保二小テイクオフプラン 骨子3
更新日:2022年6月21日
保二小テイクオフプラン 骨子3のモデル
各教科の基盤となる基礎・基本の定着を図ります
改訂された学習指導要領の本格実施に伴う指導内容の増加と、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた取組により、指導機会の確保と、学びの充実が喫緊の課題となっています。この課題を解消するために必要なこと、すなわち、
- 指導効果を高めて、時間を有効に用いること
- 自ら考える手立てをもたせること
- 生活の場そのものを学ぶ場とすること
この3点への対応が、「保二小テイクオフプラン」策定の趣旨です。
骨子3の内容
骨子3は、このうち第1点目の「指導効果の向上」のための方策であり、全校で連動して基礎・基本の完全習得を図ることにより、学習指導要領が目指す「主体的・対話的で深い学び」の礎とするものです。
保二小では、オンライン授業の開始にあたり、この期間を既習内容の定着の機会ともポジティブに位置付けて家庭学習の内容を設定し、さらに、それらを補完する学習コンテンツを提供しました。授業の先取りについて精査し、慎重に進めることで、誤学習を防ぐとともに、基礎・基本の地力の蓄積をねらったものです。
そのために、オンライン授業期間の学習が、基礎・基本の習得の機会として、対面授業再開以降にも確保され、継続し得るよう図りました。
- オンライン授業期間の教材として作成した「47都道府県シート」を補完するため、独自コンテンツ「都道府県シルエットクイズ」を開発しました。
- 「47都道府県シート」を継続活用し、今後、第4学年以上で同時に定着度の確認テストを実施する予定です
- オンライン授業期間の教材として作成した九九の「81ますプリント」を継続活用し、今後、3学年以上で同時に定着度の確認テストを実施する予定です
- 「東京ベーシック・ドリル」の確認テストを年間3回実施し、既習内容の定着状況の把握に努めます
このように、「保二小テイクオフプラン」の第3の骨子は、学習の基礎・基本の力を担保するための、意図的・計画的な教育活動の更新です。
保二小テイクオフプラン 骨子3 取組の進捗
第11回 全校一斉九九確認テストをしました [6月14日]
[概要]
- 3年生以上の児童を対象に、11回目となる九九の確認テストをしました。
- 3年生以上は、九九の配列をランダムにし、16マスの表を用いた、抜粋した発問をしました。
- そのうち、4年生以上は、けたを増やし、空位(0)を間に含む筆算2問を加えました。
- さらにそのうち、5年生以上は、その筆算2問に小数点を加えました。
[内容]
6月14日に、3年生以上の全ての児童を対象に、11度目となる九九の確認テストを実施しました。これまでの内容を修正し、
- ランダムの配列
- 4列×4段の16マスに抜粋
- 4年生以上は、けたを増やした筆算2問を追加
- 5年生以上ではさらに、その筆算2問の数に小数点を追加
をして、発問のしかたについて4度目のバージョンアップを行い、同じ数値を用いながら、発達段階に応じた、3種類の確認テストを用意しています。
即日採点したところ、
- 3年生と4年生については、バージョンアップしながらも、前回並みの結果となりました。
- 小数の筆算を2問導入した5・6年生については、その2問に苦戦し、誤答のほとんどがこの2問となりました。
5・6年生の課題は、小数点の移動の一点です。
長い準備の段階を経て、いよいよ、課題の核心にたどり着きました。やはり高学年では、小数の扱いが、飛躍への鍵となります。
第7〜10回 全校一斉九九確認テストをしました [5月10日〜6月7日]
[概要]
- 3年生以上の児童を対象に、4週間の間に4度の九九の確認テストをしました。
- 九九の配列をランダムにし、16マスの表を用いた、抜粋した発問をしました。
- 4年生以上は、2けた×2けたの筆算2問を加えました。
- 全校平均が、上昇傾向にあります。
[内容]
5月10日から6月7日までの間の週ごとに、3年生以上の全ての児童を対象に、通算7度目から10度目となる九九の確認テストを実施しました。これまでの内容を修正し、
- ランダムの配列
- 4列×4段の16マスに抜粋
- 4年生以上は、2けた×2けたの筆算2問を追加
をして、より実践的な形式に改めました。即日採点したところ、4度にわたって微増を続け、
- 4年生以上の児童の平均は、81点満点中0.28点(100点満点に換算して1.55点)の伸びがありました。
課題は、
- 4(し)と7(しち)が入る九九を混同する誤りがあります。
- 筆算では、繰り上がった数をひとつのけたとしてしまう誤りがあります。
これまで、4段階にわたり、確認テストの形式を修正し、定着の度合いを高めてきましたが、今後は、筆算のけたを増やしたり、空位(0)が間にある数を用いたりしていく予定です。
特に、高学年では、小数のかけ算の筆算が、関門になると考えています。
第6回 全校一斉九九確認テストをしました [4月27日]
[概要]
- 新3年生以上の児童を対象に、6度目の九九の確認テストをしました。
- 九九の配列をランダムにした、81マスの表を用いました。
- 全校平均が、やや改善しました。
[内容]
4月27日に、3年生以上の全ての児童を対象に、通算6度目となる九九の確認テストを実施しました。5分間で、81マスの九九の表を埋めるものです。九九の表は、前回と同じく、九九をランダムに並べた81マスのものです。
即日採点したところ、
- 3年生以上の全ての児童の平均は、81点満点中78.83点(100点満点に換算して97.32点)であり、全校で平均して0.26点(100点満点に換算して0.32点)の改善という結果になりました。
- 九九の段ごとの暗唱はできても、ランダムに取り出して活用する段階に至っていない場合があります。
- 定着に個人差があることから、ご家庭と連携して、個別指導を行います。
- 今後は、九九を抜粋して問うとともに、4年生以上ではいよいよ筆算を2問加えて、実践的な発問をしていきます。
第5回 全校一斉九九確認テストをしました [4月20日]
[概要]
- 新3年生以上の児童を対象に、5度目の九九の確認テストをしました。
- 九九の配列をランダムにした、81マスの表を用いました。
- 全校平均で2.5問の誤答という結果となりました。
- 九九の定着が、暗唱にとどまっている場合があることが考えられます。
[内容]
4月20日に、3年生以上の全ての児童を対象に、通算5度目となる九九の確認テストを実施しました。5分間で、81マスの九九の表を埋めるものです。九九の表は、前回の逆順から難易度を上げ、九九をランダムに並べた81マスのものです。
即日採点したところ、
- 3年生以上の全ての児童の平均は、81点満点中78.57点(100点満点に換算して97.00点)であり、全校で平均して2.5問の誤答という結果になりました。
- 九九の段ごとの暗唱はできても、ランダムに取り出して活用する段階に至っていない場合があることから、確認テストの在り方を見直し、より実践的な発問をしていきます。
第4回 全校一斉九九確認テストをしました [4月12日]
[概要]
- 令和4年度より、朝学習の時間を確保し、継続的に確認テストを行います。
- 新3年生以上の児童を対象に、4度目の九九の確認テストをしました。
- 新3年生は、初めての参加です。
- 九九の配列を逆にした、81マスの表を用いました。
- 前回を上回る結果となりました。
[内容]
令和4年度より、朝学習の15分間を、モジュール型短時間学習として教育課程に位置付け、基礎・基本を継続的、計画的に実施するものとしました。そのため、確認テストも、毎週実施できるようになりました。
4月12日に、3年生以上の全ての児童を対象に、通算4度目となる九九の確認テストを実施しました。5分間で、81マスの九九の表を埋めるものです。九九の表は、前回と同じく、9×9から1×1まで、九九を逆に並べた81マスのものです。
即日採点したところ、
- 3年生以上の全ての児童の平均は、81点満点中79.24点(100点満点に換算して97.83点)であり、前回よりも0.64点(100点満点に換算して0.83点)上回りました。
第2回 都道府県名確認テストをしました [3月22日]
[概要]
- 4年生以上の児童を対象に、2回目となる都道府県名の確認テストをしました。
- 定着度に個人差があります。
- 柳沢中学校との連携を試みています。
[内容]
3月14日の週に、4年生以上の全ての児童を対象に、第2回となる都道府県名の確認テストを実施しました。5分間で、白地図に示す都道府県名を記すものです。今回は、中部・近畿地方の16府県に絞って出題しました。
平均は、16点満点中12.8点(100点満点に換算して80.0点)でした。東京都から離れた地域であることもあり、前回(北海道・東北・関東地方)よりも迷いがあったようです。
今回の確認テストに際して、事前に、柳沢中学校に協力願い、中学校の社会科の定期テストで都道府県が登場する問題を紹介していただきました。小学校の学習が、中学校でも重要な位置を占めることがよく分かります。このことを伝えた4年生以上の児童は、学びの連続性が具体的に実感できたようです。
柳沢中学校の教職員の皆さんには、同様に、(本校で確認テストを実施している)九九を用いる場面として、理科の定期テストで小数の筆算を用いる問題を紹介していただきました。小中一貫教育の独自の取組を通して、これから一層、先を見通した指導をしていきたいです。
第3回 全校一斉九九確認テストをしました [3月18日]
[概要]
- 3年生以上の児童を対象に、3度目の九九の確認テストをしました。
- 九九の配列を逆にした、81マスの表を用いました。
- 前回をやや下回る結果となりました。
- ランダムの配列で実施していく予定です。
[内容]
3月14日の週に、3年生以上の全ての児童を対象に、3度目となる九九の確認テストを実施しました。5分間で、81マスの九九の表を埋めるものです。九九の表は、前回と異なり、9×9から1×1まで、九九を逆に並べた81マスのものです。
即日採点したところ、
- 3年生から6年生まで、学年ごとに習得率が高まっているものの、ミスが多く見られました。
- 3年生以上の全ての児童の平均は、81点満点中78.6点(100点満点に換算して97.0点)であり、前回よりも1.3点(100点満点に換算して1.6点)下回りました。
前回の実施後に予告したように、81マスの表の配列を変えて、逆向きにしたこともあり、平均点が1.3点下がったことは残念ですが、最終的にはランダムな配列でも確実に正答できるようにするために、目安となる機会となりました。
これからも、基本中の基本である九九を確かなものにして、道具としての計算力を向上させていきます。
そのために、新学期以降もこの取組を続け、現2年生も参画させる予定です。
第1回 都道府県名確認テストをしました [2月22日]
[概要]
- 4年生以上の児童を対象に、都道府県名の確認テストをしました。
- 定着度に個人差があることが分かりました。
- 地方ごとに分けて、年度内に継続実施します。
[内容]
2月21日の週に、4年生以上の全ての児童を対象に、初の試みとなる都道府県名の確認テストを実施しました。5分間で、白地図に示す都道府県名を記すものです。今回は、北海道・東北・関東地方の14都道県に絞って出題しました。
社会科における都道府県の学習、国語科における都道府県名の漢字の学習は、4年生の1学期に行ったばかりなので、特別ルールとして、
- 漢字表記の誤りは、誤りとみなさない。
- 「都」「道」「県」を記載していなければ誤りとする。
ものとしました。
第2回 全校一斉九九確認テストをしました [2月22日]
[概要]
- 3年生以上の児童を対象に、2度目の九九の確認テストをしました。
- 前回を上回る結果となりました。
- 年度内に、あと3回実施します。
[内容]
2月14日の週に、3年生以上の全ての児童を対象に、2度目となる九九の確認テストを実施しました。5分間で、81マスの九九の表を埋めるものです。九九の表は、1の段から9の段まで並んだ81マスの、前回と同じものです。
即日採点したところ、
- 3年生から6年生まで、学年ごとに習得率が高まっており、特に、3年生や4年生の伸びが見られました。
- 3年生以上の全ての児童の平均は、81点満点中79.9点(100点満点に換算して98.6点)であり、前回よりも0.8点(100点満点に換算して1.0点)の向上がありました。
久しぶりに、ほぼ予告なしに実施した割には、よくできておりますが、81問中、1問程度の誤答があることについては、地道に改善していきたいです。
今後、近日中に第3回を実施し、81マスの表の配列を変えて出題する準備をしています。
全校一斉九九確認テストをしました [12月1日]
[概要]
- 3年生以上の児童を対象に、九九の確認テストをしました。
- 結果は、初回にしてはよくできていました。
- 2〜3週間ごとに継続していきます。
[内容]
12月1日(水曜日)に、3年生以上の全ての児童を対象に、九九の確認テストを実施しました。5分間で、81マスの九九の表を埋めるものです。児童は、テストの説明をよく聴いたうえで、名前を書き、合図とともに裏面の81マスを埋めていきます。5分間きっかりに合図があり、そこで終了です。初回の抜き打ちテストとあって、児童は、緊張の面持ちでしたが、一心不乱に鉛筆を動かし、集中して取り組むことができました。
算数少人数指導担当の高塚教諭と私とで、即日採点したところ、
- 3年生から6年生まで、学年ごとに習得率が高まっていることが分かりました。
- 3年生以上の全ての児童の平均は、81点満点中79.1点(100点満点に換算して97.6点)であり、九九81マスのうち、2マス程度の誤りがあることが分かりました。
初回の試みであり、習いたての3年生も加わっていた条件から予測していた正答率を上回っており、うれしく思いました。
しかし、もし、九九の習得に2つの誤りがあるとすれば、81回の九九の機会のうち、2回は誤りになります。整数、小数を問わず、2けた同士のかけ算の筆算をする場合、4回の九九を用いることを考えると、もったいなく思います。
そこで、保二小独自の取組として、これからも、定期的に確認テストを継続し、eラーニング等を用いた個別指導を組み合わせて、完全習得を図ります。確認テストの81マスも、逆にしたり、ランダムにしたり、81マスを埋めておいて何の段かを問う逆思考にしたりして、道具としての九九を磨いていき、進捗をお伝えしていきます。
ご家庭におかれましても、是非、話題にしていただき、これからの発展を見据えた基礎固めにご協力いただければと思います。
なお、
- 2年生のかけ算の学習が終わったら、確認テストの対象に加えます。
- 4年生以上は、「都道府県名確認テスト」を近日中に実施し、同様に結果をお伝えします。