5月19日　H先生から

田無一中の生徒のみなさん、こんにちは。新学期になって、1ヵ月が過ぎました。残念ながら、ずっと休校だったので実感がないですね。これまでの先生たちからのメッセージにもあるように、今まで経験したことのないような休校や外出の自粛で、ちょっとしたことでイライラしてしまうのは私だけではないと思います。その中でも「何が一番嫌なのかな」と考えた時に、「毎日会えていた人たちに会えないこと」が一番のストレスなのだと思いました。これまで生徒のみなさんや周りの先生方、学校という場所にどれだけパワーをもらって生活していたかを実感しています。学校はただ勉強をするだけでなく、「人と人をつなぐ」という大切な役割もあるのですね。

さて、そんな今だからこそみなさんに伝えたいことを書きます。

私は中学・高校時代に陸上競技部に所属していました。普段は短距離走やハードルをやっていたのですが、長距離の人数が足りなくて駅伝のメンバーに選ばれたことがありました。「走ったことがない」という人も、テレビなどで一度は見たことがあると思います。この「駅伝」という競技は他のスポーツ違い、仲間の頑張っている姿を見ることができません。

例えば、サッカーや野球では、仲間のプレーを見ることができるし、直接励ますこともできます。同じ陸上競技のリレーであれば、スタート前に仲間に合図を送ること、自分のところへバトンを運んでくる様子を確認することができます。しかし、駅伝では仲間の走る姿を見ることも、苦しい時に声をかけることもできません。また、いつ自分の出番が来るかもわかりません。

できることはただ1つ。

「仲間を信じて、自分の最善の準備をして待つこと」です。

今の私たちの状況は、駅伝でタスキを待つ選手に似ていると思います。友達やクラスメイトと会うことはできないし、この先いつ学校が始まるかもわかりません。それでも私たちにとって大切なことは、周りの人たちを信じて、常に最善の準備をしておくことではないでしょうか。

田無一中の先生たちや学校を支えてくれているすべての人がみなさんのことを待っています。そして休校になる前よりも、もっともっといい学校にできるよう、毎日最善の準備をしています。ですからみなさんも「自分」、「周りの大切な人」、そして「今」を大切に過ごしてください。

コロナウイルスが収束したら、「笑顔」で会いましょう！

　メール配信ご回答いただいたアンケートの結果の集計について、学校だよりのページに掲載しました。1回目よりも2回目の方がそれぞれの項目で若干良い傾向になっていることと、高い回収率に対し、ご家庭のご協力に深く感謝いたします。ストレスがたまることもたくさんあると思いますが、今ほど「家族が密な関係」でいられることは滅多にないので前向きにとらえていただきたいです。
　一番の不安は授業や入試に対するものですが、都立入試についての具体的な情報（日程や出題範囲、文化・スポーツ特別推薦の実施の有無など）については6月中旬ごろに公表されるという情報がありました。
　今回のように3か月も授業がないという事態を、過去にも地震や水害で経験した地域があります。経験に学べば、心配することよりも、地道に今できることに真剣に取り組むことが大切です。この間の経験がその後に人生には大きな力になったという声はたくさんあります。
　このまま感染者数が減っていけば、6月から学校再開も見通せます。どのような形で再開をしていくか、入学式はどうなるのか、今週末か来週早々にはお知らせできるかもしません。国や、都の動向を受けて西東京市が方針を決定し、学校に連絡が入り次第お知らせいたします。それまでは配布・指示された課題を行い、さらには今しかできない一人一人の課題に取り組んでください。