにとってはバタバタと忙しい一週間だったと思います。しかし、子供たちは新しい環境や学習内容に大いに関心を示す等、むしろ状況の変化を楽しんでいる様子でした。

「早く理科の授業がやりたいな。」
「知ってる?理科室って、いろいろな道具があるんだよ。」
 3年生の子供たちの会話を耳にしました。3年生からは新しい学習がたくさん始まります。社会科、理科、総合的な学習の時間、外国語活動です。特に理科の授業では、理科室に行くことが多くなります。新しい環境で学ぶ新しい学習内容に、子供たちは純粋にわくわくしているのでしょうね。

 教室をまわっていると、音楽室からいろいろな楽器の音が聞こえてきました。ボンゴを叩く音。ハンドベルの音。ピアノのメロディ…等々。気になったので、音楽室に行ってみると、4年生の子供たちが楽しそうに楽器を奏でていました。特に合奏をしているわけではなく、思い思いに興味のある楽器を触っているようでした。
「校長先生!聴いて聴いて!」
「私は〇〇なら弾けるよ。」
 特にピアノは大人気で、3〜4人が同時に演奏しているほど、混み合っていました。

「音楽準備室にも、たくさん楽器があるんだなー。」
 4年生になると、音楽室での授業が始まります。今日は音楽室を自由に歩き回り、いろいろな楽器を自由に使えるという貴重な演奏体験の場面でした。これからは音楽室でたくさんの楽器を使うことになるので、音の重なりの美しさや合奏の楽しさを存分に味わうことになると思います。楽しみですね。

 谷戸二小のみなさん。今週もお疲れさまでした。きっと疲れもたまっていると思いますので、週末はゆっくり休んでくださいね。

4月14日(金曜日)

 
 今週は学級開きがあったり、本格的に新しい授業が始まったりしたため、子供たちにとってはバタバタと忙しい一週間だったと思います。しかし、子供たちは新しい環境や学習内容に大いに関心を示す等、むしろ状況の変化を楽しんでいる様子でした。

「早く理科の授業がやりたいな。」
「知ってる?理科室って、いろいろな道具があるんだよ。」
 3年生の子供たちの会話を耳にしました。3年生からは新しい学習がたくさん始まります。社会科、理科、総合的な学習の時間、外国語活動です。特に理科の授業では、理科室に行くことが多くなります。新しい環境で学ぶ新しい学習内容に、子供たちは純粋にわくわくしているのでしょうね。

 教室をまわっていると、音楽室からいろいろな楽器の音が聞こえてきました。ボンゴを叩く音。ハンドベルの音。ピアノのメロディ…等々。気になったので、音楽室に行ってみると、4年生の子供たちが楽しそうに楽器を奏でていました。特に合奏をしているわけではなく、思い思いに興味のある楽器を触っているようでした。
「校長先生!聴いて聴いて!」
「私は〇〇なら弾けるよ。」
 特にピアノは大人気で、3〜4人が同時に演奏しているほど、混み合っていました。

「音楽準備室にも、たくさん楽器があるんだなー。」
 4年生になると、音楽室での授業が始まります。今日は音楽室を自由に歩き回り、いろいろな楽器を自由に使えるという貴重な演奏体験の場面でした。これからは音楽室でたくさんの楽器を使うことになるので、音の重なりの美しさや合奏の楽しさを存分に味わうことになると思います。楽しみですね。

 谷戸二小のみなさん。今週もお疲れさまでした。きっと疲れもたまっていると思いますので、週末はゆっくり休んでくださいね。

4月13日(木曜日)

 休み時間終了のチャイムが鳴りました。一人の2年生の女の子が昇降口で上履きに履き替えると、そのまま1階の教室に向かって歩き出しました。すると、後ろにいた同じクラスの友達が、大きな声でその子を呼び止めました。
「〇〇ちゃん、そっちじゃないよーっ。」
「あっ!そうだった。」
 先を歩いていた女の子は、少し照れくさそうに友達のところまで戻り、一緒に階段を上がっていきました。

 これは、年度初めの「学校あるある」の一場面です。新2年生は教室が2階になり、階段を上って教室に行くようになりました。しかし、昨年度までは教室が1階にあったこともあり、ほとんどの時間を1階で過ごしていました。学年が切り替わった今の時期は、まだ昨年度の感覚が残っているのでしょう。新しい教室環境に慣れるには、もう少し時間がかかるかもしれませんね。

 今回は2年生の例を挙げましたが、実は他の学年でも、年度初めの「学校あるある」はよく見られます。例えば、新しい教科書が配られると、子供たちはパラパラと読み始めます。

「この話、知ってるような…。昔、お兄ちゃんが読んでいた気がする。」

 お兄さん、お姉さんの学習を近くで見ていた時の記憶でしょうか。音読の宿題等は、兄弟でいつの間にか覚えてしまうこともあるようです。

「うわー!〇年生の漢字、難しい字ばっかりだーっ!」
 新しい漢字がズラーッと並んでいるページを見て、戦意喪失(?)気味の子がいました。元気出してくださいね。一気に覚えるわけではないので、少しずつ練習していけば大丈夫ですよ。コツコツ取り組んでいきましょう。

「やったー!私の名前の漢字が出てきた!」
 一方、新出漢字の中に、自分の名前に使われている漢字を発見した子もいます。とても嬉しそうです。何よりも愛着のある漢字ですからね。これからは、テストやワークシートにも、漢字で自分の名前がバッチリ書けますね。

4月12日(水曜日)

 令和5年度の給食がスタートしました。給食好きの私にとって、給食開始は心の底から待ち焦がれていたものですが、それは子供たちにとっても同じようです。朝から給食のことを話題にする子がたくさんいました。
「やったー!今日から給食が始まるよ。楽しみ!」
「学年も上がったから、給食を今までよりたくさん食べるぞー!」

 給食中も教室をまわりましたが、どの教室でも子供たちは笑顔いっぱいで、美味しそうに給食を食べていました。
「校長先生、見てください。おかわりした分も、もうすぐ食べ終わりそうです。」
「ぼくも大盛りにしたけど、全部食べちゃいました。」
 たくさん食べられたことを、嬉しそうに教えてくれる子がいました。どの子も体が大きくなり、きっと食べられる量が増えているのでしょうね。成長期の子供たち、モリモリ食べてほしいと思います。

「なんだか昔よりも苦手な食べ物が減ってきた気がする…。」
 小さな声でつぶやいている子がいました。給食にはいろいろな食材が使われていますから、毎日食べているうちに苦手を克服したのかもしれませんね。中には、苦手だった食べ物がだんだんと好きになってきたと語る子もいました。これも成長ですね。

 やはり給食は、学校生活において大きな楽しみでもあり、人の心を弾ませてくれるイベントでもあります。また、勉強や体育の運動で疲れが蓄積していたとしても、給食を食べると一気に元気とパワーが復活し、午後の活動も頑張れるようになります。安全安心で美味しい給食は、間違いなく子供たちや私たち教職員を、そして学校全体を支えてくれています。今年度も毎日の給食に感謝しながら、子供たちと一緒に元気いっぱいモリモリ食べていきたいと思います。 

4月11日(火曜日)

 毎朝、1年生の教室では微笑ましい「かかわり」が見られます。

「体操着の入っている袋は、ここにかけておくんだよ。」
「名札は自分で付けられるかな?頑張ってやってみようか。」
「OK!机の中に教科書とノートがきれいに入っているね。バッチリ!」

 6年生のお兄さんとお姉さんが、優しい言葉で1年生に声をかけています。まだ小学校の生活リズムに慣れていない1年生にとっては、最高学年の6年生はとても頼もしい存在です。わからないことを聞けば丁寧に答えてくれます。困っていたら優しく手伝ってくれます。先週は不安や緊張を隠せなかった1年生でしたが、今では笑顔も多く見られ、朝から元気いっぱい楽しそうに過ごしています。

 6年生にとっても、1年生と「かかわり」をもつことは大きな成長につながります。同じ学年の友達同士だと、つい言葉が乱暴になってしまったり、自分本位で行動してしまったりすることがあります。しかし、圧倒的に小さい1年生が相手であれば、個々の我を貫き通すことはできません。言葉遣いも相手に届くように工夫しなければいけませんし、何よりも相手の気持ちを思いやる姿勢が大切になります。6年生の中には、それが初めから得意な子もいれば、不慣れな子もいるはずです。しかし、朝の「かかわり」を見ていると、どの子も1年生のために、とても気持ちよくお手伝いをしてくれています。子供たち同士の「かかわり」というものは、シンプルに子供たちに任せておいて大丈夫なのかもしれません。大人は適度な距離間で見守っている方が、案外うまくいくようです。

 このように、「自分」のためではなく、「相手」のために考え、行動する経験は、将来仕事をする上でも必要になってきます。谷戸第二小学校では、様々な「かかわり」を通して、誰かのために力を尽くせる子供たちを育てていきたいと思います。

4月10日(月曜日)

 今朝の全校朝会で、「円陣」について話をしました。一般的に「円陣」とは、多くの人が集まって円形に並び、声出し役が自分の思いやメッセージを伝えた後、全員で「オーッ!!」と声をあげるものです。おそらく多くの方にも経験があるかと思いますが、物事をスタートさせる時やチームに気合いを入れる時などに、日本では伝統的に「円陣」が組まれることが多いです。和を尊び、協調性を大切にする国民性と、同じ目標に向かって心をひとつにする効果を生み出す「円陣」との相性が良かったのかもしれないですね。

 「円陣」と同じ音の響きで、「Engine(エンジン)」があります。こちらは動力を発生させる機械装置等の原動機のことです。もちろんエンジンのサイズや種類にもよりますが、中には自動車や飛行機、ロケットを動かすほどの大きなパワーを生み出すものもあります。「円陣」と「エンジン」。音の響きこそ同じですが、語源も用途も全く異なります。しかし、「何かを動かす際に、大きな力を生み出す」という点において共通点があるように感じるのは、私だけではないかもしれません。
 少し話が遡りますが、WBCで侍ジャパンは見事に世界一を奪還しました。その侍ジャパンが試合前に必ず「円陣」を組み、声出し役を毎回変えながら試合に臨んでいたことは、多くのメディアで報じられていました。村上選手、甲斐選手、ダルビッシュ選手、大谷選手らが声出し役を務めましたが、「円陣」の締めの言葉には、必ずこの言葉が使われていました。

「さあ、行こう!」

 優勝という「最高(さいこう)の目標」に向かって、「さあ、行こう!」と声を出し続けてきた侍ジャパン。「円陣」が生み出す力の大きさや素晴らしさを証明してくれました。
 谷戸第二小学校でも、新しい学年、新しいクラスでの新年度が始まりました。みんなで心の「円陣」を組み、それぞれの「最高(さいこう)の目標」に向かって、力強く突き進んでほしいと思います。それでは、最後に谷戸二小のみんなで…。
「さあ、行こう!」 

4月7日(金曜日)

 昨日の続きになります。今日は新1年生のことについて、書かせていただきます。

 入学式の様子を報道する情報番組からの引用ではありますが、「小さな体に大きなランドセルを背負いながら」という表現がピッタリの新1年生。ランドセルの大きさや重さに慣れていないために、体の重心のとり方に少々頼りなさを感じさせる子もいます。しかし、それでも一歩一歩、しっかりとした足取りで前に歩いていこうとするその姿は、健気で微笑ましくもあり、また尊さすら感じさせます。同時に、私たち教職員にも、一人一人の成長を全力で支え、応援していこうという気持ちをもたせてくれます。何事も素直に一生懸命頑張ろうとする1年生を見ていると、私自身、毎年そのような思いに駆られます。

 
 入学式は保護者の方も一緒だったので、子供たちはとても心強かったと思います。しかし、今日からは、お家の人たちはいません。もしかすると、入学式当日よりも、不安と緊張を抱えながら登校した子がいたかもしれません。朝の支度に戸惑っていた子がいたかもしれません。あるいは、心配をよそに自分ですすんで準備を済ませ、張り切って出かけた子がいたかもしれません。周りが気になってしまうことがあるかもしれませんが、慌てることはありません。少しずつ小学校の環境や生活リズムに慣れていけば大丈夫です。小学校での集団生活を経験していくうちに、いつの間にか「できるようになったこと」が増えていき、子供たちはどんどん成長していくはずです。1か月後、6か月後、1年後の子供たちの姿が、その成長を力強く伝えてくれると思います。

 いよいよ始まった小学校生活。この先、子供たち一人一人にたくさんの物語が紡がれていくことでしょう。物語の主人公は、もちろん自分自身です。その物語の中に、どのような登場人物が現れ、どのような「かかわり」が築かれていくのか…。ハラハラするようなエピソード、あるいは、涙を誘うような感動的なエピソードが生まれるかもしれませんね。その紡がれる物語は、すべてが大切な成長の記録です。まずは、それぞれの物語の第1章を、私たちも見守っていきたいと思います。

4月6日(木曜日)

 春休みが終わり、令和5年度がスタートしました。始業式に臨んだ子供たちは、ひとつ上の学年になったことを喜びつつも、新しい担任や新しいクラスの友達のことが気になって仕方がない様子でした。特に新3年生と新5年生はクラス替えもあるので、他学年よりもドキドキしながら本日を迎えたことだと思います。
「〇〇ちゃんと別のクラスになっちゃったなぁ…。あっ!?でも、△△ちゃんがいる!イエーイ!」
「うおーっ!俺たち、また同じクラスだ!やったね。」

 毎年のことですが、クラス発表後の子供たちの反応は様々です。新しいクラスには、仲が良かった友達もいれば、初めて同じクラスになった友達もいると思います。新しい人間関係を築きながら、みんなで力を合わせて、「楽しいクラス」「自分たちのクラス」「最高のクラス」をつくってほしいと思います。みなさん、がんばってくださいね。

 

 そして、本日行われた担任発表も、子供たちにとっては大きなイベントのひとつです。当然のことですが、発表するのは校長の役割です。個人的には、WBCの選手紹介のように、会場を盛り上げながら担任発表や教職員紹介をしてみたいのですが…、さすがにそれはできません。今朝の不安定な天候に配慮して、今回はリモート放送形式で担任発表をしました。

「今から担任の先生を発表します。〇年〇組は…」
(しーん…。)
「〇〇先生です。」
「うおーっ!」「わーい!」「やったー!」 

 静と動、緊張と緩和、静寂と歓声。しばらくの間、このようなドキドキわくわくの時間が続きました。新しい先生については、子供たちが本日持ち帰った学校だよりをご覧いただければと思います。保護者の皆様、地域の皆様、今年度もどうぞよろしくお願い致します。

 

 そして、始業式の後は入学式が行われ、71名の新1年生が谷戸第二小学校の仲間入りをしました。入学式、ならびに1年生の様子については、明日の「校長のつぶやき」で紹介させていただきます。よろしくお願い致します。

このページのトップに戻る本文ここまで


以下フッターです。

谷戸第二小学校

住所:〒188-0001 西東京市谷戸町一丁目17番27号
電話:042-421-5051
交通アクセス
Copyright © Yatodaini Elementary School. All rights reserved.
フッターここまでこのページのトップに戻る