校長のつぶやき(令和6年度)1学期
更新日:2024年8月2日
8月2日(金曜日)
今年の夏は昨年以上に厳しい暑さとなっています。夏休みも8月に入りましたが、これからが夏本番、今後も更に危険な暑さが予想されます。昔の夏休みであれば、日中から外で元気よく遊んでいる子供たちの姿を見かけることが多かったかもしれませんが、現在はそのような場面に出会うことはほとんどありません。今と昔では気候が大きく変わっているため、炎天下の中、外で過ごすことは危険な行為になってしまうからです。体を思い切り動かせないのは残念ですが、子供たちには体調管理に気を付けながら、涼しい室内の環境で上手に過ごしてほしいと思います。
さて、話は変わりますが、私個人の夏休み恒例行事となっている地域巡りに行ってきました。まずは、午前中に谷戸幼稚園に行ってきました。本校に在籍する子供たちの中にも、谷戸幼稚園の卒園生は多く、低学年を中心に様々な交流を実施しています。
昨年度の「校長のつぶやき」でも書かせていただきましたが、本校の新規採用教員は研修の一環として、谷戸幼稚園の皆様に大変お世話になっています。実際に幼稚園の仕事を体験し、研修を積み重ねる中で、幼児教育の大切さや円滑な幼小連携の重要性について学ばせていただいています。研修の様子を見るために、私も幼稚園にお邪魔させていただきました。
幼稚園では、たくさんの子供たちがとても楽しそうに遊んでいました。園庭でサッカーや水遊びをしている子もいれば、部屋の中でパズルや積み木をしている子もいました。その中に、本校の初任者の先生の姿もあり、にこにこ笑顔で子供たちに関わっていました。余談ですが、幼稚園の子供たちの中には、突如現れた私の姿を「何者だろう…」というような表情で見ている子もいました。たしかに、何の前触れもなく190CMの大男が現れたら…、ビックリしますよね。
谷戸幼稚園を出た後、私はそのまま「北原学童クラブ」に向かいました。本校からは少し距離が離れている「学童クラブ」ですが、たくさんの子供たちがお世話になっています。私が中に入ると、さっそく何人かの子が…
「あっ、校長先生だ!ねえ、何で来たの?」
「うわー、ひさしぶりーっ!」
7月19日が一学期の終業式だったので、まだ2週間ほどしか経っていないのですが、確かに私も久しぶりの感じはしました。学期中は毎日のように顔をあわせているだけに、そう実感するのかもしれませんね。これも「夏休みあるある」です。
「校長先生、ぼくね、宿題をちゃんとやっているよ。あと少しで終わりそう!」
「ちょっと見てて!今からけん玉の技を見せるから!」
「これ、ぼくのメンコ。他にもまだいっぱいあるんだよ。」
その後も多方面から子供たちの言葉が矢継ぎ早に続きましたが…、なるほど、わかったことがあります。厳しい暑さの夏休みですが、子供たちは元気いっぱい、楽しそうに過ごしています。そのことがわかっただけでも、とても実りの多い地域巡りになりました。
7月22日(月曜日)
夏休みが始まりました。いつもと同じように、今朝も早起きができた子はどのくらいいたのでしょうか。学校がある時よりゆっくり起きることができるのも夏休みの魅力ではあります。しかし、学校が無いからと言って、お昼ごろまで眠っていては、生活リズムが一気に崩れてしまいます。自分で夏休みの計画を立てながら、一日一日を楽しく、そして大事に過ごしてほしいと思います。谷戸二小の皆さん、大丈夫ですよ。夏休みはまだ始まったばかりですから。
さて、話は変わります。終業式のあった19日(金曜日)は、毎年恒例の「野外映画会」が本校の校庭で開催されました。蒸し暑い中ではありましたが、たくさんの子供たちや保護者の方が校庭に集まり、大変なにぎわいを見せていました。上映に適した暗さになるまで待っている時間も、子供たちは終始楽しそうに過ごしていました。
予定通り、夜7時に上映スタート。校舎に設置された巨大なスクリーンに、人気映画の『SING』が上映されると、先ほどまではザワザワしていた会場も一気に静かになりました。そこからは、子供たちはレジャーシートの上に座ったまま、夢中で映画を見ていました。私は谷戸二小の「野外映画会」に参加したのは今回で3回目でしたが、毎回思うことは、1年生から6年生までの子供たちがとても楽しそうに参加していることです。そして、このイベントを皮切りに、約40日間続く夏休みが本格的に幕を開けるわけです。どの子も気持ちが高揚し、嬉しくて仕方がないのも頷けます。
そして、子供たちのために、「放課後教室」や「野外映画会」等、いつも素敵なイベントを企画してくださる「施設開放運営協議会」の皆様には、感謝の気持ちでいっぱいです。楽しい時間を、ありがとうございました。
最後になりますが、夏休みの間は子供たちが学校にいないため、「校長のつぶやき」の発信はお休みさせていただきます。(ただ、昨年度同様に、私の気まぐれで発信することもあるかもしれませんので、その際はどうぞお付き合いください。よろしくお願い致します。)
たくさんの人たちが校庭に集まり、「野外映画会」が始まりました。
日が暮れると、校庭はより一層、映画館のような雰囲気になってきました。
7月19日(金曜日)
朝から全校児童が体育館に移動していきます。1学期の終業式があるからです。早いもので、今年度も1学期の最終日を迎えることになりました。大きな事故やトラブルもなく、みんな元気にこの日を迎えることができたことを、まずは素直に喜びたいと思います。
さて、例によって例のごとくではありますが、終業式は「校長先生の話」から始まりました。(子供たちに向けて、私からいろいろと話をしましたが、ここでは割愛させていただきます。)私の話の後は、「児童代表の言葉」です。3年生の各クラスの代表児童が壇上に立って、自分の頑張ってきたことや1学期の振り返りについて、堂々と発表してくれました。学習アプリ「Monoxer」を使って、漢字や計算をもっと頑張りたいという内容がありました。確かに、最近教室をまわっていると、子供たちが「Monoxer」の分析画面を意図的に開き、日々の「学習回数」やタスクの達成状況等を自分自身でチェックしている姿を多く見かけます。そして、それを基にして「学習計画」を立てています。今日の「児童代表の言葉」の中にも、「これからは『Monoxer』のタスクを毎日5回は取り組みたい。」という具体的な言葉がありました。受け身の学習態度ではなく、主体的な学習態度が育っている様子が、この言葉から力強く伝わってきました。
終業式の後は、表彰式が行われました。最初は、空手で優秀な成績を収めた2年生と6年生が登壇しました。なんと兄弟そろっての表彰です。凛とした表情がとても立派でした。ちなみに今回の表彰式は、パリ五輪が近いということもあり、東京五輪の表彰式で使われていたBGMを流しながら行うことにしました。重厚感のある曲の雰囲気が、表彰式の会場をあたたかく包み込んでいました。
そして、もうひとつの表彰式も行われました。「天下一ジャンケン王決定戦」の表彰式です。今大会、全ての勝負を最後まで勝ち続け、見事、優勝に輝いたのは、3年生の女の子でした。表彰式の締めくくりは、「ジャンケン王」に輝いた女の子と、会場にいる全校児童とのジャンケン勝負です。3週間に及んだ「天下一ジャンケン王決定戦」も、この最後のひと勝負をもって、幕を下ろすこととなりました。最後まで大盛り上がりの「天下一ジャンケン王決定戦」でした。
さあ、谷戸二小のみなさん。明日からは夏休みに入ります。体調管理に気を付けながら、「笑顔いっぱい!元気いっぱい!力いっぱい!」過ごしてくださいね。素敵な夏休みを!
7月18日(木曜日)
出勤する途中、早めに登校する子供たちと道でバッタリ出会うことがあります。今朝も私は数人の子供たちと話をしながら学校に向かっていました。その中で、一人の男の子が嬉しそうに話してくれました。
「校長先生。ぼくね、夏休みに香川県に行くんだよ。」
夏休みが近くなってきたので、子供たちは夏のお出かけ情報をよく教えてくれます。楽しみで仕方ないのでしょう。その男の子は話を続けます。
「香川県はうどんが美味しいんだよ。ぼく、うどん大好き!」
いいですね。讃岐うどん、美味しいですよね。私も話をしていて、無性にうどんが食べたくなりました。
私は社会科が専門なので、都道府県の名前や位置関係、特産品や名物料理等を子供たちが知ってくれると、とても嬉しくなります。「桃鉄 教育版」を真っ先に導入したのも、それが理由です。しかし、教室の中で身につけられる知識には限界があります。やはり、実際に見たり、食べたりして培った経験や体験には、勝つことができません。実感や感動が伴うからです。そのような意味においても、子供たちが様々な場所で大きな経験をすることができる夏休みには、無限の可能性があります。2学期が始まった時に、子供たちからどのような話が聞けるのか、今から楽しみにしています。
「今日の給食は何かな?楽しみだな。」
校内をまわっていると、何人もの子に声をかけられました。今日は1学期最後の給食の日ということもあり、「お楽しみ給食」となっています。献立表にも、メニューの詳細は載っていません。それだけに、子供たちは朝から(昨日からの子もいましたが…)ワクワクしています。いつの時代であっても、給食は学校生活の中において、楽しみの大きいイベントですからね。さて、本日の「お楽しみ給食」は、どのような献立だったのでしょうか。子供たちに尋ねてみてください。きっと笑顔で答えてくれると思います。(ちなみに、ホームページにも給食情報は毎回掲載されています。あわせて、ご覧いただければ幸いです。)
ただ、私は今、大きな不安をひとつ抱えています。明日から2学期が始まるまで、給食が無いということです。夏の間の昼食を、何とか乗り切らなくては…。(間違いなく、カップラーメンの回数は多くなるでしょう。)
7月17日(水曜日)
スキピオとハンニバル。項羽と劉邦。源氏と平氏。甲斐の虎(武田信玄)と越後の龍(上杉謙信)。宮本武蔵と佐々木小次郎。大鵬と柏戸。大阪桐蔭と履正社。メッシとクリスティアーノ・ロナウド。いつの時代も、実力の拮抗した者同士の勝負や対決には、熱い物語や胸を打つようなエピソードが満載です。私は歴史やスポーツが好きなので、両雄が鎬を削りながら生み出す筋書きのないドラマに、何度も心を動かされた覚えがあります。
さて、話の舞台は谷戸第二小学校に移ります。その「両雄」が、体育館のステージに並び立ちました。「天下一ジャンケン王決定戦」のファイナリストです。500人以上の参加者がいた「天下一ジャンケン王決定戦」も、クラス予選、学年代表決定戦、六大将軍による準決勝が終わり、いよいよ決勝戦を残すのみとなりました。ここまでの全ての戦いを勝ち進んできたのは、たったの2名、3年生の女の子と6年生の男の子です。天下無双のジャンケンの両雄が、「ジャンケン王」の座をかけて、最後の勝負に臨みます。
決勝戦の舞台は、今年度も体育館のステージです。それぞれの応援団だけでなく、各学年からギャラリーがたくさん集まりました。
「ガンバレ、ガンバレ、〇〇!ガンバレ、ガンバレ、〇〇!」
「〇〇!がんばれーっ!絶対優勝だーっ!」
昨年度の「校長のつぶやき」でも書きましたが、異様な熱気が会場を包み込みます。喉がかれるほど、必死で声を出している子がいます。一方で、なぜか目をつぶって祈っている子もいます。また、「ジャンケン王」が決定する歴史的瞬間を見届けようと、最前列で冷静に状況を見守っている子もいます。
さあ、勝負の時は来ました。いつものように、お互いに一礼。双方、いざ尋常に!
勝負はじめっ!!
「さいしょはグー!ジャンケンポンッ!」
決勝戦は3本先取です。
3年生の女の子が一本取れば、6年生の男の子が即座に一本取り返します。
まさに実力伯仲の決勝戦!
一進一退の闘いが続きます。
再び3年生の女の子が一本取ります。
王手です。
しかし、6年生の男の子が土俵際で一本取り返します。
逆王手!
会場は興奮の坩堝と化し、盛り上がりは最高潮を迎えました。
次の一本を取った方が、令和6年度の「ジャンケン王」です。
さあ、勝負の行方は…!?
「勝負あり!優勝は…!!」
明後日の終業式の後、全校児童の前で表彰しますので、ここでは秘密にさせていただきます。
(オチが昨年度と一緒で申し訳ありません…。)
7月16日(火曜日)
2年生の教室に行くと、国語の「あったらいいな、こんなもの」という学習をしているところでした。自分が「あったらいいな」と考えるものをイラストに描き、その製品の機能やほしい理由等を文章化します。それをワークシートにまとめ、友達とお互いに紹介し合うという学習です。簡単に言えば、『ドラえもん』の道具のようなものを自分たちで考え、みんなでアイデアを交流するイメージです。子供たちの自由な発想はもちろん、「あったらいいな」と思う理由がおもしろかったので、いくつか紹介させていただきます。
その1 『羽がついているブーツ』
ブーツに羽が生えているので、空中を歩くことができるそうです。これがあれば、曲がり角を気にすることなく、学校にも一直線で来られます。急いでいる時には、とても重宝しそうなアイテムですね。ちなみに、空を飛んで移動できるアイテムを考えた子は、他にも何人かいました。共通していたのは、遅刻をしないために…という理由でした。
その2 『なんでもそうじき』
現代のお掃除ロボットを更に進化させた掃除機のようです。自分で汚れやホコリを見つけて、どんどんきれいに掃除をしてくれるなんて、非常に助かりますね。しかし、今やAIが家電にも搭載されている時代です。もしかすると、近い未来に商品化されるかも…?そう考えると、ちょっとワクワクしますね。
その3 『もどし時計』
この時計の針を過去に戻すと、タイムマシンのように時間を戻すことができるようです。発案者の子は、お休みの日の楽しい時間をもう一度味わいたい時に、このアイテムを使ってみたいと言っていました。たしかに楽しい時間はあっという間に感じますからね。その気持ち、よくわかります。
……。ふと思ったのですが、夏休みの最終日、8月31日になったら、たくさんの子供たちが一斉に『もどし時計』を使いそうな予感が…。(もちろん、その気持ちも、よーくわかります。)
7月12日(金曜日)
昨日のことですが、本校のホームページの中にある「活動日記」に、私が3年生の子供たちと一緒にポーズをとっている写真が掲載されました。ここに至るまでの経緯について、少し書かせていただきます。
3年生の子供たちは、理科の授業で「ひまわり」を育ててきました。ご存知の方も多いと思いますが、春に種まきをした「ひまわり」は、夏に向けて、その背丈をグングン伸ばします。日に日に成長する「ひまわり」は、やがて子供たちの背丈を追い越し、その後も成長し続けます。ついには、大人である学校の先生たちの背丈をも追い抜いていきます。子供たちにとって、「ひまわり」は見上げる高さにまで育ちました。
「校長先生ぐらいあるんじゃないかな。」
「いや、校長先生より高いんじゃないかな?」
「うーん…。どっちが高いんだろう?」
谷戸第二小学校では、「長さ」や「高さ」の具体的なイメージをもちたい時に、比較対象物として頻繁に登場するのが「校長先生」、つまり私というわけです。少し話が変わりますが、算数の「長さ比べ」の単元の時もそうでした。何人もの子供たちに、巻き尺や1メートルものさしを体にあてられたことを思い出しました。自分の身長が子供たちの学習の役に立ってくれていれば、それもまた嬉しいことです。
話を「ひまわり」に戻します。3年生の子供たちのオファーもあり、私は学級園まで行きました。子供たちは、私と「ひまわり」の背比べに興味津々です。背が高いのは、果たしてどっちなのか?「ひまわり」なのか?「校長先生」なのか?子供たちのキラキラした眼差しを感じながら、私は一歩、また一歩、対戦相手である「ひまわり」に近づきます。さあ、結果は…
「あー!ひまわりの方が大きい!」
「真ん中のひまわりは、絶対2メートル以上あるよ。」
くっ…悔しいですが…、私の完敗でした。私は190センチメートルあるのですが、明らかに「ひまわり」の方が大きかったです。一番背の高い「ひまわり」は、230センチメートル以上あるのではないでしょうか。ここまで立派に成長した「ひまわり」たち、敵ながら天晴でした。
以上が、ホームページの写真に至るまでの経緯でした。来年は「ひまわり」にリベンジできるように、これから牛乳をたくさん飲んで……も無理ですね、きっと。
7月11日(木曜日)
覚悟を決めた表情の子供たちが、一人、また一人と、校長室に集まってきます。各学年の予選大会を勝ち進んできた学年代表の子供たち、言わずと知れた「ジャンケン六大将軍」の面々です。本日の昼休みに行われる準決勝に臨むため、「ジャンケン六大将軍」が校長室に集結しました。
校長室前の廊下には、たくさんの応援団が集まっています。
「〇〇!ぜったいに勝てよーっ!」
「〇〇ちゃん、がんばってね!」
「オレは〇〇と〇〇が決勝戦に行ってほしいな。」
「がーんばれ!がーんばれ!」
この光景も毎年恒例になりつつあります。「ジャンケン六大将軍」と予選で戦い、惜しくも敗れた子供たちですが、今はその相手を讃え、力強いエールを送っています。まさに「昨日の敵は今日の友」。たかが「ジャンケン」の勝負ではありますが、どことなく「甲子園」のような青春の雰囲気を感じるのは、私だけではないかもしれません。
さて、話を校長室の中に戻しましょう。予選を勝ち進んだ6人が、緊張の面持ちで椅子に座っています。1年生から6年生までのチャンピオンではありますが、学年がバラバラということもあり、お互いに初対面の相手ばかりです。当然、不思議な沈黙が続きます。しかし、「その時」は唐突にやって来ました。
「ただ今から、『天下一ジャンケン王決定戦』の準決勝を始めます!」
号令と共に、状況が慌ただしく展開します。まずは、「ジャンケン六大将軍」が、3人ずつ、2つのブロックに分かれました。それぞれのブロックの中でジャンケンの勝負をし、連勝した人が最後の決勝戦に進出します。挑むのも「ジャンケン六大将軍」であれば、迎え撃つのも「ジャンケン六大将軍」。この準決勝は、まさに実力伯仲の大勝負!さあさあ、双方待ったなし!いざ尋常に!
この熱い闘い、準決勝の勝負を制したのは…、6年生と3年生の代表でした。見事、決勝進出です。おめでとう!
(ちなみに、決勝戦は昨年度同様、1学期の最終週、つまり来週に行う予定です。ご期待ください。)
ここに集結!「ジャンケン六大将軍」!!
7月10日(水曜日)
朝から校長室の前にたくさんの子供たちが集まっています。保健委員会の子供たちです。今朝は保健委員会によるオンライン集会がありました。オンラインによる朝会や集会は校長室から配信することがほとんどです。少し緊張している面持ちではありましたが、保健委員会の子供たちは、一人ひとりが担当しているセリフや役割を確認しながら、話を始めました。熱中症に関する注意喚起等、動画を用意して説明してくれました。(動画は「Google classroom」でも配信する予定です。)
また、保健委員会の日常的な仕事についても紹介してくれました。
「保健委員会は、各階のトイレにトイレットペーパーを運んだり、手洗い用のハンドソープを補充したりしています。」
私は近くで話を聞いていて、保健委員会の子供たちが休み時間に仕事をしている姿を思い出しました。過去にも「校長のつぶやき」で書かせていただいたことがありますが、校長室のハンドソープも補充してくれています。私たちが当たり前のように使っているものを、いつも整えてくれているのが保健委員会の子供たちです。(私個人の話ですが、トイレットペーパーが備わっていることで救われた経験は、1回や2回ではありません。)改めて、感謝の気持ちが沸き起こりました。保健委員会の皆さん、いつもありがとうございます。
今朝は保健委員会の発表でしたが、学校のために頑張ってくれている委員会の子供たちは他にもたくさんいます。現在、学校の放送機器のトラブルの関係で、放送室やチャイムの調子が良くありません。そのような緊急事態の中ではありますが、放送委員会や給食委員会の子供たちは、お昼の放送をオンラインに切り替えて対応してくれています。放送室が使えなくても、タブレットを上手に使って、大切な情報を各クラスに届けてくれています。放送委員会と給食委員会の皆さん。臨機応変かつ丁寧な仕事ぶり、お見事です。ありがとうございます。放送機器の修理が完了するまで、よろしくお願いしますね。頼りにしています。
7月9日(火曜日)
「〇〇ちゃんが学年代表になったんだよ!」
「〇年生の代表は〇〇君に決まりました。」
7月1日の全校朝会で開幕した『天下一ジャンケン王決定戦』も、予選が順調に進んでいます。各学年の代表が決まったとの報告も、子供たちから続々と私のところまで届いています。1年生から6年生までの代表こそ、その名を天下に轟かす「ジャンケン六大将軍」の強者たちです。(完全に人気漫画『キングダム』の影響を受けています。)全ての予選が終わり、「ジャンケン六大将軍」が揃えば、そこからは校長室で準決勝です。500名を超える挑戦者が6人まで減って来ると、この大会もいよいよクライマックスを迎えます。今年の栄冠は誰に輝くのか、続報をお待ちください。
さて、話は変わります。5年生の教室に行くと、子供たちは算数の学習中でした。単元のまとめの時間ということもあり、全員がそれぞれのペースで練習問題に取り組んでいます。すると、二人組の女の子たちが私に質問をしてきました。
「校長先生。ここの問題の解き方を教えてください。」
「帯分数を仮分数で表すって…、どういうことですか?」
私は全教室を毎日まわっているので、このように子供たちから質問をされることが時々あります。子供たちも私に親近感を持ってくれているのか、気兼ねなく声をかけてくれます。正直嬉しいです。また、子供たちから質問を受けると、思わず気合いが入ってしまいます。これも、教師の性なのかもしれません。
私が担任時代から今に至るまで心がけていることは、「答え」を教えるのではなく、「解き方」や「考え方」を教えることです。これがなかなか難しいのですが、挑戦する価値があります。その場しのぎで「答え」だけを教えてもらっても、あまり意味はありません。子供たちが自分で「解き方」や「考え方」を身につければ、問題のパターンが変わったとしても、いくらでも応用ができるからです。「問題解決能力」こそ、子供たちに身につけてほしい力だと私は考えます。
余談ですが、私は担任時代、6年生を受け持つことが多かったです。
「先生、この問題できますか?」
子供たちは私に挑むように、(私立中学校の受験問題でしょうか)、難問を提示してきたことも少なくありませんでした。教師の威信と誇りにかけて、当然、私は受けて立ちます!
「じ、自分で…、考えてみようか…。」
懐かしい思い出です。
7月8日(月曜日)
「おはようございます!」
登校中の挨拶の一場面ですが、普段の様子と異なる点がひとつあります。私と挨拶当番の子供たち、担当の先生は毎日正門で挨拶をしているのですが、今日はその他にも挨拶をする人たちがいらっしゃいます。「社会を明るくする運動」の実施委員会の皆様です。普段から地域を支えてくださる方々が、今週は私たちと一緒に挨拶当番を担当してくださいます。正直なところ、私たち学校関係者よりも早い時間帯から、正門に立っていらっしゃいました。厳しい暑さの中にもかかわらず、早朝から子供たちや地域のために、笑顔で明るい挨拶を続けてくださる姿に、頭が下がる思いです。いろいろ辛いニュースも多い世の中ですが、社会を明るくするには、やはり「挨拶」から始めることが大切です。「挨拶」は、誰でも気軽に始めることができます。ということで、毎年恒例の「社会を明るくする運動」の挨拶週間が本日より始まりました。
「あつーい!」
「昨日も暑かったけど、今日も暑いよー!」
先週から危険な暑さが続いています。子供たちも辛そうで、朝から水筒の水をゴクゴクと飲んでいます。この暑さを乗り切るためにも、のどが渇く前に、自分から水を飲む習慣を身につけておくことが大切です。こまめな水分補給を続けていきましょう。
「いえーい。ここにいると、気持ちいいよー。」
昇降口のところで、ニコニコしながら立っている男の子がいます。よく見ると、髪の毛がしっとりと濡れています。どうやら暑さ対策用のミストシャワーを浴びているようです。ちょうど気持ちよくミストが体にかかるスポットを見つけたのでしょう。
「あっ!?〇組の方が涼しい!こっちの方がエアコン効いてるぞ!」
休み時間に、教室の涼しさ比べをしている子がいました。たしかに、教室によって、児童数や日の当たり方、エアコンの性能等には微妙な差があります。結果として、室内の涼しさに違いが生じることもあります。教室のドアからドアへと、ささやかな涼しさ比べを楽しんでいる子供たちの姿が、近くで見ていてとても可愛らしかったです。
近年の夏は、昔の夏よりも、確実に暑くなっています。もはや危険なレベルにまで達しています。しかし、まだ7月上旬…。この先の猛暑はどうなるのでしょうか。考えると怖いですね。まずは、終業式までのあと8日間を、安全第一で乗り切りたいと思います。
7月5日(金曜日)
「うわーっ!服がピタピタするーっ!
「服が水を吸っているから、超動きにくいよ。」
「靴を履いたまま水の中を歩くのって、なんか変な感じ…。」
様々な気付きの声が、子供たちから聞こえてきました。今日のプールで行われていた「着衣泳」の様子です。今日は5年生を対象に行われました。
「着衣泳(着衣水泳)」は、文字通り、着衣のまま水の中で動いたり泳いだりする体験学習です。普段は泳ぎやすい水着でしかプールの中に入らないので、今回のような「着衣泳」は、ほとんどの子供たちにとって初めての体験だったのではないでしょうか。
ドラマやアニメ等では、人が服を着たまま、川や海の中に入っているシーンを見かけることはあります。しかし、実際に自分自身が、その場面に遭遇してみたら、どうでしょうか。川や海での水難事故は、暖かくなった春先から夏頃にかけて、毎年必ず発生しています。当然ではありますが、水難事故に好んで遭遇したがる人はいません。しかし、何らかの要因により、水難事故で犠牲になる方が毎年いらっしゃるのも事実です。水の事故というものは、決して侮ってはいけないものです。
水難事故の発生状況やその要因は、もちろん千差万別です。しかし、泳ぎに適した水着ではなく、普段着のまま、水の事故にまきこまれてしまったという事例は、決して少なくありません。水をたっぷり含んだ服の重さ、それを身に纏ったまま動くことの難しさ等は、やはり体験してみなくてはわからないものです。何よりも、足の届かない深い場所で、呼吸を保ち続けるためには、相当の訓練や知識が必要になってきます。私も大学時代、あるいは教員になってからも、「着衣泳」の講習を何度か受けたことがありますが、身をもってその難しさを実感した記憶があります。
「着衣泳」は、ややもすると、その物珍しさから「楽しい」「面白い」等の感想をもたれがちです。しかし、実際は、水の事故に遭遇した場面で、自分の身を守るための術を知る大切な学習です。授業後に、5年生の子供たちに感想を聞いてみました。
「体が重くて、大変でした。」
「ペットボトルがあったから浮くことができたけど、それでも2分くらいが限界だった。」
体験してみると、いろいろなことがわかりますね。子供たちには今回の「着衣泳」で学んだことを、今後も忘れずにいてほしいと思います。そして、水の事故に遭わないように心掛けながら、この夏も安全に過ごしてほしいと思います。
7月4日(木曜日)
「これから、〇組、〇班の、音読発表を始めます。」
2年生の教室に行くと、「スイミー」の音読発表会をしているところでした。よく見ると、1・2組が混ざっています。1組の半分の子は2組の教室へ、2組の半分の子は1組の教室へ移動しています。3年生以上になると、算数の時間は学級の垣根をこえて習熟度別のクラスで学習することが多くなりますが、2年生のうちからクラスを混ぜて学習することも、子供たちにとっては良い刺激になります。隣のクラスの友達と一緒に学ぶことは、また新たな「かかわり」を築くことにもつながるからです。今から少しずつでも取り組んでほしいです。
そして、班ごとに音読の発表が終わると、子供たちはお互いに気付いたところや良かったところについて話し合っていました。
「読み方をいろいろ工夫していました。」
「声が大きくて良かったです。後ろまでしっかり聞こえました。」
「途中で失敗しても、その後をすぐに続けていたところが良かったです。」
いいですね。友達の頑張りをしっかりと認め、言葉で伝えることは、とても大事です。これからも、自分のクラスだけでなく隣のクラスからも、たくさんの良い刺激を与え合ってほしいと思います。
話は変わりますが、今日は危険な暑さのために、休み時間に校庭で遊ぶことを中止にしました。今後は、このような対応をとらざるをえない日も多くなってくると思います。子供たちは外で遊べないために、フラストレーションが溜まるかもしれません。しかし、命や安全には代えられません。子供たちには申し訳ないですが、今後も学校では健康第一、体調管理最優先で進めていきたいと思います。谷戸二小のみなさん、この厳しい暑さを、みんなで一緒に乗り越えましょう!(←暑さに弱い自分自身に言い聞かせています。)
7月3日(水曜日)
「わあっ、だいぶ伸びてきたなあ。」
「あっ、〇〇ちゃんのバケツ稲、すごい!」
朝の時間、5年生の子供たちが中庭に出て、自分たちが育てているバケツ稲を観察していました。種もみから育てた苗は、最近の気温の上昇と子供たちの甲斐甲斐しいお世話に伴い、その背丈をグングン伸ばしています。今のところ、どの子のバケツ稲も元気に育っているようです。
「カシャッ」
タブレットで撮影するシャッター音が聞こえました。子供たちはタブレットを活用しながら、稲の成長の様子を定期的に記録しています。私が5年生担任をしていた頃は、観察カードに絵を描いて記録するのが主流でしたが、GIGAスクール以降、子供たちは自分で撮影して記録をしています。個々の画力や観察力に左右されず、誰でも正確な記録が容易にできるので、タブレットはとても便利です。何よりも、時間の節約になります。観察カードに絵を描いてまとめていた時は、スケッチや色塗り、コメント等も含めると、授業ひとコマ分の時間を使っていたように思います。もちろん手書きの観察カードにも良さはありますが、やはりタブレットを活用した方が、圧倒的にタイムパフォーマンスが良いです。
「もう少ししたら、鳥よけも準備しないと…」
一人の男の子が心配そうに話していました。たしかに、稲穂が実るようになると、鳥たちはバケツ稲を狙ってくるでしょう。これも自然界の厳しい現実ですね。夏休みに入る前には、鳥対策や暴風雨の対策等をしておく必要があります。5年生のみなさん。大切なバケツ稲を守るために、みんなで知恵と力を結集しながら、今夏を乗り切ることができるように頑張ってください。そして、どのような実りの秋を迎えることができるのか…。こちらも楽しみですね。
7月2日(火曜日)
谷戸第二小学校では、7月に入ると、毎年恒例のあるイベントが開催されます。そうです。『天下一ジャンケン王決定戦』です。今年でこの大会も3回目。シンプルな「ジャンケン」の大会ではありますが、歴史を重ねることで、その認知度は年々高くなっているように思います。今年の大会がいつから始まるのかを質問してくる子がとても多かったです。
そこで、昨日の全校朝会において、『天下一ジャンケン王決定戦』のお知らせをしました。これが、開会宣言になります。ここから先は、各クラスにおいて、予選大会を進めていく流れになります。教室をまわっていると、子供たちがジャンケンの練習をしている場面をよく見かけるようになりました。今か今かと本番に備えているようです。
「うちのクラスはお休みの子が多いから、今日は予選ができないんだ。」
早く予選を戦いたかったのでしょう。少し残念そうに教えてくれる子がいました。しかし、やはり全員が参加できる日に実施した方が良いですからね。そのあたりは、クラスのやり方にお任せします。
「今日は予選があるんだけど…勝てるかな?」
一方、このクラスでは予選を行うようです。全員が出席している今日が、そのタイミングだったのでしょう。ただの「ジャンケン」ですが、ドキドキそわそわしている子供たちの姿からは、何とも言えない緊張感が伝わってきます。
「校長先生!〇〇ちゃんがクラスの代表になったんだよ。」
既に予選が終了していたクラスもありました。クラスのチャンピオンに輝いた友達のことを自分事のように報告してくれる子がいました。自分が負けても、友達のことを応援し続けるその気持ち、素敵です。
『天下一ジャンケン王決定戦』は、まだ始まったばかりです。今週はクラスの代表者を決める予選が行われ、来週以降は「学年代表決定戦」が行われる予定です。クラスの代表者17名が、学年の代表6名へと絞られていきます。その後は、勝負の場を校長室に移し、「準決勝」が繰り広げられます。最後は、体育館のステージの上で「決勝戦」が行われます。
最後に、毎年恒例のセリフかもしれませんが…、今回もビシッと言っておきたいと思います。
谷戸二小のみなさん。今年の『ジャンケン王』は、あなたかもしれません。
さあ、いざ勝負の時!
7月1日(月曜日)
今朝の全校朝会は、私の大好きなゲームである「ドラゴンクエスト」から話を展開しました。私が谷戸第二小学校に着任して早4年、「ドラゴンクエスト」を話題の切り口にしてきたことは何度目でしょうか…。今日は、このゲームの特徴である「経験値」について話をしました。
簡単にゲームの解説をさせていただきます。主人公(自分)は敵のモンスターを倒すことで「経験値」を得ることができます。この「経験値」が数値化されているのがポイントです。つまり、バトルを経験すればするほど、「経験値」の数値は大きくなっていきます。そして、「経験値」が一定のラインに達すると、主人公は「レベルアップ」します。これを繰り返すことで、初めは弱小モンスターにも苦戦していた主人公が、最終的には大魔王に戦いを挑むまでに成長するわけです。このように、主人公を成長させていくシステムがとても斬新で楽しく、多くの人達の心に刺さったというのが、不朽の名作「ドラゴンクエスト」の人気の所以でしょう。
この「経験値」を貯めていく過程は、コツコツ努力を積み重ねていく人間の姿と重なります。コツコツ努力を続けるからこそ、人は成長していくわけです。努力をしないで、最高の結果だけを得ようとしても、それは本来の成長ではありません。多少は運や偶然の要素もあるかもしれませんが、やはり地道で粘り強い努力の積み重ねこそが、人を強く逞しく成長させます。
そして、話は「ドラゴンクエスト」から学習アプリ「Monoxer」へと移ります。「Monoxer」には、自分がタスクに取り組んだ回数が「学習回数」として記録されています。何月何日、何の教科のどんなタスクに取り組んだか、その正答率、等々…これらの情報が、詳細に記録されています。この辺りが、デジタル教材の強みです。私は、この「学習回数」が「ドラゴンクエスト」の「経験値」と同じように、子供たちがコツコツ積み重ねてきた努力の形だと考えます。漢字や計算等の問題に取り組み続けた分だけ、「学習回数」の数値は増えていきます。その結果、子供たちは学びの力を高め、成長していくわけです。
6月の「学習回数」が最も多かった子は、「587回」でした。「学習回数」の1回分は、計算問題20問、漢字問題10問程度だということを考えると、相当頑張ったのでしょうね。全校朝会でこのことにふれると、他の子供たちにとっても良い刺激になったようです。1時間目に校内をまわっていると…
「校長先生!ここ見てください!ぼくも6月は200回以上やりました!」
「ぼくなんて、今までの総学習回数が……1500回をこえてるんだよ!」
アプリの分析画面を示しながら、たくさんの子が誇らし気に自分自身の「学習回数」を教えてくれました。「学習回数」は、一人一人の学びの「経験値」、今までの努力の積み重ねです。自分を振り返りながら、これからも力強く頑張ってほしいと思います。
6月29日(土曜日)
「なんで休みが1日しかないのーっ!」
「校長先生の力で、月曜日を休みにしてください。」
今日は土曜日ですが、学校公開がありました。昨日はブーブー言っていた子もいましたが、いざ土曜公開が始まってしまえば、子供たちはしっかりやるものです。教室の後ろや廊下にお家の人たちの姿を見つけると、子供たちは何とも嬉しそうな表情をしていました。いつも以上に気合いを入れて学習に取り組んでいたように見えました。
「あそこにいるのが、うちのお母さんです。」
「あの小さい子は、〇〇ちゃんの妹なんだよ。」
お家の人たちのことを紹介したいのでしょう。私が質問しなくても、子供たちはいろいろな情報を教えてくれます。それをきっかけに皆様にご挨拶ができるので、私も正直助かっています。
また、2・3・4年生は親子レクもありました。体育館や校庭からは賑やかな応援の声や大歓声が聞こえてきました。「綱引き」「二人三脚」「リレー」「ドッチボール」等、どの学年も大いに盛り上がっていたようです。企画や準備を担当してくださったPTAの役員の皆様、ありがとうございました。
久しぶりの土曜公開でしたが、保護者の皆様にも、子供たちの頑張っている姿や友達と関わっている様子等、様々な場面をご覧いただくことができたと思います。谷戸第二小学校は、今年度でコミュニティ・スクール(CS)2年目に入ります。保護者の皆様、地域の皆様には、授業公開日だけでなく、常日頃からお気軽に学校に足を運んでいただければ嬉しいです。今後も家庭・地域との「関わり」を大切にしながら、その輪を大きく広げていきたいと考えています。
6月28日(金曜日)
毎日新聞のウェブサイトに、「24色のペン」という連載があります。これは、国内外の異なる部署で取材する24人の記者が、毎日交代で手がけるコラムです。そこに、谷戸第二小学校の実践が紹介されました。(6月23日付けのコラムです。)
少しだけ経緯を紹介させていただきますと、4月末に毎日新聞の記者の方が本校に来校されました。記者の方は、本校が紙教材をやめたこと、そして、学習アプリ等のデジタル教材に切り替えた点に強く関心をお持ちだったようです。そのことから、本校に取材の依頼が入り、当日は私をはじめ、本校の教員や数名の児童がインタビュー取材を受けることになりました。
コラムのタイトルは、「紙ドリルをやめた校長の思い」。記者の方は、私の考えや本校の取り組みについて詳しく記事を書いてくださいました。また、大学の著名な先生の言葉を通して、本校の実践を価値づけてくださいました。有料記事であるため全文を読むことはできませんが、せっかくの機会だと思いましたので、この場をお借りしてお伝えさせていただきます。
コラムにも紹介されている通り、昨年度の2学期から、本校は紙のドリルやテスト等の紙教材の購入をストップし、デジタル教材の積極的活用へと方針を変更しました。その象徴的なものが、学習アプリ「Monoxer(モノグサ)」の活用です。導入してから間もなく1年になりますが、今では子供たちの学習の中に確実に定着している様子が見られます。
今日の5時間目、2年生の担任が出張だったため、私が補教を担当しました。まず、子供たちは担任から指示された共通の課題を取り組んでいました。そして、それが終わると、今度は自分でできる課題を見つけて取り組むことになっているようです。以前であれば(少なくとも私の担任時代は)、自分の席でできること、主に読書や折り紙、お絵描き…ぐらいしかありませんでした。しかし、今日の2年生は自分でテキパキとタブレットを準備し、「プチ算」「タイピング」「桃鉄」、そして「Monoxer(モノグサ)」のタスクを取り組み始めました。取り組むタスクは、子供たちが自分で選んでいるようです。漢字、語彙、計算…、一人一人異なります。私が課題を提示しなくても、自分たちで静かに学習を続ける子供たちの姿がそこにありました。
教師の指示を待ってから動く「受け身の学び」ではなく、子供たちが取り組みたい課題を自分で選択して挑戦する「主体的な学び」へ。このような新しい学びの形を、貪欲に、そして着実に、本校では目指していきたいと思います。
6月27日(木曜日)
昨日のことです。給食に「とうもろこし」が登場しました。この「とうもろこし」は、2年生の子供たちが1本1本、丁寧に皮をむいてくれたものです。(本校の2年生は、毎年「とうもろこし」の皮むきを手伝ってくれています。)きれいに全ての皮をむくと、ピカピカ光っている「とうもろこし」の中身が出てきます。初めからカットしてあるものや、缶詰のスイートコーン等は目にする機会が多いと思いますが、今回のように、丸ごと1本の「とうもろこし」に直接触れる機会は、なかなか無いかもしれません。この珍しい体験が面白かったのでしょうね。子供たちはずっと笑顔で、皮むきのお手伝いを頑張ってくれました。2年生のみなさん。給食の「とうもろこし」は、とても甘くておいしかったですよ。給食のお手伝い、どうもありがとうございました。
そして、今日の給食には「えだまめ」が登場しました。こちらは、1年生の子供たちが給食の準備を手伝ってくれました。私は他の学年の授業を参観していた関係で、お手伝いの様子を直接見ることはできなかったのですが、1年生の子供たちは、ひとつひとつのさやを枝から取り外す作業を一生懸命担当してくれたようです。そのおかげで、大きくて立派な「えだまめ」を、学校のみんなで美味しくいただくことができました。1年生の子供たちは6月の食育月間に、「グリンピース」、「そらまめ」、そして今回の「えだまめ」の給食準備を頑張ってくれました。1年生のみなさん、ありがとうございました。「お豆のことなら、1年生におまかせ!」ですね。
家庭科室に行くと、5年生が調理実習をしていました。「じゃがいも」「小松菜」を茹でているところでした。みんなで協力して行う調理実習が楽しいのでしょう。笑顔で取り組む姿が印象的でした。
「なんかいい匂いがしてきたよ。」
「ちゃんと火が通ったかな?」
菜箸を使って野菜の茹で具合いを確認しているところも、さすがですね。
間もなく6月の「食育月間」は終わります。しかし、「食育月間」が終わった後も、谷戸第二小学校では「食」に関する学びを大切にしていきたいと思います。以前にも「校長のつぶやき」に書かせていただきましたが、「食べることは、生きること」ですから。
6月26日(水曜日)
唐突ではありますが…、人間は知りたいことだけを知ろうとし、信じたいことだけを信じようとする生き物だと言われます。そのため、自分にとって都合のよくない情報や関心の低い物事については、自ら率先して知ろうとはしないものです。これは、人間が生きていく上で、過度なストレスや心理的な負担になるものを無意識のうちに回避している心の動きだとも言われています。もちろん、全ての人に当てはまるわけではありません。しかし、多くの人にとっては「中らずと雖も遠からず」ではないでしょうか。少なくとも、自分には思い当たる節があります…。
では、「戦争」の歴史や記録については、いかがでしょうか。目を背けたくなるような事実や辛い情報があまりにも多いために、無意識のうちに距離をとってしまっている人も少なくないと思います。多くの人達は、遊園地やテーマパーク、オシャレなお店や娯楽施設が立ち並ぶ繁華街には何度もリピーターとして通います。しかし、戦争の歴史を学べる資料館や展示施設等に何度も足を運ぶ人は、それほど多くはないでしょう。
ただ、大事なことは、訪れた回数ではありません。知らなかったことを知ることであり、関心をもつことです。だからこそ、学校では「平和教育」を通して、戦争の悲惨さと平和の尊さについて、子供たちが学べる機会を設けています。国語の教科書には、戦争の時代を扱った「ちいちゃんのかげおくり」や「一つの花」が載っています。戦争を題材にした本の読み聞かせ等も行っています。また、6年生になると社会科の授業で歴史について学習します。そして、今回の社会科見学で訪れた「昭和館」での学習も、まさにそのひとつです。戦争当時の貴重な展示資料を、子供たちは真剣に見つめながら、思ったことをつぶやいたり、メモに取ったりしていました。
「これが赤紙か…。ドラマで見たことあるけど、これが家に届いたら、戦場に行くんだよね…。」
「私だったら、この時代、生きていられないかも…。」
「防空壕って、こんなに狭いんだね。こわかっただろうなあ…。」
今はまだ、戦争について自分から学ぼうとする子は少ないかもしれません。しかし、今回の社会科見学や学校での「平和教育」をきっかけに、谷戸第二小学校の子供たちが少しずつ知識を増やし、関心を高めてくれたら嬉しいです。
「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。」(ユネスコ憲章・前文より)
6月25日(火曜日)
「国会は、国権の最高機関であって、国の唯一の立法機関である。」
これは、日本国憲法の第41条に書かれている国会に関する条文です。今日は6年生と一緒に社会科見学に行ってきましたが、政治の舞台としても有名な国会議事堂が、最初の見学場所でした。
「見えた!国会議事堂だ!かっこいい!」
「なんか緊張してきた…。警察の人たちもいっぱいいるし…。」
「あっ!この本会議場、ニュースで見たことある!」
国会議事堂の厳粛な雰囲気に、最初は子供たちも少々緊張した面持ちでした。しかし、国会議事堂の中を歩いているうちに、ニュースや新聞、教科書等で目にしたことのある会議場や大きな扉、政党名が書かれた表札、廊下の赤い絨毯等に、子供たちは反応を示し出すようになりました。もしかすると、有名な政治家の方に会えるのではないかという期待をもっていたかもしれません。国会議事堂内をキョロキョロしている子もいました。(実際に、野田元首相が谷戸二小の近くまでいらっしゃいました。その姿に気が付いていた子もいたと思います。)
国政とは異なりますが、今は東京都知事選が行われています。ニュース番組で報道されることも多いので、「選挙」や「政治の仕組み」について興味をもつ子がいるかもしれません。若者の政治離れが叫ばれて久しいですが、今回のような社会科見学やニュース報道等を通して、子供たちが少しでも政治に関心を示してくれるようになったら嬉しいです。小学校6年生は、あと6年もすれば、全員が「選挙権」をもつようになるのですから。
さて、6年生の社会科見学ですが、次の見学先は、九段下にある「昭和館」です。「昭和館」は、国民が経験した戦中、戦後の国民生活上の労苦を後世代の人々に伝えていくことを目的として、1999年に設立されました。私も担任時代の社会科見学や小学校社会科研究会等を通して、何度も訪問したことがある施設です。ここでの見学の様子については、明日の「校長のつぶやき」へと続かせていただきます。(いつも長文になってしまい、申し訳ありません…。)
6月24日(月曜日)
「校長先生が授業をするんでしょ?」
「今日は何をするのかな?」
1年生の教室に行くと、何人かの子供たちに声をかけられました。おそらく担任の先生から事前に聞いていたのでしょう。今日の2時間目に、1年生の子供たちに向けて校内オンラインの授業をしました。この「校長のつぶやき」でも何度か書かせていただきましたが、GIGAスクールがスタートして以来、本校では校内オンラインを効果的に活用しています。画面を共有しながら話もできるので、一人の先生の授業を3つの教室で同時に進めることができます。授業の最初は1組で、次に2組で、最後は3組で終える・・・このように、時間を刻みながら各教室をまわることができます。
以前であれば、全員が体育館に集まっていたような授業や学年集会等でも、今では校内オンラインで十分に対応できるので、時間も有効に使えます。何よりも、今までは3クラスで別々に授業をするしかなかったので、授業回数もクラスの数だけ行っていました。それが、校内オンラインで同時に中継すれば、クラス数に関係なく、一度で進めることができます。授業者の負担軽減にも効果的です。また、クラスによって学習のタイミングが同じなので、学年全体の学習進度も整います。私自身、谷戸第二小学校に来てからは、この形で何度も授業をしているところです。(先日も、2年生で校内オンラインを活用した授業をしました。)
さて、1年生の授業に話を戻します。昨年度から全学年で導入している「ポケモンPCトレーニング」です。タブレットやパソコンのスキルアップを目的としたトレーニングソフトで、子供たちがそれぞれのペースで、ゲーム感覚で進めることができます。
「あっ!ポケモンだーっ!」
「このゲーム知ってる!お兄ちゃんがやっているのを見たことある!」
タブレットを本格的に使い始めてから、まだ日が浅い1年生ではありますが、今から画面タッチやマウス・キーボード操作を練習しておけば、今後の様々な学習においてもサクサクと進めることができるようになるでしょう。その証拠に、2年生以上の子供たちは自在にタブレットを使いこなしています。さすがに、私もタブレット学習はだいぶ見慣れてはきましたが、それでも目の前で繰り広げられている子供たちの学習の様子に驚かされる場面もしばしばあります。私のパソコンデビューは大学4年生の時、アルバイト代でブラウン管のデスクトップPCを買ったのが始まりでした。その時は、未来の小学校1年生が普通にタブレットを使って学習をしている姿なんて、正直想像もできませんでした。近い未来、学校の授業はどのように進化を遂げるのでしょうか…。ワクワクもしますし、ドキドキもしますね。
6月21日(金曜日)
今日は登校時間から小雨が降っていました。そのため、私はいつもの正門ではなく、昇降口付近に挨拶当番の子供たちと一緒に立っていました。すると、プール道具を手にしていた子供たちが、私に話しかけてきました。
「3・4時間目、プールできるかな?」
……。うーん、今日の天気予報によると、ちょっと厳しいかもしれませんね。子供たちは一縷の望みをかけて、天候の回復を願っていたと思いますが…。予報通り、午前中から本降りになってしまいました。雨の多い梅雨時ですから、こういう日もありますね。来週に期待しましょう。
さて、5時間目のことです。私が校内をまわっていると、4年生の教室前で私を呼ぶ声が聞こえました。
「こーちょーせんせー!」
教室の中をのぞくと、4年生のあるクラスが社会科の授業をしているところでした。
「校長先生!『伊達政宗』って、だれですか?」
4年生は都道府県の情報について調べる学習をしています。「宮城県」について調べている中で、「伊達政宗」に関する情報があったようです。ご存知の通り、歴史学習は6年生から始まります。4年生の子供たちにとっては、「伊達政宗」がどのような人物であるかは、わからなくても当然です。
そのような時に、たまたま私が教室前を歩いていました。私が無類の歴史好きということを担任から聞いていた子供たちが、全員で声を出して私を呼び止めるに至った…こういうわけです。
さあ、大好きな歴史についての質問です。腕が鳴ります。張り切ってしまいます。本来であれば、何時間でも語りたくなってしまうところですが…、私も大人ですので、授業の流れを邪魔しない程度に説明させていただきました。(「伊達政宗」について、もっと知りたい子がいれば、今度本格的にお話しますからね。)何はともあれ、子供たちが日本の歴史や世界の歴史に興味をもってくれることが、私は本当に嬉しいです。これからも授業中の飛び入り参加を頑張りたいと思います。(もちろん邪魔しない程度に…)
6月20日(木曜日)
「昼休みに『ライブ・パフォーマンス』が体育館で行われます。」
給食の時間が終わる頃、校内放送が入りました。これで子供たちのテンションが一気に高まりました。今日は令和6年度の第1回目の『ライブ・パフォーマンス』の日です。この日に向けて、集会委員会の子供たちは一生懸命準備をしてきました。私は早めに体育館に行ったのですが、集会委員会の子供たちは既にマイク、音響、タブレット等の用意を済ませ、間もなく押し寄せてくる観客の入場に備えていました。
さあ、昼休みに入りました。次から次へと体育館に子供たちが集まってきます。『ライブ・パフォーマンス』を知らない1年生や転入生の子供たちも、周囲の盛り上がりに触発されたのでしょう。興奮気味に体育館にやって来ました。
今日のエントリーは、3・4年生です。いくつものチームが素敵なパフォーマンスを披露してくれました。やはり今の子供たちはダンスが上手ですね。チームでフォーメーションを工夫しながら、カッコイイ振り付けでキビキビと踊っていました。キレのある動きが素晴らしいです。会場からも大きな拍手が送られていました。
歌いながらダンスを踊っていたチームもありました。難しい人気曲の『アイドル』を、息を切らさずに最後まで歌い続ける姿は、まさにアイドルそのものでした。今後の更なる活躍が楽しみです。
「オレ、次の『ライパフォ(ライブ・パフォーマンス)』に出てみようかな…。」
「一緒にやんない?なんか…お笑いとか、コントとか…。」
「うーん、どうしようかな…。やってみたいけど…、どうしようかな…。」
会場にいた子供たちの中には、自分も挑戦してみようか悩んでいる子もいました。たしかに何百人ものギャラリーの前でパフォーマンスを披露するのは、思いっきり緊張しますよね。無理もありません。慌てずに、じっくり考えておいてください。チャンスはまだまだありますから。
次回の『ライブ・パフォーマンス』は、高学年がエントリーします。こちらも楽しみです。
6月19日(水曜日)
昨日の続きです。「やとに子どもまつり」について書かせていただきます。
「やとに子どもまつり」のお店は、子供たちの手作りのものばかりです。もちろん、学校にある道具(マット、平均台、机やイス等)を使うこともあるのですが、ほとんどのお店が段ボールや画用紙、すずらんテープ、ガムテープ等を使って作られています。タブレット等のハイテク機器を自在に操る令和時代の小学生ですが、「やとに子どもまつり」のようなイベントでは、昔ながらの工作作業が中心です。それこそ、アナログ感が満載です。
しかし、そのアナログ的な作業が、今の時代の子供たちにとって、逆に良い経験になっていると私は思います。タブレットやスマホの画面の中だけで完結するものとは異なり、自分たちで手作りするものには、何とも言えない味わい深さがあります。友達と協力しながら、ハサミやテープ、マジックペン等の道具をフル活用して作り上げた完成品は、もはや唯一無二のものです。ここで、いくつかのお店について紹介させていただきます。
ホームページの「活動日記」にも掲載している『もぐらたたき』のお店です。もはや日本の伝統的なゲームではありますが、あるクラスの子供たちはこれを再現しました。当然、お客さんはハンマーを持ち、下から出てくる「もぐら」を叩きます。しかし、この「もぐら」をランダムに出すには、一定の動力や制御システムが必要です。さて、どうしたものか…。子供たちは考えました。なんと担当の子供たちが交代で段ボールの下に入りこみ、人力で「もぐら」を下から持ち上げています。まさに「ザ・アナログ」です。完全にマンパワーのため、ゲーム中は大忙しで、とても疲れます。しかし、当の本人たちはとても楽しそうです。不思議なもので、お客さんもそのシステムを自然に受け入れ、シンプルに「もぐらたたき」を楽しんでいます。体を張った頑張りが、しっかり結果につながっています。
もうひとつ紹介させていただきます。あるクラスの「迷路」です。教室にあるすべての机をつなげて迷路を作り、その上に膨大な数の段ボールを並べています。よく見ると、段ボールが少し動いているような箇所があります。しばらくすると、ゴールから低学年の女の子が出てきました。その後も次々に子供たちが出てきましたが、どの子もとても楽しそうな表情をしていたのが印象的でした。ちなみに、私も挑戦しようと思ったのですが、体が大きすぎるため、断念しました…。
遊ぶ側も準備する側も、体をいっぱい使って全力で楽しんだ「やとに子どもまつり」でした。みなさん、おつかれさまでした。
これが噂の迷路です。この段ボールの下を、子供たちが冒険中・・・。
6月18日(火曜日)
今日は全国的にも大雨の天気だったため、通勤や通学中には服や靴下を濡らしてしまった人は多かったのではないでしょうか。私も学校に辿り着くまでに、かなり濡れてしまいました…。しかし、このような天候にもかかわらず、谷戸第二小学校の中には、晴れやかな笑顔と熱狂的な盛り上がりが数多く見られました。子供たちが楽しみにしていた「やとに子どもまつり」が開催されたからです。
「〇年〇組で、『もぐらたたき』をやっていまーす!来てくださーい!」
「〇年〇組では、『脱出ゲーム』をやっています!おもしろいよーっ!」
各クラスの宣伝チームが看板を持って、元気よく声を出しています。「やとに子どもまつり」に初めて参加する1年生の子供たちは、その楽しそうな声かけに目をキラキラさせながら、どのお店に行こうか友達と興奮気味に相談しています。
私も可能な限り全部のお店をまわってみようと、各教室を訪れました。
「あっ、校長先生だ!いらっしゃいませ!」
「『魚釣り』の難しいレベルはこっちです。おじゃまの魚も混ざっているよ。」
「タブレットの画面に出ている完成形を目指して、『パズル』を作ってください。」
「今から『犯人さがし』の説明をします。この中に…」
どのお店も楽しいアイデアが満載です。ルールもよく工夫されています。低学年、高学年、大人等、挑戦者に応じて難易度を調整しているのも、お見事です。何よりも印象に残ったのは、全てのお店の子供たちが丁寧にお客さんに寄り添い、とても楽しそうに仕事に励んでいたことです。本日の「やとに子どもまつり」のように、学校行事や児童イベント等では、主体的、かつ協同的に取り組む子供たちの姿が多く見られます。今日のイベントを通して、子供たちはさらに大きく成長したことでしょう。
「やとに子どもまつり」について、まだ書きたいことはあるのですが…。いつものように長文になってしまいましたので、明日に続かせていただきます。
6月17日(月曜日)
2年生の教室に行くと、算数の学習をしているところでした。自分の筆箱の中に入っている定規を使って長さを測ったり、線を引いたりしています。シンプルな透明のアクリル定規もあれば、キャラクターがデザインされた可愛らしい定規もあります。また、定規を広げると、長さが倍になるものもあります。今の文房具はそれぞれ個性があって、オシャレです。何よりも、子供たちにとっては使い慣れている定規なので、作業がスムーズに進んでいるように見えました。
「次は、この物差しを使って、練習してみましょう。」
先生が説明しました。登場したのは、私にとっては馴染みのある竹製の30cm定規です。昔の小学生のランドセルからは、この竹製の物差しがよくはみ出ていたような印象があります。(余談ですが、物差しでチャンバラごっこをして、先生に怒られた経験も…)
すると、子供たちからは意外な反応が返ってきました。
「えーっ!」
「その物差し、なんか使いにくいんだよなぁ。」
驚きました。私にとっては愛着のある竹製の物差しなのですが、令和時代の小学生にはあまり人気がないようです。ちょっぴり竹製の物差しが不憫に思えたので、近くにいる子に、それとなく理由を聞いてみました。
「なんか、目盛りのところがゴツゴツしているんだよな…。」
「目盛りに数字が書いてないから、ちょっと使いにくいかな。」
たしかに、触ってみると目盛りの刻みがわかります。アクリル定規には無い触感です。また、1cmごとに数字が書いてあるアクリル定規と違って、竹製の物差しには数字が書いてありません。5cmごとに赤い点はあるのですが、使い慣れていなければ、目盛りを読むのもひと手間なのかもしれません。この辺が、マイナス要因なのでしょう。
「でも、これって丈夫だよね。ぼくの定規なんて、ほら!」
そう言うと、その男の子は自分の筆箱から割れてしまった定規を見せてくれました。たしかに、プラスチック製やアクリル製の定規と比べると、竹製の物差しは圧倒的に頑丈ですね。(昔の子供たちのチャンバラごっこにも、よく耐えてくれましたし…。何よりも、私自身、小学校時代に使っていた竹製の物差しを今でも使っていますから。)
「長いものを測ったり、長い線を書く時には便利かも。」
おっと?潮目が変わったでしょうか?先程までは劣勢に立たされていた竹製の物差しにも、嬉しい追い風が…。何はともあれ、実際に使ってみると、わかることもありますね。新しい文房具にも、昔の文房具にも、それぞれの良さや個性があります。きっと子供たちも、日々の学習や経験を通して、そのことに気が付くと思います。ただ、どんな文房具であっても、大切に使っていきましょうね。
6月14日(金曜日)
「校長先生、ちょっとやっていきますか?」
これは居酒屋の呼び込みではありません。来週の火曜日に開催予定の「やとに子どもまつり」に向けて、子供たちはお店の準備に一生懸命取り組んでいます。「宝探し」「魚釣り」「パズル」「くじ引き」等、各クラスでアイデアを出し合いながら、子供たちは楽しいお店をたくさん準備しています。私が校内をまわっていると、ちょうどお店の準備をしている場面に出会うことがあります。その際、子供たちに声をかけられることがあるのですが、それが冒頭の言葉です。当然のように、私はお言葉に甘えさせてもらっています。
「それでは、ゲームの遊び方を説明します。まずは、タブレットの画面を見てください。」
私はシンプルにゲームを遊ばせてもらっているだけですが、子供たちにとっては、これもメリットがあるようです。それは、実際にお客さんを入れて、運営面のリハーサルをしていたからです。遊び方を説明する子、計時を担当する子、どの子もグループ内の役割分担に応じて手際よく仕事をしていました。本番も頑張ってくださいね。(ちなみに、私が何のお店でゲームを体験したのかは…、この場で紹介することは控えさせていただきます。本番にお越しいただく方は、どうぞ楽しみにしていてください。)
最後になりますが、本日の5時間目には、引き渡し訓練が行われました。本日は厳しい暑さが予想されたため、子供たちの体調面・健康面に配慮して、校舎内での引き渡しへと変更させていただきました。急な変更にもかかわらず、保護者の皆様には臨機応変にご対応いただき、感謝申し上げます。おかげさまで、子供たち一人ひとりの引き渡しも、スムーズかつ確実に行うことができました。お忙しい中ご協力くださり、ありがとうございました。
6月13日(木曜日)
「キャー!つめたーい!」
「わーっ!水が目に入ったー!」
プールから子供たちの元気な声が聞こえてきます。谷戸第二小学校では今週から水泳指導が始まりました。水着を持って登校する姿、首に『クールネック』をつけて過ごしている姿を目にすると、今年も本格的な夏が迫っていることを実感します。学校のプールは、夏の風物詩のひとつです。子供たちも、それぞれの学年のプール開きを楽しみにしているようでした。
今日は曇り空で、それほど暑くはない日でしたが、1年生の子供たちにとっては初めて小学校のプールに入る日となりました。プールの約束を確認したり、水着に着替えたりする練習は、火曜日に済ませています。今日はついにプールの中に入ることができるので、プールサイドでは、早く水の中に入りたくて少々興奮気味の子もいました。しかし、そこに担任の先生たちの指示が入ります。子供たちの気持ちを落ち着かせ、入水のお手本を先生が見せてくれました。その様子を、子供たちも真剣な表情で見ていました。水の中では落ち着いて行動することが大切ですからね。ひとつひとつ、しっかりと学んでいきましょう。
さあ、いよいよプールの中に入ります。パシャ…パシャパシャ……ザブン!
「キャー!」「わーっ!」
予想通り、やはり声が出てしまいますね。真夏のプールと比べると、今日はちょっと水温が低かったと思います。それでも、子供たちは少しずつ水に慣れてきたようです。先生の指示にあわせてプールの中で動いたり、潜ったりして、とても楽しそうに取り組んでいました。
その後、5時間目に1年生の教室に行ったところ、何人かの子供たちがプールの感想を嬉しそうに伝えてくれました。その中に、面白いコメントがあったので、ご紹介します。
「わたし、『じごくのシャワー』に耐えたよ!すごいでしょ!」
『地獄のシャワー』とは、谷戸第二小学校の先輩たちが代々使ってきた言葉で、シャワーの水の冷たさを子供たちなりに表現した言葉です。この子もきっとお兄さんやお姉さんから聞いていたのかもしれませんね。だからこそ、今日初めて体験した『地獄のシャワー』が嬉しくて仕方なかったのでしょう。
それにしても、昨日紹介させていただいた『抹茶ドーナツ』、そして今日の『地獄のシャワー』。子供たちが表現する言葉というものは、まさに言い得て妙、的を射ていて面白いです。さてさて、次はどのような言葉が聞こえてくるでしょうか。
6月12日(水曜日)
昨日の5時間目に、1年生の教室で国語の授業をしました。学習アプリ『モノグサ』を使った語彙の学習です。しかし、1年生は他の学年と違い、タブレットには、まだ慣れていません。まずは、起動時のログイン作業やパスワードの入力等、操作に慣れることが大事です。今回の授業においても、ログイン時には、てんやわんやの時間帯がありましたが、これも想定の範囲内です。(…と言いつつも、とりあえず今回は必死で子供たちのログイン作業を手伝いながら、何とか対応することができました…。ゼエ…ゼエ…)驚かされたのは、「手引き」を見ながら、自分でアルファベットを入力している1年生がいたことです。さすがデジタルネイティブの子供たちです。
タブレットが起動できれば、後は『モノグサ』の問題にチャレンジです。私が詳しい操作を教えなくても、子供たちは感覚的にコツをつかみ始め、用意されたタスクを次々にクリアしていきました。
「えーと…この絵は『かぎ』だから…『かき』じゃなくて…」
「やったー!全部、緑色になったーっ!」
「私も『まっちゃドーナツ』になったよ!」
子供たちが表現する『抹茶ドーナツ』というのは、タスクの理解度を表す円グラフが100%になった状態のことです。緑色が増えるほど理解度が高くなっていることを、本校の子供たちは『抹茶ドーナツ』に例えています。『抹茶ドーナツ』…、子供らしい、かわいい表現ですね。
そして、本日の3時間目の後半、1年生の教室に行ってみると、子供たちはタブレットを開いて活動しているところでした。画面を見ると、『Google classroom』も使えるようになっています。タブレットでも、少しずつできることが増えている1年生です。今後も様々な経験を通して、一人ひとりの情報活用能力を高めていくことでしょう。
と、その時です。
「あっ!校長先生!見て見て!」
一人の女の子が私に声をかけてきました。
「ほら!『まっちゃドーナツ』になったよ。」
誇らし気な表情で、自分のタブレット画面を見せてくれました。きれいな緑色の円グラフ、見事な『抹茶ドーナツ』がそこにはありました。学習アプリ『モノグサ』のタスクを頑張って取り組んだ証です。拍手!
6月11日(火曜日)
突然ではありますが…
毎年6月は「食育月間」です。「食育月間」では、国、地方公共団体、関係団体などが協力して、食育推進運動を重点的かつ効果的に実施し、食育の一層の浸透を図ることとしています。
上記の文は、農林水産省のホームページからの引用です。これを受けて、東京都や各市町村、そして公立学校等においても、様々な食育の取り組みを実践しています。(ちなみに、毎月19日は「食育の日」として定められています。)
谷戸第二小学校でも、6月の最初の全校朝会で、私から「食育月間」に関する話をしました。そこでは、子供たちに「食育」に関心をもってもらおうと、野菜クイズ(レタス・キャベツ・はくさいの見分け方)や「魚」へんの漢字クイズ(鯖・鰹・鯨)を出したり、料理の「さしすせそ」を考えさせたりしました。また、ある漫画作品の中にある「食べることは生きること」という言葉も紹介しました。子供たちが「食べること」に興味をもってもらえたら嬉しいです。
ただ、私の全校朝会の話は、あくまでもきっかけに過ぎません。学校では、教育活動全体を通して、たくさんの「食育」の取り組みを推進しています。先日の給食の献立で登場した「わかめピースご飯」のグリンピースの皮むき(鞘むき)を1年生が体験したことも、そのひとつです。また、先週の木曜日に登場した「そらまめとじゃがいものチーズ焼き」でも、1年生の子供たちが「そら豆」の豆を取り出す作業を手伝ってくれました。(私は出張で食べられませんでしたが…)
他にも、昨日のことではありますが、2年生が中庭にある梅の木から実を取り出し、観察カードにまとめていました。この後、2年生は梅の実を使って、みんなで「梅ジュース」を作る予定です。
また、5年生は総合的な学習の時間で、「米づくり」に挑戦しています。5月は教室の後ろで種もみのお世話を続け、見事に発芽をさせることができました。6月に入った現在は、各々が持参したバケツで土づくりを済ませ、育った苗を植え付けるところまで進めました。5年生の子供たちは、毎日バケツ稲の様子を見に行き、水や土の状態を丁寧にチェックする等、愛情をもって育てています。
6月は「食育月間」です。この期間をきっかけとして、ご家庭でも「食」の大切さについて話題にしてみてはいかがでしょうか?「食べることは生きること」ですから。
6月10日(月曜日)
今日は1・2年生を対象とした音楽鑑賞教室がありました。毎年、西東京市では5年生を対象とした音楽鑑賞教室を行っているのですが、今日の音楽鑑賞教室は、それとは別のものです。「文化庁芸術家派遣事業」という特別のプログラムです。今回もプロの楽団である「東京なないろアンサンブル」の皆さんをお招きすることができました。1年生は3時間目に、2年生は4時間目に体育館に集まり、素敵な演奏や歌を聴かせていただくことができました。
演奏の合間には、ひとつひとつの楽器についても丁寧に紹介していただきました。
「弦楽器は弓を使って、こするようにして音を出します。ところで、この弓はある動物の毛で作られているのですが、わかりますか?」
「ゾウ!」「カバ!」「サイ!」「牛!」「トラ!」
子供たちは自分の予想をどんどん発表します。しかし、なかなか当たりません。ただ、何となく「大きな動物」というイメージは子供たちの中にあるようです。
「正解は…馬です。馬の尻尾の毛を何百本も使って、作られています。」
楽団の方の説明に、子供たちは興味津々です。目の前で本物のバイオリンや弓を見せてもらい、食い入るように見つめていました。
「こっちが、バイオリン。こっちがビオラ。さて、何か気が付くことはありますか?」
「あっ!大きさが全然違う!ビオラの方が大きい!」
続いて、チェロとの比較です。
「あっ!全然違う!チェロの方がずっと大きい!」
その後、楽団の方はそれぞれの楽器で音を出したり、曲を演奏したりしながら、楽器の大きさは音の高低と大きな関係があることを説明してくれました。
そして、最高潮は、人気アーティストの『YOASOBI』の大ヒット曲『アイドル』の生演奏。パソコン等の機器を用いた電子音ではなく、バイオリンやビオラ等、伝統的な楽器を使って最近の大ヒット曲を演奏するというものでした。子供たちは迫力のある演奏と美しい楽器の旋律に引き込まれ、思わず歌い出してしまう子が続出しました。音楽の力って、素晴らしいですね。
最後の曲は、菅田将暉さんの『虹』。プロの歌手の方が歌ってくださいました。その綺麗な歌声は会場を優しく包み込み、聴いている子供たちや私たち教職員の心の奥底にまで響き渡るようでした。素晴らしい演奏と歌声を聴かせてくださった「東京なないろアンサンブル」の皆様。心が癒される素敵な時間を、ありがとうございました。
子供たちの鑑賞態度も素晴らしかったです。楽団の方にも褒めていただきました。
6月4日(火曜日)
校庭から子供たちの賑やかな声が聞こえてきます。時折、「ワーッ!」と歓声が上がる等、楽しそうな雰囲気が伝わってきます。これは、毎年この時期に行っている体力テストの一場面です。校庭では、「ソフトボール投げ」が行われていました。
「おっ!次は〇〇だ!きっとこの辺まで投げてくるぞーっ!」
記録を測定する役は先生ですが、ボールを拾う係は子供たちが担当します。そのため、次の投球者が野球経験者だったりすると、ボール拾いチームは慌てて後ろに下がり、長距離の遠投に備えます。
「32M!」
「うおーっ!30Mを越えた!」
「〇〇くん、すごーい!」
「よーし!次はオレの番だ!絶対トップになってやる!」
体力テストは「ソフトボール投げ」の他にも様々な種目がありますが、子供たちにとっては年に1回の楽しいイベントなのかもしれません。何よりも、友達と一緒に取り組むからこそ盛り上がるのでしょうね。お互いに記録を競い合う姿が見られるのも、「かかわり」があってこそのものです。切磋琢磨しながら、さらに記録を伸ばしてほしいと思います。
体力テストでは、運動が得意な子が脚光を浴びる傾向にあります。もちろんスポーツの世界では、一位、二位を競い合う姿は大切ですし、その向上心がスキルアップにもつながりますので、私は肯定的に捉えています。ただ、それだけが全てではありません。体力テストの良いところは、経年で自分の力の伸びを確かめることができる点です。当然ですが、運動がそれほど得意ではない子もいます。しかし、自分自身の記録が昨年度より伸びていることを実感できれば、それはやはり嬉しいものです。
「ねえねえ、見て!ソフトボール投げ、10Mを超えたんだよ!」
すごい、おめでとう!どのような場面においても、子供たちはそれぞれのペースで力を伸ばし、確かな成長を私たちに見せてくれます。みんな、よく頑張りました。
最後になりますが、明日から金曜日までの3日間、私は出張のために学校を留守にします。「校長のつぶやき」はお休みさせていただきますが、また来週には再開したいと思います。不定期の情報発信で恐縮ではございますが、ご承知おきいただければ幸いです。よろしくお願い致します。
6月3日(月曜日)
先週の金曜日のことです。いつものように校内を回っていると、数名の4年生の子供たちに呼び止められました。
「あーっ!校長先生がいた!」
「ずっとさがしてたんだよ!」
話を聞くと、先日校長室で私にインタビューした内容を、国語の時間でまとめたそうです。それを私に見せたいので、都合の良い時間を確認したかったとのことでした。そこで、中休みに校長室に来てもらうことを約束し、その場は解散となりました。
中休みになりました。子供たちは約束通り、元気いっぱいに校長室にやって来ました。
「この前はインタビューをさせていただき、ありがとうございました。その時の内容を『Kahoot!』を使って、クイズにしてみました。」
前回はインタビュー依頼のお願いについて、今回はその時のお礼について、礼儀正しく丁寧な言葉で伝えてくれました。クラスの授業で、インタビューをする時のお願いの仕方を練習したようです。いつもはフランクな口調で話しかける子供たちですが、このような学習の場、あるいはオフィシャルの場では、敬語や丁寧な口調が大切ということを学んでいます。感心しました。
さて、先ほど『Kahoot!』という言葉が出てきました。これは、インターネットのブラウザ上で、4択クイズ等を作成することができるクイズアプリです。4年生は昨年度からこのアプリを活用してきたので、子供たちはとても使い慣れています。今回は、私から取材した内容をクイズ形式にまとめ、「校長先生クイズ」としてまとめてくれました。GIGAスクールが始まる前は、ノートや新聞形式でまとめることが多かったこの学習ですが、今ではタブレットを使って、クイズゲームのように楽しくまとめることができます。これも新しい学びの形ですね。楽しく学習できるので、子供たちはとても意欲的です。
「校長先生、クイズが始まるよ!準備はいいですか?」
私のことについて作られたクイズです。もちろん間違えるわけにはいきません。さあ、どんな問題が出題されるのでしょうか?
「問題・・・校長先生の趣味は?」
自分の情報をクイズにしてもらえるのは、大人であっても嬉しいことです。さて、どのような選択肢になっているのでしょうか・・・。
「スポーツ観戦」
おっ!私がインタビューで答えたことです。しっかり選択肢に入っていました。
・・・・・・。おや?これをクリックしても先に進みませんね。どうしたのでしょうか?
ふむふむ。問題文をよく見ると、どうやら複数回答ができる問題もあるようです。
えーと、他の選択肢は・・・
「ドラゴンクエスト」
間違いなく、これですね。
その後も、このような問題がたくさん続きました。それにしても、ササッとクイズゲームを作成できる子供たちのスキルの高さには、改めて驚かされました。4年生のみなさん、楽しい「校長先生クイズ」をありがとうございました。
5月31日(金曜日)
朝から1年生の教室が賑やかです。それもそのはず、今日の給食に登場する『わかめピースごはん』の具材であるグリンピースの皮むき(さやむき)が始まるからです。
教室の前には、たくさんのグリンピースが置かれています。まだ豆の状態ではなく、さやのままです。子供たちが周囲に集まって、珍しそうに見ています。私たちがグリンピースを目にするときは、大半が緑色のグリンピース豆の状態ですから、さやの状態は確かに物珍しいのでしょうね。食材とふれ合う経験は、やはり大切だということを改めて実感しました。
さあ、栄養教諭の先生のお話が始まりました。オンラインを活用しながら、3クラス同時に進めていきます。私は別件があったため、最初のところしか見ることはできませんでしたが、その後も子供たちは楽しそうに皮むき(さやむき)にチャレンジしていたようです。
1年生のみなさん、給食のお手伝いをありがとうございました。『わかめピースごはん』、とっても美味しかったです。
家庭科室では、東京都水道局のスタッフの方々による「水道キャラバン」が行われていました。本校では、毎年4年生がお世話になっています。社会科の「水はどこから」の学習とも関連しているので、専門分野の方のお話は大変勉強になります。また、様々な実験を通して説明していただけるので、子供たちは最後まで興味津々、夢中で取り組んでいました。
「今から各テーブルの上にある濁った水に、『凝集剤』を入れてもらいます。その後、耳をすませてみると…、何か音が聞こえるかもしれませんよ。」
スタッフの方が説明してくれました。小さな音を聞くためには、教室を静かにしなくてはいけません。賑やかな教室が一変し、急に沈黙が訪れました。神経を研ぎ澄ませるように、全員が実験用の水に耳を澄ませています。
「…………。あっ、なんかパチパチ聞こえるよ。」
「シュワシュワ…っていう音にも聞こえるなあ。炭酸水みたい…。」
凝集剤が反応し始めた音を自分の耳で確認できた子供たちは、とても嬉しそうです。
その後、『凝集剤』の入った実験用の水を、1分程度グルグルとかきまぜると…
「あっ!?汚れが下にたまって、上は透明の水になった!」
実は、これは「凝集沈殿処理」の実験でした。このように、「水道キャラバン」では、様々な実験や映像資料等を通して、水がきれいになるまでの流れを楽しく深く学習させてくれます。子供たちの驚きや素直なリアクションが、授業の楽しさを物語っていました。「水道キャラバン」の皆様、ありがとうございました。
5月30日(木曜日)
コンコンコン!トントントントン!トンカン、トンカン、トンテンカン!
図工室から、何かを叩く音が聞こえてきます。中に入ってみると、6年生の子供たちがトンカチやアルミ皿を使って、何かを叩いています。ひとつひとつは軽快なリズムを刻んでいますが、その音が幾重にも重なっているので、かなりの音量です。
一人の男の子が私の近くに来て、声をかけてきました。
「校長先生、これを見てください!」
見せてくれたものは、銀色の球体です。金属の球のように、ピカピカ光っていて、とてもきれいです。
「触ってみてください。」
その子は持っていた銀色の球体を、私に渡してくれました。私は持ってみて驚きました。私の脳内で「金属」と思っていた球体が、非常に軽かったからです。軽さの理由は、周囲の子供たちの作業を見れば一目瞭然、はっきりとわかりました。
「これ、アルミホイルでできています。」
男の子が言うように、金属の球に見えていたものは、家庭にもあるようなペラペラのアルミホイルでできていました。アルミホイルをグシャグシャに丸め、それをひたすら叩いて叩いて叩きあげると…、きれいな金属の球のようになるのです。槌音のように図工室に響き渡っていた音の正体は、子供たちがアルミホイルを叩いていた音でした。
単純な作業ではありますが、叩けば叩くほどアルミホイルがまとまり、きれいに仕上がっていきます。その変化していく様子が楽しいのでしょう。子供たちは黙々と作業を進めていきます。
「こうやって、こするようにやると…。ホラ!ピカピカになっているでしょ!」
職人のような男の子がいました。確かに光り方がちがいます。あきらかにピカピカの球になっています。たいしたものです。
「校長先生、見て見て。この形、かわいいでしょ!」
ボールのような形ではなく、ハートやダイヤのような形にしている女の子がいました。きれいなアクセサリーのようで、周りの友達からも称賛されていました。
これらを生かした作品が、図工室前の廊下に飾ってあります。学校にお越しの際は、ぜひご覧ください。子供たちの作品は、見ていて本当に面白いです。
きれいな作品がたくさんできています。工房のようです。
アルミホイルで作ったパーツで「モビール」を完成させました。
5月29日(水曜日)
昨日の3時間目に、1年生の国語の授業を参観しました。この時の様子について、書かせていただきます。
まず、先生が1枚のイラストを提示しました。
「ねこだ!」「ねこ!」「ねこ、カワイイ!」
その通り、猫のイラストです。続いて、先生がもう1枚のイラストを提示しました。
「木です。」「切り株だ!」「木の根っこだよ。」「ねっこ!」
ここで、ピンと来た子がいました。
「あっ!『ねこ』と『ねっこ』!なんか似てる!」
ご名答!今日は促音の「っ」について学習する時間です。「っ」は詰まってしまう音ですから、声に出して言うことができません。文字にして書こうとすると、通常の「つ」よりも小さく書く必要があります。1マスを四等分したうちの右上に書かなければいけません。大人であれば、促音の表記も発音も容易ではありますが、1年生の子供たちにとっては、なかなか難しい内容です。しかし、日本語の語彙の豊かさや面白さについて気付き始めるのも、この時期からなのかもしれません。子供たちは身の回りから、たくさんの言葉探しをするようになります。
この授業の中でも、最後の活動は、「っ」のつく言葉をノートに書くという内容でした。さあ、子供たちはどのような言葉を見つけたでしょうか。
「はらっぱ」「がっこう」「ばった」「かけっこ」
教科書の中に登場した言葉を書いている子もいました。文章をよく読んでいますね。
「もっきん」「こっけん」「はっぴ」
いいですね。教科書の枠をこえて、生活経験から「っ」のつく言葉を探している子もいます。音楽に詳しい子なのかな?
「ほっけ」
一人の女の子が、好きな魚ということでノートに書いていました。校長先生も「ほっけ」は大好きです。(おつまみとしてですが…)
「すっぴん」
メ、メイクに…興味があるのかな?よく知っていますね。
この先も、学習や生活体験を通して、子供たちの語彙は飛躍的に増えていくでしょう。楽しみですね。
5月28日(火曜日)
「やとに体育まつり」が終わり、ダンスや民舞の練習のために、毎日のように校庭や体育館に移動していた日々も終わりました。何事も「祭りの後」は寂しいですが、今日からは通常の学校のリズムに切り替えていかないといけませんね。私たちも子供たちと一緒に、生活リズムを整えていきたいと思います。
さて、1時間目に、3年生の「特別の教科 道徳」の授業を参観しました。『友だち屋』というお話を通して、本当の友達とは何かについて考える内容でした。お話のあらすじは、ひとりぼっちのキツネが、1時間100円で友達になるという商売を始めるところから始まります。ある時、オオカミに声をかけられたキツネは、一緒にトランプをして遊ぶことになります。遊び終わった後、キツネは代金をオオカミに請求するのですが、その時にオオカミから言われたひと言によって、キツネの心は大きく動くことになり…。(あらすじは、ここまでにさせていただきます。)
授業の後半には、子供たちは今までの生活体験や自分自身の関わりを振り返りながら、「本当の友達」について考えたことを、自分の言葉でワークシートに書いていました。その後、何人かの子が自分の考えを発表してくれました。
「本当の友達は、お金とかは関係なく仲よくできます。」
「いつも一緒に話したり、遊んだりできるのが、本当の友達だと思います。」
「本当の友達は、自分のわがままも聞いてくれる人。」
「困った時に助けてくれるのが、本当の友達だと思う。」
「私にとっての『本当の友達』は、〇〇ちゃん。」(←こっそり私に教えてくれました。)
私も子供たちの発言を聞いていて、とても心が温かくなりました。これからも素敵な友達と一緒に、楽しい学校生活を送ってほしいと思います。
5月25日(土曜日)
今日は雲が多い空模様ではありましたが、青空も時折広がるような穏やかな天候の一日でした。その中で、令和6年度の「やとに体育まつり」が開催されました。今回は、コロナ前のような運動会に戻すのではなく、アフターコロナの新しい運動会の形を目指すべく、教職員間でアイデアを出し合い、準備を進めてきました。
・競技や演技は午前中のみ開催、午後は閉会式とふり返りのみ行う。
・熱中症予防のために、休憩時間を多く確保する。
・休憩時間は冷房の効いた教室や体育館を使って、クールダウンができるようにする。
・児童の出入りをしやすくするために、児童席には椅子を置かない。
・種目を精選し、用具やライン、テント設営等も簡略化する。
以上のように、様々な点を新しく練り上げながら準備を進め、今日の本番を迎えることになりました。何か至らぬ点、もしくはお気づきの点がございましたら、ご意見やアドバイスをいただけたらありがたく思います。学校としても、久しぶりに全校児童が一堂に会して行うことのできた運動会、「やとに体育まつり」でした。今年度の形をフォーマットにしながら、今後も改善に改善を重ねていき、より良い「やとに体育まつり」にブラッシュアップしていきたいと思います。
さて、本日の主役である子供たちに話を移します。徒競走も団体競技も、そして、ダンスや民舞の表現も、本当によく頑張りました。どの学年も練習の成果を遺憾なく発揮し、保護者や地域の皆様にカッコイイ姿をお見せすることができたのではないでしょうか。ただ、昨日ほどではないにしても、暑い中の「やとに体育まつり」でしたので、きっと疲れもたまっていると思います。家に帰った後は、ゆっくり休ませていただければ幸いです。そして、子供たちの頑張りや活躍をたくさん褒めてあげてください。それがきっと、今後の大きな成長につながる原動力になるはずです。何卒よろしくお願い致します。
最後になりましたが、ご多用の中にもかかわらず、「やとに体育まつり」にお越しくださった全ての皆様に御礼申し上げます。ありがとうございました。
5月24日(金曜日)
(本日は午後に出張があるので、早めにアップさせていただきます。)
昨日のことです。
「校長先生、あとで教室に来てね。見せたいものがあるから。」
4年生の女の子が声をかけてきました。約束どおり教室に行ったところ、その女の子は私にとても小さな折り鶴を手渡しくれました。
「はい、これ。この前の鶴よりも小さく作れました。」
この件、実は昨年度の「校長のつぶやき」(10月13日)でも紹介させていただきました。登場しているのは、同じ女の子です。その時には、一円玉よりも小さいサイズの折り鶴に、私が驚いたことを書かせていただきました。そして、昨日手渡された折り鶴は、その時の折り鶴よりも、さらにひと回り小さいサイズでした。そもそも折り紙が得意でない私にとっては、普通のサイズの折り鶴でさえ憧れの対象なのですが、いやはや、こんなにも小さく精巧に折れるなんて…。尊敬してしまいます。何よりも、かつての自分の作品に対して、もうひと工夫を凝らし、より精巧な折り鶴の製作に挑戦したこの女の子の気概が素敵だと思いました。お見事です。
さて、話は変わります。「校長のつぶやき」では、先週に続き今週も、「やとに体育まつり」の話題をお届けしてきました。その中で、各学年の演目の概要や、友達と力をあわせながら一生懸命取り組む子供たちの様子について、お伝えさせていただきました。そして、いよいよ明日が本番になります。保護者の皆様、地域の皆様には、子供たちが力いっぱい練習してきた成果をご覧いただければ幸いです。あたたかいご声援を、どうぞよろしくお願い致します。
左の鶴が昨年度のもので、右の鶴が昨日手渡されたものです。一円玉の半径ぐらいの大きさです。
5月23日(木曜日)
白い旗を手にした最高学年の子供たち。その凛とした表情からは、最後の運動会である「やとに体育まつり」にかける強い気持ちが伝わってきます。6年生の表現の演目は、『思いを旗に』。ダイナミックな旗のアクションと統制のとれた集団行動が、会場の皆様にも注目していただきたいポイントです。
「バサッ!バサッ!」
音楽にあわせて振りかざす旗が、風を切りながら力強い音を響かせています。一人一人の旗が奏でる音にも強さはあるのですが、約100人が一斉に旗を振りかざす時に生じる音は、圧巻の迫力です。当然のことですが、個々の動きがバラバラでは、その音の厚みは薄れてきます。意思統一された動きがあるからこそ、旗の動きも揃い、奏でる音も迫力を増すわけです。つまり、自分のペースだけでなく、学年全員のペースを終始意識しながら、表現を続けないといけません。高い集中力と協調性が求められます。まさに、今回のスローガンにある「どこまでも 力合わせて 谷戸第二」を体現する演目と言っても過言ではないでしょう。友達と力を合わせて取り組む最高学年の挑戦を、私たちも最後まで見届けたいと思います。
また、もうひとつ注目していただきたいポイントがあります。それは、6年生の子供たちが手にしている白い旗です。実は、その旗の中に、子供たち一人ひとりが選んだ漢字が書かれています。「やとに体育まつり」に対する自分の決意や想いを漢字一文字に表し、旗の中に刻み込みました。「絆」「挑」「戦」「結」「桜」…。
6年生のみなさん。それぞれの「思いを旗に」込めて、当日は力いっぱいの表現を披露してください。応援しています。
5月22日(水曜日)
「ハア、ヤッショ マカショ!」
子供たちの元気な掛け声が聞こえます。これは、3年生が「やとに体育まつり」に向けて練習している「花笠音頭」の掛け声です。「花笠音頭」は、山形県で長く受け継がれている民謡です。毎年開催されている「山形花笠まつり」では、スゲ笠に赤い花飾りをつけた花笠を手にし、この「花笠音頭」にあわせて街の中を踊り練り歩くパレードが有名です。
2週間ほど前ですが、3年生が「花笠音頭」の練習を開始した場面を、私はたまたま見ることができました。その時には、子供たちは厚紙で作った花笠を手にして、ひとつひとつの動きを先生から教わっていました。もちろん、初めての練習だったので、踊りにもまだぎこちなさが多く見られました。しかし、今では速いテンポのリズムできびきびと踊ることができています。「ヤッショ マカショ」の掛け声からも、自信が感じられます。一生懸命練習したのでしょうね。教室に行った時に、何人もの3年生の子供たちが見せてくれるものがあります。
「これ、練習で使っていた花笠。こんなにボロボロになっちゃった!」
「わたしも!こうやって持っていたところがグニャグニャになってきちゃった。」
たしかに、厚紙で作った花笠は、やぶれたあとも目立つほど、グシャグシャになっていました。しかし、そのボロボロになった花笠は、一人ひとりが頑張ってきた練習の日々や積み重ねてきた努力の証です。子供たちには、自信をもってもらいたいと思います。
さあ、「やとに体育まつり」は、今週の土曜日が本番です。3年生のみなさん、当日も元気いっぱいの掛け声を会場中に響かせてください。
「ハア、ヤッショ マカショ!」
5月21日(火曜日)
「チャッ チャッ チャッ」
軽快なリズムで竹を打ち鳴らす音が校庭に響いています。規則正しいテンポと心地よい音色のせいでしょうか。聞いているこちらの体も無意識に動いてしまいます。
先週から各学年が「やとに体育まつり」に取り組んでいる様子を紹介してきました。今日の登場は2年生です。昨年度はキラキラのポンポンを持って元気いっぱい可愛らしく踊っていた子供たちですが、2年生になった今年度は、沖縄県の伝統的な踊りである「ちゃーびらさい」に挑戦しています。
「ちゃーびらさい」とは、沖縄の言葉で「ごめんください」という意味だそうです。「ちゃーびらさい」は、四ツ竹という沖縄の楽器を打ち鳴らしながら、軽快に優雅に踊る、沖縄風の踊りです。動きの速さや打ち鳴らす音のタイミング、隊形移動の距離や複雑さ等々、低学年の子供たちにとっては難しい要素も多いです。しかし、難易度の高さに反して、子供たちは笑顔いっぱいです。友達とペアになって踊ったり、グループで踊ったり等、とても生き生きと踊っています。みんなで呼吸をあわせながら、リズムをとって踊るのが楽しいのでしょう。「やとに体育まつり」の本番では、踊っているときの子供たちの表情をぜひご覧ください。
「校長先生、さっき上から見ていたよね!」
「わたしの踊り、どうだった?」
職員室のベランダからは、全体の様子を俯瞰して見ることができるので、私はこの時期ベランダから各学年の練習を見ていることが多いです。そのことに気付いた子供たちに話しかけられることも、しばしばあります。(時として、子供たちの気を散らしてしまうこともあり、大変申し訳なく思っているのですが…。)ただ、隊形移動や全体の動きが一目瞭然である上に、練習後に私から子供たちにエールやアドバイスを贈ることもできますので…。おそらく明日も、私はこの場所から子供たちの練習に見入ってしまうことでしょう。
5月20日(月曜日)
「小さいことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただひとつの道だと思っています。」
これは、日米のプロ野球で活躍したイチロー選手の言葉です。イチロー選手は言わずと知れた名選手であり、MVP、盗塁王、首位打者、最多安打等、数々のタイトルを日本とアメリカの両リーグで獲得してきました。積み重ねた安打数は4367本。このとてつもない大記録は、今でも日米両国で語り継がれています。
しかし、イチロー選手は最初からこの大記録を思い描いていたわけではありません。はるか遠いゴールではなく、少し先の場所に目標を設定し、それを乗り越えることを積み重ねながら、少しずつ、着実に歩みを進めてきたそうです。その結果が、日米通算安打数4367本という金字塔を打ち立てたわけです。
私たちは偉大なアスリートを「天才」という言葉で片付けがちです。もちろん、天性の才能が影響している部分もあるでしょう。しかし、本当に偉大なのは、誰よりも粘り強い努力をコツコツと積み重ね、それを長く続けてきたところにあるのではないかと思います。冒頭のイチロー選手の言葉は、まさにそのことを私たちにも教えてくれているような、そんな気がしてなりません。
今朝の全校朝会では、このイチロー選手の言葉を紹介しました。同時に、これは決して野球の話だけではないことも伝えました。この考え方は私たちの身近なところでも応用できます。例えば勉強においても同じことが言えます。漢字や計算のテストの場合は、どうでしょうか。苦手な問題でも、コツコツと練習をし、粘り強く取り組んでいけば、きっと少しずつ結果は良くなっていくはずです。
「漢字のテストで百点をとる!」「〇〇中学校に合格する!」という大きな目標をもつことは大切です。しかし、目標を立てて終わってしまっては本末転倒です。目標を達成するために、何を努力したらよいのか。そのためには、まずどんなことをクリアしていけばよいのか。課題に向き合うこと、コツコツと努力を続けること、これこそが大切なのだと考えます。
「小さいことを積み重ねることが、とんでもないところへ行くただひとつの道だと思っています。」
人生、どんな場面においても、楽な道、近道はありません。あったとしても、それに頼ってばかりいては、本当の成長は期待できないでしょう。コツコツと努力を続けることが、自分の人生を切り拓くただひとつの道であること。イチロー選手の言葉を、私も心に刻みながら、子供たちと一緒に歩みを進めていきたいと思います。
5月17日(金曜日)
昨日のことです。
「ハングライダーって、何?」
「聞いたことないなあ。」
3年生の教室に行くと、国語辞典を使って言葉を調べているところでした。黒板には、調べる言葉が書かれています。それが、「ハングライダー」。私も久しぶりに「ハングライダー」という言葉を思い出した気がします。さてさて、3年生の子供たち。「ハングライダー」の意味を調べることができるでしょうか。
「ハ、ハ、ハ…。『ハ』の次は…『ン』だから…。もうちょっとかな…。」
おっ!国語辞典の調べ方をしっかりと理解していますね。目的の言葉に確実に近付いていますよ。
「ハ…、ハ…。あっ!『歯みがき』があった。」
予定外の言葉に出会うのも、国語辞典を使う面白さのひとつですね。目的の言葉に辿り着く前に、気になる言葉に出会うことはよくあります。言葉調べの寄り道は楽しいです。
「あった!『ハングライダー』だ!イラストも描いてある!」
「怪盗キッドがよく使うやつだ!」
おめでとう!見事に、目的の言葉に辿り着きましたね。喜びの表情からは、スッキリした様子も伺えます。自分の力で調べることができたという達成感や満足感をかみしめているのでしょう。
令和時代の小学生は、全員がタブレットを持っています。当然のことですが、「ハングライダー」と検索すれば、あっと言う間に言葉の意味に辿り着くでしょう。現代社会においては、ほとんどの人たちがスマホやパソコンを使って言葉の意味を調べているのではないでしょうか。もちろん、私も同様です。圧倒的に早くて便利ですからね。
しかし、国語辞典を使って言葉の意味を調べることにも、良さがあります。目的の言葉だけでなく、様々な言葉にも触れることができます。語彙への関心も広がりやすいです。
デジタルとアナログ。二項対立の論点になりやすいテーマですが、小学校の発達段階においては、その両者をバランスよく学ぶ「ハイブリッド型」が理想だと私は考えます。片方の経験しかないと、他者を一方的に否定しがちです。しかし、その両方を経験することで、子供たちはそれぞれの良さを知った上で、判断するようになります。状況に応じて、自分の好きな方法を選択すればよいわけです。だからこそ、小学生のうちは、多くのことを学び、経験することが大切です。デジタルとアナログ。両者の強みを生かしながら、教育活動の充実を図っていきたいと考えます。
5月16日(木曜日)
今朝は霧雨が降っていましたが、中休みの頃には晴れ間が見え始め、徐々に日差しが強くなってきました。校庭の水はけの良さには定評がある谷戸第二小学校です。校庭のコンディションも見る見る回復し、3時間目からは「やとに体育まつり」の練習もできるようになりました。
3時間目は5年生の登場です。「ソーラン節」の練習が始まりました。練習も随分と重ねてきたのでしょう。子供たちのかけ声、踊り、隊形移動、確実にレベルが上がっています。一人ひとりが「ソーラン節」の動きをものにしている様子が伝わってきます。
ただ、ずっと指導をしている先生たちの表情は厳しいです。要所要所で音楽を停止し、アドバイスをしています。そして、子供たちも真剣な表情で話を聞いています。個々の動きだけでなく、集団として、さらに完成度を高めようと、必死に技を磨いています。大人も子供たちも一枚岩になっている様子が伝わってきました。5年生の果敢な挑戦は、まだまだ続きます。
4時間目になると、小さな子供たちが集まってきました。1年生の登場です。先月、小学校に入学したばかりの1年生ですが、今では様々な動きや隊形移動を覚えて、元気いっぱいにダンスを踊っています。3つの円に移動して踊ったり、大きな一つの円で踊ったり等、短い期間にたくさんのことを覚え、マスターしてきました。毎年思うことですが、「やとに体育まつり」までの1か月の成長のはやさには、改めて驚かされます。
「あっ!校長先生だ!こーちょーせんせー!」
職員室のベランダから1年生のダンスを見ていた私に気付いたのでしょう。何人もの子供たちが手を振って呼びかけてくれました。ダンスを踊りながら、笑顔で手を振ってくれる1年生の子供たち。とても伸び伸びと、楽しそうに踊っています。かわいいダンスに乞うご期待です!
5月15日(水曜日)
「あーっ!朝礼台のところに赤い大玉がある!すごく大きいよ!」
「あの大玉、何に使うの?遊んでいいのかな?」
普段は目にすることのない大玉が、朝礼台の近くにドンと置かれています。登校してきた子供たちが気付かないわけがありません。珍しい大玉を目にして、どの子も興奮を隠すことができないようです。大玉の近くに行って、触ってしまいそうな子もいます。
「今日の1時間目は、全校練習で『大玉送り』をするんだよ。」
時間割をチェック済みの子が、優しく教えてあげていました。さすが、その通りです。今日の1時間目は、1年生から6年生までの全校児童が校庭に集まり、「やとに体育まつり」で行う『大玉送り』を練習します。
朝の会が終わると、校庭に続々と体操着姿の子供たちが集まってきました。ふり返れば、コロナ禍の期間は、学年別で行う体育発表会でした。そのため、かつての運動会の定番種目であった全校児童による「大玉送り」を実施するのは、おそらく2019年以来だと思います。2020年は休校があり、2021年は緊急事態宣言の中で…、等々、コロナ禍の学校生活の日々は、今でも思い出すことが多いです。だからこそ、当たり前のように全校児童が集まって「大玉送り」ができる今日のような日は、自然と喜びがこみ上げてきます。
さて、全校児童が「大玉送り」の隊形に移動し、準備が整いました。子供たちは今か今かとワクワクしています。それも当然です。最高学年の6年生以外、「大玉送り」を経験した学年はありません。1〜5年生の子供たちにとっては、初めての「大玉送り」です。
「パン!」
全体指揮の先生による合図で、競技がスタートしました。まずは、1年生、2年生が待ち構える「大玉転がし」のエリアです。1年生の体の10倍近くもある大玉が、少しずつ転がっていきます。子供たちは力を合わせて、大玉を次へ次へと送っていきます。
さあ、3年生からは大玉を頭の上に持ち上げます。伴走する6年生の代表児童と力を合わせながら…。せーの、よっ!見事に大玉が持ち上がりました。ここからは、4年生、5年生、6年生の頭の上で、大玉を送っていきます。まるで生き物のように、時には暴れるように、大玉が進んでいきます。赤も、白も、どちらも順調です。さあ、結果は…!!
みなさん、どうぞ本番をお楽しみに!
5月14日(火曜日)
昨日は朝から雨が降り続き、校庭が全く使用できない一日でした。しかし、今日は一転して、見事な五月晴れ。爽やかな風が心地よい、過ごしやすい一日となりました。
さて、「やとに体育まつり」まで、あと2週間となりました。校内をまわっていると、体育館や校庭で各学年が練習している様子を目にすることも多いです。まだまだ完成とまではいきませんが、それでも子供たちのダンスや踊りのスキルは日に日に向上しています。何よりも、集団としての動きに統一性や連動性が見られるようになってきました。子供たちの成長の速度には、いつも驚かされます。本番まであと2週間ではありますが、逆に言えば、まだ2週間もあります。どの学年もさらに完成度を高めるべく、今週も練習に力が入ることでしょう。
また、自分たちのダンスが上手になってくると、誰かに見てもらいたくなるのが、人の性というものです。特に子供たちはその傾向が強く、私にも無邪気に声をかけてきます。4年生の子供たちに会ったときのことです。
「校長先生。今度の練習の時、ダンスを見に来てね。」
「ぼくは、ソフトバンクなんだよ。」
「わたしは日ハム!」
「ぼくは楽天!」
これは好きなプロ野球チームを言い合っているわけではありません。4年生は野球チームの応援ダンスを取り入れた表現を練習しています。チームごとにダンスを楽しそうに踊る姿は、見ている側を笑顔にしてくれます。「やとに体育まつり」本番では、保護者の皆様、地域の皆様にも、4年生の子供たちの踊る野球チームダンスをお楽しみいただけたら幸いです。
5月13日(月曜日)
今日はオンライン朝会がありました。その中で、私はスライドをモニター画面に映しながら、子供たちに問いかけました。
「これは何を表しているでしょうか。『あかるく』『いつも』『さきに』『つづける』」
オンライン朝会なので、子供たちの直接的なリアクションはわかりませんが、画面の中では、一生懸命考えている様子が伺えます。その中には、「あ、わかった!」というような表情をしている子もいました。
さて、皆さんはおわかりでしょうか。それぞれの言葉の最初の文字だけを読んでください。「あ」「い」「さ」「つ」。そうです。「あいさつ」が、今日の話のテーマでした。
続いて、谷戸第二小学校の校歌について話しました。校歌の2番は、次のように始まっています。
「おはようも さよならも あかるい顔で」
このことからも、谷戸第二小学校では、開校以来「あいさつ」を大切にしてきたことがわかります。子供たちにとっては歌い慣れた校歌ですが、改めて歌詞を確認することで、「あいさつ」への意識が高まったように感じました。
その後、「あいさつQUEST」を全体で実施しました。「あいさつQUEST」は毎年抜き打ちで実施しているもので、自分自身の「あいさつ」の現状について振り返ります。
レベル1「今朝、あいさつをしましたか?(家族、友達、先生に対して)」
レベル2「今朝、あいさつをしましたか?(交通擁護の方、地域の方に対して)」
レベル3「自分から、あいさつをしましたか?」
レベル4「毎日、50人以上の人とあいさつをしていますか?」
「あいさつQUEST」は、立ち上がった状態でスタートします。できていれば立ち続け、できていなければ着席します。「できた、できていない」の判断基準は、あくまでも自己申告制です。朝会の後で話を聞いたところ、レベルが上がるにつれて、着席する子が多くなっていたとのことでした。
今朝のオンライン朝会をきっかけに、子供たちの中で、「あいさつ」についての意識がさらに高まってくれると嬉しいです。
余談ですが、「あいさつQUEST」には、続きがあります。最後は、レベル5です。
「気持ちのよい『あいさつ』について、自分で考えてチャレンジしてみよう!」
「あいさつ」の習慣は、一朝一夕に身に付くものではありません。谷戸第二小学校では、これからも継続的に「あいさつ」の大切さについて考え、学校全体で力を入れて取り組んでいきたいと思います。
5月10日(金曜日)
昨日の続きです。
前回の東京五輪は、未曽有のコロナ禍の影響を大きく受けましたが、自国開催だったこともあり、結果的には素晴らしい盛り上がりを見せました。一方で、今回のパリ五輪の盛り上がりはと言えば…、もちろん開催国のフランスはお祭り前夜のような雰囲気なのでしょうが、日本では今のところ、まだそれほど大きくないように感じます。ニュースやスポーツ番組で報道される話題に、パリ五輪関係の内容が少ないせいかもしれません。
「YATO2 VISION」の前で、「サッカーU23アジア・カップ」の優勝によって、日本がパリ五輪に出場できることを私が熱弁していると…
「あれ?今年って、オリンピックの年でしたっけ?」
「去年も盛り上がっていたようだったけど、あれはオリンピックじゃなかったのか…。」
「なんだか…、つい最近、東京オリンピックがあったような気がするなあ。」
子供たちの言葉からも、パリ五輪の実感がどことなく薄いことがわかります。その理由は、いくつか考えられます。今の小学生にとって、鮮明な記憶として残っているオリンピックは、前回の東京大会からでしょう。最高学年の6年生ですら、リオ大会の時は5歳です。そのため、パリ五輪と比較する対象は、必然的に東京大会になるわけです。基準が自国開催の大会ですから、いきなりピークを経験したことになります。
また、東京大会はコロナ禍によって前例のない1年延期という形で開催することになったことも、その理由のひとつでしょう。開催の間隔が通常より短い3年間であり、この間に北京冬季五輪、サッカー、ラグビー、バスケットボール等のW杯、WBC等がありました。子供たちにとっては、毎年何らかのスポーツの世界大会が行われている印象があるのかもしれません。
他にも、前回は自国開催を盛り上げるために、日本中の公立学校が何らかの形で関わったり、「オリンピック・パラリンピック教育」が全国で推進されたり等、教育現場にも直接的な影響がありました。学校にも、たくさんのアスリートにお越しいただきました。そのように考えると、東京大会以降、オリンピック・パラリンピックのムーブベントは落ち着きを見せている感があります。
しかし、スポーツの面白さやアスリート達の輝く姿から、人は大きな刺激や感動を与えられるのも事実です。そこから学べることも数多くあります。学校でも、オリンピック・パラリンピックの話題をみんなで共有しながら、今から少しずつ「パリ大会」への関心を高めていきたいです。
ということで、これからも「YATO2 VISION」を積極的に活用していきます。
5月9日(木曜日)
「あ!この前のサッカーの試合だ!」
「たしか日本が優勝したんだよね。」
「これってW杯じゃなくって、何の大会の予選だっけ…。」
職員室の近くに、「YATO2 VISION」というモニター画面(デジタルフォトフレーム)があります。私が谷戸二小に赴任してから設置をしているので、もう4年目になります。「YATO2 VISION」では、子供たちが作成したプレゼン動画や「YATO2ニュース」等、様々なコンテンツを放映していますが、最も多く流しているのは、スポーツ関連の動画です。私がスポーツ好きということもあり、WBCやラグビーW杯、サッカーW杯、バスケットボールW杯等、数多くのスポーツの動画を流してきました。街頭テレビのような感覚で、子供たちが足を止めて友達とスポーツの動画を見ている…というような場面は、過去の「校長のつぶやき」でも何度か書かせていただきました。
冒頭の子供たちの言葉に戻ります。私が「YATO2 VISION」で流していたのは、先日行われた「サッカーU23アジア・カップ」の動画です。ゴールデン・ウィーク(GW)中に決勝戦が行われ、日本が1-0で強豪ウズベキスタンに勝利し、アジアの頂点に輝きました。深夜の放送だったので、おそらくリアルタイムで見ていた子供たちはいなかったと思います。そのため、ニュースやスポーツ番組を通して、「日本が優勝した」という結果を知った子が多かったはずです。
「U23」「アジア・カップ」「オーバーエイジ枠」…。サッカーに詳しくない子供たちにとっては、聞き慣れない言葉が多いと思います。実は、今回の「U23アジア・カップ」は、今夏に開催される「パリ五輪」への出場権が懸かった大事な大会でした。前回の東京大会は、日本が開催国だったこともあり、予選大会は免除されていました。つまり、オリンピックの出場権をかけた戦いは、2016年のリオ五輪以来となります。今の小学生が、この出場権を獲得するシステムについて十分に理解していないのも、無理のない話です。兎にも角にも、今大会の結果、日本はアジア王者という立場で、パリ五輪のサッカーに出場することができるようになりました。誇らしくもあり、喜ばしいことです。
さて、ここから「オリンピック・パラリンピック」へと話を広げたいところですが…、案の定、長文になってしまいました。明日に続かせていただきます…。
5月8日(水曜日)
校内をまわっていると、子供たちが頑張っている場面はもちろんですが、面白い場面、意外な場面に出会うことがあります。昨日のことですが、後者のような場面に出会ったので紹介させていただきます。
「おべんとうの中に入っている『おかず』といえば?」
2年生の教室に行くと、ちょっとしたレクのような活動をしていました。お題を受けてイメージするものを、グループのみんなで一斉に答えるというものです。答えた結果、全員のイメージが一致していればOK!ミッションクリア!…という非常にシンプルな遊びなのですが、全員の気持ちをそろえないといけないところがポイントです。自分だけしかわからないような答えだと、たとえそれが事実であっても、グループとしてはミッションがクリアできません。「自分もそうだけど、みんなもそう思っているんじゃないかな」「これなら、きっと同じだ」等、自分の考えだけでなく、まわりの友達のことも考えながら答える必要があります。この絶妙なバランスのとり方を、2年生の子供たちがどこまで把握できているか心配だったのですが、私の不安をよそにレクは大盛り上がり。子供たちも上手に、そして楽しそうに活動に励んでいました。
「おべんとうの中に入っている『おかず』といえば?」
さあ、子供たちはどのような『おかず』をイメージしたでしょうか。それぞれのグループ(班)の結果を見ていると…
「やったー!みんな同じだった!」
この班は、全員が『たまごやき』でそろったようです。
「わたしたちも全員いっしょだった」
この班は、全員が『ミニトマト』をイメージしたようです。
「うーん、残念…。一人だけそろわなかった…。」
もちろん、全ての班がクリアしたわけではありません。やはり、そろわなかった班もあったようです。その子が班の結果を説明してくれました。
「わたしだけ、『たまごやき』って答えちゃった。」
惜しかったですね。『たまごやき』もメジャーなのですが…。他の3人の子は、別の『おかず』で一緒だったようです。では、どんな『おかず』だったのか。その子は説明を続けてくれました。
「わたし以外は、みんな『しば漬け』でした。」
た、たしかに美味しいですが…。(以上、面白い場面、意外な場面でした。)
5月7日(火曜日)
ゴールデン・ウィーク(GW)が終わりました。大人は言わずもがなですが、連休が終わってしまうことには、やはり子供たちであっても憂鬱な気持ちがあるのではないかなと思っていたのですが・・・、結論から申し上げると、私の心配は杞憂に終わりました。
「校長先生、おはようございまーす!GWに兵庫県に行ってきました!新幹線にも乗ったよ!」
「親戚と一緒にバーベキューをして、いっぱいお肉を食べました!」
「動物園に行って、たくさん動物を見てきました!」
「わたしはディズニーランドで遊んできたよ。」
「ドラえもんの映画がおもしろかったーっ!」
さすが子供たちです。憂鬱な表情どころか、朝から笑顔いっぱい、元気いっぱいです。ハイテンションで連休中の話をしてくれました。学校で早く友達と遊びたい、先生たちと話をしたい、子供たちはそんな気持ちをもって今日を迎えたのかもしれませんね。大人になると、休み明けは少々気が重くなってしまう傾向にありますが・・・、私も子供たちを見習いたいと思います。谷戸二小のみなさん、GW明けも張り切っていきましょう!(←自分に言い聞かせています。)
さて、連休が終わると、学校の中は「やとに体育まつり」に向けて、全学年が本格的に動き出します。体育着の子供たちの姿が、朝から学校のあちらこちらで見られるようになります。時間割も、校庭や体育館の練習時間を各学年に割り当てた「特別時間割」になります。バタバタと慌ただしいながらも、活気があふれる3週間が始まりました。5月25日の本番を目指して、どの学年も目標を見据えながら、力いっぱい取り組んでいくでしょう。私たち教職員も、全力で取り組む子供たちを、力いっぱい応援していきたいと思います。
5月2日(木曜日)
「校長先生!新しいタスクが入っていたので、もう5回ぐらいやりました!」
昨年度の2学期から本校が導入している学習アプリの『MONOXER(モノグサ)』ですが、子供たちは今年度も日常的に活用しています。私が見ても驚くほど、子供たちはサクサクと上手に使いこなしています。
昨日から5月に入ったということで、新しいタスクを2・3年生の全クラスにこっそり配信しました。担任だけでなく、本校の教員であれば誰でも、簡単にタスクを配信することができます。もちろん、子供たちの学習状況をチェックすることもできます。この点は、学習アプリの強みです。
ちなみに、昨日私が子供たちに配信したタスクも、私が『MONOXER(モノグサ)』の問題作成ツールを活用して自作した算数の計算問題です。担任の先生に伝える前に、こっそり自習用の課題として配信したのですが、子供たちはさすがですね。昨日、家に帰った後に、新しいタスクが配信された状況に自分たちで気付いたようです。その後、それぞれのタイミングで、自由にタスクに取り組んだことを話してくれました。ちなみに、1回20問のタスクを約20回くり返して取り組み、たったの一日で達成度を100%にした子もいました。子供たちの学習意欲の高さに改めて驚かされました。
「なかなか『緑』が出てこなかったけど、何度もやり続けたら、やっと『緑』が出てきました。」
このアプリを使っていない方にとっては、よくわからない言葉だと思います。しかし、本校の子供たちであれば、どの子も瞬時に意味を理解するでしょう。『緑』というのは、学習アプリのAIが、問題の正答状況や児童の学習理解度等を分析しながら、「OK」と判定した色です。学習内容の理解度や記憶度に応じて、グラフの中が『赤』『黄』『緑』のように色分けされます。問題数が多いタスクだと、AIはなかなか『緑』色にしてくれません。例えば九九のタスクであれば、問題数は81問あるので、1回20問のタスクを何度か繰り返す必要があります。問題を間違えた場合は、AIが再び同じ問題をランダムに出題するので、粘り強く解き続けて、正解しなければいけません。合格判定に対して妥協しない点も、学習アプリの長所だと考えます。
今年度、谷戸第二小学校では、学習アプリの『MONOXER(モノグサ)』を年度当初から活用していきます。「校長のつぶやき」でも、アプリの活用状況や子供たちの頑張り等を定期的に発信していきたいと考えています。
5月1日(水曜日)
5月に入りました。先日の3連休は夏日を記録するような暑さでしたが、5月の初日である今日は午前中から降り続く雨が気温にも大きく影響し、肌寒い一日となりました。一般的には、5月から「クールビズ」が推奨される期間に入ります。暑さに弱い私は、真っ先に「クールビズ」に移行したい気持ちはあったのですが…、さすがに今日は無理でしたね。服装の切り替えが難しい今日この頃です。
さて、今週はゴールデン・ウィーク(GW)の狭間の授業日です。私が校内をまわっていると、先日の3連休のことや金曜日からの4連休のこと等、子供たちは楽しい話をたくさん聞かせてくれます。
「谷戸まつりで、〇〇ちゃんと焼きそばを食べました。」
4月の27日、28日に行われた「谷戸まつり」に参加した子は多かったようです。(私も2日間参加しました。)地域が賑わう「谷戸まつり」ですが、コロナ禍の間は様々な制限がありました。しかし、今回は昔のような飲食関係の出店もあり、会場付近には美味しそうな匂いが漂っていました。これもお祭りの醍醐味ですね。当日は、たくさんの子供たちがお小遣いをもって「谷戸まつり」に参加し、買い物や食べ歩きを楽しんでいました。
「今度の休みに新幹線に乗るんだ!」
「〇〇県の親戚の家に遊びに行ってきます。」
金曜日からのお出かけの予定が楽しみで、笑顔いっぱいに話してくれる子もたくさんいます。おじいさん、おばあさんに久しぶりに会うことができる嬉しさもあれば、行ったことのない場所に初めて行く楽しみもあるのでしょう。また、昨年度は『肉フェス』について熱く語ってくれた子もいましたが、今年はそれに匹敵するイベントやフェスに参加予定の子がいるかもしれません。連休後の子供たちの報告を楽しみにしていたいと思います。
4月30日(火曜日)
A「What animals do you like?」
B「I like 〇〇!」
4年生の教室に行くと、外国語活動の授業中でした。しばらく見ていると、ひとつの班が前に出てきました。その班以外の子供たちが、全員でAの質問をします。すると、前に出ている班がBの文を答える…このような流れです。〇〇のところに自分たちの好きな動物を入れるのですが、面白いのは、それを発音するのではない点です。なんと、ジェスチャーで表現しなければいけません。したがって、それを答える子供たちは、そのジェスチャーで表される動物を推理しながら、答えなければいけません。
さらに面白いのは、答えるためには、「早押しクイズ」のようなボタンを押さなければならないところです。班で1台のタブレットを用意し、先生が提示したクラスコードを入力すると、画面に「早押しボタン」が表れます。これだけでも、子供たちの意欲は高まります。単純に挙手をしたり、先生が指名をしたりするよりも、ゲーム性がある方が盛り上がるからです。一人一台端末を効果的に使うと、授業に心地よいテンポが生まれ、学習の幅は大きく広がります。改めて、そのことを実感した外国語の授業でした。
また、給食の時間に1年生の教室に行くと、子供たちは行儀よく静かに食べているところでした。給食が始まって一週間、給食のマナーも少しずつ身に付いてきました。すると…
「おいしすぎる〜っ!」
沈黙を破り、一人の男の子が声を出してしまいました。心で思ったことが、思わず声に出てしまったようです。今日の献立の『ポーク・ストロガノフ』が、とってもお気に入りのようで、ニコニコ食べていました。そしてその後も、何度も「おいしい!」と言いながら、残さずきれいに食べ切ることができました。
さて、本日で4月が終わります。令和6年度の学校生活がスタートしてから、早くもひと月が過ぎたことになります。子供たちは、新しい学年、新しいクラスにもすっかり慣れたようです。委員会や係活動等、それぞれの新しい役割を自覚しながら、毎日責任をもって仕事を担当している子供たちの姿からは、一人ひとりの大きな成長が伝わってきます。どの学年においても、子供たちは見事な新年度のスタートダッシュを切ることができたように思います。5月以降も、この勢いにのって、自分たちの力を大いに伸ばしてほしいです。
4月26日(金曜日)
「〇〇先生に会えるかな…。」
今日は午前中から子供たちが落ち着かないような様子でした。「落ち着きなさい」と言っても、正直なところ、今日に限っては難しい話です。それもそのはず、今日は離任式の日。先月まで本校で働いていた先生や職員の皆さんが久しぶりに来校し、子供たちと再会できる大切な日だからです。
給食が終わる頃、校内が少しずつ騒めき始めました。離任された方々の姿が見え始めたからです。いつの時代も、このような状況における子供たちの情報伝達の速度は侮れません。スマホやSNSを使わなくても、口伝えで「〇〇先生 来校!」の情報が教室まで届いていきます。
「あっ!〇〇先生だ!〇〇先生が来たよ!」
「〇〇先生!こちらの校長室へどうぞ!」
靴箱で出迎える子がいたり、校長室の前でドアガールのように案内してくれる子がいたり等、子供たちは離任式が始まるのを待ちきれない様子でした。
例年と同じように、最初は職員室で教職員だけの簡単な挨拶等が行われました。その後、場所を体育館に移して、いよいよ離任式の始まりです。今年度からは、校内オンライン形式ではなく、「参集型」で離任式を実施したので、2年生から6年生までの子供たちが一堂に会して式に臨むことができました。お世話になった教職員の皆さんからのあたたかい言葉や最後のメッセージを、子供たちはとても名残惜しそうに聞いていました。また、離任式の最後には、子供たちはお世話になった先生方に感謝の気持ちを全力で届けるように、素晴らしい歌声を会場中に響かせていました。
離任式の後の6時間目は、離任された皆さんに校内をまわっていただきました。関わりの多かった学年の子供たちは、ここぞとばかりに先生たちに話しかけに行ったり、サインをもらったりする等、嬉しさや喜びを全開にしていました。
実のところ、お世話になった先生たちとお別れしてから、まだ1か月ほどしか経っていません。しかし、いつも一緒にいた先生たちがいなくなってしまっただけに、子供たちにとっては、このひと月がとても長く感じられたのかもしれません。下校時間が訪れ、いよいよ先生たちとお別れをしなければならない時には、涙を流しながら手を振っている子供たちの姿も見られました。
4月25日(木曜日)
1時間目のことです。授業時間ではありますが、校内が俄かに賑やかになってきたような気がしました。それまで沈黙を保っていた職員室前の廊下にも、明らかに人の気配が感じられます。階下から続々と上がってくる足音も厚みを増し、人の気配は徐々に色濃くなってきました。そうです。あの元気な「たんけん隊」が、今年も谷戸第二小学校にやって来ました。
前置きが長くなりましたが、今日の1・2時間目に「学校たんけん」がありました。「学校たんけん」は、入学して間もない1年生を、先輩学年である2年生の子供たちが優しく手をつないで案内するという恒例のイベントです。昨年度は今の3年生に案内してもらった2年生ですが、今度はその役割を自分たちが担うわけです。責任も重大です。先輩としての格好いい姿も見せなくてはいけません。そのため、2年生は「学校たんけん」に向けて、教室表示や説明カードを作成したり、1年生が楽しく校内をまわれる方法を考えたり等、一生懸命準備をしてきました。立場や役割によって人は育つと言いますが、2年生の表情や発言からは、一人一人の確かな成長が感じられました。
さて、今回の「たんけん隊」も、例によって例のごとく、元気いっぱいに校長室にやって来ました。
「ここが校長室かーっ!はじめて入ったよ。」
「ボクは前に入ったことがある。」
そうですね。オンライン朝会の表彰式や「天下一計算王決定戦」の決勝戦は校長室で行われてきましたから。きっと経験のある2年生はいるでしょうね。
「スライムがいっぱいいる!ボヨンボヨンしてカワイイ!」
キングスライムのぬいぐるみは大人気です。しばらくの間、原型をとどめないくらいに、1・2年生の子供たちに遊ばれていました。
「上に飾ってある写真の人たちって、だれなの?」
毎年恒例ですが、歴代の校長先生方の写真は、注目度が高いです。特に白黒の写真には、威厳や歴史が感じられるのでしょう。じーっと見ている1年生の子が何人もいました。
その後、小さな「たんけん隊」は、次なる場所へと元気いっぱいに旅立っていきました。今日の「学校たんけん」の中で、どのようなステキな発見があったのかは…、お子様から直接お聞きいただければ幸いです。きっとニコニコ話してくれると思います。
4月24日(水曜日)
今日は朝から雨が降っていました。そのため、子供たちは校庭で遊ぶことはできず、一日中校内で過ごすことになりました。このような日は、校内巡視を兼ねて、中休みも教室をまわりたくなります。
「よし!金沢に到着したぞ。」
「この物件は買っておいた方かいいよ。」
中休み、4年生の教室に行くと、子供たちが『桃鉄』をして遊んでいました。以前にも「校長のつぶやき」で紹介したことがありますが、本校では一昨年度から『桃鉄・教育版』を導入しています。全学年で「授業パスワード」を設定し、子供たちが自分のタブレットでいつでも遊べるようにしています。社会科のある3年生から6年生までの子供たちは、担任の管理の下、雨の日や自由課題の時などに『桃鉄』をプレイしていることが多いです。これからも友達と遊びながら、都道府県の位置や名産等を楽しく学んでほしいと思います。
「えーと…、ここで…どっこいしょ!」
「だいぶ腰を落とせるようになってきたよ。」
5年生の教室に行くと、何人かの子供たちが「ソーラン節」の練習をしていました。来月に迫ってきた運動会「やとに体育まつり」で、5年生はソーラン節を披露します。ここ最近では6年生が躍ることの多いソーラン節ですが、今年度は5年生が単独で取り組みます。(現在の6年生は、昨年度に当時の6年生と一緒に踊っているので、今回は違う演目に取り組む予定です。)踊りのリーダーたちを中心に、休み時間にも率先して練習をしている5年生です。格好良く踊れるようになってきている実感があるのでしょう。とても生き生きと楽しそうに取り組んでいます。
「校長先生!見て見て。『ショートケーキ』をつくっているんだ!」
2年生の教室に行くと、子供たちが思い思いに休み時間を過ごしていました。係活動に取り組んでいる子もいれば、お絵描きをしている子、本を読んでいる子もいました。その中に、折り紙の本を見ながら、「ショートケーキ」を作っている女の子がいました。完成図を見ると、確かにチョコレート色の折り紙を使って、「ショートケーキ」のようになっています。折り紙が得意でない私はよくわかりませんが、その女の子はお手本を見ながら上手に作っています。たいしたものです。出来上がりも楽しみです。
以上のように、谷戸二小の子供たちは雨の日も楽しそうに中休みを過ごしていました。
4月23日(火曜日)
昨日の続きです。1年生の「はじめての給食」について、書かせていただきます。
1年生は初めての給食が始まるということで、4時間目から準備を万全に整えていました。配膳のルールや並び方、ランチョンマットの敷き方等、給食に関する約束事について、担任の先生から丁寧な説明がありました。1年生の子供たちも、楽しみで興奮する気持ちを抑えながら、ひとつひとつを確かめるように、しっかり話を聞いていました。上の学年では、子供たちは当たり前のようにサラッと給食の配膳をしていますが、全ての土台は、1年生のこの時期、このタイミングの指導によって培われているわけです。学習規律や生活規律、給食指導や安全指導等、1年生で経験する様々な指導は、その後の小学校生活を円滑かつ気持ちよく過ごすために、とても大切なものばかりです。
さあ、配膳が終わりました。初日に給食当番を担当した子供たちが白衣を片付け終わるまで、クラスの全員が静かに待っています。最後に、担任の先生からの2、3点の確認事項も終わりました。全ての準備が整い、いよいよ待ちに待った……「いただきます!」
「カレーライス、大好き!」
「なんだか、みんなで食べるとおいしいね。」
「見て!こんなにきれいに食べちゃった。」
きれいになったお皿を得意気に見せてくれた子供たちもたくさんいました。「給食」は、小学校生活を語る上で、絶対に欠かすことのできない楽しい時間です。1年生の子供たちも、この先たくさんの「給食」を食べ、みんなで楽しい時間を共有することでしょう。6年間、給食をモリモリ食べ続け、心も体も大きく成長させてほしいと思います。
そして、日付が変わり、今日の朝…。
「校長先生!今日の給食は『くらむちゃうだー』でしょ?」
元気いっぱいに声をかけてきた子がいました。どうやら、お家の人と一緒に、献立を家で確認してきたようです。今日の給食も楽しみですね。
4月22日(月曜日)
今日は1年生にとって、記念すべき日です。「1年生を迎える会」と「はじめての給食」があるからです。ドキドキわくわくしながら登校した1年生の子供たちも多かったのではないでしょうか。
昨年度までの「1年生を迎える会」は、コロナ禍による感染防止対策の観点から、校庭で行ってきました。参加する学年も、特に関係のある学年(1・2・6年)だけに限定していました。しかし、今年度からは、コロナ以前のように、全校児童が体育館に集まって盛大に行うことができるようになりました。やはり「お祝い」や「歓迎」等のイベントは、全校規模で実施できた方が、喜びや感動を共有できます。本日の「1年生を迎える会」も、あたたかい拍手や優しい言葉がたくさん溢れる素敵な会になりました。
この会に向けて、司会進行を丁寧に担当し、楽しいクイズやゲームを準備してくれた前年度の代表委員の子供たち。そして、元気よく1年生に向けてメッセージを伝えてくれた各学年の皆さん。プレゼントを準備した2年生や花のアーチを担当してくれた5年生。毎日1年生の教室でお世話を担当し、本日も一緒に手をつないで入場してくれた6年生。1年生の子供たちは、2〜6年生のお兄さん、お姉さんの優しさや頼もしさにふれることができて、とても心強く思ったことでしょう。
そして、「1年生を迎える会」の後は、1年生にとって、もうひとつの大きなイベントがありました。はじめての給食です。
「今日から給食!ずっと楽しみにしていたんだよ。」
「今日はカレーでしょ?こんだてひょうで見たから知ってるよ。」
「見て見て。このランチョンマット、くまさんがいっぱい!」
どの教室でも、1年生は笑顔がいっぱいです。ランチョンマットを机の上にきれいに敷いて、ワクワクしながら待っている姿も、とても可愛らしかったです。
さて、1年生の給食の様子は…と続けたいところですが、いつものように「校長のつぶやき」が長文になってしまいましたので、明日に続かせていただきます。
4月19日(金曜日)
「あっ!?校長先生がいた!」
「今日は出かけているんじゃなかったの?」
このような展開は、以前にも「校長のつぶやき」で書かせていただきました。もしかしたらご記憶のある方もいらっしゃるのでは…と思いつつも、文章を続けさせていただきます。
本日、私は午前中に出張がありました。子供たちと関わることができたのは、登校中に正門で挨拶をしていた時間ぐらいです。私が出張から戻ってきたのは、子供たちが給食の準備をしている頃です。まだ給食が始まっていない1年生はもちろん、保護者会がある関係で午前授業だった4・5・6年生とも、今日は十分に関わることができませんでした。立場上、学校外へ出かける仕事が多いのは覚悟の上ですが…、子供たちとワイワイお話をしたり、キャッキャッ遊んだりするのが大好きな自分としては、校内にいる時間が少ない日は正直寂しいです…。
前置きが長くなりましたが、冒頭の言葉に戻ります。本日、私が不在の時間帯に、避難訓練がありました。私が出張中であることを、副校長先生が上手に伝えてくれたのでしょう。子供たちは、「今日は校長先生がいない」という情報をアップデートしたはずです。
子供たちが給食を食べ終わった頃、出張から戻った私が廊下を歩いていると、何人かの子供たちが私を見つけてくれました。その時に話してくれた言葉が、冒頭のセリフです。
「どこに行ってたの?」
「何の仕事?おしえてよー。」
「とりあえずジャンケン!さいしょはグー…」
矢継ぎ早の質問攻めにあったり、恒例のジャンケン勝負を挑まれたり等、短時間ではありましたが、子供たちとの「かかわり」の時間をもつことができました。嬉しいことです。おかげで心が癒されました。
さて、来週は…。やはり出張や会議が入っていますね。もちろん、そのような場面は今後も多いでしょう。しかし、短時間でも、今日のように子供たちと関わることのできる時間は必ずあるはずです。小さな「かかわり」も大切に積み重ねながら、来週も元気いっぱい職務に励んでいきたいと思います。谷戸二小の皆さん、今週もおつかれさまでした!
4月18日(木曜日)
先週の月曜日に入学した1年生も、少しずつ小学校の生活に慣れてきたようです。まだ6年生のサポートはあるのですが、それでも多くのことは自分一人でできるようになってきました。私が教室に入ると、嬉しそうに報告してくれます。
「校長先生、見て!自分で名札をつけたんだよ。」
「ランドセルもしまったから、準備はカンペキ!」
「もうトイレにも行ってきた!」
朝の準備にかかる時間がグッと短くなってきました。もちろん個人差はあるので、6年生の優しいお兄さん、お姉さんがフォローしている場面も見られますが…。それでも、一歩一歩、確実に成長している1年生です。
また、1年生は学校のいろいろなものにも興味をもっているようで、私にもたくさんの質問をしてくれます。
「この階段をあがったら、何があるの?」
「この教室は何をするところなのかな?」
「あのワンちゃんは何のキャラクターなの?」
目に入ったものが気になるのでしょうね。この素直さや純粋さが可愛いです。ちなみに、ワンちゃんというのは、谷戸第二小学校のマスコットキャラクター「やとにけん」です。一昨年度の50周年行事の際に誕生しました。本校のホームページや学校要覧等にも登場しています。現在も活躍している人気のキャラクターです。
すると、「やとにけん」のことが、さらに気になったのでしょうか。1年生の女の子が質問を続けました。
「なんで頭にランドセルをのせてるの?」
た、たしかに…。そう言われてみれば…なんででしょう?原作者は本校の卒業生で、現在は中学3年生の女の子です。今度会ったら聞いてみますね。
谷戸二小のマスコットキャラクター「やとにけん」です。
4月17日(水曜日)
今日は昨日のような強風も吹かず、暖かく穏やかな一日でした。天候が良かったことも幸いし、休み時間には元気よく校庭で遊ぶ子供たちの姿がたくさん見られました。そこで、今回の「校長のつぶやき」では、中休みの様子について書かせていただきます。
「ヘイヘイ、こっち!」「シュート!…よし!」
バスケットボールのコートを見ると、最高学年の子供たちが白熱したゲームを展開していました。最高学年にはバスケ経験者が多いので、一人一人の動きが良いだけでなく、高い連動性が見られます。当然のように、ドリブルやパス、シュートも上手です。私は高校時代にバスケットボール部に所属していたので、子供たちのハイレベルなプレーを見ているのがとても面白いです。
「〇〇ちゃん、手!」
「OK!よし、できた!」
3・4年生の女の子たちが楽しそうに一輪車で遊んでいました。バスケと違って、私は一輪車が全くできません。(人生において、できたことがありません。)それだけに、一人でサッと一輪車に乗れるだけでも、私にとっては憧れの対象です。しかし、お互いに手をつないで一輪車をこいだり、前を向きながら後ろに進んでいく独特なこぎ方を惜し気もなく披露してくれたり等、難易度の高い技を次々に見せてくれる子もいました。
「ピッ!」「ピピッ!」
メリハリのある笛の音が聞こえてきました。赤色の帽子と白色の帽子の2チームに分かれて、ドッチボールをしています。ここには、真ん中に担任の先生が審判役で立っていました。おそらく、クラスのみんなで遊ぶ「クラスレク」の時間なのでしょう。ボールを投げる子も、当てられた子も、逃げ回る子も、みんなとても楽しそうです。友達と一緒に遊ぶということが、そもそも楽しくて仕方ないのでしょう。これこそが、クラスレクの醍醐味ですね。
新しい学年、新しい学級になったので、子供たちの人間関係や関わり方にも、おそらく何らかの変化があったと思います。谷戸二小のみなさん、周囲の人との新しい関係性をアップデートしながら、今年度も元気いっぱい外遊びに励んでくださいね。
4月16日(火曜日)
さくら、サクラ、桜、櫻、SAKURA…。一言で「さくら」と言っても、その表記は実に様々です。咲良、咲楽、桜愛、咲空のように、「さくら」と読む名前も昔から多ければ、桜を冠した曲名や地名が日本には数多くあることも、桜の絶大な人気を物語っています。
日本全国津々浦々、古来より、「桜」は私たちの歴史や風土に深く関わり、人々に愛されてきました。そして、多くの人々の心の拠り所として、数多の文学作品にも登場する等、日本の文化や伝統行事とは切り離せないものとなっています。人々の心を魅了する圧倒的な美しさや華やかさ、そして、その時間があまりにも短いという儚さや潔さが、私たちの心を強く惹き付けるのかもしれません。
さて、前段が長くなってしまいました。始業式や入学式の際は満開だった校庭の桜ですが、淡い薄紅色の花の中に、少しずつ緑色の葉が増えてきました。先週の不安定な天候による強風や豪雨にもよく耐えてきた桜でしたが、「美しく儚い花」と評されるとおり、いよいよ花の時期も終わりを迎えようとしています。今はまだ、休み時間に、ひらひらと空を舞う桜の花びらを追いかける子供たちの微笑ましい姿が見られます。しかし、間もなく、桜の木々は最後の桜吹雪を私たちに披露した後、目に眩しい新緑の姿へと、その装いを変えることでしょう。
毎年のことではありますが、3月の終わりから4月の上旬頃にかけて、東京は桜の季節を迎えます。これには、気候や地理的な条件が影響していることは、言うまでもありません。しかし、卒業式や入学式など、人の門出の時期と重なることもあり、学校生活において、桜は特別な意味をもつ花になりました。今年の校庭の桜も、谷戸第二小学校の新年度の始まりを優しく見届けてくれました。そして、次に私たちが桜の花を見ることができるのは、もちろん一年後です。その時には、ひと回り成長した子供たちの姿を、校庭の桜の花に見てもらいたいと思います。
4月15日(月曜日)
今年度最初の全校朝会が行われました。谷戸第二小学校では、通常はリモート形式のオンライン朝会が主流ではありますが、今回は体育館に全校児童が集まる「参集型」で行いました。コロナ禍の時は簡単にできなかった「参集型」を、今年度は年度当初から柔軟に取り入れられることを嬉しく思います。もちろん、「リモート型」にもスライドや動画等の画面共有ができるという良さがありますので、今後も効果的な併用を目指していきたいと思います。
さて、話は全校朝会に戻ります。今日の全校朝会では、私の話の後に、6年生の代表児童による言葉がありました。壇上に立った各クラスの代表児童は、今年度の学校生活において頑張りたいことや努力したいこと等、それぞれの目標の言葉を堂々と発表してくれました。目標を達成するために、どんなことに力を入れていけばよいのかを具体的に述べていたり、長い文章をすべて暗記し、前を向いて大きな声で話したりする姿は、見事としか言いようがないほどの立派な姿でした。まさに最高学年の貫録ですね。そばで聞いていて、感心しました。
また、最後に代表児童から全校児童へ、学校全体で頑張っていきたいことについて呼びかけてくれました。(ここでは、概要のみを紹介させていただきます。)
「チャイムを守って生活しましょう!」
「笑顔と挨拶を大事に頑張りましょう!」
「いじめは絶対にしません!」
終始マイクを使わずに、凛とした態度で話してくれた6年生に、会場から大きな拍手が送られました。実に立派な代表児童の言葉でした。どの学年、どの学級でも、先週から新年度はスタートしましたが、本格的な始動は今週からかもしれません。本日の6年生の代表児童の言葉は、それぞれの新年度のスタートダッシュを更に勢い付けてくれたような気がしました。
さあ、谷戸二小のみなさん。今年度も張り切っていきましょう!
4月12日(金曜日)
「代表委員会になりました。」
「私は放送委員会!前からやりたかったんだ。」
「今年から新しくできた『集会委員会』って、何をするのかな?」
始業式が月曜日にあり、怒涛の勢いで学級開きや学年開きが行われた慌ただしい一週間が終わりました。新しい学年になったということで、当然のことですが、新しい体制を整えなくてはいけません。高学年では、委員会の担当を決める話し合いが、どのクラスでも行われていました。くじ引き等で決めるのではなく、本人のやる気を尊重しながら決めたこともあり、子供たちの意識はとても高いです。どの委員会の仕事も、学校生活を支える大事な仕事です。高学年のみなさん、よろしくお願いしますね。
「〇〇会社を作りたいな。」
「前のクラスでは、こんな仕事をする係があったよ。」
「それ、いいね。おもしろそう!」
委員会の仕事は高学年に限られますが、係活動や会社活動のような仕事は、学年に関係なく、どのクラスにもあります。「〇〇当番」というような「しなければならない仕事」ではなく、クラスのみんなが楽しめるために、あるいは、気持ちよく生活できるために、主体的な姿勢で取り組むのが係活動、会社活動の特徴です。例えば過去には、友達の誕生日をお祝いする「お誕生日会社」、折り紙などの作品を贈る「プレゼント係」等がありました。友達を笑わせる「お笑い会社」というユニークなものもありました。設けられる会社や係はクラスによって様々ですが、自分たちのやりたいことやアイデアが具現化できるので、子供たちのモチベーションはとても高いです。今年度も、多くのクラスで楽しい会社や係が決まったようです。きっと、それぞれのクラスを大いに盛り上げてくれることでしょう。
新しい学年、新しいクラスになって一週間。どのクラスでも、新しい仕組みやルールをしっかりと整え、力強く動き出す準備ができたようです。自分たちで力をあわせながら、それぞれのクラスの雰囲気やリズムをつくってほしいと思います。
4月11日(木曜日)
「お腹が空いたなあ…。4時間目の気分…。」
校内をまわっていると、一人の男の子が話していました。今日から待ちに待った給食が始まるということで、頭の中が給食のことでいっぱいだったのかもしれません。ただ、その時点では、まだ1時間目の途中でしたので、その子にとっては、我慢と忍耐の時間が長く続いたことでしょう。(その分、給食の味は格別だったと思います。)
ということで、私自身も待ち焦がれていた令和6年度の給食が、本日よりスタートしました。そして、今日の献立は、子供たちも(私も)大好きな「チキンカレー」です。食欲を刺激する美味しそうな匂い、スパイシーでコクのある味、むぎごはんとの相性の良さ…。やはり、いつの時代の給食においても、カレーライスは千両役者のような人気メニューですね。本当に美味しかったです。特に、今日は久しぶりの給食ということもあり、笑顔でモリモリ食べている子供たちの姿がたくさん見られました。
「カレー大好き!ぜったいお替わりするんだ!」
食べる前から闘志を燃やしている子がいました。その気持ち、よくわかります。もし私が同級生として同じクラスにいたら、きっとライバルになっていたでしょう。
「なんで給食のカレーって美味しいんだろう?」
「たくさんの量を作るからって聞いたことがあるけど…。他にもヒミツがありそう。」
カレーの会話をしている子供たちがいました。たしかに、何か秘密がありそうですね。栄養教諭の先生や給食調理員さんたちに聞いてみると、何かわかるかもしれないですよ。
「私はこの野菜も好き!」
今日の給食には、チキンカレーの他に、「小松菜のおひたし」も登場しました。いいですね。このようなメニューは、私も大好きです。おひたしの美味しさがわかる小学生…、将来が楽しみです。
「校長先生!わたし、あっと言う間に全部食べちゃった!」
低学年の女の子が、誇らし気に声をかけてきました。ペロッと完食できたことが、自信にもつながっているようです。満面の笑みで、ピカピカになったお皿を見せてくれました。
やはり給食は、楽しい学校生活を彩る大切な時間です。谷戸二小の皆さん、明日からもモリモリ食べていきましょうね。
4月10日(水曜日)
谷戸第二小学校には、学校を支える頼もしい存在がいます。最高学年の6年生です。昨年度末は在校生代表として卒業式に参加し、卒業生が気持ちよく旅立つために様々な仕事を担当してくれました。そして、年度が変わった今年度も、始業式の前日に登校して、校内や体育館の環境を整えてくれました。入学式も学校の代表として参加し、新1年生に向けた歓迎の言葉を立派な態度で伝えてくれました。その大車輪の活躍ぶりは、教職員一同で大きな拍手を贈りたいほどの、大変誇らしい姿でした。
そして、今も6年生は休むことなく、朝から一生懸命働いてくれています。入学したばかりの1年生が登校時や朝の準備に戸惑わないように、早めに学校に来て、迎える準備をしているからです。
「おはよう!今日もがんばろうね。」
「ランドセルは、自分の名前のある棚に入れるんだよ。やってみようか。」
「名札を付ける時は、ここの針のところに気を付けてね。」
「トイレに行きたい人はいますか?一緒に行こうか?」
6年生のお兄さんとお姉さんが、1年生に寄り添いながら、優しく声をかけています。直接手を貸してあげている姿もあれば、1年生が自分で準備ができるように、そばで見守ってあげている姿も見られます。最高学年の6年生が近くにいてくれるので、1年生の子供たちはとても心強く思っていることでしょう。6年生のおかげで、1年生も笑顔が多く見られ、元気いっぱい楽しそうに過ごすことができています。6年生のみなさん、本当にありがとう!
昨年度の「校長のつぶやき」でも書かせていただきましたが、6年生にとっても、1年生と「かかわり」をもつことは大きな成長につながります。同じ学年の友達同士だと、つい言葉が乱暴になってしまったり、自分本位で行動してしまったりすることがあります。しかし、圧倒的に小さい1年生が相手であれば、個々の我を貫き通すことはできません。言葉遣いも相手に届くように工夫しなければいけませんし、何よりも相手の気持ちを思いやる姿勢が大切になります。
このように、「自分」のためではなく、「相手」のために考え、行動する経験は、将来どのような仕事をする上でも必要になってきます。今年度も谷戸第二小学校では、様々な「かかわり」を通して、誰かのために力を尽くせる子供たちを育てていきたいと思います。
4月9日(火曜日)
昨日の続きになります。今回の「校長のつぶやき」は、昨日行われた入学式や新1年生のことについて書かせていただきます。
東京都の入学式が桜の満開のタイミングと重なるのは、実に7年ぶりとのことです。校庭の桜が美しく咲き誇る中、令和6年度の入学式が行われました。
手をつないで入場する1年生を、万雷の拍手があたたかく包み込みます。小さな体の1年生が歩いているこの道は、つい2週間前、小学校を旅立った卒業生が歩いた道です。新1年生の子供たちが、お家の方や地域の方の拍手に包まれながら同じように入場する次の機会は、6年後の卒業式です。卒業生たちが小学校生活6年間を通して数多くの学びや経験を積み重ねたように、本日入学した新1年生の子供たちも、これから一日一日、様々な経験を積み重ねながら、少しずつ、確かな成長を私たちに見せてくれると思います。とても楽しみです。
さて、入学式があった昨日とは異なり、今日はお家の人たちがいません。今朝はドキドキしながら登校した子もいたことでしょう。しかし、私たちの心配をよそに、ほとんどの子は笑顔いっぱい、元気いっぱいに登校してきました。一緒に登校してくれた近所のお兄さんやお姉さん、お友達がいて、心強かったのでしょう。雨天にも負けずに、張り切って登校する姿がたくさん見られました。
「あっ!たしか…、校長先生だっけ?おはようございます!」
「私と〇〇ちゃんは、保育園が一緒なんだ。」
「今日、はじめて学童に行くんだよ。お弁当も持ってきたよ。」
さすが1年生です。出会って2日目の私にも、屈託のない笑顔で、いろいろな話をしてくれます。これからもたくさん話を聞かせてくださいね。
さあ、1年生のみなさん。小学校生活が幕を開けました。不安や緊張もあるかもしれませんが、全く問題ありませんよ。大丈夫です。谷戸第二小学校には、みなさんを助けてくれる優しい先生たちや頼もしいお兄さん、お姉さんたちがたくさんいます。困ったときは、何でも聞いてくださいね。みんなで一緒に楽しい学校をつくっていきましょう!
4月8日(月曜日)
令和6年度がスタートしました。進級、おめでとうございます。新しい学年でも友達と元気いっぱいに過ごして、それぞれの力を大きく伸ばしてほしいと思います。谷戸二小の皆さん、今年度も「笑顔いっぱい!元気いっぱい!力いっぱい!」がんばりましょう!
さて、新年度は教室の場所が変わります。当然、子供たちは自分の教室がどこになったのかが気になります。毎年恒例ですが、教室に関するリアクションの声が、あちらこちらから聞こえてきました。
「やったー!3階の教室になった!外の景色が最高!」
「トイレの近くになったのが、ちょっとうれしいな。」
「うそ?職員室の近くなの…?」
新しい教室に慣れるまでは、前の教室に行ってしまう場面もあるかもしれません。でも、これから一年間、お世話になる教室です。友達とたくさんの思い出をつくりながら、大事に使ってくださいね。
また、全学年ではありませんが、クラス替えがあったり、担任が替わったりした学級もありました。新しい先生や新しい友達との出会いは、きっと子供たちの考え方や価値観に何らかの刺激を与えてくれるでしょう。そして、それは子供たちの成長において、必ず大きなプラスになるはずです。時には友達とケンカをしたり、先生に怒られたりすることもあるかもしれませんが、それも大事な成長の過程であり、人生の経験値です。今年度の3月に、「もっとこのクラスで過ごしたいなあ…」と思えるようなクラスを、みんなで力を合わせて築いてくださいね。
そして、始業式の後は、「令和6年度 谷戸第二小学校 入学式」が行われました。今年度は、96名の新1年生が谷戸第二小学校の仲間入りをしました。入学式、ならびに1年生の様子については、明日の「校長のつぶやき」で紹介させていただきます。よろしくお願い致します。