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西東京市立保谷第二小学校
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校長室より [令和4年度]

更新日:2023年4月7日

3月27日(月曜日)

花は語る

 校庭の桜が満開となり、例年より少し早い春到来を実感させます。
 19日の午後に、校庭北側で育てていた花の鉢(100鉢)を、正門前の道路に沿った校地に並べました。それぞれの花鉢は、以下の3種類の花の寄せ植えです。
 

  • 全校児童が種から育てたパンジー 3株
  • チューリップの球根 10球
  • いろいろな花の種を入れた種団子 1つ

 
 この100鉢は、11月29日に、6年生の児童が植えたもので、植え方のレイアウトは、それぞれに任せてあります。
 ここ2週間の陽気で、これらの寄せ植えがぐんぐん伸びて、チューリップが咲き始めたことから、夏のヒマワリの要領で、道路沿いに並べたものです。卒業式にちょうど合わせるように咲き揃ったチューリップは、6年生のみんなの巣立ちを、鮮やかに祝う「はなむけ」です。
 正門やプール横の花壇も、校庭のも、70周年記念のも、1年生のビオラも、みんな、6年生の巣立ちを見届けました。
 
 「寂しくなるよ」って言ってるように、しんみり揺れる、静かな午後の花盛りです。
 

チューリップ1
正門東側の花鉢

チューリップ2
正門西側の花鉢

花鉢
子ども達のセンス!

正門花壇
正門前の花壇が満開

桜
校庭の桜が満開

桃
70周年記念の桃が満開

6の1
6年1組の教室

6の2
6年2組の教室

花の額
花の額をいただきました

3月2日(木曜日)

実る・咲かせる [学校だより3月号 巻頭言より]

 全校朝会で、2週連続で給食委員会からの表彰を行いました。これは、前の週の給食の残菜が少なかった取組を紹介するものです。6年生の完食には、他学年の児童も驚かされました。
 手前味噌ではありますが、保二小の給食はおいしく、残菜が少ないのが特徴です。それでも、なぜか、「混ぜご飯」が残る傾向があります。また、食べ慣れない食材にも、慎重なようです。
 学校で進める「食育」には、「食文化」の視点も含まれます。つまり、日本の伝統ある優れた食文化や食に関わる歴史、地域の特性を生かした食生活等を理解し尊重しようとする視点です。こうした視点から、幅広い「食」体験を通して、未来を生きる児童の、健康で心豊かな暮らしにつながればと考えます。そこで、食べる量の個人差に配慮しながら、無理せず、成長期に必要な栄養が摂れるよう、1年間かけて、ゆっくり啓発を進めてきた「実り」を実感しています。
 
 昨年度、東京都教育委員会から、「子供の体力向上推進優秀校」として表彰されたところですが、その根拠となる「体力・運動能力調査」の結果によると、今年度の保二小の児童は、

  • ほとんどの学年(男女別)の身長や体重の平均値が、市の平均値を超えており、体格がいいと言えます。

  • 「体力・運動能力調査」の十種目の各学年(男女別)の測定値で、市の平均値を超える種目が、昨年度の32種目から54種目に増えました。

 秦教諭を中心に進める体力向上の取組のなかで、「マラソン週間」における、全校児童と教員の圧巻の「爆走」を見るにつけ、体格・体力の向上が実感されるところです。

 

 先日、校庭の砂場に砂を加えて耕し、「砂場」として復活させました。先程、低学年の児童が数名、砂場をはさんで、ボールを用いた「当て鬼」のような遊びをしていました。砂地だから、ボールを避けて転がるのも作戦。つくづく、子ども達の「遊び」のバイタリティに感心します。私は着任時に、子ども達に、「遊ぶことは子どもの仕事」と話しました。よく食べ、よく遊び、バランスよく育つなかで、学びの質も向上しています。

 

 本校は、敢えて、可能な限り教室と倉庫の扉を開け放ち、毎日、手を入れて物品を循環させ、活用を図ってきました。コミュニティ・スクールとしての1年目にあたり、校舎の末端に至るまで活気が巡る本校に、保護者・地域の皆様をお迎えし、ご支援いただけたことを、心より嬉しく思います。学校目標の改定から始め、構造そのものを整えた取組は、「学校要覧」に掲げた理念に迫ることができたと自負していますが、同時に刷新した「学校評価」の結果を踏まえ、コロナ禍の出口戦略でもある「保二小 テイクオフプラン」に磨きをかけて、教育活動の一層の充実を図ってまいります。

 

 6年生が育てた100鉢のチューリップが、昨年度の2倍の密度で、年度末から新年度の正門の通りを彩ります。卒業生の巣立ちの「花プロジェクト」を、見届けていただけましたら、幸いです。

 

[追記]

 トップページでお伝えしているように、西東京市では、7月1日より、給食食材の値上がり分が補助されています。こうした取組を無駄にしないように、保二小では、「食育」を進めるとともに、献立の工夫を進めてきました。
 年度当初には、全校で7キログラム程、残ることがありましたが、現在では、2キログラム程度まで残菜が減っており、取組の手応えを実感しています。
 保護者・地域の皆さんにも、本校のおいしい給食をご覧いただけるように、このWebサイトに新コーナー「今日の給食」を設け、配膳の写真と献立を掲載していきたいと思います。ご家庭と連動して、児童の健やかな成長に寄与できればと思います。
 

2月9日(木曜日)

早稲田大学ベースボール体験

 一昨日(7日)、5年生の児童が、早稲田大学東伏見グラウンドで、早稲田大学野球部の支援により、ベースボール体験を行いました。保二小の近隣に位置しながら、これまであまり接点が無かった早稲田大学と、縁あって、この機会がもたらされました。内容は、

  • 開会式
  • デモンストレーション (シートノック・キャッチボール)
  • リアル野球盤
  • 鬼ごっこ&バッティング
  • 選抜リレー
  • 閉会式

となっており、盛りだくさんの午前中です。
 せっかくの機会なので、いわゆる「野球教室」にゲームの要素を加え、「リアル野球盤」を企画しました。子ども達と大学生の経験や体力の差に応じつつ、攻めも守りも、常にみんなの協力が必要となるように、二人の担任が、野球部の担当の方と一緒に工夫をこらしたルールで実施しました。
[リアル野球盤のルール]

  • 味方がトスしたスポンジボールを、バットかラケットで打つ
  • 打ったボールを守る側がキャッチしたら、その場に座る。守る味方がその後ろに10人並んで座る。打者が塁に着くまでに座れたらアウト
  • ホームランゾーンを3つ設け、ボールがそこで止まったらホームラン
  • 大学生は3分間、小学生は10分間の攻めで攻守交替

[保二小の準備]

  • 実行委員が中心となって、準備・運営をする
  • うぐいす嬢」の役割を担う
  • 合間の時間に、「きつねダンス」を踊る
  • 打順の作戦を練る

 これまでに経験した運動会や学芸会の取組を通して、実行委員制や部門ごとの分業に熟達している5年生らしく、自主的に朝練習をして、この日を迎えました。
 早稲田大学野球部の皆さんは、有数の強豪校としての春季休業中の貴重な時間を子ども達のために割きながら、一緒に有意義な時間をつくってくださいました。子ども達にもその気持ちが伝わり、その時間に没入していました。夢中になっている時、子どもはしばしば、ぴょんぴょん跳び跳ねますが、そんな姿がとても微笑ましい時間となりました。素敵な時間というのは、協力してつくることができるのですね。
 ベースボール体験も、鬼ごっこもリレーも、貴重な体験でしたが、何より、スポーツを通して鍛えた心技体の、爽やかな大学生との交流を通して、自らの成長した姿を重ねたり、比べたり、イメージしたりすることができました。これまで、5年生は、「つなぐ」をテーマに、創作劇の上演からディーセントワーク学習へと学習をつなげてきましたが、この体験学習においても、自らの未来や生き方について考える機会となりそうです。
 
 コミュニティ・スクールとして、地域連携先を開拓している今年度、これまでに、武蔵野大学附属高等学校水球日本代表MUFG PARKなどとの協働が実現しました。今回の体験学習を通して、新たな連携の芽ができたことを嬉しく思います。

早稲田大学
思い出に残る一枚

1月24日(火曜日)

遊びも環境で支える

 どんど焼きの実施後、おやじの会から校庭の砂2立方メートルいただきました。
 本校の校庭には、2つの砂場があり、片方は、体育の走り幅跳びで使用しますが、もう片方は、特に用途も無いまま、雨による水たまりにまくための砂の貯蔵場所となっていました。踏み固められてコンクリートのように固くなり、落ち葉が周辺に積もっていました。
 そこで、砂をいただいたのを機会に、子ども達が遊べる砂場として復活させることにしました。

  1. 周辺の枯葉を、ごみ袋7袋分撤去しました。
  2. 砂に混じった枯葉や石は、廃棄予定の給食のザルを用いてふるいにかけ、撤去しました。
  3. すり鉢状になった砂場は、真ん中から螺旋(らせん)状に備中鍬(くわ)で耕し、砂の高さと深さを揃えました。
  4. 砂場の砂の表面に、いただいた砂を均等にまいて仕上げました。

 用務主事や、元PTA会長の小松さんの力を借りて、3日間かけて、「遊べる」砂場を復活させました。
 
 3日目の朝、砂場のそばの木の陰に、砂で作った団子が置いてありました。子どもの、遊びを見付ける本能は、すごいなと、ほほえましく思いました。
 子ども達には、遊びの「旬」を逃さず、たっぷり遊んでほしいと、心の底から願っています。遊びで培った経験、感覚や発想は、いつの日か、彼らの人生の糧となると考えるからです。
 
 これまで、さまざまな行事への対応で校庭にまかれた砂が過剰になっており、校庭の周囲に吹き溜まりになっているところがあるので、徐々に集めてふるいにかけ、砂場の砂として有効活用しようと思います。
 

砂場0
固く踏みしめられた以前の砂場

砂場1
落ち葉を撤去

砂場2
中央から耕して、ふかふかに

砂場3
誰かが作った砂団子

1月11日(水曜日)

深い学びは、環境がつくる

 学校生活で、児童が自ら管理する最大の物品は、机・椅子です。机・椅子のサイズが、児童の体格に合っていない場合、学習効果は低下します。安定した学習のためには、何でもするという信念のもと、保二小では、全ての児童の机・椅子のサイズを管理し、個々の体格に適合させています。
 「あんぜんの日」や学芸会、遠足や社会科見学といった行事が続き、延び延びになっていたのですが、この冬季休業期間中に、特別教室や各学年の管理する余裕教室にある机・椅子を整理しました。

  • 保二小にある全ての机を、同じサイズの椅子とセットにしました。
  • 各学年の管理する余裕教室を、調べ学習やオンライン授業で有効活用するべく、それぞれの学年に応じたサイズの机・椅子をまとめて配置し直しました。

 その結果、

  • 机は全て椅子とセットになり、フルに活用できるようになりました。
  • セットにならない椅子の余剰分は、予想より少なく、その中から、9脚、他校に譲りました。
  • 机・椅子が活用にまわり、特別教室や倉庫が空いたことから、各学年の荷物を収納できるスペースを、倉庫に設定しました。このことで、教室がすっきりしました。
  • オルガンにぴったりのサイズで、キャスター付きのオルガントラックを主事が製作し、各教室で使用しない余剰のオルガンを、コロナ禍中の音楽で有効活用しています。

 教育活動の再開にあたり、改めて、全教職員で、特別教室や倉庫にある他の物品の要不要を選別し、どこに何があるかを明確にしました。
 短くとも、学年の総まとめとなる3学期。でき得る限り学習環境を高めて、深い学びを支えようと思います。
 

余裕教室
各学年の「第3の教室」も整備済

1月10日(火曜日)

新しい景色 [学校だより1月号 巻頭言より]

 私が育った秋田の田舎では、地域の小学生が、夏休みや冬休みの夕方に、「火の用心」をする習わしがありました。6年生を筆頭に1年生まで8人程で列になり、鐘を鳴らしながら、「火の用心。マッチ一本、火事の元。」と呼び掛け、町内を巡ります。蒸し暑い夏には蚊と闘いながら、雪深い冬には上級生の足跡を踏みしめての道のりです。そんな小学生の喜びは、地域のねぎらいの言葉。そして楽しみは、旧正月の「どんど焼き」に合わせて、お年玉がもらえたことです。わずかな額であっても、地域の役に立っている「仕事」が誇りに思えました。長い棒の先につけて焼いた餅の味は、見渡す限りの水田の風景や、収穫の喜びと渾然一体となって、私の原風景になっています。

 

 一昨日(8日)、本校校庭で、第26回「どんど焼き」が、3年ぶりの規模で開催されました。感染対策を呼び掛けながら、「ふるまい」を復活した試みは、終始盛況のうちに閉幕しました。地域の力と、そこに住まう人々の願いを感じ、そして思い出しました。

 

 「どんど焼き」の開催を前に、保二小では、低学年を対象とした「市民科」の学習として、特別に講義をしていただきました。お正月とは何か、「どんど焼き」とは何かを、丁寧に教えていただきました。この取組は、コミュニティ・スクールとして、3層構造のうち、「地域社会に参画して学ぶ」層に位置付け、生活科や道徳科(伝統文化)を軸とした複合単元で、コンパクトに実施したものです。この学習を機会に参会した児童にも天を焦がす火の熱さ、竹のはぜる音、かんかんと燃える炭火、そして伝統行事を通して新年への願いを込める人々の営みを感じ、心の「ふるさと」に加わればと思いました。

 

 さて、12月18日(日曜日)に、保二小と柳沢中の避難所運営協議会が、合同避難所開設訓練を行いました。西東京市危機管理課が作成した「アクションカード」を、保二小版としてカスタマイズして運用する、市内初の試みです。「アクションカード」は、避難所の開設にかかる手順を3階層に分けてカード化し、(1)統括する内容、(2)指揮する内容、(3)作業する内容 を体系化し、避難した人が無理なく開設に参画できるように、「見える化」を図ったものです。事前に整えた「保二小版」では、

  • 避難所「開設」にとどまらず、避難所「運営」まで見据えた内容にしたこと
  • 災害の規模により、2段階の対応を設定し、5段階の避難場所の開放を設定したこと
  • 指揮系統を定め、具体的にカードによる依頼に基づいた実地訓練としたこと

などが特色であり、危機管理の在り方における未踏の地に踏み込んだと自負します。

 

 この年末年始にかけ、奇しくも、火を「防ぐ」「利用する」という相反する、意味深い取組が進みました。澄み渡る晴天の年頭にあたり、保二小は、コミュニティ・スクールとして地域に学び、新機軸の教育課程によって、「新しい景色」への到達を目指します。来年度の「あんぜんの日」の主題を、全校の避難所運営に設定するべく、準備を進めていますが、まずは、21日(土曜日)に実施する道徳授業地区公開講座における保護者受付を、避難所の受付を模して設置し、その先鞭としたいと思います。

 

 保護者・地域の皆様におかれましては、改めて、教育活動への参画をお願いします。

 

どんど焼き
新しい年への願いを込めて

1月5日(木曜日)

Fly Me to the Moon

[2学期の終業式で話したこと]
 いよいよ冬休みが始まり、新年を迎えます。そこで、来年の干支である「うさぎ」にちなんだことを話します。
 12月11日に、スペースX社のファルコン9ロケットで、月への着陸機が打ち上げられました。このプロジェクトは、HAKUTO-Rと名付けられた月探査ミッションで、月面着陸と月面探査を行います。このミッションが成功すれば、民間の会社が月への着陸を果たした世界初の例になるとのことです。
 HAKUTOとは、白い兎のことで、「因幡の白兎」にちなんでいます。昔は、月に兎がいるといういわれがあり、そうした先人たちの月への憧れや、そこに降り立つ夢といった思いが大切にされているのだと思います。
 着陸機には、月面探査機や、変形型月面ロボット、プロジェクトの応援ソングを記録したディスクなどが積まれています。変形型月面ロボットは、皆さんのよく知るおもちゃの会社が開発したそうです。
 月への着陸は、3〜4カ月後ということですので、その道のりを、是非、Webなどで調べてみてください。
 
 さて、皆さんは、新年をどんな年にしたいですか?先生は、この冬、3Dプリンターを使って、プラモデルの部品を作ってみたいです。皆さんも、日本の伝統的なお正月を味わいながら、時には空を遠ざかっていく探査機を見上げ、皆さんの夢や未来を思ってみてください。
 
[つながる思い] 
 フランク・シナトラによる表題の曲は、録音テープに収められて、アポロ10号・11号に積み込まれ、人類が月に持ち込んだ最初の曲になったとのことです。こうした伏線にも、プロジェクト開発者の思いのつながりを感じます。
 
 混沌とした情勢ではありますが、そんな時代だからこそ夢をもち、はるかな到達点を見据えて、保護者や地域とつながった学校づくりをしてまいります。新年にあたり、改めまして、ご挨拶をさせていただきます。
 

12月12日(月曜日)

バケツリレー本番

 11日(日曜日)の停電の影響から、校舎の全てのトイレの水が、次第に流れなくなることがありました。屋上にある高架水槽に水を汲み上げるポンプが停止し、高架水槽内の水が乏しくなったことが原因です。
 このことを全校に伝えると、それぞれのトイレに児童が殺到することが危惧されたので、急遽、昼食後の6年生児童の力を借りて、プールの水をバケツで汲み、校内の全てのトイレ(個室)に備えました。そして、校内放送で、水の使い方とマナーを全校児童に説明しました。この間、わずか15分間。それとほぼ同時にポンプが復旧したため、実際にバケツの水を使用した児童は少なかったと思いますが、いざという時の児童の適応力に驚きました。状況とその理由、なすべきことをしっかり把握した6年生の、自立した迅速な行動を、みんなで賞賛しました。
 

バケツ3
プールの水を生活用水に

バケツ4
安心のためにできること

備える努力

 現在、保二小の避難所運営協議会は、柳沢中と連携しつつ、アクションカード(有事の際に、必要とする作業ごとに手順が書かれたカード) を用いた避難所開設・運営を目指しており、保二小の特色に応じたアクションカードの作成を進めています。 
 その過程で、先々週、保二小の校舎・校地内の水道ガス電気の配管・配線を調べていました。校舎の改修により廃止された部分も含め、行政の施設係の支援のもと、把握することができました。水道については、

  • 飲料水は、水道管に直結の水道であること
  • トイレなどの生活用水は、高架水槽から2系統で配管されていること

を知ってました。今回のトイレの件のごく初期段階で、その原因をほぼ推測でき、飲料水の断水はないことを念頭に対応できたことは、こうした背景があったからです。
 いざという時に、なすべきことはシンプルなほうがいい。今回、飲料水の確保に奔走する手間がいらなかったのは、平時の準備の賜物です。タイミングを計ったように起こった事案から、改めて、学校の危機管理の重要性を実感したところです。
 

バケツ1
できることをしっかりと

11月24日(木曜日)

課題意識が突き動かす学び

 第6学年は、総合的な学習の時間に、SDG’sの視点から世界や日本の諸問題について考え、身近な生活の中で自分にもできる活動を計画し実践することを目標に、学習に取り組んできました。その一環として、10月より「“届けよう、服のチカラ”プロジェクト」を立ち上げ、家庭や地域社会にも協力願いながら、「市民科」の単元に位置付け、学びを深めてきました。
 
[概要]

  • 各家庭や地域で不要となった子供服を広く回収し、株式会社ファーストリテイリング(ユニクロ)及び国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の協力により、難民など服を必要としている世界中の人々に役立ててもらいます。
  • 活動を通して世界に目を向け、紛争による難民の問題や、気候変動をもたらす環境問題などに向き合いました。
  • 日本や世界をとりまく諸課題の解決のため、自分にできる一歩を踏み出しました。

 
 6年生の児童が、22日と24日の登校時と中休みに、服の回収を行いました。学芸会の準備のため、思うように宣伝ができなかったものの、予想を超える量(段ボール10箱分)の服が集まりました。保護者と地域、そしてお気に入りだったかもしれない服を提供した子ども達の思いを、確かにいただきました。回収の時間には、提供するほうも回収するほうも、はにかみつつも、心なしか嬉しそうな、温かい時間となりました。
 
 回収した服が、贈られた国で新たな役割を果たせるように、よく確認して整え、失礼の無いようにして活動を完結させます。
 西東京市の街づくりに向き合っていた6年生の「市民科」は、いよいよ世界に目を向け、世界の一員の感覚をもつことができました。活動にご協力いただき、感謝申し上げます。
 

服のチカラ
ポスターでの呼びかけ

11月22日(火曜日)

日本代表とスペイン代表

 今朝の全校朝会で、学芸会からの気持ちの切り替えについて、全校児童に話しました。そこから派生して、開幕した2022 FIFAワールドカップについて、林主任教諭が紹介をしました。

  • 寄贈されてきた過去4大会の公式球を児童に披露しながら、オリンピックをしのぐ規模になったワールドカップの魅力と意義を伝えました。
  • 世界の動向に応じて、環境にも配慮した運営がなされていることも伝えました。

そのなかで、本校の郷土資料室に掲示されていた1枚の写真が示されました。
 写真には、「スペインサッカーチームの練習 昭和38年 (東京オリンピック)」と題名がついています。スペインの国名が記された服を着た大人達と、地元とおぼしき子ども達が、保二小の校門の前で写真に納まっています。
 昭和38年の東京オリンピックでは、日本代表はアルゼンチン代表に勝利したものの、メダルには届いていません。そして、スペインはサッカー競技に出場していないので、この写真は、何か異なる親善が図られたものだと思います。本大会で相まみえるのも何かの縁。もし、ご存じの方がおられましたら、ご一報願います。
 
 それでも、この場所で交流を図られたのであれば、それは紛れもない両国の「代表」です。この当時、未来の小学校では英語を学習するようになるとは想像しにくかっただろうと思いますが、こうした地道な交流を経て国際化が進んできたことを、とても感慨深く思います。
 

スペイン
伝 「スペインサッカーチームの練習」

11月21日(月曜日)

よい聴き手は、よい話し手を育てる

[学芸会で話したこと]
 このところ、いろいろな事情から、「学芸会」を見直す学校が増えています。しかし、保二小は、あえて伝統的な「学芸会」を行います。それは、「学芸会」だからこそできること、学べる価値があるからです。
 皆さんは、それぞれに割り当てられたセリフを言うためだけに、何時間もの時間を準備にあてたのでしょうか?この日の晴れ舞台を迎えた皆さんなら分かるはず。それぞれの作品にはテーマがあり、それぞれのセリフには意味があります。それを伝えるために、セリフを研ぎ澄まし、声音も、歌も、動作も工夫した「言葉」で、みんなで作品のテーマにたどり着き、力を合わせて表現することには、他に替え難い価値があると思うのです。
 保二小の皆さんは、相手の話に耳を傾け、よく聴こうとします。だから、話すほうも、分かりやすく伝えて応えようとします。人は、考えることも伝えることも、言葉で行います。だから、豊かな「言葉」は、きっと豊かな生き方につながると信じています。
 これから始まる6つの劇の中で、たくさんの「言葉」が皆さんに届きます。その「言葉」に込められた意味や思いを、是非、受け取ってください。
 
 準備はいいですか?
 さあ、幕を開けよう!
 

スイミー
第1学年 「スイミー」

聴く力、感じる力

 登校時の学区域見回りをしていると、 歩く子ども達の会話が耳に入ることがあります。学芸会の本番が近づく頃には、自他の学年の劇の話題で「もちきり」でした。子どもの世界の「もちきり」を肌で感じ、ほほえましく、うれしく思いました。
 観劇が始まると、子ども達は、誰も音を立てず、食い入るように舞台に釘付けになります。6年生の迫真の演技の中で、人間の本質の「あさましさ」や「ずるさ」を指摘した時には、「違う!」と思わず声を上げた低学年の児童がいました。独唱をする場面、歌の掛け合いをする場面では、低・中学年の多くの児童が、知らず知らずに、同じ身振りをしていました。子ども達の渾身のメッセージは、たくさんの人に届いたようです。
 授業時数などの条件により、昔のように豪華セットを製作したりできませんが、限られた時間の中で、ねらいを絞って学芸会を実施しました。その重要な視点は、言語活動の充実です。
 聴く力は、あらゆるコミュニケーションの基盤。広い世界を主体的に生きる資質を育てるために、保二小はこれからも、言語活動の充実に努め、考える力を育てててまいります。
 

観客
劇世界に没入して、手に汗握る

11月15日(火曜日)

きっかけは、いたるところに

 昼の給食の時間に、放送委員会の児童が、昼の放送をしています。コロナ禍にあって、「黙食」が日常となるなかで、昼の放送は、ますます大切にされています。校内情報をはじめ、音楽やクイズなど、幅広いコンテンツを、放送委員の軽妙なアナウンスで、全校児童に届けています。
 今日の放送では、特にリクエストして、新コーナーを設けました。それは、大相撲九州場所情報です。
 先日、大相撲ミニ巡業で来校された荒汐部屋の力士の皆さんの奮闘の結果を児童に伝えて、せっかくの機会を生かし、伝統的な国技である大相撲の魅力を知ってほしいとの願いからです。
 
[大相撲九州部屋 2日目の結果]

  • 関脇 若隆景 寄り切りで 霧馬山に勝ち 1勝1敗
  • 前頭 若元春 寄り切りで 北勝富士に負けて 1勝1敗
  • 十両 荒篤山 押し出しで 大奄美に勝ち 2勝

 
 放送委員会の児童は、さすがの対応力で、取組の結果を全校に伝えました。
 何かのご縁があって、得た機会。実際に「動く」スポーツはもちろん、「見る」スポーツ、「応援する」スポーツといった関わり方もとらえて、生涯スポーツが豊かになるような種をまきたいと思います。
 何事でもきっと、きっかけは、いたるところにあるのでしょう。子ども達には、自分らしいとっておきの「種」を見付けられるよう、願っています。
 

11月8日(火曜日)

らせんを描いて学びは進む

[全校朝会で話したこと]
 10月30日に、3年ぶりとなる「むくのき祭り」が開かれました。むくのき祭りは、むくのき公園で行われる秋のお祭りで、今年で25回目となります。地域の皆さんが心待ちにしており、多くの児童の皆さんにとっても、思い出に残る一日になったことでしょう。
 むくのき祭りのすごいところは、子どもも実行委員となって、お祭りに関わるところです。今回は、3年生以上の34人の皆さんが、「子ども実行委員」となって、むくのき祭りをつくりあげました。
 実行委員として活躍した皆さんも、当日、お祭りに行った皆さんも、ホニホニ共和国(保二小のお祭り)での、自分達で計画して誰もが楽しめるお店をつくった経験を生かすことができました。そして、学校の外で、大人と一緒に、歴史あるお祭りをつくり、あるいは支えることができました。
 学校で学んだことを地域で生かして、その経験をまた学校で生かせるなんて、素晴らしいことです。
 保二小は今年、コミュニティ・スクールとなりました。少し難しく思うかもしれませんが、簡単に言うと、学校の先生達と、この街の人達が、一緒になって、子どもを見守り、育てる学校のことです。そういう意味で言うと、むくのき祭りとそこに至る学びは、保二小の目指すものと言えるでしょう。
 実行委員の皆さんには、実行委員会から感謝状が届いています。地域の皆さんがここに込めた思いを感じながら、その貢献をたたえましょう。
 

むくのき祭り
地域の中で育つ

[自ら伸びる]
 本校は、コミュニティ・スクールとして、地域社会や外部機関との連携を教育課程に明確に位置付け、「自ら伸びる」ための地力を育んでいます。そのために、そうした連携を、

  • 学校が計画する教育活動に、地域人材や外部人材に参画してもらう視点 [学校主導]
  • 学校と地域社会が、それぞれにとって価値ある活動の実現を図る視点 [協働]
  • 地域社会が進める特色ある活動に、児童が参画して学ぶ視点 [地域主導]

の3つのタイプに分け、アプローチの仕方を明確にして教育活動を行っています。むくのき祭りは、このうち3つ目のタイプで、以降、教育課程外の行事も含め、「どんど焼き」などの伝統行事につながります。
 こうして、子ども達は、学校での学びを地域で生かし、地域のリアルな活動を通して得た経験を学校での学習で駆使します。学校と地域を行きつ戻りつしながら成長していく姿は、らせん状に高まるイメージです。そしてこのことが、それぞれの児童の探究につながると考えます。
 こうした学びを学校と保護者・地域が見守り、子ども達が自ら、そうしたらせんを描けるようになることを夢見ています。
 
 

11月4日(金曜日)

学ぶ機会が、こうして生まれる

 コロナ禍により中止が続いていた遠足や社会科見学が、3年ぶりに実施され、週に2回のペースで引率しています。当初、心配していた、登山のための体力も問題なく、秋晴れの校外学習が充実しています。
 どの学年の、どの活動でも、指導してくださった現地の講師から毎回言われることがあります。それは、本校の児童が、集中して話を聴くことから、話すほうも思わず応えるということです。最近では、5年生対象のバレーボール講習や、3年生対象のサイエンス講座の際、講師から、「懸命に聴いて、反応もいいから、ノッてしまいました」と、奇しくも同じ言葉がありました。
 遠足では、登山をした学年の児童が、すれ違う人にかける挨拶が、とても心地いいと、地元住民や年配の登山客から、たくさんのお褒めの言葉をいただきました。
 聴き洩らさないようにと、懸命にメモをとる子ども達。メモのとり方は、言語活動を高めるための、学校としての次の一手になると思いますが、児童の真剣な学びが、相手に響いていることは確かです。
 こうした対外的な学びがつながって、武蔵野大学の付属高等学校や、市内企業と連携した学習機会が打診されています。これらは、これまでの本校児童の質の高い学びへの共鳴です。
 学ぶ者には、こうして、機会がもたらされるのでしょう。内容をよく精査して、価値ある学びにつなげていきたいです。
 

シチズン
没頭して学ぶ時間

11月2日(水曜日)

自ら伸びる学び合い

[概要]

  • 目標を達成するために、どんな手立てを用いるか、児童が自ら考え、選択し、実行する授業が提案されました。
  • それぞれの児童の活動が、グループの助言と協働を通して輝きました。

 
 10月19日に、第2回となる校内授業研究があり、4年2組の体育科「マット運動」の指導が提案されました。前転と開脚前転を、グループごとに助言し合いながら、自立的に学びを進めます。
 

  • 授業前に、学習カードを用いて練習のしかたや必要な用具を計画しておきます。
  • 手本となる動画学習資料をグループで見て、技のポイントやコツを見付けます。
  • タブレット端末で技を撮影し、追いかけ再生機能で出来栄えを確認し、手本の動画と比べます。
  • グループの他の児童は、技の補助と撮影を分担し、交替で技を見合って、助言を行います。
  • 基礎となる動きに着目し、必要な用具を用いて、部分的な練習により、課題の解決を図ります。
  • 指導者の要所での助言や賞賛が全体に共有され、学習カードに立ち戻りながら、ブレない学びが進みます。

 
 映像という事実に基づき、グループで課題解決を図り、必要な手立てを自在に組み合わせて、学びが進みます。こうした学びを通して、協働しながら個々の児童が深く考え、達成に向けた意欲が維持されて、活発でアイディアに満ちた学習となりました。
 市の研究会で鍛えられながら、2年目の高塚教諭が提案したこの授業は、粗削りながら、「自ら伸びる」ための指導の雛形のひとつになりました。
 

体育1
助言のポイントはどこだろう

体育2
追いかけ再生機能でチェック

体育3
傾斜を加えて、回転の感覚をつかもう

体育4
学習カードは、学びの羅針盤

9月9日(金曜日)

教職員も「自ら伸びる」

 夏季休業期間の最終日に、芳沢教諭が、「令和5年度 運動会資料」というファイルを校長室に持ってきました。
 コロナ禍により難しい判断が迫られた、この2年間の運動会を、実行委員長として運営したことに留まらず、来年度の実施計画を立案したとのことでした。5月末に実施した運動会の、教職員や保護者の評価を踏まえ、現在の状況が続いた場合の27ページに及ぶ細案です。
 通例、教職員の年度末反省で検討されることが多いのですが、記憶の確かなうちに、運営の全体像や係分担、指導内容、地域・保護者との連携など細かく総括し、それを踏まえて計画まで踏み込んだものです。
 さまざまな業界で、広く用いられる「継続的な業務の改善を促す技法」として、「PDCA」があります。「計画」「実行」「評価」「改善」の英語の頭文字をとったものですが、このサイクルを繰り返し行うことで、継続的な業務の改善を図るという考え方です。しかし、計画に掲げても、絵空事に終わる実態も散見されます。そうした意味で、「評価」「改善」から次のサイクルの「計画」まで、自ら道筋をつけてきた、この青いファイルは、とても重要な意味をもちます。
 私は、1学期の終業式で、子どもたちに、「自分に宿題を出してみよう」と話しました。教職員であっても、きっと、こもって、うなって、仕上げてきたのだろうなぁと、しんみりしました。
 
 全国調査から、本校児童の学力と体力の大きな伸びを実感するこの頃。教職員にも、教員としての自らのライフプランを見据えた、それぞれの挑戦が見られます。伸びゆく学校伸びしろのある学校の雰囲気が、爽快な保二小です。

運動会実施計画
いつかきっと、実をつける

9月1日(木曜日)

自分の考え [学校だより9月号 巻頭言より]

 十年ほど前、当時配属されていた自治体の国語科の校内研究にうかがうと、そこでよく検討されていたことは、児童に「どうやって考えをもたせるか」でした。当時は、国際的な学習到達度調査(PISA調査)など国内外の学力調査の結果から、我が国の子どもたちの読解力や記述力に課題があることが判明したことから、調べたことを記録したり、内容を簡潔にまとめたり、分かりやすく説明したり、筋道を立てて考えを述べたりする「言語活動」の充実が全国的に試みられた時期でした。しかし、コミュニケーションの場づくりが先行して、話し合いの形式化を招き、冒頭のような「考え」の空洞化が散見された記憶があります。
 現在、十年間にわたる全国の試行錯誤を経て、こうした課題に対する「答え」に迫っていると実感します。

  • 児童が知りたいことを見付け、新聞Webアンケートインタビューを根拠に調べ、得られたメモ統計資料を比べ、組み合わせてまとめるという調べ学習のプロセスが、国語科の教科書の編集の柱として、発達段階に応じて繰り返し学べるように編成されています。
  • 情報の扱い方に関して、情報と情報との関係を捉えたり、自分の考えや情報との関係を明らかにして表現したり、それらの関係を図などを用いて整理したりする、考え方を導く技法(思考ツール)が、発達段階に応じて学べるように編成されています。

冒頭の問いに対して、前者は「調べ方」、後者は「考え方」の視点で、児童の「考え」を広げ、深める具体的な手段となります。そしてこのことは、国語科を基盤として、教科の枠組を超えて、児童の学びを支える力になると考えます。
 本校では、これらを「学び方の学び」「考え方の学び」ととらえてカリキュラム化し、あらゆる教科・領域を横断して言語活動への反映を試みています。そうした意味で、前回お伝えした6年生の「こども議会」や、現在進行している5年生の「郷土の探究創作劇」(仮称)などの「市民科」の取組を、これからの言語活動の雛形と位置付けています。
 言語活動を通した対話的で深い学びをそれぞれの児童の主体性で支えるために、児童が自らの「考え」をもてるようにする方策…それがこの巻頭言の趣旨です。そのために、

  • タブレット型端末を用いて、家庭学習として事前に調べ学習を行うことがあります。
  • 公立図書館の書籍を、資料として活用することがあります。

 前者については、限られた授業時間を、集団での討議の深まりに活用したいという意図、後者については、得たい情報の特性に応じ、情報源を選択する資質を育てたいという意図があります。各家庭におかれましては、可能であれば、近隣の公立図書館の書籍を児童が借りられるようにしていただけたら、学びの幅が広がります。「自ら伸びる」児童の育成のために、保護者・地域と連携した学び場づくりに努めてまいります。

7月19日(火曜日)

深い学びはすぐそこに [学校だより夏休み号 巻頭言より]

 先週の14日、6年生が学年合同で、市役所の職員をゲストティーチャーに招いた発展的学習を行いました。内容は、「公共施設と学校との関わり」です。少子高齢化や財政逼迫、公共施設の更新などに起因する現代的な課題について、市の状況を知るとともに、自らの課題としてとらえ、熟考し、保二小の提言にまとめるものです。社会科単元「わたしたちの生活と政治」で学んだ行政の働きを踏まえ、先述したリアルな課題を題材に、社会科や特別活動、国語科の言語活動、裁量の時間の情報教育の複合単元として、「市民科」に位置付けたものです。そのために、行政に2度来校願い、現状の説明を経て、「こども議会」の形式で提言に結び付けました。越智と太田、両担任による入魂の教材開発です。

 学校施設と公共施設の機能を連携したり、まとめたりすることのメリットとデメリットについて、関心のある施設ごとに協議して、期待する未来の在り方を提言にまとめます。

  1. 関心のある公共施設について、タブレット端末を用いて、個別に徹底的に調べる。
  2. 調べた公共施設ごとにグループを構成し、施設を複合化する場合に考えられる利点と課題点について協議する。
  3. 異なるグループ同士で、協議の推移と提言の方向をプレゼンし、意見を集める。
  4. グループごとに提言を修正し、根拠となる利点や課題点と合わせて1枚のフリップにまとめ、全体の前で発表する。

学校との連携が考えられる公共施設として、図書館や公民館、保育園や幼稚園や中学校等の異校種、児童館、学童クラブ、文化施設、スポーツ施設、福祉施設、公園、市役所など挙がりました。無人コンビニエンスストアという斬新な案もありました。

 驚かされたのは、子ども達が、はるかに鋭く、現実の社会を我が事としてとらえていること、そして、思いやりをもって社会に関与しようとしていることです。眼から鱗が落ちる視点に満ちた、活発な「議会」となりました。

 これからの社会では、さまざまな問題に自ら立ち向かい、その解決に向けて異なる多様な他者と協働して力を合わせながら、それぞれの状況に応じて最適な解決方法を探り出していく力をもった人材が求められており、その実現のためのアプローチとして、学習指導要領では、「主体的・対話的で深い学び」の視点による授業改善を提示しています。今回の試みでは、上述の1〜4の段階を経て、「深い学び」に到達できたと考えます。

  1. 社会科の学習が基盤となり、個別に最適化された探究で、主体的に知識を得たこと
  2. 知識が自らの経験と結び付いて、手続き的な知識になり、主体的に協議できたこと
  3. 2段階の協議を通して、より多くの意見を踏まえた提言づくりに協働できたこと
  4. 自らの関与で鍛えられた知識が、これからの課題でも駆動できる準備ができたこと

これらを、コミュニティ・スクールとして、地域の題材で発展できたことが収穫です。

 子ども達は、来校された市長副市長をはじめとする行政の皆さんに果敢に質問を試みて、グータッチで感謝を伝えました。行政の当事者を幾重にも囲んで、自分の考えや疑問を伝えようとする子ども達。持てる知識や経験をフルに駆動させて、思考を深める姿に、私は、未来を垣間見たのです。


あいさつ
こども議会は、市長あいさつから

こども議員
こども議員たちのシャープな表情

グループ
小委員会の協議は、オンライン併用

グループ交流1
他の委員会へのプレゼンで力試し

グループ交流2
言語活動は、言語活動を生みます

グループ交流3
集中すると、身を乗り出します

休憩中1
休憩中も、プロに直接質問する児童

休憩中2
市長のアドバイスで、考えを深めます

提言1
根拠2点と結論で、端的に話します

提言2
しめくくりはガッツポーズで

6月27日(月曜日)

花とともに育つ

 23日(木曜日)の6校時に、5年生の児童が、西東京花の会、おやじの会の皆さんにご指導いただき、ヒマワリの種植えをしました。16日の3年生の活動に続く、ヒマワリプロジェクトの一環としての活動です。ただ、5年生の活動は、ヒマワリの鉢植えに土づくりから挑戦することが、3年生の活動と異なります。なお、昨年度の5年生の活動を踏まえ、

  • 大型の丸鉢50鉢から100鉢に倍増
  • 栽培するヒマワリを、大型の品種に変更
  • 花大使として近隣の機関に贈ることを前提に、ポットでも栽培

 という点で、活動を拡充しています。そのため、この日の活動は、若干、複雑であり、全員の主体的な活動が必要になります。

  1. 土留めのために、網戸を切ったものを、丸鉢の底に敷く
  2. チューリッププロジェクトで用い、天日干ししていた50鉢分の土を、丸鉢100鉢に半分ずつ入れる
  3. 新しく購入した黒土と赤玉土、腐葉土を、2:1:1の割合でよく混ぜ、丸鉢のもう半分として入れ、鉢内部の新旧の土をよく馴染ませる
  4. ヒマワリの種2粒を、人差し指の第1関節の深さに、向きに注意して植える
  5. 1人1鉢できたら、日当たりの良い所定の場所に並べ、古い土が余らないように、もう1鉢つくる
  6. 丸鉢が100鉢できたら、プランター30基に、同じようにヒマワリの種植えをするが、新しい土のみを使用し、オランダの品種のヒマワリを植える点が異なる
  7. 余った土を無駄にせず、ポットを用いた種植えをする。

 これらの活動が45分間で完了するか、不安もありましたが、それは、全く杞憂でした。

  • 子ども達は、「地域を花でいっぱいにする」という活動の理念をよく理解していました。
  • 全ての子ども達が、なすべきことを自ら探し、生じた課題に適切に対処し、それを伝え合っていました。
  • 個々に判断できない課題が生じる度に、自然にリーダーが生まれて、みんなに提案しており、しかもそれが、特定の児童に限りませんでした。
  • より良い手立てが提案された時、みんなが協力して、手立てを修正していました。
  • 指導してくださった皆さんへのお礼の言葉を述べようと挙手する児童が、たくさんいました。

 学習指導要領の目指す「主体的、対話的で深い学び」の実現のため、全国の学校がさまざまな試行錯誤をしています。今回のヒマワリの種植えは、総合的な学習の時間と理科の複合単元として、保二小の特設教科「市民科」の一環として実施したものですが、子ども達の活動は、まさに、「主体的、対話的で深い学び」となっていたと考えます。この日、この活動に関わった全ての教職員、地域の皆さんが、手応えを感じられた、幸せな時間でした。

 1年間でこれほど成長した5年生の姿に驚くとともに、学校全体が躍動するこの雰囲気を大切にしたいと、心の底から思いました。

種植え1
丸鉢100鉢に植えます

種植え2
古い土も大事に再利用

種植え3
プランターも30基以上

種植え4
成し遂げた感がすごいです

6月23日(木曜日)

保二小 あんしんの日

 すっきり晴れない梅雨の天候が幸いして、程よい気温のもと、13日のプール開き以降、水泳指導をどしどし進めています。コロナ禍のため、満足に水泳ができなかった2年間を取り戻すような勢いで、きっちり学び、運動量もたっぷりです。低学年の児童も、「はじめて」の学習の中、水慣れから意欲的に学んでいます。
 午前中に、西東京消防署の隊員の方をお招きして、5年生の児童を対象に、救命講習を行いました。AEDを用いた体験活動は、真剣そのもの。命を守るために、どのような努力がなされているか、実感することができました。また、水泳の学習をするにあたって、安全を保持した行動について、改めて考えることができました。
 

AED
我がこととして真剣に

 本校は、コミュニティ・スクールとして、地域社会に教育活動への参画をいただき、「主体的、対話的で深い学び」の実現を目指しています。その一環として、10月に、全校規模での防災・防犯に係る学習「保二小 あんしんの日」の開催を計画しており、状況をみて公開を検討します。詳しくは、後日、学校だより等でお伝えします。
 

6月21日(火曜日)

言葉がしみこんでいく

 昨年度からPTAでご準備いただいていた、「ホニホニ絵本を読む会」の保護者の皆さんによる児童への読み聞かせが実現しました。ご多用にもかかわらず、多くの有志の保護者の皆さんに参加いただき、今回は、1年生から3年生までの児童が、絵本の世界を味わいました。
 絵本の世界に没入する子ども達。保護者の方が絵本を読んでくださる声は、まるで、言葉のシャワーになって、子ども達にしみこんでいくかのようです。子ども達は、本を読んでもらうのが本当に好きなんだなと、改めて実感しました。
 24日(金曜日)は、4年生から6年生までの児童が、読み聞かせをしていただく予定です。月に1度の温かい時間を、今後も大切にしていきたいです。
 

読み聞かせ
温かい15分間

5月26日(木曜日)

運動会から始まるスポーツライフ

 一昨日(24日)、21日の運動会から雨のため順延された4年生以上の徒競走と選抜リレーを実施し、全てのプログラムを終えました。今回の運動会では、コロナ禍の出口戦略も見据えて、感染防止対策を新たに工夫するとともに、熱中症対策もバランスよく進め、従来とも、昨年度の工夫とも異なる運動会をつくりました。観覧された1331人もの保護者・地域の皆さんには、赤いラインを用いた観覧ゾーンの入替にご協力いただき、こうした新たな工夫に目処がつきました。
 運動会の閉会式で、私は、こんなことを児童に話しました。

  • きそう」「たたえる」の両方ができた、保二小らしい、いい運動会ができたこと
  • スポーツライフは、得意・不得意に関係なく、それぞれのものであること
  • 自分の記録を、超える面白さ
  • 投げる力が、みんなの課題であること

 そうした流れのもと、24日の運動会終了後に、地域の野球チーム「ユニバース」のコーチにご来校いただき、1・3・2年生の児童が1時間ずつ、「投げ方教室」を行いました。児童は、2つずつ、玉入れの玉を持って、重心を左右の脚に交互に移して、やじろべえのように左右に揺れながら、玉を遠くに投げる練習をしました。これまで、あまり投げる運動になじみのなかった児童も、どんどんコツをつかみ、活発な学習となりました。教員にとっても、有意義な機会となりました。
 

投げ方
やじろべえのように体重移動します

遊びがスポーツを耕す

 作日(25日)の全校朝会では、サプライズで、野球のユニフォームを着た4名の教員が、キャッチボールと遠投を全校児童に披露しました。場内アナウンスの後、「栄冠は君に輝く」とともに教職員が入場すると、校庭の熱気も最高潮になりました。
 野球チームに所属するなど、自らのスポーツライフに野球が位置付いている教員の言葉には、説得力があります。

  • シャトルで投げる練習ができること
  • 紙鉄砲やメンコなどの遊びが、スナップを鍛えること

など、実演と共に、全校児童に伝えました。前日の「投げ方教室」もあいまって、児童は、熱心に聴きました。
 それ以降、学校中で、紙鉄砲が鳴り響いたことは言うまでもなく、林主任教諭の特設「紙鉄砲教室」が、昇降口で開催されました。
 


先生達は、遊びの先生でもあります

アフター運動会

 運動会や「投げ方教室」のあった24日の放課後、教職員が、体育倉庫の大掛かりな備品整理を始めました。物品の要・不要を判断し、懸案だった何年分もの不要物をスパッと廃棄し、必要な物の管理方法を改めて共有します。疲れてるだろうにと、心配しつつ、運動会を終えた切り替えの、翌25日を、みんな、重要視していることを、有難く思いました。
 その際、コロナ禍もあって活用を控えていた「竹馬」を、復活することになりました。児童の遊びを広げ、遊びの中ですくすく育ってほしいという教職員の願いを感じました。
 こうして、25日以降、竹馬の周りには児童が集まり、シャトルで投げる練習をし、紙鉄砲が鳴り響く日々になりました。運動会は閉幕しましたが、運動会をきっかけに、新たに、豊かな学びの風が吹いている、そんなこの頃です。
 

校庭
校庭にも、新たな風が吹いています

5月20日(金曜日)

タブレットルール3きょうだい

 令和3年度からスタートした「西東京市GIGAスクール構想」に基づき、保二小でも、積極的にタブレット型端末を用いた教育活動を進めています。こうした中、令和3年度に市立中学校の代表生徒による「西東京市子どもGIGAスクール委員会」が立ち上げられ、委員の生徒自らが、タブレット型端末の活用におけるルールやマナー、使用時間などについて協議し、「タブレットルール3きょうだい」として提言をまとめました。提言は、

  1. トラブルを防ぐために
  2. 生活のリズムを保つために
  3. 学校生活を充実させるために

という3つの視点からまとめられ、生徒の言葉だからこそ、児童にも「しみる」内容となっています。
 こうした、大人の押し付けではない学習端末のルールを、中学生が小学生に周知する取組が進められています。先週13日には、柳沢中学校生徒会の代表生徒3名が来校し、全校児童に、「タブレットルール3きょうだい」の説明をしました。あいにくの空模様のため、高学年の児童が体育館で直接説明を受け、低学年と中学年の児童は、教室で、オンラインで参加しました。
 さすがの中学生の説明を聴いて、児童から質問をするとともに、説明を受ける礼儀として、本校の児童代表3名が、ルールの3つの視点ごとに決意表明を行いました。それぞれの見事なやり取りはもちろん、学校全体の聴く姿勢も素晴らしく、こうした現代的な課題に対する児童・生徒の関心の高さを感じました。
 当日は、市長・副市長をはじめ、行政からも多くの参観をいただいた他、この模様は、読売新聞(5月19日付朝刊)にて紹介されました。
 本校では、タイピングの学習も並行しつつ、「文房具」としてのタブレット型端末の活用を本格的に進めています。道具に使われるのではなく、自ら考えて駆使するために、よい一歩となった機会でした。
 

タブレットルール3きょうだい
先輩から後輩へ、分かりやすく

タブレットルール
タブレットルール3きょうだい

5月19日(木曜日)

ミストシャワーの開通式

 週末に開催予定の運動会のための、表現運動の練習も大詰めの18日、ミストシャワーの開通式を行いました。
 ミストシャワーは、水の微粒子を噴霧して、人工の霧を発生させるもので、夏季の熱中症予防にとても効果的な装置です。このミストシャワーを、市内の(株)多摩商工から寄付として設置していただきました。本校の北側昇降口の、校庭に面する軒先に沿って、長く設置していただいたものです。温暖化の影響による熱中症の心配から、運動会の開催を年々早めてきた中で、児童の健康を維持するために、とても頼りになる設備です。
 長雨が明けた18日、本格的な練習の前に、代表の鎌田様をお招きし、開通式を行って、感謝の気持ちを伝えました。市教委の木村教育長と、代表委員の児童代表も一緒に、テープカットをしました。児童のドラムロールとシンバルも登場する、手作りながら本格的な式典となりました。
 児童代表の言葉にもありましたが、ここで大切にしたかったのは、私達をとりまく、さまざまな思いやりです。知らず知らずにいただいている思いやり、人の幸せを願う気持ちは、家の人や友達、先生、地域の皆さんからも、形にならないものも含めると、どれだけたくさんあることだろうかと、私は子ども達に話しました。
 夏の強い日差しの中、表現運動のまとめに取り組んだ子ども達、20分間の休み時間を、精一杯、校庭で遊んだ子ども達が、うっとりした表情で、ミストシャワーを浴びている19日です。
 

テープカット
テープカットは、演奏付きで

5月6日(金曜日)

コミュニティ・スクールの息吹

 令和4年度より、保谷第二小学校には学校運営協議会が設置され、いわゆる「コミュニティ・スクール」となりました。コミュニティ・スクールでは、学校運営に地域の声を積極的に生かし、地域と共に特色ある学校づくりを進めていくことができます。特に本校は、コミュニティ・スクールに関して市の研究指定を受け、ここで得た知見を他校に発信する役割を担います。
 これまでの国の動きを踏まえ、本校は昨年度より、コミュニティ・スクールに移行する準備を整えてきました。コロナ禍以降の出口戦略として策定した「保二小テイクオフプラン」も、こうした取組の土台の意味をもちます。
 コミュニティ・スクールでは、地域人材による教育活動への参画を期待していますが、本校では、その舞台を、教科「市民科」として整えました。教科といっても、新たに設けるのではなく、活動のねらいに応じて、既存の各教科等から関連する内容を横断させた複合単元として、総合的に進める学習です。実施時間数は多くはありませんが、児童が自ら調べ、自ら考えて学べるように、調べ方や考え方の特設カリキュラムも用意しています。
 市民科の第1弾として、昨年度の「オランダ花プロジェクト」を踏まえ、全校児童がパンジーを種から育てる1人1鉢運動を行います。早速、先月28日に、6年生の児童が、地域の5名の皆さんから、パンジーの種の採取のしかたを学びました。これから数週間の間に集まる種を全校児童に分け、栽培が始まります。その活動を通して、

  • 理科や生活科で学んだ植物の知識の活用を期待しています
  • 国語科で学んできた言語活動を、対外的に生かします
  • 花壇のデザインを協議する機会を検討しています
  • 花大使」として、近隣の機関や施設に贈呈する予定です
  • 学年ごとに、ヒマワリやチューリップも栽培し、地域を花でいっぱいにします。

 学習を進めるなかで、信頼できる情報はどうやって手に入れるのか、自分の考えを相手に伝える工夫、対外的な場面での話し方など、学びの機会がたくさんあることでしょう。
 実生活を通して学び、自らの手で成し遂げることができた時、世界は花のように、色とりどりに見えることでしょう。
 

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嶋田さん01
パンジーの種の採り方を伝授

嶋田さん02
6年生が採る種を全校児童で分けます

講師
地域の5名の皆さんが講師です

花鉢ライン
花鉢のラインで登校をお迎えします

4月23日(土曜日)

 今年1月の学校だよりでお伝えしたように、昨年度より、大規模な学習環境改善を進めています。これまで、体育館ギャラリーの整備、PC室のメディアルーム化、各学年の第3の教室の整備を完了させ、活用できる教育資源を大幅に増やすことで、コロナ禍における教育活動の幅を拡大してきました。現在、年度をまたいで各階2カ所ずつの倉庫の整備を進めており、最終段階にあります。
 倉庫の整備は、物品の要不要の判断の連続です。それぞれの局面は、保二小としての教育理念と向き合うことと同じ意味をもちます。また、このことは、古くても価値あるものの、モノとしての生命を蘇らせる作業でもあります。
 作業は、(1)不要物の廃棄 (2)棚の清掃 (3)床の古いワックスの除去 (4)床のワックスがけ の手順で行います。そもそも、倉庫の整備は、各学年で活用できるスペースを設け、教室内をスリムにすることを目的として行っているので、教室と同じ清潔さを目指しているのです。
 尾田用務主事といっしょに、地道な作業をする中で、床とワックスの相性が悪く、やり直したこともありましたが、古いワックスを溶剤で溶かして除去して洗い、新たにワックスをかけ、ピカピカにすることができました。

before
3階西側倉庫 before

after
3階西側倉庫 after

before
4階東側倉庫 before

after
4階東側倉庫 after

before
ロッカーの撤去後 床の清掃前

after
ロッカーの撤去後 床の清掃後

 こだわり過ぎと思われるかもしれませんが、教育活動において、大きなビジョンと小さな取組の両方、そしてそのリンクが、私は必要だと思います。順調な新学期の始まりにあって、校内の雰囲気もとてものびやかな現在、あくなき改革を進めて、子ども達の成長につなげたいです。

4月22日(金曜日)

現代の「読み・書き・そろばん」 〜その1〜

 江戸時代末に来日した外国人を驚かせたことのひとつに、日本人の教育水準があったと言われます。「寺子屋」などを通じた、庶民の読み書きや計算の学びが、その後の急速な近代化を支えたとも言われます。
 変化のスピードが加速している時代にあって、学校として、これからの時代を見越して、現代の「読み・書き・そろばん」を児童がきちんと学べるようにしなければならないと考えます。
 そのため、この4月から、朝学習を復活させ、週3回の15分間を、漢字や計算、都道府県などの基礎・基本の定着のために、計画的に用いる体制を整えました。昨年度、九九や都道府県の全校確認テストを実施していたのは、この試行のためであり、「保二小テイクオフプラン」骨子3のための具体的な取組です。
 金曜日の朝学習は、都道府県から始め、社会科の情報活用に至る基礎・基本の取組を構想していますが、学年当初は、タブレット型端末の入力について焦点化し、

  • 3年生の国語科のローマ字の学習を4月当初に早めるなど、学習時期を柔軟に設定する
  • 情報の検索のしかたの習熟や、タイピングに慣れる活動を行う

ことを進めます。
 あるTVのCMで、「若者が求めているもの、それはギガだ」というようなフレーズがあります。物事の価値が、情報の質や量で置き換えられる部分が、現代にはあるのでしょう。江戸時代からの「読み・書き・計算」が、部分的に情報端末に置き換えられつつある現代、タイピングなどの新たな技能も、無理なく適切に、教育活動に織り込んでいきたいと思います。

タイピング
朝イチ・タイピング

ローマ字
年度イチ・ローマ字

4月21日(木曜日)

チューリップの楽園

 昨年の11月に、2年生と6年生の児童が植えた1000本のチューリップが、入学式に合わせるかのように、一斉に咲きました。保二小はまさに、チューリップの楽園となっています。

  • 昨年の2年生が植えた、プール脇の花壇のチューリップは、色の配置が絶妙で、童謡「チューリップ」を自然にくちずさみたくなる光景です。
  • 昨年の6年生が植えた、丸鉢とプランターのチューリップは、それぞれの鉢の中央にある嶋田さんのパンジーを囲むように、11本ずつ密集して花を咲かせました。この鉢が50鉢揃い、圧巻の美しさです。
  • 昨年の1年生が育てた鉢植えのパンジーも見事に花をつけ、深みのある色彩が見事です。

 入学式に合わせ、花の会の皆さんに整備していただいた花壇やフラワースタンドと合わせて、正門付近を彩りました。正門前を通行する多くの方々が、自転車を止め、足を止めて、写真を撮影されておられました。入学してくる1年生のために、みんなで育てた花々が、いつの間にか地域を彩り、花のスポットとなっていることを、うれしく思います。

 チューリップを育てた昨年の6年生に報いるために、柳沢中学校の入学式に10鉢運び、中学生としての第1歩を飾れるよう、図っていただきました。やっぱり、花は、いいですね。

昇降口の左側
昇降口の左側の丸鉢が25鉢

昇降口の右側
昇降口の右側の丸鉢が25鉢

パンジー
整備された花壇

プール横
プール横の花壇も満開

 来週以降、丸鉢50鉢とパンジーの鉢を、通用門から体育館前にかけて1列に並べ、登校してくる児童を迎えるようにしたいと思います。新学期のあいさつ運動を、花の列で支えたいです。
 
 1年間かけて進めてきた、ヒマワリとチューリップによる「花プロジェクト」は、こうして、素晴らしいフィナーレを迎えつつあります。令和4年度は、コミュニティ・スクールとして、地域の花の拠点として地域貢献を進め、その活動を通して、児童の情操を豊かにしていきたいと考えています。

4月6日(水曜日)

自ら伸びる [学校だより4月号 巻頭言より]

 先週の報道で、来年4月から使用される高等学校の教科書検定について取材されていました。令和2年度から段階的に、小学校、中学校と改訂されてきた学習指導要領が、この4月からは高等学校において、年次進行で(1年生を対象に)実施されています。新たな学習指導要領では、選択科目が再編されて、問題意識に基づいて学びを深めることが重視されています。このことから教科書には、「探究活動」という学習方法が多く盛り込まれ、知識を得るだけでなく地域の人へのインタビューや、他者との意見交換、写真や統計資料の活用などを求める内容となっているとのことです。
 現在の小学生も当事者として関わっている小・中・高の学習指導要領が、「生きる力」を育むために、発達段階に応じつつ一貫して重視している視点が、「どのよう学ぶか」です。

  • 学ぶことに興味や関心を持ち、見通しをもって粘り強く取り組み、自らの学習活動を振り返って次につなげるような学び
  • 先生や地域の人との対話や、先人の優れた考え方を手掛かりに、他者と力を合わせて活動し、自らの考えを広げ深めるような学び
  • 各教科等で学んだことを相互に関連付けて、自ら問題を見いだし、解答を導きだせるような学び

 このように、子どもたちが自らアクティブに「探究」をするために、本校では、「学び方の学び」を重視して授業改善を図り、進学後の学びに連なる基盤づくりを進めます。
 そのために、学校目標に示す基本理念を「自ら伸びる」児童の育成として、心・技・体の調和を図り、グローバル社会の中で、自らの人生をよりよく「生きる力」を育みます。
 理念の実現のための具体的な方策は、コロナウイルス感染拡大防止対策と並行しつつ、

  • 保二小テイクオフプラン」を本格実施し、各教科等の横断と、系統的な指導の縦断を図る4つのカリキュラムを通して、基礎・基本の充実と学び方の学びを進めます。

  • 地域の拠点としての役割を果たすとともに、地域社会での生活経験に根ざした具体的な学びを実現するために、教科「市民科」を設置し、その学びを支える保護者・地域のアイディアを学校運営に反映させる「コミュニティ・スクール」へと移行します。

  • 朝学習の15分間を、「モジュール型短時間学習」として年間計画に位置付け、基礎・基本の定着と、学び方の基盤の習得を図ります。

  • GIGAスクール構想を1段階進め、教材の電子化を部分的に試行します。その中で、定着度の確実な把握と、集計・評価の効率化を図ります。

  • コロナ対策を徹底しつつ、充分な運動量を確保し、体力の伸長を追跡調査します。

  • 学校行事や生活指導目標を、道徳科の単元と連動させて、実際の生活経験を踏まえた学びを促すとともに、心理士等との連携を図って、子どもの心に寄り添います。

 改正民法がこの1日に施行され、成年年齢が18歳となりました。先述した学習指導要領による学びを経た頃、子ども達は「大人」となります。保谷第二小学校として、子ども達の未来を見据え、その自立に向けた基盤づくりを、明確なビジョンで図ってまいります。
 

3月22日(火曜日)

第2回 都道府県名確認テストをしました

[概要]

  • 4年生以上の児童を対象に、2回目となる都道府県名の確認テストをしました。
  • 定着度に個人差があります。
  • 柳沢中学校との連携を試みています。

[内容]
 3月14日の週に、4年生以上の全ての児童を対象に、第2回となる都道府県名の確認テストを実施しました。5分間で、白地図に示す都道府県名を記すものです。今回は、中部・近畿地方の16府県に絞って出題しました。
 平均は、16点満点中12.8点(100点満点に換算して80.0点)でした。東京都から離れた地域であることもあり、前回(北海道・東北・関東地方)よりも迷いがあったようです。
 今回の確認テストに際して、事前に、柳沢中学校に協力願い、中学校の社会科の定期テストで都道府県が登場する問題を紹介していただきました。小学校の学習が、中学校でも重要な位置を占めることがよく分かります。このことを伝えた4年生以上の児童は、学びの連続性が具体的に実感できたようです。
 柳沢中学校の教職員の皆さんには、同様に、(本校で確認テストを実施している)九九を用いる場面として、理科の定期テストで小数の筆算を用いる問題を紹介していただきました。小中一貫教育の独自の取組を通して、これから一層、先を見通した指導をしていきたいです。

3月18日(金曜日)

第3回 全校一斉九九確認テストをしました

[概要]

  • 3年生以上の児童を対象に、3度目の九九の確認テストをしました。
  • 九九の配列を逆にした、81マスの表を用いました。
  • 前回をやや下回る結果となりました。
  • ランダムの配列で実施していく予定です。

[内容]
 3月14日の週に、3年生以上の全ての児童を対象に、3度目となる九九の確認テストを実施しました。5分間で、81マスの九九の表を埋めるものです。九九の表は、前回と異なり、9×9から1×1まで、九九を逆に並べた81マスのものです。
 即日採点したところ、

  • 3年生から6年生まで、学年ごとに習得率が高まっているものの、ミスが多く見られました。
  • 3年生以上の全ての児童の平均は、81点満点中78.6点(100点満点に換算して97.0点)であり、前回よりも1.3点100点満点に換算して1.6点下回りました

 前回の実施後に予告したように、81マスの表の配列を変えて、逆向きにしたこともあり、平均点が1.3点下がったことは残念ですが、最終的にはランダムな配列でも確実に正答できるようにするために、目安となる機会となりました。
 これからも、基本中の基本である九九を確かなものにして、道具としての計算力を向上させていきます。
 そのために、新学期以降もこの取組を続け、現2年生も参画させる予定です。

2月28日(月曜日)

芽吹きの季節に [学校だより3月号 巻頭言より]

 3週間にわたるオンライン授業を経て、対面授業を再開しました。久しぶりにクラスの友達と学び、遊ぶ児童の表情を見ていると、学校の意義が実感されます。これまで、ゆるやかな再開を目指して、登校・相談日を設定し、5校時で下校する週を設けて、段階的な移行を図りました。その過程で、心理士の常駐を図るとともに、6校時から希望制の保護者面談として、児童の心に向き合いました。半数に及ぶ保護者にご来校いただいたこと、そして、意向調査を含むあらゆる連絡に、メールやWebサイトを介して迅速にご協力いただいたことを、心強く思います。
 本校は、土曜授業にご協力をいただいてきたことから、標準授業時数を達成する見込みです。そのため、オンライン授業期間も、基礎・基本の充実を図ることができました。

  • 第2回となる全校規模の「九九確認テスト」では、平均が1.0ポイント向上しました。
  • 4年生以上を対象に「都道府県名確認テスト」を実施し、定着度の平均は87.2%でした。

 学習指導要領の理念を背景に、この激しく移ろう時代を自立してたくましくことができるように、「自ら伸びる」児童の育成を目指し、現在、カリキュラムを編制しています。そのために、基礎・基本の土台をじっくり築くとともに、自分なりの調べ方や学び方を獲得できるよう、工夫しています。都道府県名を暗記することがゴールなのではなく、自ら集めた複数の情報を照らし合わせて考察し、友達との協働を経て、地域の特性などの深い理解に至るしなやかな学びを実現したいのです。そのためには、市民としての豊かな生活経験や道徳性も必要になると考えます。それぞれの学びは、つながっているのです。
 先日、東京都教育委員会から、「令和3年度 子供の体力向上推進優秀校」として表彰されました。「体力・運動能力調査」の結果によると、保二小の児童の柔軟性や持久力が際立っていることが分かります。素直で、あきらめずに力を尽くそうとする気持ちに、思い当たる特性があります。そしてこのことは、コロナ禍にあっても、学校の活動のみならず、学童クラブや児童館、校庭開放などでも見守られ、豊かに育ってきた背景を実感するところです。
 秋の「花プロジェクト」として、2・6年生の児童が、地域の皆さんの支援のもとで植えた1000本余のチューリップが一斉に芽吹きを始めたこの頃、先の4月以降、一層の安定を遂げた学習環境のもとで、それぞれの児童の充実と可能性の芽生えを心待ちにしながら、来たる4月の新たなテイクオフを準備しています。
 世界史に残る激動の1年、ご支援・ご協力いただきましたことに、心より感謝いたします。

2月24日(木曜日)

避難訓練で育むリアルな感覚

 今年度、毎月実施している避難訓練について、従来の内容を改め、実際の緊急時にそくした設定にしています。
 21日(月曜日)の避難訓練は、1階の家庭科室から出火の想定でした。これまでの保二小の避難訓練では、出火場所から離れた階段を用いて、慌てず、迅速に避難することをねらいとしていました。しかし、実際の火災では、煙を感知して防火シャッターが降りてくることから、実際の発災時の状況とは異なります。
 そこで、防火シャッターが閉まることを念頭に、すぐ横にある防火扉を通って児童が避難するように改めました。
 普段、階段の昇降をしている場所に防火シャッターが降りている光景に、児童は、改まった表情をして訓練に臨んでいました。

防火シャッター
防火

防火扉
防火

2月14日(月曜日)

ゆるやかな再開のために

 約3週間のオンライン授業期間を経て、学校での学習活動を再開しました。久しぶりに会う友達とのやさしい時間が、ゆっくりと流れているかのようです。
 2月3日に、市教委との連名にてご案内したように、三密に気を付けたゆるやかな再開のために、保二小として、準備をしてきました。
 
[方針]

1. 三密を避ける対策をさらに進めること

2. 児童の心の健康に寄り添うこと

3. 学習環境を段階的になじませること

 
[方策]

1.三密を避けるために

  • 給食の時間は、第3の教室を用いて、学年の児童を3分割し、間隔をとって喫食しています。
  • 各学級で黙食の指導をするとともに、昼の放送を用いて、栄養士からも重ねて意識付けをしています。
  • 教卓用のパーティションを、各教室に設置しました。
  • 二酸化炭素モニターを全ての教室と特別教室に設置し、確実な換気を図っています。
  • サーキュレーターを特別教室に設置し、有効に活用しています。

2. 児童の心のケアのために

  • 先週(7日)より本日(14日)にかけて、心理士を派遣していただき、登校・相談日のみならず、継続的な相談体制を維持してきました。
  • スクールカウンセラーが「スクールカウンセラーだより」を発行し、ライフハック(生活の質を上げる工夫や取組)を助言しました。

→スクールカウンセラーだより(R4臨時号)(PDF:194KB)

  • 「ふれあい月間」の取組として、全児童を対象にしたアンケートを実施するとともに、児童間で「ふわふわ言葉すてきだねカード」の交換の取組、誰でも相談したい先生に宛てる「きいてきいてカード」の取組を開始し、本日(14日)の昼の放送で、生活指導主任が全校児童に改めて説明をしました。
  • 夏季休業中の個人面談を受けて、本日(14日)より、希望制の個人面談を実施します。多くの保護者の方にご希望いただいております。

3. 学習の段階的な再開のために

  • 先週の登校・相談日を準備段階として、今週は、全学年で5校時まで(17日の1年生は4校時まで)の時程とします。
  • 今週の学習は、基礎・基本的な内容を軸として、ゆるやかな再開を図ります。九九の全校確認テストや、東京ベーシックドリルの確認テストの実施も検討し、定着度に応じた個別の対応をしていきます。

 安全な学習環境づくりを徹底し、それぞれの児童や保護者の不安や意向に、それぞれ応えながら、無理なく、学びの継続を図ってまいります。
 

給食
密を避けた給食風景

1月26日(水曜日)

みんな、つながっている (オンライン授業期間を控え、21日に全校児童に話したこと)

 ニュースで伝えられているように、世界の新型コロナウイルス感染症の拡がりが止まりません。それでも、一日あたり145万人も感染する国もあるなか、感染を防ぐ努力が、全国で続けられています。とはいえ、昨日は全国で46000人が新たに感染しており、とても厳しい状況です。
 そこで、来週の火曜日から金曜日まで、1日4時間のオンライン授業を行います。土曜日に予定していた学習展示発表会も、残念ながら延期し、この日は休みにします。

 保二小の皆さんは、とても友達思いだと思います。友達としばらく会えなくなることは、とても寂しいけれど、皆さんの大切な人、友達や家族、そして自分自身を大切にするため、勇気をもって、この期間を乗り切りましょう。直接会うことは難しくなりますが、オンラインの電線は、みんなとつながっています。皆さんは、一人ではありません。

 さて、これからのステイホーム、オンライン授業の午後や週末には、皆さんは何をしますか?先生は、読みたかった本をたっぷり読もうと思います。プラモデルを作るかもしれません。この間、テレビで見た、激安食材を使った料理もしてみたいと思います。皆さんも、ぽっかりあいた時間をうまく使って、ぽっかりできた自由を、豊かなものにしてみてください。

 不安なことがあったら、是非、学校に連絡して、担任の先生やスクールカウンセラーに相談してください。先生達は、いつも、皆さんのことを考えています。

 来週の月曜日(24日)は、それぞれの学年で、オンライン授業の復習をします。タブレットを忘れないでくださいね。

1月11日(火曜日)

しまうこと、ならべることからデジタルトランスフォーメーション [学校だより1月号 巻頭言より]

 コロナ禍を契機に、あっという間に、タブレット端末が学校生活に馴染み、もはや、文房具の1つとなりつつあります。とは言え、まだ高価なものであり、児童は、両手でタブレット端末を抱えて運び、大切に、大切に扱っています。
 さて、9月のオンライン授業のために、各学年で第3の教室を整備したことは、以前、お伝えした通りですが、現在は、分散して密を避けたグループ活動ができるように、第3の教室の机を班の隊形に並べており、いつでも模造紙を広げて作業できるように、机と椅子のサイズを揃えています。だから、昨年度まで、体育館のギャラリーで埃(ほこり)まみれになっていた、山積みの机や椅子は、現在、1つの無駄もなく活用できる状況になっています。その過程で、全校児童の体格ごとに、教室の机と椅子を完全に対応させており、安定した学習環境を構築しています。
 新たな段階として、校内のあらゆる倉庫の活用の見直しを進めており、
 ●校内各所に分散して収納されている教材や楽器の選別と修理、収納場所の集約
 ●古いスチール製書棚(鍵付き)の、タブレット端末の一時的な保管庫としての再利用
 ●倉庫に生じたスペースの、学年ごとの有効活用
を目指しています。
 このことで、タブレット端末を、グループごとに分散して広いスペースで用い、一定の動線で安全に活動できるよう図ります。資料が必要な場合は、旧PC室を改装した「メディアルーム」の作業台で、図書室から一括移設してある事典やトピックごとの書籍を参照しつつ、充分な間隔をとって、共同学習ができます。
 学校は、ともすると、古い慣習の吹き溜まりとなりがちですが、温故知新、古い物も再利用して、モノとしての生命を吹き込み、新たな理念のもとで有効活用したいです。
 昨今、「デジタルトランスフォーメーション」がよく話題となります。この言葉は、デジタルの技術やデータを駆使して社会や暮らし全体がより便利になるような大胆な取組を表す概念ですが、こうした変革は、タブレット端末ひとつで達成できるものではなく、その土台としての環境こそ重要だと考えます。環境が、人を育むのです。
 学びの場が持続的に心地よいものであるためには、それぞれが、「出したらしまう」「ずらしたら並べる」などの普遍的な基本的生活習慣が欠かせません。そしてこのことはきっと、子どもも、大人も、同じことなのでしょう。

12月8日(水曜日)

タブレットは文房具(2)

 保二小では、今年度、校内研究の一環として、研究授業を3回実施しました。武蔵野運動場の開放に関して6年生が参画した、教科「市民科」についての初回の研究授業については、7月2日にお伝えしておりますが、第2回及び第3回についても、価値ある試みとなりました。
 
[第2回研究授業(10月28日)概要]

  • 社会科の校外学習の代替学習として、3年生の児童が、タブレット端末を用いて、サミットストア向台店の店長さんとのネットミーティングを行いました。
  • 担任が、事前にスーパーの各売り場をビデオ撮影し、店内図にリンクさせた教材を開発しました。
  • 3年生の国語科の調べ学習の単元から、インタビューの仕方を関連付けて、横断的な学習を試みました。
  • クラウドの活用について、有効なヒントを得られました。
  • クロームブックにおける教材の開発環境の、長所と短所を実感しました。
  • 講師の他、6名の大学教授も視察のため来校しました。

[第3回研究授業(11月11日)概要]

  • タブレット端末の機能から発想した、逆思考の授業を構想しました。
  • 2年生の児童が、タブレット端末のカメラを用いて校地内の写真を撮影し、その光景をもとに、詩を作りました。
  • インスピレーションを膨らますために、それぞれの児童が、ウェビングの手法で、キーワードを蜘蛛の巣状に連想させました。
  • これまでの学習で充実させてきた「ことばの宝箱」の言葉の数々が、創作の推進剤になりました。
  • 友達の発想を、みんなで膨らませようとする学び合いがありました。
  • 児童の作品を、このWebサイトで紹介していく予定です。

 3年生のネットミーティングによるインタビューでは、「割引のシールを貼るのは、何時ですか?」といった、なじみ深い題材だからこそリアルな感覚の質問がたくさんもたらされました。
 2年生の写真撮影では、2年生の背丈から見える色彩の煌めきや、生命の不思議、日々の営みの光景が切り取られ、詩を紡ぐモチベーションになっていました。
 反面、インタビューをした後の「ありがとうございました」の一言や、相手に伝わる声量など、コロナ禍だからこそ育てたいコミュニケーションスキルが明確になりました。
 
 タブレットは文房具。保二小は、タブレットのその先を見据えた指導法の開発を目指します。

研究授業3の1

研究授業3の1

12月4日(土曜日)

全校一斉九九確認テストをしました

[概要]

  • 3年生以上の児童を対象に、九九の確認テストをしました。
  • 結果は、初回にしてはよくできていました。
  • 2〜3週間ごとに継続していきます。

[内容]
 12月1日(水曜日)に、3年生以上の全ての児童を対象に、九九の確認テストを実施しました。5分間で、81マスの九九の表を埋めるものです。児童は、テストの説明をよく聴いたうえで、名前を書き、合図とともに裏面の81マスを埋めていきます。5分間きっかりに合図があり、そこで終了です。初回の抜き打ちテストとあって、児童は、緊張の面持ちでしたが、一心不乱に鉛筆を動かし、集中して取り組むことができました。
 
 算数少人数指導担当の高塚教諭と私とで、即日採点したところ、

  • 3年生から6年生まで、学年ごとに習得率が高まっていることが分かりました。
  • 3年生以上の全ての児童の平均は、81点満点中79.1点(100点満点に換算して97.6点)であり、九九81マスのうち、2マス程度の誤りがあることが分かりました。

 初回の試みであり、習いたての3年生も加わっていた条件から予測していた正答率を上回っており、うれしく思いました。
 しかし、もし、九九の習得に2つの誤りがあるとすれば、81回の九九の機会のうち、2回は誤りになります。整数、小数を問わず、2けた同士のかけ算の筆算をする場合、4回の九九を用いることを考えると、もったいなく思います。
 
 そこで、保二小独自の取組として、これからも、定期的に確認テストを継続し、eラーニング等を用いた個別指導を組み合わせて、完全習得を図ります。確認テストの81マスも、逆にしたり、ランダムにしたり、81マスを埋めておいて何の段かを問う逆思考にしたりして、道具としての九九を磨いていき、進捗をお伝えしていきます。
 ご家庭におかれましても、是非、話題にしていただき、これからの発展を見据えた基礎固めにご協力いただければと思います。
 なお、

  • 2年生のかけ算の学習が終わったら、確認テストの対象に加えます。
  • 4年生以上は、「都道府県名確認テスト」を近日中に実施し、同様に結果をお伝えします。

12月1日(水曜日)

育ち、育てられるとき [学校だより12月号 巻頭言より]

 保谷第二小学校のL字型の学区域とその近隣には、柳沢保育園や柳沢中学校、田無工業高校、武蔵野大学があり、さらに、二つの学童クラブや柳沢図書館、武蔵野運動場、岩倉高校運動場を擁しており、いわば文教地区の側面があります。これまで、こうした学校教育・社会教育の機関の代表に、本校の学校運営連絡協議会に参画いただくとともに、本校児童が育てた花を贈呈するなど、交流を図ってきました。これからは、地域社会の拠点としての視点で結び付きを強めるとともに、本校の教育活動の幅を拡げ、深みをもたらす取組をしていきたいと思います。

 武蔵野大学との関わりは深く、今年度もこれまで、教育実習や学生ボランティアとして11名の学生が、児童の指導補助にあたっています。補助的に個別指導をしたり、クールダウンに寄り添ったりして、実際の教育現場でさまざまな状況に対峙しながら、どのように児童が育っていくのかを学ぶのです。
 先日の運動会では、1学期に教育実習をした学生と、現在、定期的に来校している学生ボランティアの4名が参加し、児童への指導の支援を行いました。
 ある学生は、「高めよう、力 深めよう、絆」を合言葉にエイサーを演じ切った直後の4年生の、多目的室での振り返りの場に同席して、集団としての高まりを垣間見ることができました。私は、ここに至るまでの担任と児童との努力を踏まえ、「これが、教育の力なんだよ。」と言いました。これから教壇に立つ学生への、いい餞(はなむけ)になったと思います。

 改訂された学習指導要領のもと、GIGAスクール構想も始まり、それぞれの児童に応じた指導の在り方である「個別最適化された指導」の具現化が問われています。そうした背景のもとでの取組のひとつとして、

  1. 児童の支援のニーズと、学生の学びのニーズとのマッチングを図ること
  2. クラスの集団学習と個別学習における個別指導の切替を適切に図ること

を体系化して、保二小ならではの個別指導プログラムを開発していきたいと思います。教える側も教えられる側も、育ち、育てられるときを重ねて、もっと広く、もっと深い教育活動を実現してまいります。

支援と学びのニーズのマッチングに向けて

 現在、11人の学生ボランティアと個別に面談を行っており、その場で、それぞれの学生が学びたいことをヒアリングしています。実際の児童への支援にあたり、必要な支援に手が届くように、支援のニーズと、学生の学びのニーズのマッチングを図っていきます。
 保二小として、支援の組織化を図り、あらゆる人材の協働により、教育力の底上げを図っていきたいです。

11月20日(土曜日)

運動会を終えて(閉会式で話したこと)

 コロナウイルスの感染が広まるなか、思うように運動できない期間をはさんで、運動会を開催することができました。
 この日、全校のみんなで、ひとつの記録を達成しました。それは、徒競走で、誰も転ばなかったということです。力を出し切ることができたことが、素晴らしいです。

 さて、オンライン授業の1か月間を通して、隣に友達がいることのうれしさを、改めて感じられたのではないでしょうか?

  • 勉強をするにも、運動をするにも、いっしょにできる友達がいるから、楽しい。
  • 一人では思いつかないことも、友達といっしょだから、気付くことができる。
  • 途中でくじけそうになっても、友達といっしょだから、やりとげられる。

 皆さんは、まわりのいろいろな人との間での、努力や励ましのなかで生きていることに気付いたことでしょう。先生は、そんな、他の人を応援する気持ちと、そんな応援に感謝する気持ちを大切にしたいと思いました。まだまだ、できないことがあるなかで、応援団を復活させたのは、そうした願いからです。二人の応援団長を中心とする応援団の応援は、皆さんの力になったことでしょう。

 これまでの練習と、今日の本番を通して、保二小の皆さんそれぞれの思いやりと、それに応えようとする努力を見ることができました。このことが、とてもうれしいです。

  • 他の学年を、立ち上がって応援している人がたくさんいました。
  • 「高めよう、チカラ 深めよう、キズナ」の合言葉に、団結した学年がありました。
  • 高学年の徒競走でも、「頑張れ!」の声が響き、とても温かい気持ちになりました。

 スローガン「走りだせ 心を燃やして がんばろう」は、きっと、これからも学校生活のテーマになることでしょう。この連休はよく休んで、次の行事に向けて走り出しましょう。

 保護者の皆様、地域の皆様、本日は、ご多用の中、ご参会いただきまして、ありがとうございます。コロナウイルス感染症対策のため、延期を経ての開催となりました。さまざまな制約がある中で、決断を要する難しい局面もありました。そうしたなか、担当の芳沢教諭は、前例の無い実施案を一から作成し、12回の改訂を経て、今日の実施に漕ぎつけました。観覧者の学年ごとの入れ替え制など、分かりにくいこともあったかと存じますが、ご協力のおかげで、安全な運動会を円滑に実現することができました、ありがとうございました。
私達はこれからも、「考える学校」として、お子さんの成長に立ち会っていきたいと思います。本日も、朝早くから運営に参画していただいた、PTAの皆様、おやじの会の皆様をはじめとして、たくさんの方にご来場いただき、心より感謝申し上げます。

9月25日(土曜日)

秋の全国交通安全運動

 土曜授業の今日、2割ほどの預かり児童の登校に合わせて、平日と同じように、安全連絡会長ご夫妻や児童館長さんと共に、児童の見守りを行いました。土曜日は、スクールゾーンの設定がないので、気が抜けないところです。
 日々、学区域内を巡回しているからこそ、地域の細やかな変化に気付きます。

  • 夏季休業期間中に、青梅街道に接続する部分の道路の舗装と路面標示が、更新されています。
  • かりん公園の雑草が抜かれ、きれいになりました。
  • 落書きのとても少ない地域ですが、数か所、黒スプレーによる落書きが増えました。

 これから指導に反映したいことは、道路を横断するときの安全確認です。学区域内の道路は、きれいに整備されていますが、幅が狭いため、歩道の白線が片側だけになっていることが多い状況です。そのため、自宅の場所によっては、日常的に道路を横断する機会があります。その際の左右の確認を、学校の安全指導でも重点的に喚起していく必要を感じています。ご家庭でも、歩行の場合、自転車の場合を問わず、是非、ご指導願います。
 以前、チャドクガが発生したことのある道路脇の樹木については、安全連絡会長の島田さんが、田無警察署を通じて対応につなげてくださいました。些細なことでも、不安を解消して、地域の安全・安心に貢献したいと思います。
 

道路1

道路2

9月24日(金曜日)

変化を通して見えてくるもの

 オンライン授業になることを見越して、7月末に体育館のギャラリーを整理しました。長年、ギャラリーに積まれていた机や椅子の分別を行い、児童の体格に合わせて、全学年の「3組」の教室に振り分け、整備していたため、徹底して密を避けた環境づくりが円滑にできました。この機会に、校内の特別教室や廊下、倉庫の整理も行い、スッキリさせたうえで、ワックスを塗りました。
 モノにも寿命があります。修理しながら大切に、その用途に使いきることの充実を、子ども達に伝えていきたいです。

体育館ギャラリー
カーテンを開けて、陽当たり良好!

 少し考えを拡張すれば、空間そのものや、その物品を用いることで得られる経験にも、価値があると思います。単なる掃除ではありますが、

  • 体力テストの室内種目を実施するスペースが増えました
  • 放課後の開放で、卓球台が2面とれます
  • 学習展示発表会で、展示の幅が広がりました
  • 避難所として開放された場合、40人程の収容増となります

 同じ環境に長くいると、どんなビジョンをもって、何をどう変えていくか、見えなくなっていきがちですが、少なくとも、オンライン授業の対応を通して、スリムで機能的な校内環境に整えられたことが、うれしいです。

来週の教材等を配布しています

 来週27日(月曜日)からの週について、学習予定表を時系列で作成し、教材や登校カード、健康記録表とともに、本日(24日)午前8:30より配布を開始しています。預かりや給食で登校しない場合は、それぞれの児童の下駄箱に準備してありますので、ご来校願います。受け取りが難しい場合、学習予定表をWebサイトに公開してありますので、その予定をご覧いただき、教材が手元に無くても学習できるように配慮いたします。

9月10日(金曜日)

来週の教材等を配布しています

 昨日(9日)は、夜8時のメール配信にて、たいへん失礼しました。ご案内の通り、来週13日(月曜日)からの週について、学習予定表を時系列で作成し、教材や登校カード、健康記録表とともに、本日(10日)午前8:30より配布を開始しています。預かりや給食で登校しない場合は、それぞれの児童の下駄箱に準備してありますので、ご来校願います。受け取りが難しい場合、学習予定表をWebサイトに公開してありますので、その予定をご覧いただき、教材が手元に無くても学習できるように配慮いたします。
 

力を合わせて

 オンライン授業の延長にあたり、

  • 教職員は、期間の延長を見越して、中村主幹教諭を中心に、早めに時系列の学習予定表の作成に着手し、教材を準備しました。
  • 各家庭の意向を、一斉メールのアンケート機能を用いてうかがい、1昼夜でほぼ全ての動向を把握することができました。

こうした、教職員と保護者との連携により、今週のうちに来週の準備ができました。非常時における教職員の一体感は、頼もしいものでした。保護者の皆さんのご協力を、心強く思いました。
 
 今後、再来週には、第1学年のオンライン授業を試行する予定です。各学年の学習内容も、より対話的なものにできたらと考えます。いつもと違う、特別な機会だからこそ、力を合わせて、心をひとつに、価値ある試行錯誤をしていきたいです。

門

下駄箱

9月9日(木曜日)

タブレットのもっと先 (1)

 オンライン授業も4日目を迎え、児童のタブレット端末の操作スキルも日に日に高まりつつあり、その柔軟性に驚いています。こうした機器もいずれ、鉛筆や消しゴムのような「文房具」として、生活になじんでいくことでしょう。
 コロナ禍への対応としてのオンライン授業、そしてその背景にあるGIGAスクール構想など、タブレット型端末に関連して丁寧に対応すべき教育課題はたくさんあり、ひとつひとつに向き合っているところです。
 しかし、その本質は、あくまで、思考力を駆使して、これからの時代に自ら適応していく児童を育てることだと思います。それぞれの児童の手の中でキラキラしているタブレット型端末の習熟の、もっと先を見据えた保二小でありたいです。
 そのために、「保二小 テイクオフプラン」で中・長期の教育ビジョンを構想するとともに、課題改善カリキュラムを2種類、特設カリキュラムを2種類策定しており、児童の思考に具体的に問いかける準備をしています。
 

保二小オリジナルコンテンツ

 「保二小 テイクオフプラン」骨子3に関連して、都道府県シルエットクイズを作成しました。昨年に構成したものを修正したコンテンツで、都道府県の形をシルエットにし、ぐるぐる回転しているだけのクイズですが、意外に難しいと思います。5つのヒントから予想し、地形図を確認できるようにしています。今後、第4学年以上で継続的に実施予定の「都道府県名テスト」と連携して、こうした社会科の基礎・基本の習得を図ります。
 
[例題]

例題

[ヒント]

  1. 日本有数の米どころです。
  2. 世界自然遺産の白神山地があります。
  3. 「きりたんぽ」の鍋が有名です。
  4. 大晦日の夜には、「なまはげ」が家をまわる地域があります。
  5. 夏は、竿灯(かんとう)祭りでにぎわいます。

 
[解答]

  • 故郷の秋田県

9月6日(月曜日)

オンライン授業の初日を終えて

 オンライン授業が始まりました。初めての試みに向けて、準備万端で臨んだこともあり、概ね順調に初日を終えることができました。

  • 朝の登校時に、地域の皆さんと見守りをしましたが、通行量が少ない中、整然と歩行ができていました。
  • 登校カードを忘れる児童がおり、ご家庭に確認しました。
  • オンライン授業の通信環境を維持するために、基本的に、児童側の映像と音声を切り、必要に応じて接続するようにしました。ほぼ問題なくできたので、明日以降、双方向の通信も試みながら、対話的な授業へと幅を広げていきます。
  • 動画の活用も試みており、学習効果を高めています。
  • 何件か、通信が途切れることがあり、再接続や再起動を試みることがありました。もし、接続が難しい場合には、ご連絡ください。なお、学習予定表に時系列で内容をまとめてありますので、ご安心ください。
  • 1学年は、少人数3学級で対面授業を行い、タブレット型端末を用いた学習の練習も行いました。
  • 分散登校による給食は、「3組」の教室を活用し、非常に円滑に喫食できました。

 
 明日以降、少しずつ試みながら、学習の幅を広げていきたいと思います。そのために、通信状況を確認しながら、慎重に映像や音声の切り替えを行うことがあります。その際、始業式で全児童に伝えたように、

  • オンラインにもルールがあること
  • オンラインの学び合いを通して、考える力を伸ばしていきたいこと

を念頭に、学びの場をみんなで創っていきたいです。

3の1
いろいろな提示の仕方を工夫

1年生は少人数3クラス授業
1年生は少人数3クラスで授業

9月1日(水曜日)

映像の校内放送による始業式

 2学期が始まり、ちょっぴりたくましくなった児童で、校内が活気づきました。夏季休業期間中には、特に怪我や事故の報告もなく、みんなが元気に登校できたことが、何よりです。
 始業式は、映像による校内放送を介して、各教室で行いました。私は、児童に向けたメッセージの中で、オンライン授業の開始を視野に、

  • オンラインの学び合いを通して、考える力を伸ばそう
  • 教室にも、オンラインにも、ルールがある

という話をしました。学校教育として、未踏の領域への挑戦となりますが、心弾む開拓をしていきたいです。

始業式

児童の全員面接

 長期休業明けの児童の心の状況を理解し、その不安や悩みに寄り添うために、スタートアップ期間の初日である本日(1日)より、担任による全員面接を行っています。
 個別に、発達段階に応じてグループ面談も行いながら、児童アンケートに基づいた聴き取りを行います。コロナ禍におけるストレスも考慮しながら、必要に応じて、保護者とも連携しながら、細やかに対応していきます。

面談

オンライン授業の接続練習

 来週6日からのオンライン授業に備え、全校でオンラインの接続練習をしています。これまで児童は、各学級でのタブレット型端末の活用を日常的に経験してきていますが、全校規模で同時に接続するなど、さまざまなケースを想定するものです。
 意外な課題の発見もありますが、ひとつひとつ解決しながら、動画の活用など、指導の幅を広げていきます。

練習

8月31日(火曜日)

スタートアップ期間及びオンライン授業の準備

 8月27日に全てのご家庭にメールにてお伝えし、昨日(30日)に一部修正したように、9月1日からスタートアップ期間、6日からはオンライン授業が始まります。
 保二小では、こうした動きを見越して、7月末には、体育館ギャラリーにある予備の机・椅子を整理・選別するとともに、プレイルーム等の特別教室の整理を進めてきました。
 そのため、施設担当の芳沢教諭を中心に、30日には全ての学年で、「3組」の教室を準備することができました。児童の体格に応じて机・椅子の号数も揃え、通常の教室と同等の環境を整備できました。このことにより、密を避けた学習や給食も可能になりました。

3組
全ての学年で密を避ける「3組」の教室を整備

円滑なオンライン授業のために

 家庭でのオンライン授業が円滑に進められるように、各担任は、8月27日より徐々に、学習予定表を作成しています。これは、オンライン授業のそれぞれの時間の学習内容を具体的に時系列で記したものです。このことにより、家庭でも、プリント教材を段階的に進める支援になると考えます。学習予定表は、教材とともに、2日以降に配布し、Webサイトでもお伝えする予定です。
 

感染予防の取組

 新型コロナウイルス感染拡大防止のため、保二小のガイドラインを見直し、「保二小におけるコロナウイルス感染予防の取り組み」の資料を修正しました。本日、Webサイトに掲載するとともに、明日(1日)以降、イラストと文章により、改めて児童に指導する予定です。

7月9日(金曜日)

登下校時の子どもを守るネットワーク

 先週お伝えした、登下校時の児童を守る取組の一環として、本日、田無警察の皆さんと合同の見守り活動を行いました。
 保二小の学区域の道路は、きれいに整備されていますが、道幅が狭く、ガードレールが設置しにくい状況があります。そのため、日頃から、保護者・地域の皆さんが、時間を割いて、見守り活動をしてくださっています。特に、雨天時は、田無工業高校正門前から武蔵野大学の東端を貫く道路の自動車の交通量が増すことから、指導に配慮しているところです。
 田無警察の皆さんによる指導は、さすがプロフェッショナルと、心強く思いました。警察署との連携を進める地域の皆さんのご尽力に感謝しつつ、改めて、児童を守るネットワークの必要性を感じたひとときでした。
 

田無警察
田無警察と地域との連携

集合写真
雨の中、ありがとうございました

7月2日(金曜日)

タブレットは文房具

 作日の5校時に、6年2組で、社会科の公民分野と総合的な学習の時間の複合単元について、研究授業を行いました。6月12日に実施した、ゲストティーチャーをお招きしての活動に基づき、本校の南側にある武蔵野運動場の活用法について、児童なりの提言を行うための学習活動です。
 
 本校では、この機会をとらえ、以下の5つの視点で学習活動を構成しました。

  • 主体的・対話的で深い学びの実現のため、「調べ学習」と「思考ツール」に着目し、自立的な活動を促しました。
  • タブレット型端末を用いて、意見の分類や集約をするスキルを向上させました。
  • 武蔵野運動場の一般開放という街づくり計画に関わり、本物から学ぶ機会としました。
  • 情報収集を自宅で行うことで、授業時間を他者との協働に注力する「反転学習」を試行しました。
  • 旧PC室をメディアルームとして、関連する書籍を200冊準備し、紙と電子のメディアを併用しました。

 
 国のGIGAスクール構想を踏まえ、タブレット型端末についての実践的な研究が必要です。しかし、保二小では、タブレット型端末そのものを学ぶのではなく、あくまで児童の個別最適化された学びが自立的に行われるための授業改善を追究し、その中で、文房具としてのタブレット型端末を活かしていこうと考えます。
 今回の研究授業は、市民生活のひな型と言える地域社会に学ぶための横断的な単元構成(仮称 市民科)の第一弾となりました。今年度は、あと2回の校内研究を重ねつつ、学習の成果を、秋の学習展示発表会で公開します。
 タブレットという道具は、近い将来、その形を変えることでしょう。それでも、自ら学び続ける児童を育てていきたいと考えています。

メディアルーム
メディアルームでの活動

思考ツール(Xチャート)
思考ツール(Xチャート)活用

ホワイトボード2
公園への市民の思いに迫る

ホワイトボード1
行政や企業の思いを知る

7月1日(木曜日)

登下校時の子どもを守る

 保二小では、児童の登校時に、地域・保護者の皆様が見守り活動をしてくださっています。学区域内の道路は、きれいに整備されておりますが、道幅が狭い箇所が多くあります。そのため、入学したての1年生に、交差点を通るときに左右を確かめることや、白線の内側を歩くこと、傘が車両に引っかからないようにすることなどを、継続的に教える必要があります。そのため、土曜授業日を含む全ての登校日に、見守り活動をしていただいていることを、心よりありがたく思います。
 
 6月28日に千葉県八街市で発生した交通事故の衝撃が広がる中、今朝は、久しぶりの本格的な降雨のため、気を引き締めての見守り活動です。地域・保護者の皆様と、交通擁護員と教職員の連携のもと、登下校の安全を守る取組が、地道に続いています。

見守り活動

6月30日(水曜日)

校内にも花咲く学校2

 本校では、有志の児童や地域の方が、週ごとに、校内に花を活けてくださいます。活けていただいた花も、見る角度を変えると、表情を変えることに気付きました。自然の造形物による美の世界が、昇降口に開かれています。

花01

花02

6月14日(月曜日)

校内にも花咲く学校

 本校では、有志の児童や地域の方が、週ごとに、校内に花を活けてくださいます。身近な花でも、活け方ひとつで、たおやかだったり、たくましかったり、芸術的だったりと、いろいろな表情をもつことを実感しました。そして、花どうしの関わりや、活けてくださった方の意図を追体験しようとすることも楽しいと感じました。

花01

 オランダ花プロジェクトの始動や、花の会との連携で、校地内が花にいっぱいになりつつありますが、校舎内にも、こうした花の安らぎがあります。2階の昇降口に設置されておりますので、ご来校の際には、是非、ご覧ください。

アジサイ

6月12日(土曜日)

地域づくりの当事者として

 土曜授業の本日3時間目に、6年生の児童が、ゲストティーチャーをお招きして、社会科の特設活動「わたしたちの生活 〜みんなが住む地域の出来事をもっと知ろう〜」に取り組みました。
 本校の南側にある武蔵野運動場が、近い将来、新たな施設として一般開放されることを受け、次代を担う市民として、その活用法について、本校児童なりのアイディアをまとめる機会をいただきました。そのために、社会科の公民分野や国語科、総合的な学習の時間を融合させて取り組み、主体的・対話的で深い学びを実現するものです。本日の活動は、その概要を知るとともに、改めて、自分の住む地域に目を向ける段階です。
 武蔵野運動場では、これまでも、マラソン大会や焼き芋づくりでお世話になっておりますが、児童は、その計画の大きさに驚きつつ、思いをめぐらせていました。
 改めて、日頃のなじみの場所をたずねると、「カラフル公園」などの公園を答える児童が多く、公園のもつ意義の大きさを感じました。
 
 今後、社会科や国語科、総合的な学習の時間の複合単元として、以下のようなねらいで学習を進めます。

  • 関連する本やインターネットを用いて、国語科で学んできた「調べ学習」を進めます。
  • タブレット型端末を用いて、「思考ツール」による集団の意見の分類や集約を行います。
  • 市役所の職員の方や、地域の方、当該企業の方との関わりにより、当事者から学びます。
  • 学習の成果を、秋の学習展示発表会で公開します。

 7月1日(木曜日)は、校内研究を兼ねて、これらのねらいに直接関わる授業を行います。前例の無い試みとなりますが、こうした前向きな挑戦を通して、次代を担う市民を育てたいです。

三菱

ハート花壇

 土曜授業の本日、児童の登校の見守りを、ホニホニおやじの会、ホニヤギサポーターなど、保護者・地域の皆様がしてくださいました。ご多用のところ、本当にありがたく思います。

 見守りの後、プール横の花壇の中央にあるハート形の花壇に、花の会のご支援をいただき、花を植えていただきました。私は、花について不案内ですが、高貴な雰囲気が匂いたつ花壇にしていただきました。

ハート花壇

6月4日(金曜日)

オランダ花プロジェクト

 東京2020オリンピック・パラリンピックにおいて、西東京市は、オランダ王国のホストタウンとなっています。このことにちなんで、保二小では、独自に、「オランダ花プロジェクト」を展開しています。夏季は、画家ゴッホの作品にちなんでヒマワリを、冬季は、オランダの国花にちなんでチューリップを、校地いっぱいに植えて育てるものです。
 保二小は、その校地内に数十種類の樹木が育ち、「樹木園」としての側面があります。また、屈指の規模のビオトープが丁寧に管理され、水辺の植物に親しむことができます。そして、西東京花の会のご尽力により、正門が季節の花で彩られています。
 こうした素地を生かして、地域の花の拠点として、命あるものを大切に育てるなかで、コロナ禍にある児童の情操を培うことを目指す取組です。
 

ヒマワリプロジェクトの概要

 校地内をヒマワリでいっぱいにするため、校庭の周辺を耕し、直植えすることを検討しました。しかし、砂地であるうえに充分なスペースが無いことから、丸鉢(直径38センチメートル)を50鉢、プランター(幅65センチメートル)を30基準備し、丸鉢には大型のヒマワリを、プランターにはオランダのヒマワリを植え、陽当たりのいい校庭北側で育て、花が咲く頃に、丸鉢は正門を挟んだ生垣に沿って並べ、プランターは東門から登校する児童を迎えるように並べることにしました。また、プール脇の花壇には、オランダのヒマワリを直植えすることにしました。
 

ヒマワリプロジェクトの発動

 5月29日の土曜授業の日、3年生と5年生の児童が、ヒマワリの種を植えました。3年生は、プール脇の花壇にヒマワリの種を植え、正門の花壇には花の苗を植えました。5年生は、丸鉢とプランターにヒマワリの種を植えました。
 種を植えるにあたり、花ボランティアの方の説明をうかがい、親父の会やホニヤギサポーターの方々の支援のもと、培養土と腐葉土、赤玉土を2:1:1の割合で混ぜる土づくりから行いました。それぞれの作業は、クラスごとに1時間ずつ、ブルーシート7枚を間隔を充分にとって敷き、3密を避けて行いました。
 この取組は、地域社会の先輩の方々との協働により、社会を学ぶという側面もあります。活動の最後に代表児童がお伝えした「お礼の言葉」は、見事なものでした。

3年生苗植え

5年生整列

5年生土づくり

5年生記念写真

※当日の活動については、「今日のできごと」コーナーのフォトアルバムをご覧ください。

もう、芽が出た

 ヒマワリの種植えから1週間を待たず、5年生の植えたヒマワリの丸鉢50鉢、プランター30基のほぼ全てで、ヒマワリが発芽しました。予想以上に早い発芽に驚きました。梅雨の時期は、じめじめしていて憂鬱でしたが、植物にとっては、大切な時期なのだと実感しました。そして、花ボランティアの方に教わった、「ヒマワリの種は横向きにして植える」ことを、生涯忘れないだろうと思いました。

双葉

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