プログラミング教育の視点からの実践例
更新日:2021年2月15日
プログラミングカーを用いたシーケンスの学習
[動け!プログラミングカー]
3学期に入り、2年生ではプログラミング学習に取り組みました。「プログラミング」というと、パソコンなどでコンピューターに指令を出して動かす…という場面がよく想像されますが、小学校のプログラミング教育でねらっているのは「プログラミング的思考(論理的思考力)」です。特に2年生では、「流れを見通し、どのような動きが必要か、どのように組み合わせたらよいかを論理的に考える力」を養うことを重視しました。
今回は、「カードでピピッと はじめてのプログラミングカー」という教材を使い、車のおもちゃに命令タグ(「前」「右」「クラクション」など)を読み取らせ、地図上のゴールまで動かすという活動を行いました。例えば…
問題「学校」からスタートし、「友達の家」へ寄って、「遊園地」に行く
これだけの動きですが、ゴールまでたどり着くためには、どのような道を通るか、何回「まえ」のタグを読み取らせるかといったことを考えなくてはなりません。よく考えて動かしても、ゴールにたどり着かない…という子も見られました。ここで大切なのが、「何を間違えたか考えること」です。試行錯誤を繰り返し、無事にゴールまでたどり着くと、大きな歓声があがりました。
子どもたちからは、「楽しかった!」「もっとやりたい」といった声だけでなく、「頭をつかって疲れた」「難しかったけど、それが楽しかった」「失敗したけど、どうしてかよく考えた」といった感想も聞かれ、とても嬉しく感じました。プログラミング的思考の中でも「順序(シーケンス)」はとても大切な要素です。他の教科の学習にもつなげていきたいと思います。
(学級だより「2ねん1くみものがたり」14号より抜粋)
micro:bit(マイクロビット)を用いたプログラムによる外部機器の制御
6年生の両クラスが、外部講師を招いてのプログラミング教育の学習を行いました。前回に引き続き、micro:bit(マイクロビット)を用いたプログラミングです。
micro:bit(マイクロビット)は、イギリスのBBCが主体となって開発した教育向けの小型マイコンボードで、4〜5センチ程度のボードに、LEDや加速度センサー、磁力センサーが内蔵され、コンピュータと接続してプログラムを実行させることができます。
前回は、担任の指導で、LEDに簡単な絵を表示させましたが、今回は更に、明るさのセンサーの機能を使い、「暗いときには、あかりをつけて、明るいときには、あかりを消す」というミッションを試行錯誤しました。
コンピュータ上で、命令のブロックを組み合わせ、「もし」明るさがこれだけならばLEDに絵を表示し、「そうでなければ」LEDの絵を消すという指示をします。こうした基本的な条件分岐の論理を理解し、その明るさの数値を変えるなどして、試しました。こうした学習活動を通して、
- 身の回りの電化製品は、電気を効率よく利用するプログラムによってコントロールされていること
- プログラムで電子機器を制御する基本にふれること
- プログラムには、変えていい部分と変えてはいけない部分があること
- 電子機器の制御にも自分が関与できることに気付くこと
などを学んでいきます。
東小では、本格的なプログラミング学習の進展を見通して、一昨年に、学校としてmicro:bit(マイクロビット)を40個購入し、独自に「プログラミング教育指導事例集」を作成して、指導に組み込んできました。こうした先行投資を活用して、来るべきGIGAスクール構想の発動に、円滑に移行していきます。
暗くすると光ります
自由度のあるプログラム